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依然としてわからないことも多く 考え出すと、疑心暗鬼の渦に 堕ちていきそうになってしまう。 【 しょうばんに避けられている 】のは 間違いなさそうだが、心当たりは全くない。 避けられている理由だけでなく、 【 自分についての噂 】をなぜしょうばんが 語ったのかもわからない。 ...
そしてついに、この話も終わりを迎える。 強烈に暑い日々はまだまだ続くわけだが、 この物語はひとまずのところ、 ひとつの果(は)てにたどり着く。 その果てが、 涼やかなものであればと切に願うが、 そううまくはいかないかもしれない。 滞(とどこお)りなくミッションを遂行し 平穏な...
【本当に聞きたいこと】を 話題の心理的死角に隠し、 会話の最初と最後を、相手にとっての 楽しい話題でサンドイッチにした。 充分とは言えなかったが、 当初目標としていた 【しょうばんについての情報】は 聞き出せた。 3100(みみちまるお)としょうばんとは 恋愛関係ではなさそう...
怪しまれないためには、 【会話の最後】が肝心だ。 本題であるしょうばんについての話題は ここいらで打ち止めとし……かわりに 3100(みみちまるお)が上機嫌に気持ちよく しゃべれるような話題にシフトチェンジだ。 そして、その愉快な空気感のまま 会話を終えよう。 しょうばんにつ...
そして終わらせ方が肝心だ。 ここで油断をしてはならない。 今回かなりの部分、作戦は成功していた。 多くの情報を引き出すことができた。 このあたりが潮時だろう。 欲張り過ぎないほうがいい。 怪しまれていない状況のまま一時退却し、 次にそなえるタイミングと判断できる。 次? (…...
YESかNOで答えられるような 単純な質問に対して、 【複雑な回答】を用意する輩は どういった心境なのか? ………… それは簡単だ。 多くの部分を 【感情】に影響されているのだ。 さらに言うと、 【自尊心】が邪魔をして、 相手の受け取り方に対する【印象操作】に 言葉数がむやみに増...
判然としたこと以外は全て【妄想】だ。 それはわかっている。 自分自身、今必死に考えていることも 大部分は根拠がない。 懸命に【推測】しているだけだ。 そういう意味では 【決めつけ】に依(よ)って あがいているだけなのだけれど…… だが今回のケースは…… 自分としょうばんの オ...
そのこだわりは、万人にはわかりづらい。 でも、自分にはいたく理解できたのだ。 いつのときも、技術の発展は素晴らしい。 だが、それに頼りきってしまった人間の心は 別の誰かの心に届かない場合がある。 CGによる凝(こ)った演出で 鮮やかに目にとびこんでくる 絵面(えづら)よりも、...
明確に【オタク】だ、 というわけではないけれど、でもまあ、 【オタク寄り】なポジションに 位置しているのは間違いない。 いい大人なのに、 小学生未満を対象としたおもちゃに 胸を熱くさせている自分たちは。 共に、子ども向け作品が好きなのだ。 自分としょうばんは。人知れず。 ……...
(コイツは嘘をついている) 自分は確信していた。 自分は、しょうばんのことを あまり知らないが…… ……だが! だが、断定的に言えることもあるのだ。 意図せずして、 かつて自分はしょうばんの【秘密】を 知ってしまったことがある。 そして今現在、その秘密は、 自分としょうばんの...
自分にとってはとても大切なことだったので 笑ってやり過ごすことができなかった。 顔がひきつっていると、自分でもわかった。 心が折れそうになっていた。 会話を切り上げて、その場を退散するか または、良くないことではあるが、 3100(みみちまるお)をぶん殴って、 それで終わりに...
それは…… そのワードは…… 自分たち【2人だけ】の ワードであると…… (…………) 勝手に思いこんでいた……。 (…………) ………涙涙涙………涙涙涙……… (…………) そうだよな……。 そうだよな……。 一緒に恵方巻を食べただけだもんな。 それがどんなに良い思い出であって...
そして、とてもつらいことだが…… そこまでのところ、 3100(みみちまるお)は どうやら【嘘をついていない】らしいと 判定できるひと幕があった。 3100(みみちまるお)の話す内容は どれ一つ取っても、 不快で、かつ不愉快であり オチもなく、かつつまらなく 単なる自慢話のオ...
(こんなヤツのどこがいいんだろう?) 心の中で、不可解さがふくらんでいった。 【不可解】な話ではある。 いや、まあ不可解だ。 そうだ、断然不可解だ。 だって、コイツは…… 3100(みみちまるお)は…… しょうばんの化粧ポーチを盗んだ張本人 かもしれない人物じゃないか。 しょうば...
