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2人とも、絶妙に【もっさり】している。 2人とも、毛量が多く、ボサボサの黒髪。 1人は長髪のもみあげがボサボサであり 1人は短髪の天然パーマがボサボサである。 (2人とも、散髪のタイミングを はるかに過ぎているものと思われる) 2人とも、眉毛が太い。 2人とも、ヒゲはちゃんと...
310.【ぼんじり】とそれ以外、何でもかんでも美味い店(アジト)
いつものごとく、急きょ呼び出しがあり よっぽどのことがない限り断れないので、 勤務終了後に、大急ぎで駆けつけた。 あ、もちろんいやいやではなく、 呼んでもらえればめっちゃ楽しみだし、 実際めっちゃ楽しい集まりなわけですが。 舞台は、 ぼんじらーず行きつけの焼鳥屋(アジト) 『末吉...
自分は質問した。 「あの、結局【ぼんじらーず】って…… いったい何なんすかね?」 以前から疑問に思っていたが、なんとなく まあどうでも良いし、みんなでわちゃわちゃ するのが楽しく、そのため、さしあたり 追求することもなく放置されていた議題。 自分でもよくわかっていないまま ブ...
依然としてわからないことも多く 考え出すと、疑心暗鬼の渦に 堕ちていきそうになってしまう。 【 しょうばんに避けられている 】のは 間違いなさそうだが、心当たりは全くない。 避けられている理由だけでなく、 【 自分についての噂 】をなぜしょうばんが 語ったのかもわからない。 ...
なりふりかまっていられないと感じたので 自分は本気でジタバタし始めた。 やれることをしないと、きっと後悔する。 できることを全部…… できること? できないこと? しょうばんに直接話しかけるというのは…… (…………) それは完全に…… 【できないこと】だったが。 でも、 相...
大好きな女の子が【秘密】を話してくれる というミラクル。 それも自分だけに。初めての電話で。 幸せ過ぎる時間だった。 昼からのよどんだ気分は、しょうばんの 巻き起こした嵐によって、遠く遠くへと 吹き飛ばされていった。 キューピットちゃんにすら打ち明けなかった 事実を自分にだけ暴露...
だが不可解なことに、しょうばんは自分の 意見に賛同してくれなかった。 つまり【警察を呼ぶ】のはやめて欲しいと。 できる限り、ことを小さく できれば無かったことに、 これ以上大ごとにして欲しくないと。 (…………) (…………) 意外だった。 しょうばんの意図がわからなかった。...
自分は方針を固め、断固たる決意を キューピットちゃんに伝えた。 自分だけの問題ではなく、 従業員の問題、職場全体の問題でもある。 まん延しているどんよりムードを払拭したい。 そのためには大手術が必要だ。 風通しの良い職場にしたい、と熱く語った。 話合いはなかなか前に進まず、こ...
自分は【警察沙汰】にしようと思った。 このようなこと(盗難事件)が、数回もくり 返されていたことを把握していなかった。 責任者として情けない話だが。 濡れ衣にもかかわらず容疑者となることの 不快さを味わい、また私物を盗難された人の 気持ちを想像した。 胸くその悪い状況だった。 犯...
(ふざけやがって…… 3100(みみちまるお)のヤロウ……) 今自分は、自分のデスクの脇にいる。 自分のカバンを開き、驚愕している。 (本当だった……) 調査(捜査)をしてくれたキューピットちゃんに うながされ、半信半疑のままここへ来た。 そして本当にメンドクサイ気分で、 いやい...
自分が考えもしないからといって、他人も そうだと勝手に決めつけないほうがいい。 つまり他人は、自分が考えもしないような ことを思いつくということだ。 3100(みみちまるお)がそうだ。 自分の思考の枠のはるか外側にいた。 怖ろしい考え方をしていた。 3100(みみちまるお)本...
……こんな、モテないおっさん(40歳)が 同じくモテないおっさん(32歳)の悪口を つらつらと書いているブログって どうなんだろう?……と心配になりつつ 書いている。 非モテ32歳3100(みみちまるお)は、 根も葉もない噂を流していた。 【しょうばんと自分がつきあっている】...
……多分女の子のことが 好きで好きでしょうがないのだろう。 口を開けば誰か女子のことを話題にしている。 非情に関心の度合いが高いということは、 会話の端々からうかがえるのだが、 【別に恋愛になんて興味が無いぜ】 というような態度を取っていたりもする。 いわゆる【むっつり】とい...
