メシアン

チョン・ミョンフン指揮のメシアン:「トゥランガリーラ交響曲」

●6月26日(水曜日)、7時より、東京オペラシティ・コンサートホールにて、
東京フィルハーモニー交響楽団定期演奏会●

★ピアノ:務川慧悟
★オンド・マルト:原田節




●おそらく8度目となる、「トゥランガリーラ交響曲」
2002年11月、沼尻竜典指揮(日本フィル)、2005年前後、井上道義指揮で2回(新日本フィルと都響)
2007年、チョン・ミョンフン指揮、2014年カンブルラン指揮
2018年大野和士指揮2019年パーヴォ・ヤルヴィ指揮



大規模な現代音楽作品としては、新ウィーン楽派とは、はるかに聴きやすいせいもあり、
極東の島国日本では、それなりに演奏機会もある。


2007年も同じホールで聴きましたが、今回は一階席前から29列目。(前回は7?列)
魅力的なピアノの音量が減じるものの、全体的なバランスは今回の方が良い
(かな?、2007年演奏を良く覚えているわけでもなし)

5年ぶりの実演ということもあり、感銘度は大きい。















メシアン:トゥーランガリラ交響曲 (SHM-CD)




メシアン:トゥーランガリラ交響曲(期間生産限定盤)


メシアン:トゥーランガリラ交響曲


メシアン:トゥーランガリラ交響曲


メシアン: トゥランガリーラ交響曲


オリヴィエ・メシアン:トゥーランガリラ交響曲[SACD-Hybrid]



現代音楽を語る オリヴィエ・メシアンとの対話








 

シルヴァン・カンブルラン指揮のメシアン:キリストの昇天

●4月5日、金曜日、19時より、サントリーホールにて、読売日本交響楽団定期演奏会●


①マルティヌー:リディツェへの追悼 H. 296
②バルトーク : ヴァイオリン協奏曲第2番 BB 117 ★ヴァイオリン:金川真弓 
③メシアン:キリストの昇天


①マルティヌー作品としては、日本では最も演奏される作品では?????
「リディツェ村の虐殺」(1942年6月)については、映画化されたこともあり、以前書きました
当時ドイツで、有名な音楽家の息子のナチス高官が暗殺されたというのは、
音楽ファンにはかなりの皮肉か?


②30年以上前、中沢新一が好きな曲として、N響アワー(中村紘子司会)で放送された記憶があり、
爾来、意識して聴くようにしてきたが、最近ようやく曲の面白さがわかってきたような?????

余裕のあらわれかどうかは不明ながら、若いのに、自然体の落ち着いた演奏をする金川真弓。
2階席でも音量に不足するということもなく、オケのバランスもよく、聴き応えある演奏で、立派。

★アンコールはなし。


③メシアン:キリストの昇天は、2014年4月以来
時折、曲名は見ますが、日本では演奏機会が少ないのでは????
以前、テレビ放送で観たゲルギエフもNHK音楽祭で演奏していた記憶もあるにはあるが。
2014年は、プログラム前半ということもあり、聴いたという記憶しかないのは残念至極。
CDで予習もしてみました。

実演では、《トゥーランガリア交響曲》ほどの面白さはないが、
《トゥーランガリア交響曲》と似た楽句もある。

冊子解説には、メシアンの独自の作曲技法が詳細に書かれてあり参考にはなりました。











 

パーヴォ・ヤルヴィ指揮のメシアン:トゥランガリラ交響曲

●6月20日(木)、7時より、サントリーホールにて、NHK交響楽団定期演奏会●

★ピアノ:ロジェ・ムラロ ★オンド・マルトノ=シンシア・ミラー

「(トゥランガリラ交響曲作曲時の1940年代後半は)いまからみても極度に複雑な作品を、驚くほどやすやすと書くことができた。」(メシアン)

メシアンですら、人生で最もドーパミンが放出された時期なのだろう?
外部要因としては、世界大戦(タナトス)の終結による幸福感、個人的には教え子との「不倫」(エロス)か?


