★前置き
亡くなった人の「魂」は見えない。「あの世」や「死後の世界」も見えない。だから、そんなものは存在しない。そう考えるのが常識というものだろう。
臨死体験の事例を見ても、単なる脳内現象だと思われるケースもあるし、脳内現象なのか、実際に「魂」が体験した現実なのか、判別できないケースが大半だ。
だが、肉体とは別に「魂」というものがある…と考えなければ納得できないケースもある。とりわけマリアの臨死体験事例やアラン・サリバンの臨死体験事例などは、単なる脳内現象だと言い切ってしまうわけにはいかない。
こういう事例を見ていると、やはり肉体とは別の何か、「魂」と呼ぶしかないモノがあるのではないか、「あの世」や「死後の世界」はあるのではないかと感じてしまう。
事実、この世界には、見えなくても「ある」ものがたくさん存在する。「あるはずだ」と考えられるのに、それが見えない。理論上はあるはずなのに、実験や観測では発見できない。だが、何十年、何百年もかけて探索していると、突然それが見えてしまうということがあるのだ。
だとすれば、「魂」だって、「死後の世界」だって、今から何十年、何百年も経つと見えるようになる…ということだってあるのかもしれない。
・・・
この宇宙が誕生してから約138億年が経っている。
だとすると、最も遠いところから届く光を見れば、138億年前の宇宙の姿(誕生直後の宇宙の姿)が見える…ということになる。
だが、138億年前の宇宙の姿を見ることはできない。遠すぎて見えない…ということではない。
誕生してから38万年が経つまでの宇宙は、まるで霧がかかっているかのように不透明な状態だった。
つまり、その時代の宇宙の姿は「あるはずなのに見えないモノ」なのだ。
アレックス・ビレンケン(ウクライナの理論物理学者)によれば、宇宙は「無」から生まれた。ここで言う「無」とは、「カラッポの空間」という意味ではない。物質どころか、空間や時間もない完全な「無」だ。
人間の脳では、「空間や時間もない完全な『無』」をイメージするはできないだろう。
だが、そこでは微小な宇宙が明滅していた。
いわゆる「量子ゆらぎ」だ。
その明滅していた極微の宇宙の一つが何らかの原因で消滅せずに成長した。
それがわれわれの宇宙だと考えられている。
余談だが、生まれたての宇宙は11次元だったという説が有力(?)だ。やがて7つの次元はコンパクト化されて、現在のように3次元の空間(縦、横、高さ)と1次元の時間が残されたと考えられている(ちなみにコンパクト化された7つの次元は消えて無くなってしまったわけではない)。
宇宙が誕生した瞬間から約10^-44秒(より正確には、約5.391×10のマイナス44乗秒)までという、とてもじゃないが人間が認識できないような一瞬の間に、宇宙は「無」から、突然10^-35m(より正確には、約1.616×10のマイナス35乗m)という「プランク・スケール」のサイズで生まれた。そしてこの瞬間、空間が生まれ、時間が流れ始めた。
ちなみに10のマイナス44乗秒は「プランク時間」、10のマイナス35乗mは「プランク長」と呼ばれている。「プランク時間」は時間を分割していったときの最小単位であり、これ以上に短い時間は存在しない(と言うより、これより短い時間では、現在の物理法則でさえ破綻してしまう)。また、「プランク長」は空間を分割していったときの最小単位であり、これ以上に小さな空間は存在しない(と言うより、これより小さな空間は、物理学で定義できない)。
誕生から10^-36秒(10のマイナス36乗秒)から10^-34秒(10のマイナス34乗秒)という「ほんの一瞬」の間に、宇宙は指数関数的な膨張を起こした。これを「インフレーション」というが、10のマイナス35乗mという超ミクロサイズの宇宙が、一瞬で10^43倍(10の43乗倍)まで膨れ上がったのだ。
これは1秒の「1,000兆分の1」の「1,000兆分の1」の「1万分の1」という、人間が「まばたき」する時間よりもはるかに短い。そんな一瞬のうちに、肉眼では見えないアメーバが、銀河団のサイズになるほどの倍率で膨張したのだ。
微生物サイズの宇宙が、突然、天文学的な大きさに膨れ上がった。
それほど大きくなったのに、この時代の宇宙の姿は見ることができない。
繰り返しになるが、誕生から38万年が経過するまでの宇宙の姿は、「あるはずなのに見えないモノ」だったのだ。
(続く)
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亡くなった人の「魂」は見えない。「あの世」や「死後の世界」も見えない。だから、そんなものは存在しない。そう考えるのが常識というものだろう。