「轟木(トドロキ)さんて、 しょうばんとつきあってるって本当?」 (んな!? 何だって!?) (しょうばんと自分がつきあってる!?) (……んなわけあるかいっ!!!) (そんな嬉しい展開になったら…… 幸せ過ぎてハゲるわ!!!) とんでもない噂が舞い踊っているらしい。 どうい...
「【行動】をまず変えないと」 (…………) 「【変わる】って決めたんでしょう?」 (…………) 「あとはもう【覚悟】だけよん♡」 (…………) キューピットちゃんとの会話を終え、 自分はとにかくしょうばんを探した。 そして、喫煙所から事務室へと戻る廊下の 途中で、しょうばんの背中...
18歳も年下の女の子の前で、 かっこ悪いところは見せたくない。 できるだけ良いところを見せたい。 だから大人の余裕を持って、いつも 【大丈夫な自分】でいたかったんだ。 でもキューピットちゃんの言葉は それとは相反する内容だった。 「ドロちゃまとびわちゃまの同じところは どっち...
「大切なのは【相手の気持ち】…… でもそんなの、本当は誰にもわからない」 キューピットちゃんは新しいタバコに 火を点けて、自分のほうをギンとにらんだ。 「わからないけどね…… そこで【どう動くのか】が肝心なのよね」 自分へのアドバイスとして、 かつてキューピットちゃんは 【び...
謝ることには謝った。 気持ちをねぎらう優しい言葉かけはくれた。 でも会ってからも、ちゃんと謝らないと。 でもそういう日に限って、機会がもてない。 すれ違う。 でもそうも言ってられない。 でも……ビビるなあ。 相手の気持ち、考えていることが わかればいいのに。 本当はどんな気分なん...
(……で、タマちゃんの体は大丈夫なのか?) 病気なのか? ケガ? いやケガをしているようには見えないぞ。 薬? 痛み止め? 入眠導入剤? 花粉症? キューピットちゃんが渡したとなると ホレ薬とか、若返り薬とか、 そのスジの怪しいものも考えられるぞ! (……いや、よーわからん...
衝撃的事実で言うと、もうひとつ。 今度はタマちゃんについてだ。 ゴールデンウィーク期間は多忙を極め、 社員、アルバイト総出で必死に働いた。 しかしサービス業の常として、ひとたび 来客の波が途切れるとすっかりパッタリ。 ゆったりまったり平穏がおとずれた。 連休明け、ある退屈な日。 ...
キューピットちゃんが命を救われた。 びわ太と、 その元カノさん、 思旨(おもうま)ムツ さんに。 考えもしないような話だった。 「詳しくはまたいつか♡」 キューピットちゃんは楽しそうに見えた。 それは つらい話、悲しい話ではないのだろうか? ムツさんは、今は他界しているという...
12年前。 2011年。 その年に、キューピットちゃんとびわ太、 そして 思旨(おもうま)ムツ さんは出会った のだと言う。 12年前というと キューピットちゃんは17歳…… びわ太は27歳?……28歳かな? 何があったのだろう? キューピットちゃんの言葉は想像以上だった。 予想...
驚くべき事実を知った。 自分としては、 ここしばらくで最もびっくりした内容である。 例によって喫煙所。 その後今のところ腹筋は続いているが、 タバコのほうもちゃんと続いている。 (やめられないだけだが) キューピットちゃんとしゃべっていた。 先日びわ太から 【ライク・ディスライク...
お説教くさくて申し訳ないのだが。 かつて自分がそうだったからか、 【様子見】する人物がとても気になる。 覚悟を決めて、勇気をもって動きだすのでは なく、まずは様子見。状況しだいによっては 動いたり動かなかったり。 (たいていの場合は動かないわけだが) 様子見は男らしくない態度...
卑怯だなあ、嫌だなあ、と思ったのは、 平穏がおとずれ、事なきを得たと感じられる タイミングになって初めて、あの店長らしき 人物が登場してきたことだ。 ヘコヘコと前かがみの姿勢で歩いてきた男は 店長なのだろうか、コーヒー抽出マシンに 近づいてきた。 ヘラヘラと前歯を見せて、 何...
