「ウクライナは明日の東アジア」 発言引く米の思惑は NATO会議

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ワシントン=清宮涼
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 米ワシントンで9日に始まる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議には、インド太平洋地域から岸田文雄首相や韓国、豪州ニュージーランドの首脳らが参加し、NATOとの連携強化を議論する。バイデン米政権の幹部は最近、岸田氏の「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」との言葉をたびたび引用する。欧州の戦争とアジアの緊張の高まりを関連する動きととらえ、同盟国と連携してロシアや中国への対抗を図る狙いがうかがえる。

 NATO首脳会議へのインド太平洋地域の「パートナー国」の参加は2022年に始まり、今年で3回目。米ホワイトハウスのカービー広報補佐官(国家安全保障担当)は8日の記者会見で、バイデン大統領がNATOとインド太平洋地域のパートナー国との連携強化を進めてきたと述べ、「我々が直面する脅威は密接に関わっている」と強調した。米国家安全保障会議(NSC)のカーペンター上級部長も8日、サイバー安全保障や偽情報対策などの分野での協力の可能性に言及した。

 ロシアに対峙(たいじ)する…

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この記事を書いた人
清宮涼
アメリカ総局
専門・関心分野
外交、安全保障、国際政治