こぼれ落ちる子どもたち

　虐待、貧困、性被害……。大人がつくった支援制度からこぼれ落ち、困難に直面している子どもたちがいます。今の国会では、「こども家庭庁」の設置法案などの審議が始まり、子ども政策の転換点を迎えます。今後、子どもたちに救いの手が届くのでしょうか。リアルな声とともに伝えます。

15歳の壁、超えるには　中学卒業の後「家に帰したくない子もいた」 (2023/9/24): 昨年10月、三日月大造・滋賀県知事と大杉住子副知事が、児童自立支援施設の県立淡海（たんかい）学園（甲賀市）を初めて視察した。知事らは佐伯洸平さん（32）、香菜さん（41）夫妻が運営する甲賀寮で、6人の子どもたちと夕食のカレーライスを囲んだ…[続きを読む]

30年越し、甲子園アルプスで見た成長　「親戚のおっちゃん」として 2023年9月23日13時00分

滋賀県立淡海（たんかい）学園（甲賀市土山町）にある夫婦寮の寮母、佐伯香菜さん（41）が、先輩として慕う人がいる。7年前までの30年間、学園で夫婦寮を運営した元職員の吉川康之さん（61）だ。　吉川さん…[続きを読む]
しんどいけれど「全部生きている実感」　家族が、子どもたちが、いた 2023年9月22日13時00分

「疲れたー」　3月の夕暮れ。児童自立支援施設・滋賀県立淡海学園（甲賀市土山町）の甲賀寮。小中学生の男子6人が、野球部のクラブ活動を終えて帰宅してきた。寮長で野球部監督の佐伯洸平さん（32）も一緒だ。…[続きを読む]
岐路に立つ朝鮮学校、「地域の仲間」として守りたい　サポーター募集 2023年9月22日7時00分

滋賀朝鮮初級学校（大津市木下町）が、子どもたちの学びの場を保障しようと、一定額を毎月寄付してもらう「マンスリーサポーター」を募集中だ。滋賀県内唯一の朝鮮学校として存続していくため、多くの人に知っても…[続きを読む]
「自分を大切にするとは」少年院で向き合った問い　寮で答えを探して 2023年9月21日13時00分

滋賀県甲賀市の小高い山あいにある、児童自立支援施設の県立淡海（たんかい）学園。冬は冷え込み、街中より気温が3度は下がる。　「今日ぐっと寒くなったね。そろそろ布団2枚にしようか」　木枯らしに落ち葉が舞…[続きを読む]
自暴自棄だった過去、「もういいかな」　退園5日目の失敗も乗り越え 2023年9月20日13時00分

児童自立支援施設・滋賀県立淡海（たんかい）学園（甲賀市土山町）の甲賀寮に、中2の途中からやってきたセイジ（18）。一昨年の春、中学を卒業した後も学園にとどまる「年長児」としての生活が始まった。　セイ…[続きを読む]
小4で母を亡くし、弟たちの世話　荒れた生活の先にあった「居場所」 2023年9月19日13時00分

児童自立支援施設の滋賀県立「淡海（たんかい）学園」（甲賀市土山町）。3月中旬、高さ15メートルある「山びこの塔」の鐘が響いた。　学園から旅立つ子どもたちが鳴らす、「決別の幸せの鐘」。初めて一人暮らし…[続きを読む]
外国籍の子ら通う施設、無償化打ち切りも　「日本の保育士」基準が壁 2023年8月23日8時00分

約1万人のブラジル人が暮らし、製造業を支える滋賀県。外国籍の子どもたちの受け皿となっている認可外保育施設が、国の幼児教育・保育の無償化の基準見直しを訴えている。条件となる「日本の保育士資格を持つ職員…[続きを読む]
動かなければ死ぬ時に後悔する　虐待と初めて向き合った犬山紙子さん 2023年5月20日12時00分

■A-stories「こぼれ落ちる子どもたち　その声を聞いて」　「ごめんなさいっていう気持ちです」　エッセイスト、テレビのコメンテーター、タレント、子ども支援のボランティアチームなど、多方面で活躍する…[続きを読む]
苦しい家計「うちら超かわいそう」　受験生の娘は夏期講習諦めたけど 2023年5月19日12時00分

■A-stories「こぼれ落ちる子どもたち　その声を聞いて」　どうしたって目に入る。　《偏差値65》　《S判定》　インスタに同級生が模試の結果をあげていた。　「うわぁ、ヤバっ」。焦っていた。14歳、…[続きを読む]
「無園児」キリちゃんのつらい思い出　孤独だったママを変えた通園 2023年5月18日12時00分

