2019年10月14日 北京市内 台風でもう1泊の悲劇
当初は2泊3日の予定だった今回の北京旅行。
北京入りした翌日に、日本では台風の影響で大被害のニュースを伝えていた。
飛行機の心配をしてはいたのだけれど・・・・・
北京で2日目の日、「頤和園」を観光中にANAから連絡が。
「明日乗る予定の飛行機が台風の影響で欠航になりました」
やっぱり・・・・。
北京は台風の影響ゼロのいいお天気だったけれど、
日本国内で欠航が相次ぎ、日本へ向かうための飛行機が北京に無いのだそう。
取りあえず、急いで翌日に泊まるホテルを確保。
色々調べる時間も無く、うめちゃんが以前泊まったことのあったヒルトンホテルを予約。
航空会社に連絡をして次の飛行機を探すも、世界中の人が同時に電話をかけているのだろう、
電話も全く繋がらず。
しばらく電話と格闘してやっと帰りの飛行機は確保。
けれど、空いている飛行機は翌日の15時発の成田着のみ。
まぁ、それでも日本に帰れるだけましか。
ホテルは一般客用とエグゼクティブ用に棟が分かれている。
こちらはエグゼクティブ用の客室。
浴槽とシャワールームも分かれていて快適。
けれど、空調が寒すぎてそれがマイナスポイント。
せっかくなので、ホテルの周りを少しだけ散策。
この辺りは大使館が多いエリア。
ホテルの真裏には韓国大使館とアメリカ大使館。
わざわざ見行くような観光地はなし。
ホテルの近くにあるルフトハンザセンターという北京の老舗ショッピングセンター。
店内は少し古びたデパートといった感じ。
輸入品ばかりでご当地のお菓子やカップ麺は皆無。
この辺りに住む大使館関係者や駐在員専用のスーパーマーケットが地下に入っている。
品揃えが言い訳でも無く、お値段も高く、人も閑散。
まぁ、取りあえず近いのでここで買うか・・・・くらいのノリでお客さんがちらほらいるくらい。
初めての北京で一番驚いたこと。
それは「トイレ事情」
もちろん、デパートやホテルなど街中では日本と変わらず問題ないのだけれど、
郊外の観光地になると中国の田舎から来た観光客が集まるため、
トイレの使い方がなんとも独特。
並ぶ習慣がないためか、個室の前で人がわんさか。
空いた個室から早い者勝ちで個室を勝ち取らなければならない。
しかも、先を越されると大きな声で文句を言われたり、「チッ」と大きく舌打ちされる。
待っていたらいつまでもトイレに入れないので、私も頑張りました。
舌打ちを物ともせず、おばさんがそっぽを向いた途端にささっと個室に入り込む。
「よし!勝った!!」と事を終え、満足げに個室を出ようとするそばから、
次の人が私を押しのけて個室を強奪。
いや〜、トイレだけは慣れないかも知れない。
ちなみに道路も譲り合い精神ゼロ。
車も、バイクも人も自分が一番と我先に先を進みます。
横断歩道は有って無いようなもの。
待っていたらいつまでも渡れないので、現地の人のタイミングに合わせて一緒に渡るしかない。
他に見る場所も無く、近所をぶらぶらしてホテルに戻る。
先に中国入りしていたうめちゃんは中華料理に飽きてきた頃。
食べられるはずの日本食も飛行機の欠航で1日延びてしまったので、
そんなに期待せず大使館近くの日本料理屋へ。
海外に良くある謎の日本料理屋さん。
でも、私はそれなりに美味しかった。
しかも、帰り際に2品分をタダにしてくれるという大盤振る舞い。
私達が日本人だったから安くしてくれたみたい。
「口コミよろしくね!」の賄賂かな。
ホテルに戻り、せっかくのエクゼクティブフロアだったので、ラウンジを利用。
あまり期待していなかったけれど、フードもデザートも本格的で、
ここで夜ご飯を食べれば良かったな、と思うくらい美味しそうだった。
おなかはいっぱいだったけれど、貧乏根性でしっかりケーキと紅茶おなかに入れる。
余談ですが、このホテルの目の前に漫画「島耕作」で島耕作が北京時代に勤務していた
ビルのモデルとなっている発展ビルがあったのだそう。
やっと夜が明けてきたくらいでチェックアウト。
予定時間よりも早いけれど、北京国際空港へ。
いいお天気で残念。
そしてものすごい車の数!!
空港の前も大渋滞。
世界第2位の旅客数を誇る北京空港はとにかく広い。
台風の影響で欠航が続き、ダイヤも乱れていた空港。
前日に数便飛ばなかった飛行機の影響で、どの飛行機も満席で振り替えも不可能かと思われた。
もちろん、このまま午後まで待てば成田空港行きのチケットは取れていたのだけれど。
海外在住経験があり、さらに航空会社の上級会員だった同行者が航空会社に掛け合ってくれて、
なんと、午前中に離陸する予定の羽田空港行きを確保。
ボーディングの時間まであと少し。
電車でターミナルまで行かなければならないほど広い空港の中を
大きな荷物を持って走りました。
元々海外に住んでいて、旅慣れている同行者が空港職員に説明してくれて
出国審査もの長い列もすんなりパス。
ギリギリ羽田行きに飛び乗った。
本来なら18時半頃に成田空港について、そこからマロンとブレアを迎えに行かなければ
ならないところだったけれど、お昼頃には羽田空港に到着。
良かった良かった。
波瀾万丈の北京の旅。
中国のスケールは、想像よりもずっと大きく。
中国人のおもてなし精神はどこの国の人よりもすごかった。
お土産ジャスミン茶を持って帰りたいと言えばその日のうちに買って用意をしてくれたり。
甘栗を食べたいと言ったら山のように届いたり。
イチゴが好きと言ったら、夜のデザートに用意してくれていたり。
炊いてくれたお香の香炉が素敵だったので褒めたらプレゼントしてくれたり。
気軽に「食べたい」「欲しい」「好き」って言えないぐらいの雰囲気。
行く先々で飲み物が出てきたり、雨が降ったら人数分の傘を用意してくれていたり、
本当にこっちがびっくりするくらい。
中国人は人間関係を非常に大切にする民族というけれど、
血縁関係の次に大切にされるのが友人関係なんだという。
中国では権力闘争を繰り返す動乱の歴史が続いたため、
人間不信の社会にいた中国人は身を守るコツとして、
深く付き合っていない他人をすぐに信頼することは非常に危険だと考える。
その変わり、自分との付き合いの中に入ってきた人はとにかく大切に親切にする。
それが中国人。
広い広い中国。
その他の場所も行ってみたくなった。
想像よりもずっとずっといい旅だった。
にほんブログ村
人気ブログランキング