●おそらく6度目(6月26日訂正、7回、後記参照)となりますが、サントリーホール2階席前方でこの曲を聴くのは初めて。
これまで5回は、様々なホールとは言え、座席はいつも一階席10列よりも前なので、記憶が明瞭でないにしろ、印象がだいぶ異なるので断言的なことも言いにくい。
2017年11月にメシアンのオペラを1階席と2階席で聴いた時に、オケの響きに重点を置くならば、2階席のほうが良いと思って以来、在京オケの定期演奏会は、徐々に2階席に変更し、東フィルと東京交響楽団以外は全て2階席正面。(今後残りもそうするか、1階席真ん中より後方にする予定)


2階席ですと、視覚的にもよく、オケも全体的にバランスよく聴こえて来る反面、とりわけこの曲の場合は、オンド・マルトノの音量が小さいし、ピアノもオケにかき消されることも多い。

◆第1楽章:
序奏は比較的速めのテンポで淡々。ピアノのカデンツァは明瞭で、その後にようやく主部入。
◆第2楽章「愛の歌1」:3つの主題
第2主題は、オンド・マルトノが魅力的に響く。
◆第3楽章:
3本のトロンボーンにグレゴリオ聖歌の「怒りの日」が登場しますが、実演だけあり明瞭。2度?登場か?
◆第4楽章:
ピアノの出番の多い楽章ながら、カデンツァ以外はオケにかき消されて聴こえてこない所も多いが、視覚的には一生懸命弾いているのがわかる。
◆第5楽章:
「星の血の喜び」という摩訶不思議な題名のある楽章。音量も勢いもある楽章で、キレも良好。
◆第6楽章:
曲想が前楽章とは対照的で、メシアンの音楽としては、珍しく映画音楽にも使用できそう?
◆第7楽章:
中間部での「彫像の主題」も明瞭。
◆第8楽章:
この楽章はバランス良好で4つの主要主題が明瞭。最後のタムタムはそこそこ。
◆第9楽章:
メシアン自身も「一風変わった楽章」と言っている摩訶不思議な楽章ながらインド風主題が、いろいろな楽器で変奏される。「あれ?」、先日パーヴォ・ヤルヴィ指揮で聴いたウェーベルン作品(リチェルカーレ)と同じ。今まで気づかなかったとは・・・・・・・・・・・・だから先日演奏した?
あくまで憶測ですが、この「音色旋律」手法はマーラーの交響曲第5番第Ⅱ楽章(パーヴォ・ヤルヴィは9月に演奏する)の終わりにもあるのでプログラム上の「隠し味」???。
偶然の蓋然性の方が高いでしょうけど。
◆第10楽章:
わかりやすいと言えば、一番わかり易い楽章。

パーヴォ・ヤルヴィのインタビューは、こちら
パーヴォ・ヤルヴィが生まれた1962年にNHK交響楽団が小澤征爾指揮で、日本初演とは・・・・

在京オケの定期演奏会でもそれほど頻繁に聴くことのできない作品で、次回はいつ聴けるのでしょう?

★後記★6月25日
ペンデレツキが2003年5月N響(オーチャードホール)に客演した時のパンフレットを探していたら、
2002年11月、沼尻竜典指揮(ピアノ:野平一郎、オンド・マルトノ:原田節)日本フィル定期演奏会の冊子が見つかり、メシアンの交響曲を演奏。「あれ?」




画像に含まれている可能性があるもの:6人、、スマイル、立ってる(複数の人)、スーツ



宇宙の消滅のあと、創世を前に、混沌の海で「アナンタ(=永遠)」という名の宇宙的大蛇の上に横たわり、しばし憩うヴィシュヌ神とその足をマッサージする神妃ラクシュミー。インドネシア・ジャカルタのヒンドゥー寺院の装飾

 