シスターへの暴言は加熱する。 怒声を上げているのは、本来的には気の弱そう な男性。自分と同年代、40歳ぐらいだろうか。 立場の弱いコンビニ店員に対して、ここぞと ばかりに感情を爆発させているように見えた。 しょうばんシスターは、腰から体を折り曲げ、 深々と頭を下げた。 そのときシ...
そしてびわ太に話した。ほとんど全てを。 恋愛経験が無いこと。 変わりたくてキューピットちゃんに 相談していること。 その流れで【びわ太を観察】するように なったこと。 しょうばんのことは敢えて触れなかったが びわ太は充分に察しているようだった。 あとタマちゃんについてだけは伏せて...
タマちゃんびわ太のデートを尾行してから 数日が経過していた。 年度も新しくなり、ワサワサとしていたものの たんたんと過ごしていた。 その後自分は、以前よりも強く意識をして、 ものごとを【観察】するようになった。 楽しそうに見える【カップル】が気になる。 かつてと違って【妬み】や【...
「ね、わかったでしょう?……びわちゃまに 【ある】ものと【無い】ものが♡」 キューピットちゃんが喫煙所から戻り、それと 入れかわりに自分もタバコを吸いに行った。 喫煙所で1人ぼんやりと考える。 キューピットちゃんの言葉を思い出していた。 (【ある】ものと【無い】もの……) ………...
「びわちゃまと一緒にいると楽しいわよね♡」 タバコを取り出し、吸いに行く準備をしながら キューピットちゃんは言った。 「わかるでしょ?♡」 そしておもむろに立ち上がると、 サササッと【喫煙所】へと向かって行った。 個室の喫煙所が店内に設置されていたのだ。 2人同事に移動すると...
「ね♡」 お説教部屋のせまい空間で、それまでじっと 黙っていたキューピットちゃんだったが、 初めて口を開いた。 「ドロちゃまとは全っ然違うでしょう?♡」 ………… 自分は何も答えなかった。 キューピットちゃんの言葉に異議があった わけではない。そうではなく、 まだ会話をする段では...
【ボンビラス星】というのは本来的には地獄の ようなところで、好んで行く場所ではない。 タマちゃんびわ太が、どのような経緯で ボンビラス星と称するその部屋にいるのかは 不明だったが、とにかく観察を続ける。 ここでドロちゃま、心底驚愕することになるの だが、それは…… 【タマちゃ...
199.地獄のようなお化け屋敷のような竪穴式住居のような部屋
タマちゃんびわ太が座っている席についてだが 遊び心満点で風変わりなその店の中でも 【最も異色】な席であるように思う。 ……その個室の名前は ・ボンビラス星(せい) (ん?) その名を聞いてすぐにピンとこない人のほうが 多いかもしれないが【ボンビラス星】とは ゲーム【桃太郎電鉄シリ...
なかなか入れない店は、いざ入ってみると 【めちゃくちゃオシャレな店】でもあった。 全体として【南国リゾート】のような雰囲気で 竹製のパーテーションやヤシの葉っぱで 空間が仕切られていた。 全席【ボックス席】になっていて、非常に 居心地が良い。 (びわ太め、ナイスな店を知ってや...
タマちゃんのおしりを、びわ太が叩いたり しないかと内心自分はハラハラであったが、 その心配は杞憂であり、今日のびわ太の 【やんちゃ度】は通常よりもずいぶん低めな ようであった。 (むう、デートモードというわけか……) ……一方隣のキューピットちゃんは、これでも かというぐらい...
「先に言っておくけどね……」 キューピットちゃんは急にひそひそ声になり いつもの、あの悪そうな目でニヤリと笑った。 「多分びわ太にはバレると思うけど、大丈夫 ……タマちゃんに気づかれるまではトコトン 尾行するわよお♡」 (尾行……) 「さあ面白くなってきわあ、行くわよお⤴♡」...
待ち合わせ場所へ着くとキューピットちゃんは まだ来ていなかった。 その日がいったいどんな1日になるだろうかと ドキドキしながら待つと、すぐ隣で携帯電話を いじっていた人物がおもむろに体をよじり、 突然自分のおしりを叩いたのだ! (えええ!!?) キューピットちゃんだった! ス...