作戦は大部分が成功していた。 いや、でも…… 作戦など、立てる必要は なかったのかもしれない。 コイツは初めから 話したくてしょうがなかったのだ。 【しょうばん】のことを。 【しょうばんとの】ことを。 【しょうばんとのデート】のことを。 自分の意中の相手、大好きな人と、 コイ...
でも、そんな自分だけど…… 恋をしたい。 いや恋はしている。 今もしている。何度もしてきた。 (うまくいったことはないけれど……) 恋ではなく、恋愛…… 【恋愛】をしたい。 恋をし、その人に愛されたい。 ……人生で初めて、 まともにやり取りできた女の子。 今までの、一方的な恋...
このブログを書き始めて気づいたこと。 それはいくつかあるのだが、 そのうちの1つ……。 それは…… (…………) 認めるのはつらいが…… 自分は…… (…………) 取るに足らない【ダサクソキモ面】だ…… ということだ。 40年生きてきて、 ずっと認められず、 受け入れられず、...
本来的には何とも思わないような男だ。 取るに足らない【ダサクソキモ面】……。 40年間彼女ナシ……気位(きぐらい)ばかりが いっちょ前のダサ男……(かつクソ野郎)の この自分から見ても、やはりトップレベルに キモチワルイ男、3100(みみちまるお)…… 本来的には何とも思わな...
(ショウバンニモラッタンデスヨ) (ショウバンニモラッタンデスヨ) (ショウバンニモラッタンデスヨ) その言葉は、 脳の中の記憶中枢には落ち着かず、 かと言って居場所も、おさまりどころも 全くもって見つからないまま、 ひたすら体内の各部をたずねまわった。 意味不明、解釈不能なまま...
「女の子はね、ダンディな香りが 好きなんですよ、ひっひっひ」 黄色っぽい香水を、また顔の前あたりで 振りながら3100(みみちまるお)は言った。 それもまた【決めつけだ】と思った。 女の子全般、誰もが好きなわけではない。 そういう匂いが 好きな子もいる、嫌いな子もいる。 いろんな...
「ノラのメス犬はビッチな香りを 放(はな)ってるんですよ」 そう言うと、3100(みみちまるお)は カバンから、何やら小ビンを取り出した。 手のひらにおさまるぐらいの大きさ。 見た目は醤油さしのような形状だったが 中に入っているのは、酢のようにうす黄色く 透明だけれど、濁(に...
誰かを侮辱することがそんなに面白いのか? 本来の目的とは関わりがないとわかっていたが どうしても我慢できず説明を求めた。 その質問は、3100(みみちまるお)の しゃべりたがり精神を絶妙に刺激したらしい。 更に饒舌(じょうぜつ)に、得意気に、 言葉を重ね始めた。 既婚女性であ...
特に下品だなあと感じるのは、 他人のことを【決めつけて】 しゃべるところだ。 それはあくまでお前の感想だろうが……と 言いたくなるような無根拠かつ品のない 戯れ言(ざれごと)のオンパレード。 3100(みみちまるお)という男は、 本当に他人の話ばかりしている。 面白くないだけでな...
【闘い】であると思っている。 相手をやっつけるための闘いではなく、 自分が決めたことを 【できる限りやりきる】 というような闘い。 心の中では、怒りにわきたっていたけれど 本心を隠し、笑顔で、 にこやかに、和やかに向き合おう。 攻撃的な気配をひたすらに隠し、 批判的な雰囲気が...
(ぶ……ぶん殴りたい……) ヘラヘラしているそのうかれ顔を見るにつけ 怒りが、新たに新たにこみ上がってきた。 ……あくまで 予想や憶測だけであり、確証はなく、 もしかしたらコイツは、 目の前にいるこのムカつく顔の男は、 何も悪くはないのかもしれない。 犯罪のようなこと、悪意に...
なりふりかまっていられないと感じたので 自分は本気でジタバタし始めた。 やれることをしないと、きっと後悔する。 できることを全部…… できること? できないこと? しょうばんに直接話しかけるというのは…… (…………) それは完全に…… 【できないこと】だったが。 でも、 相...
何にしても突飛(とっぴ)過ぎる! きっとウソだ。デマだ。虚説だ。 おそらくは (確証はないけれども) 3100(みみちまるお)本人が流した噂だ。 なにがしかの意図にもとづいて。 ヤツの悪意が伝播(でんぱ)して、 はばをきかせ始めている。 でも…… それでも、 しょうばんの行動を...
