プロレスラー藤波辰爾(70)が主宰するドラディションは、11月22日に後楽園ホールで開催される「DRAGON EXPO 1978」で、藤波と新日本プロレスの高橋ヒロム(34)がメインイベントのシングルマッチ60分一本勝負で対戦すると発表した。
この一戦を獣神サンダー・ライガー氏がスペシャルレフェリーとして裁くことも決定。ライガー氏にとって藤波は恩師であり、ヒロムは20年1月5日東京ドーム大会での引退試合の相手(ライガー&佐野直喜vsヒロム&リュウ・リー)だった。
3日の記者会見に出席したヒロムは、やや緊張気味に「藤波辰爾さんにシングルマッチの相手として指名していただいた時に、自分が今までジュニアとしてやってきたことの自信が“確信”に変わりました。当日は、藤波辰爾さんに『高橋ヒロムと闘ってよかった』と思ってもらえるような闘いをして、その上で勝ちたいと思います」と話した。
そして「初めて対戦させていただいた時、今でも覚えているのが、力強さ。そして、最初のロックアップの衝撃。今までいろんなヘビー級の選手、自分も新日本プロレスというか世界の選手と闘ってきましたけど、こんなに強いロックアップというか、肌の厚みというか、今まで経験したことがなかったので、そこの違いにまず衝撃を受けましたね。だからその続きができると思うと、すごく楽しみですし、もちろん今は怖さもありますね」と、昨年5月にタッグマッチで藤波と初対戦した時の衝撃を振り返った。
一方、自分の年齢の半分に満たない選手と、なんとシングルの60分一本勝負で戦うことになった藤波は「高橋ヒロム君との試合は一切、記念試合にするつもりもないし、自分自身が現役としてリングに上がっている以上は、どこまで自分が今闘えるか? 自分を試してみたい部分もありますしね。もちろん、ということはもう『勝ちにいく』ということですよね」と、あくまで勝利を目指して闘うと言い切った。
今でも「週に4~5回はトレーニングを行う」という藤波は、70歳になってもプロレスラーとしての体を維持できている秘訣(ひけつ)について「無理はしないで、コンディションを調整する。20代、30代の頃だったら(ウエートトレーニングでも)ギリギリもう1回とか、もう何キロとか。今はオーバーワークに気を付けてますね」と説明した。
そして「昔、山本小鉄さんが言っていたんだけど『金を取れる体をつくれ』と。やっぱりそれがプロレスラーとしてのファンへの責任だと思います」とし、70歳になっても闘い続けることについて「僕がプロレス好きであるのと、リングに上がれる喜びですよね。これに救われてますね。だから引退が言えないんですよ(笑い)。(リングは)僕の本当にパワースポットです」と話した。
最後に「ライガーがレフェリーに徹してくれればいいなって思って。もしかしたら…。3WAYマッチになってしまうかも」とニヤリと笑った。