キューピットちゃんとデート? とてもとても怖ろしいお誘いだったが、 断れるような雰囲気もタイミングもなく 半ば強引に約束させられる。 どこに行くのかも、何をするのかも、させられ るのかも全く教えてくれず、ただただひたすら にミステリアスな約束が未来に待っていた。 (縛られたりとか...
今までに教わったこと。 …… モテる服装について や、 女性をおもてなしするときの心構え 、 あとは 観察する際のポイント だとか、 いろいろあったが、なんだか思考がまとまらず あまり思い出せなかった。 (一度腰をすえてしっかり書き出さないとだな) それ以上考えられず、自分は...
【恋愛初心者】だからと、言い訳しても良い だろうか……しょうばんの気持ちを考える余裕 など、自分には全く無かった。 何ひとつとっても自分のことで手一杯だった。 以前から、常々気になっていたこと、 知りたいと思っていたことにまた突き当たる。 【大人の余裕】について。 どうしたら...
結論から言うと、キューピットちゃんも びわ太もチョコをもらっていた。 「それはあれかな?……えーと……そのぉ 手作り……的な?」 しどろもどろになりながらも聞き出すことに 成功。なんと! 【手作り恵方巻】ではないらしい! ……手作りチョコでも、クッキーでも、 ガトーショコラでも...
「針剣(はりけん)さんは【夏で昼】…… 私にとっては……【特別な存在】なんです」 そっか…… タマちゃんとびわ太は、 つきあっていないんだ…………でも…… 「つきあっているかどうかで言うと…… つきあっていないと思います」っての…… ……【思います】って? タマちゃんがそう思って...
3日間に起こった出来事を全て話し終えると キューピットちゃんは不満そうに言った。 「んで……オチは?」 (オチ?……この話ってオチが必要なのか?) 恵方巻を渡したとこまではだいたい想像できた とキューピットちゃん。……でその後は? 【その後】どうなったのかと。 その後は……どうも...
しょうばんは変わらず、普通に接してくれる。 その後バレンタインの話題は特に出ず、会話の 大部分は いつもと同じく ツムツムについてだ。 とはいえ、サポートバトルやヘルプがあるわけ でもなくたんたんとこなすだけだ。 今月のイベントはなんだかのっぺりとしていて しょうばんも(自分も)...
幸せで幸せで、ずっとこうしていたかったが そういうわけにもいかない。 【お姫様】を夜更かしさせるのは非紳士的だ。 【ジェントルなダン君】は、駅へ向かうことを 提案した。名残り惜しさに歯切りしつつも。 はるか遠くまで広がる眺望。【街の風景】。 ぽっこりと突き出た【猿のこしかけ】。 ...
さんざん悩んで【1つの結論】に辿り着いた。 ・【マシュマロ】を使うことにしよう ・そして食材数は【7種類】にこだわらない ・しょうばんと同じように【海苔で巻く】 (味の相性は置いといて) 本当に悩んだ。 【味】か【食べやすさ】か【見た目】か? 仕事中も喫煙所でも食事中も、ずっ...
(【追い越し】は禁止?……) 川沿いの階段に腰かけ、いつもと同じく 焼酎ハイボールで乾杯した。 脇に置いた自分のカバンの上に、2束のネギを 置くとキューピットちゃんはしゃべり始めた。 「それにしても、しょうばんもやるわねえ♡ ……私には市販品のバレンタインチョコ、 びわちゃま...
結局自分はしょうばんのことを何も知らない。 【喜んで欲しい】と思うが、 どうしたらいいかわからない。 【嬉しい】と感じることをしてあげたい。 でもそれは決して簡単なことではないのだと、 改めて感じるのだった。 とはいえ【手作り恵方巻】については一歩前進 した。【より良いもの】...
3月14日ホワイトデー。 しょうばんに渡そうと準備していた恵方巻は 結局キューピットちゃんに食べられた。 かわいそうな恵方巻…… それはそれはこの上なく無惨なありさまで…… 悔しさまぎれに【仇討ち】を目論むも、 キューピットちゃんにはかなわなかった。 ドロちゃま、あっさり【返り討...
タマちゃんも自分も早番勤務だったので、 まだ明るいうちにたこ焼き屋に到着できた。 もうずいぶん日が長くなってきたなあ。 しみじみ嬉しい。 例のたこ焼き屋さん 。 職場から駅に向かう途中にある。ここで タマちゃんがカラスに襲われたんだよなあ。 自分……何もできなかったなあ。 そのと...