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高性能住宅が目指す普通のくらし 5

 これから、なんちゃって高性能に惑わされないためにも、高性能とはあくまでベースだと言うお話をしました。少なくとも、お打ち合わせの中で、「これくらいでいい」「これ以上はいらない」と言うような表現をするプロがいたとしたら、その方のお話は少し眉に唾して聞くべきでしょう。省エネにゴールがないように、高性能にもゴールはありません。これくらいで良いと言う基準があるのではなくて、今あるさまざまな条件下ではこれがベターという落とし所があるだけです。私はそう思って、お客さまに説明することにしています。そして、今後の気候変動に対応するバージョンアップの方法論や劣化対策などのご提案をできるだけ一緒にお話しするようにしています。基本的に近年のシミュレーションソフトではアメダスなどの気象データを入力して解析をしますが、このところの気候変動は数年単位で書き変わる可能性も高く、今この瞬間だけでも足りない気がしてしまうからです。 

 住まいは本来、50年100年と住まい手の暮らしを内包し続けるものでなければなりません。そう言う観点から、今のあるべきできるだけ理想的な形をご提案するとともに、将来にわたって住まれ続けていくような方法論も踏まえた住まいを少しでも創りたいと思うからです。(おわり)

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| 住まいづくりのヒント | 07:20 | comments(0) | - |
高性能住宅が目指す普通のくらし 4

 穿った見方をすれば、言葉が形骸化していけば、今後は「大したことない高性能」とか、「言うほどでもない…」とか、「実は粗悪な…」というようなものがカオスのように現れてくると言うことです。25年ほど前に、一時的に高気密高断熱ブームがありました。急速に知名度が上がり、北から列島を下がってきて、地域の風土にそぐわないものや、少しスペック不足のようなものが出て、挙句のはてに「これは九州には向かない」とか「ここまでいらない」「気密は室内空気汚染の元凶」などと不評も起きてブームは下火になりました。私などは、その前から、そしてそれからもずっと、同じ姿勢で住まいづくりをしていますが、皆さんが「高性能」と呼んでいるものは、気密化・断熱化は必須で、言葉が消費されただけで中身の追求は同じ脈絡で進められて今日に至るのです。流石に今になってそんな主張をする方達はいませんが、高性能はいいけど高気密は嫌だなどというイメージ先行の論議も、言葉の消費によって起こりうるのだろうと思います。そうやって看板は消費され常に架け替えられながら、実態は少し進化してきているのです。

 従って、「高性能住宅」は、急に生まれた革新的な新発明でもなく、万能薬でもないと言うことです。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 06:07 | comments(0) | - |
高性能住宅が目指す普通のくらし 3

 いつもよく言うことですが、しばしば言葉というものは軽々しく消費され、元からあった深い意味も、だんだん希薄になって、時間が過ぎればその後、形骸化していってしまう傾向は否めません。「高性能住宅」という言葉が連呼されるたびにその範疇は広がり、さして高性能でないものまで取り込まれていくという傾向は否めないと思います。本来であれば、一つの住宅が一定の快適領域の温湿度を保つためには、それなりの消費エネルギーを費やさないと実現は不可能で、その消費エネルギーをどう極限まで下げていくかという命題は、決して一過性にしてはいけないことなのです。常に今よりも省エネという課題があるわけで、私たちはそのテーマに常に向き合っていなければならないと思います。消費される「高性能」でも「住まい」でもいけないのだと思います。

 その上で、快適性というものはノンストレス。言い換えれば、刺激がない日常を得ることですから、平たく言えば、そういう暮らしが始まれば、それだけなのです。慣れたらそれが普通です。言い換えれば、今までが、暑かったり寒かったり、余計なエネルギーを使っていたりしただけのことです。もっと言えば、それが「普通」なのです。よく、キャンパスのベースの白を私は例えに使いますが、どんな絵の具でも乗るベースの白を得ることですから、そこからどんな絵にしていくかは、別問題なのです。この大前提の上で、良い住まいを作るための工夫が始まります。言葉にスーパーヒーローのようなイメージをお持ちになってもいけないことがお分かりでしょうか。 (つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 06:59 | comments(0) | - |
高性能住宅が目指す普通のくらし 2

 前回の項で「快適」とはノンストレスであるということを書きました。要は室内の温度を快適領域に温存する性能であり、なおかつそのために消費するエネルギーも極限まで下げられた住宅を「高性能住宅」と定義することについてはあまり反論は出ないと思います。ただ、その明確な定義は今のところないために、この巷の「高性能…」という言葉も使われっぱなしで、その出来にさまざまな幅があるために、どんなものを指して言っているのかわからないし、混乱をしているというのが現状なのです。解釈する消費者の側も、高性能ならどんなことでも解決してくれる万能なもののような錯覚もあり、本当は、住まいはその他にさまざまな要素が融合してできているというのに、そのことだけをピックアップして、高性能であれば他はどうでも良いみたいな感覚は危なっかしいと思います。

 機能はもちろんのことながら、住まい手にフィットした間取りの妙や細部にわたるデザインの要素。色・形・素材感などなどに、自然と好みが分かれ、個性的な住まい手の好みになっていかなければ、良い家には決してなって行きません。そういう意味では、高性能であるということは、あくまでこれからの時代の住まいづくりの必須の前提条件のようなものであって、全体のごく一部だということを理解しておいた方が良いと思います。高性能が謳ってあれば、全て良しでは全然ありません。これから業界は、そういう選択肢を持って見ていかなければならない時代に入っていくと思います。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:00 | comments(0) | - |
高性能住宅が目指す普通のくらし 1

 世の中に流布する住まいの情報は、今、エコ・省エネ・高性能という言葉が多用され、そういう言葉を見ない広告を見ないほどに消費者ニーズにそったマーケティング戦略が花盛りです。もちろん、皆さんが関心を寄せている分野がどんなものでも加熱するのは時代の淘汰が始まりますし、悪いことでは決してありません。この流れのおかげで、一時は立ち消えた2025年の省エネ基準全棟義務化は大きく現実のものになりましたし、流れはきているなという実感は私などにもあります。

 ただ、一つ考えなければならないのはこと「住まい」というものに関しては、あらゆる事柄が一過性ではいけないということです。流行に任せて安直な判断をして支出する予算の額ではないし、一度住まいづくりを実行すれば、本来50年、100年と付き合いが始まるもの事ですから、軌道修正もなかなか難しいですし、一生に一度歩かないかの千載一遇のチャンスでもあるのですから、そこはもっと腰を据えて取り組まなければならないものではないかと思ったりするのです。

 今流行りのキーワードたちも、実は昨日今日降ってわいたものではなくて、私などももう取り組み始めて30年を有に超えました。時代がやっと追いついて、言い方を変えれば経済的な旨味のトレンドにもなりつつあるので俄に賑やかにはなりましたが、やっていることは30年前とさほど変わらないのです。ちょっとそういう視点は必要だなと思ったりします。また、過度な期待も禁物です。高性能住宅は万能でもありません。今回はそんなお話から。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:01 | comments(0) | - |
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