●2014年4月13日(日) 14:00より、サントリーホールにて新日本フィル定期演奏会●



①メシアン作曲 キリストの昇天
②ショスタコーヴィチ作曲 交響曲第13番変ロ短調『バービ・ヤール』 op.113 
バス:エギルス・シリンス
男声合唱:栗友会合唱団
合唱指揮:栗山文昭




★結論から言いますと、日曜の昼になってしまいましたが、定期演奏会らしい曲で、ショスタコーヴィチの交響曲第13番は、ダイナミック・レンジも大きく、充実した立派な演奏。指揮者がまだ、30歳そこそことはいろいろな意味で信じがたい。 (ボーガとオケは、2度めの共演らしいですが、私は初めて。ポーガは昨年N響のオーチャード定期演奏会にも客演) 


①メシアンのこの曲は、おそらく実演では初めて。
チョン・ミョンフン指揮のサン=サーンスの交響曲第3番のCD(DG盤)に収録されていたせいもあり、存在だけは昔から知っていましたが、きちんと聴きだしたのは最近。
(2012年のNHK音楽祭でゲルギエフも演奏していましたので・・・・・・)

仏教徒の私には、カトリック教徒とは、受ける印象がかなり異なるかとも思いますが、20世紀音楽としては、聴き易い。フーガ風の所もあり、面白いし、実演ならではの「臨場感」が「ゲンダイ音楽」としては有難い。
(私は聴いていませんが、新日本フィルは、先月にもたまたま準・メルクル指揮でこの曲を演奏しているので、演奏しやすかったのでは?????見事な演奏)



  ②交響曲第13番は、実演は滅多にないのですが、たまたま2013年11月に都響定期演奏会でも聴くことが出来ました。

冊子によると、「第2楽章以降は、全編を通じて詩作上の技巧が多用されており、直訳では意味をなさない箇所が多い」との解説。一般名詞や固有名詞の言外の「意味」が解説されており、大変勉強になりました。  実演では、都響定期と異なり、字幕がなかったので、冊子を見ながら聴きました。 メリハリ十分で、オケも立派。

第1楽章の曲想は、日曜の昼に聴くには、重すぎるようにも感じますが、第2楽章は、ヴァイオリン・ソロなどもあり、マーラーの交響曲第4番第2楽章を思い起こさせるので、面白い。
歌詞の内容は、かなり痛烈。
第5楽章「立身出世」の最後で、「私の立身出世の方法は、自らの手では立身出世しないこと」で、詩が終わった後は、比較的明るめの(「希望」も感じられる)音楽で終わるのが、救いか??????? 

●バスのエギルス・シリンスは、4月上旬の『ラインの黄金』(N響)で、ヴォータンを歌っているようですが、体型同様、比較的スマートな現代風で、良好。 



●アンドリス・ポーガは、2015年6月N響にも客演するようです。








メシアンの芸術


メシアン:主の降誕,キリストの昇天


メシアン:トゥーランガリーラ交響曲/キリストの昇天


サン=サーンス:交響曲第3番


メシアン:オルガン曲集


時の終わりへ メシアンカルテットの物語 (叢書・20世紀の芸術と文学)