音楽言語の技法



オリヴィエ・メシアン その音楽的宇宙





メシアン 創造のクレド



現代音楽は怖くない―マーラーからメシアンまで



現代音楽を語る オリヴィエ・メシアンとの対話



メシアン:トゥーランガリラ交響曲



メシアン:トゥーランガリラ交響曲



メシアン:トゥーランガリラ交響曲(期間生産限定盤)



オリヴィエ・メシアン:トゥーランガリラ交響曲[SACD-Hybrid]



Turangalila Symphony



メシアン:トゥーランガリラ交響曲(UHQCD)



メシアン:トゥーランガリラ交響曲



メシアン:トゥーランガリラ交響曲



メシアン:トゥーランガリラ交響曲、他



メシアン:トゥーランガリラ交響曲



メシアン : 歌劇 《アッシジの聖フランチェスコ》 (Messiaen : Saint Francois d'Assise / Sylvain Cambreling | Yomiuri Nippon Symphony Orchestra) [CD] [国内プレス] [日本語帯・解説・歌詞対訳付]










メシアン:トゥーランガリーラ交響曲/キリストの昇天



Messiaen: Complete Works for S



バーンスタイン・ヒストリカル・レコーディングズ1946-1961



秋山和慶指揮の20世紀フランス音楽

●4月21日(日曜日)14:00より、サントリーホールにて、東京交響楽団定期演奏会●

①メシアン:賛歌
②ジョリヴェ:ピアノ協奏曲「赤道コンチェルト」  ★ピアノ:藤田真央
③R・ルシュール:マダガスカル狂詩曲
④イベール:交響組曲「寄港地」

 年度初めの演奏会。在京オケの定期演奏会も「名曲シリーズ」化して久しいですが珍しく定期演奏会らしいプログラム。①、②、③はおそらく初めて聴く。


①メシアンの管弦楽作品はカンブルランが取り上げてくれたので、多く聴いたはずですが、この曲は
知らなかった(はず)。1932年の作品ながら第二次世界大戦で楽譜が喪失。
大戦前のメシアンを代表する作品らしい。
戦後、メシアンが記憶を頼りに復元したらしく、過酷な時代を感じさせる。
冒頭からメシアンらしい音楽で、知らなくともメシアン作品とわかる。
昨日武満徹の作品を聴いたせいか、多少武満徹もメシアンの影響があることも感じるが・・・・

余談ながらメシアンは1908年生まれで小生の祖父と同じ。朝比奈隆、井口基成、カラヤン、カイルベルト、アイヒホルンも同じ。ボーボワールやメルロ=ポンティ、レヴィ=ストロースも。

②構想段階でつけられた「赤道」というタイトルは後に撤回されたらしいが、やはり名前があると記憶に残りやすく、時折見る曲名。冊子解説によるとバルトークやヴァーレーズの影響を受けているというのだが????????
ずいぶんと威勢のよい曲。バッティストーニが好きそうな曲でいずれ彼も演奏するのでは???。
ステージ後ろからの打楽器の音量もよく響き、ピアノがかき消されるところも多いので、もう少し前の席であればとも感じました。
★ピアニストのアンコールは、どこかで聴いたことのある、わかりやすい曲。バルトークの「子供のために」

③レイモン・ルシュール(1899~1979)はよく知りませんが、曲名だけは珍しいので見たことだけはあるような、ないような・・・・・・・
この曲は今日最も聴きやすい曲では?
第1曲は、舞曲らしいが、民族音楽のようでたのしい。

④は先月、カンブルラン指揮の演奏会でもサントリホールで聴いたばかり。先月は2階席で今日は1階席と座席がだいぶ違いますので印象もだいぶ異なる。第2曲のオーボエが明瞭で素晴らしい。




Jolivet: Concerto for Piano and Orchestra / Ravel: Gaspard de la nuit / Debussy: L'ile joyeuse