【信じられない】……というのは 間違ってはいないが、 きっちり正確に表現すると、 【信じたくない】……というのが正しい。 信じたくないような噂が飛びこんできたのだ。 それは【しょうばんについての噂】だった。 その噂が真実であるとは思えないが、 でも、もしも真実であったとしたら や...
(なかなか【終わり】にできない……) リップクリーム盗難についての話である。 話し合うためにしょうばんに電話をした。 事実をすでに把握していることや、 気持ちの落とし所を確認しあい、それで この話を終わりにしようと思った。 スパっと【過ぎたこと】にするための儀式だ。 話して、...
全てを飲みこむことにした。 ひとまずのところは。 二転三転した【化粧ポーチ盗難事件】だが いろいろなことの果て、最終地点としては あたたかい感情で落ち着いていた。 自分の心持ちとしての話だが。 処置、処遇については、本社からの 通達待ちであり、なるようになる。 いや、もはやな...
犯罪をおかしたいとは全く思わないが 正直女の子のリップクリームには関心がある。 いや、盗もうだなんてゼッタイに考えないが いや、だってしょうばんのリップでしょう? (それは欲しい!) とか関係のないことを言ってる場合ではない。 クソが! 3100(みみちまるお)のヤロウ…… ...
警察沙汰にしない方向で動こうと思う。 その判断は完全に公私混同であるのだが。 でも、大好きな女の子を最優先したい。 だが、それは自分1人では決められない。 この件に関して、進む先はもはや本社の 上役連中どもの話し合いに委ねられている。 自分の希望通りにはならないかもしれない。...
だが不可解なことに、しょうばんは自分の 意見に賛同してくれなかった。 つまり【警察を呼ぶ】のはやめて欲しいと。 できる限り、ことを小さく できれば無かったことに、 これ以上大ごとにして欲しくないと。 (…………) (…………) 意外だった。 しょうばんの意図がわからなかった。...
自分は方針を固め、断固たる決意を キューピットちゃんに伝えた。 自分だけの問題ではなく、 従業員の問題、職場全体の問題でもある。 まん延しているどんよりムードを払拭したい。 そのためには大手術が必要だ。 風通しの良い職場にしたい、と熱く語った。 話合いはなかなか前に進まず、こ...
自分は【警察沙汰】にしようと思った。 このようなこと(盗難事件)が、数回もくり 返されていたことを把握していなかった。 責任者として情けない話だが。 濡れ衣にもかかわらず容疑者となることの 不快さを味わい、また私物を盗難された人の 気持ちを想像した。 胸くその悪い状況だった。 犯...
(ふざけやがって…… 3100(みみちまるお)のヤロウ……) 今自分は、自分のデスクの脇にいる。 自分のカバンを開き、驚愕している。 (本当だった……) 調査(捜査)をしてくれたキューピットちゃんに うながされ、半信半疑のままここへ来た。 そして本当にメンドクサイ気分で、 いやい...
自分が考えもしないからといって、他人も そうだと勝手に決めつけないほうがいい。 つまり他人は、自分が考えもしないような ことを思いつくということだ。 3100(みみちまるお)がそうだ。 自分の思考の枠のはるか外側にいた。 怖ろしい考え方をしていた。 3100(みみちまるお)本...
……こんな、モテないおっさん(40歳)が 同じくモテないおっさん(32歳)の悪口を つらつらと書いているブログって どうなんだろう?……と心配になりつつ 書いている。 非モテ32歳3100(みみちまるお)は、 根も葉もない噂を流していた。 【しょうばんと自分がつきあっている】...
……多分女の子のことが 好きで好きでしょうがないのだろう。 口を開けば誰か女子のことを話題にしている。 非情に関心の度合いが高いということは、 会話の端々からうかがえるのだが、 【別に恋愛になんて興味が無いぜ】 というような態度を取っていたりもする。 いわゆる【むっつり】とい...
人のことをキモいなどと言うのは良いこと ではないとわかっているのだが、でも そいつは、本当に【キモい】のだ。 40歳彼女ナシ(恋愛経験ナシ)の こんな自分から見てもである。 その男【3100(みみちまるお)】は 口を開くとしょっちゅう恋バナをしている。 誰と誰がつきあいだしたとか...
「轟木(トドロキ)さんて、 しょうばんとつきあってるって本当?」 (んな!? 何だって!?) (しょうばんと自分がつきあってる!?) (……んなわけあるかいっ!!!) (そんな嬉しい展開になったら…… 幸せ過ぎてハゲるわ!!!) とんでもない噂が舞い踊っているらしい。 どうい...