■A-stories「こぼれ落ちる子どもたち　その声を聞いて」　「キリちゃん」。みんなは、わたしをそう呼ぶの。　「プリキュア」が好き。日曜日の朝8時30分からね、テレビで見てるんだよ。　最近、うれしい…[続きを読む]
「#泊めて」頼れたのはSNSだけ　18歳を超えた私、救ったDM 2023年5月17日12時00分

■A-stories「こぼれ落ちる子どもたち　その声を聞いて」　《#泊めてくれませんか》　ツイッターに投稿したら、DM（ダイレクトメッセージ）が次々に届いた。　「うちに来なよ」「何歳？」　男の人たちが…[続きを読む]
立ちはだかる「2.2%」の壁　こども家庭庁のミッションとは 2023年4月9日14時00分

虐待、自殺、いじめ。厳しい現実を生きる子ども、若者のために「こども家庭庁」は何をするのでしょうか。■図解　「こども家庭庁ってどんなとこ？」　おさらいから始めましょう。どんな社会問題を、どういう体制で…[続きを読む]
「心の幸福度」は先進国で何位？　データと肉声が語る子どものリアル 2023年4月9日14時00分

こども家庭庁が4月1日にスタートしました。すべての子ども、若者を幸せにすることが目的の一つですが、厳しい現実があります。データと肉声で解説していきます。　問題です。日本の子どもの心の幸福度は、先進国…[続きを読む]
不適切保育に相談窓口を　弁護士有志の団体が取り組みスタート 2023年4月4日9時00分

各地の保育施設で相次ぐ不適切な保育について、保育問題に関心のある弁護士らでつくる団体「保育を考える全国弁護士ネットワーク」が、3月末から保護者や保育士らからの相談を受け付け始めた。同団体共同代表を務…[続きを読む]
不適切保育、昨年4～12月に少なくとも128件　朝日新聞調査 2023年4月4日8時00分

保育園や幼稚園などでの園児への虐待といった「不適切保育」について、全国の政令指定市と東京23区が2022年4～12月に少なくとも計128件を把握していたことが朝日新聞の調べで分かった。園から報告を受…[続きを読む]
不適切保育「明文の報告基準ない」　実態把握の遅れ、地域差浮き彫り 2023年4月4日8時00分

たたく、大声で怒鳴る、顔にペンで落書きする――。全国各地で園児への「不適切保育」が次々と明らかになっている。しかし現状では不適切保育の基準も、正確な実態をつかむ仕組みもない。自治体からは人手不足など…[続きを読む]
「私には帰りたい家がない」　虐待、がんを経験した27歳の居場所 2023年4月3日16時00分

幼少期から続いた父親からの虐待。そして自身の肺がん。心が傷ついた日々をへて黒田祥子さん（27）は最近、仲間とつながり、居場所を見つけました。それと同時に「私には帰りたい家がない」という孤独感も片隅に…[続きを読む]
励みになった先生との交換日記　いじめ、摂食障害…23歳女性の夢 2023年3月29日17時30分

こども家庭庁が4月1日に発足します。複数の官庁で担っていた政策分野をまとめ、問題解決に力を入れるのがねらいです。困難を抱えやすく、大人の手助けがより必要な若者たちへの支援も重要なテーマです。どうして…[続きを読む]
16歳の悠太を追い詰めた「指導」　残された姉が先生に伝えたいこと 2023年3月4日10時00分

「悠太、行ってくるね」　いつも通り、姉（28）は弟に声をかけて家を出る。　返事はない。悠太さんは、ただほほ笑んでいる。黄色く変色し始めた写真の中で。　3日は、悠太さんの10回目の命日。姉は故郷で家族…[続きを読む]
「未就園児の予防、把握、支援を」国の検討委が提言 2023年3月2日9時30分

保育園や幼稚園、認定こども園のどこにも通っていない「未就園児」をめぐり、こども家庭庁準備室の検討委員会は1日、現状の説明や必要な支援の提言や事例を盛り込んだ報告書をまとめた。4月に発足するこども家庭…[続きを読む]

【そもそも解説】「こども家庭庁」で何が変わる？　名称めぐり波紋も (2022/4/19): 国の子ども政策の司令塔となる「こども家庭庁」をつくる法案の議論が19日、国会で始まりました。その目的は何でしょうか。子どもや保護者にとってメリットはあるのでしょうか。これまでの紆余（うよ）曲折も含めて解説します。　Q　なぜ今、こども家庭庁…[続きを読む]

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