ジョリヴェ:赤道コンチェルト




ところで、きょう指揮したのは? 秋山和慶回想録






メシアン:われら死者たちの復活を待ち望む 他



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大野和士指揮のメシアン:トゥーランガリラ交響曲 

●1月20日(土曜日)、14時より、東京芸術劇場にて、都響Cシリーズ定期演奏会●

①ミュライユ:告別の鐘と微笑み~オリヴェ・メシアンの追憶に(1992)
②メシアン:トゥーランガリラ交響曲    
★ピアノ:ヤン・ミヒールス(①も) ★オンド・マルトノ:原田節

①トリスタン・ミュライユは、2010年に武満徹作曲賞の審査員として来日、作品も演奏されたので、聴きましたが、その後、聴く機会もほぼなく、ほとんど忘れてしまいました。
4分ほどのごく短い作品で、メシアン作品からの引用が中心のようで、よくわからないままに、あっという間に終了。

②2017年11月にメシアンの長大なオペラを2度聴いたので、この交響曲を聴くのは比較的楽になりました。
以前は、ブルックナーの後期の交響曲(とりわけ、第5、第8、第9)以上に疲れたものでしたが・・・・・

ショスタコーヴィチの2年後に生まれたメシアン(カラヤン、カイルベルト、朝比奈隆、ボーヴォワールやレヴィ=ストロース、メルロ=ポンティ、小生の祖父などと同じ1908年生まれ)ですが、曲想はショスタコーヴィチに比べたら、相当に「前衛的」。
にもかかわらずこの曲だけは極東の地、日本でも比較的演奏される有名曲。
井上道義指揮(新日本フィルと都響)、チョン・ミュンフン指揮(東フィル)、カンブルラン指揮(読響との2度めの方)などが記憶に甦る。東京芸術劇場でこの曲を聴くのはおそらく初めて。
ピアノ協奏曲として聴くのであれば、前の席のほうが良い。
これだけ複雑なリズムと豊穣な音色と音量ですと、聴く方も次第に疲れて来るのも事実。


◆第1楽章の冒頭は、大野和士の動画解説によると、敢えて12音でできており、この曲は「12音技法ではありません」との「宣戦布告」とも解釈できるとは!!!!!!!
ピアノ・ソロのあとのガムラン風の音楽はいつ聴いても印象的。
◆第2楽章の第2主題は、オンド・マルトノが魅力的
◆第3楽章:
第2主題に、グレゴリオ聖歌の「怒りの日」の引用が一瞬確信犯的に登場する。さすがにカソリック。
◆第5楽章:
全体の中でも最も勢いのある曲想で、知らないと「フィナーレ」とも感じる。(勘違いする可能性大)
◆第6楽章:
第5楽章とは対照的に穏やかで美しい曲想で、油断すると、「睡眠薬」にもなる。
◆第9楽章:
17の持続のリズム・モードが聞かれるらしいが、そんなにたくさん区別できない。
◆第10楽章:
馴染みの音楽が登場し、やっと終楽章だと思うと、ほっとする一方、もう、終わりか、と感じないこともなし。

来年もパーヴォ・ヤルヴィ指揮、N響定期演奏会で聴けるのは嬉しい。

なお、曲の解説をメシアン自身が詳細に書いており、小澤征爾指揮のCDに日本語訳がある。評論家による冊子等の解説は、ほとんどが、この解説の「簡略化」。致し方なしか?




忘却の領土~現代ピアノコレクシ




Playing in the Dark / 仏蘭西幻想奇譚









トリスタン・ミュライユ: ゴンドワナ、他 (Gondwana, Desintegrations, Time and Again)










メシアン:トゥーランガリラ交響曲(期間生産限定盤)


メシアン:トゥーランガリラ交響曲


メシアン:トゥーランガリラ交響曲


メシアン: トゥランガリーラ交響曲


オリヴィエ・メシアン:トゥーランガリラ交響曲[SACD-Hybrid]



現代音楽を語る オリヴィエ・メシアンとの対話













第847回 定期演奏会Aシリーズ



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