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理不尽な校則、いわゆる「ブラック校則」。

福岡県弁護士会による調査で浮き彫りとなった、福岡での実態とは？

▼女子生徒
「体操服を着ている時に、ボーダーとか柄が付いてるのを着てる子は、透けてるから気をつけたほうがいいよ、みたいなのはありました」
「（他の学校では）下着の色を先生がチェックするとかは聞いたことあります」

福岡市内の中学校を２０２１年３月に卒業した女子生徒。

学校生活を送る中で「おかしい」と感じていたのは、「校則」についてです。

▼女子生徒
「耳の下で結ばなきゃいけなくて、髪もうなじが見えると男子が騒ぐから、みたいな理由で耳の下で結ぶ…。
それも意味は分からないなって思ったし」

▼福岡弁護士会の会見
「現在、全国的にも校則見直しの機運が高まっていることから、当会でも校則の実態を調査することとなりました」

２０２０年、福岡県弁護士会が行った市立中学の校則調査。
　
生徒や保護者などから聞かれたのは、いまだに存在する理不尽な校則や指導の数々でした。

特に不満の声が上がっていたのは「下着の規制」。

生徒や保護者に聞き取りをした結果…

『廊下に１列に並ばされて、シャツの胸を開けて下着をチェックされる』

『男女一緒の体育館で、下着の色をチェックされる』

下着の色を男性教師に指摘された女子生徒が、不登校になった事例もあるということです。

下着規制に違反した生徒は、学校で下着を脱がされるというケースも―

そして、福岡市内の全６９校で最も多かったのは「髪型に関する規則」です。

▼女子生徒
「（男子は）坊主とかでも耳に髪が当たっちゃいけなくて、だけどツーブロックはダメみたいな、
だから美容室行く頻度が多いっていうのは聞きました」

側頭部を短く刈り上げる、ツーブロック。

街で普段よく見かける髪型ですが、なぜダメなのか？

生徒が教師に尋ねたところ―

『ツーブロックがいけないのは政府がそう言っている』

こうした校則について、弁護士は―

▼後藤富和弁護士
「恐らく先生たち自身も、なぜツーブロックがいけないのか説明ができない。
自分たち自身も納得ができていないというところじゃないかなと思います。
合理性が説明できないような校則、これは直ちにやめるべきだと思います。
下着の検査なんていうのも人権侵害と言えますから、すぐやめるべきだと思いますね」

理不尽な校則の見直しが進むと、教育現場はどう変わるのでしょうか？

▼後藤富和弁護士
「校則が緩やかになる、人権侵害とかが無くなるとすれば、きっと子供たちは伸び伸びと明るく過ごせるんじゃないか」

▼女子生徒
「個性とか最近言うじゃないですか。見た目でも個性とか、少しでもみんな一緒じゃなくて、出せるようになったらいいのかなとは思います」

福岡県や市の教育委員会は、４月以降も各学校に校則の見直しが必要かどうか検討するよう促すことにしています。