臨死体験の事例を見ても、単なる脳内現象だと思われるケースもあるし、脳内現象なのか、実際に「魂」が体験した現実なのか、判別できないケースが大半だ。
だが、肉体とは別に「魂」というものがある…と考えなければ納得できないケースもある。とりわけマリアの臨死体験事例やアラン・サリバンの臨死体験事例などは、単なる脳内現象だと言い切ってしまうわけにはいかない。
こういう事例を見ていると、やはり肉体とは別の何か、「魂」と呼ぶしかないモノがあるのではないか、「あの世」や「死後の世界」はあるのではないかと感じてしまう。
事実、この世界には、見えなくても「ある」ものがたくさん存在する。「あるはずだ」と考えられるのに、それが見えない。理論上はあるはずなのに、実験や観測では発見できない。だが、何十年、何百年もかけて探索していると、突然それが見えてしまうということがあるのだ。
だとすれば、「魂」だって、「死後の世界」だって、今から何十年、何百年も経つと見えるようになる…ということだってあるのかもしれない。
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この宇宙が誕生してから約138億年が経っている。
だとすると、最も遠いところから届く光を見れば、138億年前の宇宙の姿(誕生直後の宇宙の姿)が見える…ということになる。
だが、138億年前の宇宙の姿を見ることはできない。遠すぎて見えない…ということではない。
誕生してから38万年が経つまでの宇宙は、まるで霧がかかっているかのように不透明な状態だった。
つまり、その時代の宇宙の姿は「あるはずなのに見えないモノ」なのだ。
アレックス・ビレンケン(ウクライナの理論物理学者)によれば、宇宙は「無」から生まれた。ここで言う「無」とは、「カラッポの空間」という意味ではない。物質どころか、空間や時間もない完全な「無」だ。
人間の脳では、「空間や時間もない完全な『無』」をイメージするはできないだろう。
だが、そこでは微小な宇宙が明滅していた。
いわゆる「量子ゆらぎ」だ。
その明滅していた極微の宇宙の一つが何らかの原因で消滅せずに成長した。
それがわれわれの宇宙だと考えられている。
余談だが、生まれたての宇宙は11次元だったという説が有力(?)だ。やがて7つの次元はコンパクト化されて、現在のように3次元の空間(縦、横、高さ)と1次元の時間が残されたと考えられている(ちなみにコンパクト化された7つの次元は消えて無くなってしまったわけではない)。
宇宙が誕生した瞬間から約10^-44秒(より正確には、約5.391×10のマイナス44乗秒)までという、とてもじゃないが人間が認識できないような一瞬の間に、宇宙は「無」から、突然10^-35m(より正確には、約1.616×10のマイナス35乗m)という「プランク・スケール」のサイズで生まれた。そしてこの瞬間、空間が生まれ、時間が流れ始めた。
ちなみに10のマイナス44乗秒は「プランク時間」、10のマイナス35乗mは「プランク長」と呼ばれている。「プランク時間」は時間を分割していったときの最小単位であり、これ以上に短い時間は存在しない(と言うより、これより短い時間では、現在の物理法則でさえ破綻してしまう)。また、「プランク長」は空間を分割していったときの最小単位であり、これ以上に小さな空間は存在しない(と言うより、これより小さな空間は、物理学で定義できない)。
誕生から10^-36秒(10のマイナス36乗秒)から10^-34秒(10のマイナス34乗秒)という「ほんの一瞬」の間に、宇宙は指数関数的な膨張を起こした。これを「インフレーション」というが、10のマイナス35乗mという超ミクロサイズの宇宙が、一瞬で10^43倍(10の43乗倍)まで膨れ上がったのだ。
これは1秒の「1,000兆分の1」の「1,000兆分の1」の「1万分の1」という、人間が「まばたき」する時間よりもはるかに短い。そんな一瞬のうちに、肉眼では見えないアメーバが、銀河団のサイズになるほどの倍率で膨張したのだ。
微生物サイズの宇宙が、突然、天文学的な大きさに膨れ上がった。
それほど大きくなったのに、この時代の宇宙の姿は見ることができない。
繰り返しになるが、誕生から38万年が経過するまでの宇宙の姿は、「あるはずなのに見えないモノ」だったのだ。
(続く)
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