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ゴッホの手紙 (新潮文庫) 作者:小林 秀雄 新潮社 Amazon 先日、随分と久しぶりに従姉に会った。すでに還暦を過ぎて何年も経ったはずなのだが、相応に歳をとったようには見えない。若い時から鄙には稀なという言葉そのもののような人だった。嫋やかな風情は風に揺れる柳のようでもあり、さては狸かと怪しんだ。 その弟は画才があり、伯父がよく冗談で「死んでから有名になるか」と言っていたのを思い出す。従姉を描いた鉛筆画の流麗なタッチは素人離れしていて、これはいつかきっと高く売れると中学生の私はひそかに思ったものだ。従兄はプロの絵描きになった。 死んでから有名になった画家の代表格はゴッホであろう。生きづらい…