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「中学生でもわかる論理で哲学書を、小学生にもでもわかる言葉で詩を」哲学こぼれ話⑮
文芸書の自費出版が続くこの間、 先生は恩師である山内得立先生から『ロゴスとレンマ』の英訳も頼まれ断られて いました。 【ポイントUP中】 ロゴスとレンマ 岩波オンデマンドブックス 三省堂書店オンデマンド 楽天で購入 時間がないというのが一番の理由でしたが、自分の存在論とは違う難しさがあるともお聞きしました。『ハイデッガーの存在論』はドイツ語で書いた方がいいだろうかと言われていた先生にして慣れた同じ英訳でも語学(言語)上の壁があったようです。 一方で山田晶先生については安藤先生の言葉「中学生でもわかる論理で哲学書を、小学生にもでもわかる言葉で詩を」を書かれている。 今にして思えば山田先生もやはり…
「時代がどんなに変わっても変わらないもの 自由・夢・美 」哲学こぼれ話⑭
安藤先生の豪華本の印章を彫ることになったのは東雲という書家です。 哲学者たちの思想、戦わせてみました くらべてわかる哲学事典 [ 畠山創 ] 楽天で購入 彼は決まりを意識し間接的にその旨忠告もしながらも注文通り丸く篆刻しました。 結果的に先生が大変気に入ったものが出来ました。 規定外は先生の遊び心でしょう。 この時期は模写として雪舟の数mの水墨画なども「お酒が少し入るとよい」 とかで1週間で書き上げられたり、一方で運転免許やモーターボートの免許も 取られるなど、先生のうちには遊び心も湧き上がっていたのでしょう。 その遊び心は北村氏の「愉快な挿画」をさらに変更したことにも表れていたように思います…
「『RUBAIYAT』(ルバイヤート)その刮目すべき「あとがき」とは」哲学こぼれ話⑪
天才文人の話に戻しましょう。 『RUBAIYAT』(ルバイヤート)もその刮目すべき「あとがき」があります。 それによればこれは、フィッツジェラルドのほか各国語に訳され 「わが国では蒲原有明の六首をはじめとして、 矢野峰人の三十三首、竹友藻風の百十首、堀井梁歩の百一首、 森亮の七十五首などであるが、最も広く流布したのは、 小川亮作の岩波文庫本で、これは真偽とりまぜ百四十三首全部を ペルシャ語から忠実に訳した。 ・・・・医学博士で・・・・ 金沢大学在職中の同僚久留勝氏の七十八首は英独仏訳を対照して、 七五調の第一、第二、第四句に押韻した苦心の訳であり、 ・・・・小川訳も一見散文風でありながら、 脚…
「赤ちゃんは世界のどの言語にも対応できて、 どの民族もお互いコミュニケーションできる。」哲学こぼれ話⑩
話は変わります。 『天才』という言葉から思い描くものは各人各様違いも大きいと思います。 哲学を離れて一般常識によれば、自分と他人が違うといったことは反省的に 自己意識を持つようになれば誰しも経験的に知ることです。 しかし人類の4大聖人の一人お釈迦さまは私が私と意識すること。 それさえ否定したのですから大天才です。 同様にその哲理を解き明かし、そこに竿頭一尺予定調和を述べたライプニッツも千年に一度出現の天才なのでしょう。 加えて各自は各自の偏見の窓からしか世界に触れられないといったF・ベーコンは間違いなく天才でしょう。 しかし私の天才の定義はもっと身近です。 何百億人とか何千年の単位で出現する人…
「凡才の私がこれら天才といわれる方々との出会いに至った経緯」哲学こぼれ話⑨
上の先生の教養についての証言者岩井充子さんもまた 自身天才少女詩人と言われた方です。 金子みすゞさんの詩が20歳を過ぎて書いたものであるに対して 岩井さんの詩は4歳の時に口にした言葉の詩集だと聞きました。 岩井女史と安藤先生との出会いは女史の同志社の助手時代のことで、 当時戦後の教員の免許更新(再教育)が立命館大学でもあり そこでお会いしたそうです。 前述の髙山教授が見せてくださった安藤教授の英文の著作は ARISTOTELE’S THEORY OFPRACTICAL COGNITIONであり W.D.Rossの序文付きでMARTINUS NIJHOFF社から出版されたものです。 その索引を作…
「日中文化交流史上空前の偉業 驚異の新古典和歌集現わる」哲学こぼれ話②
恩師のノートを続けます。 この哲学者は白雲山人と号する詩人でもありました。 師との出会いは、ちょうど師がその最初の歌集を明治書院から刊行した頃でした。 唐詩の翻訳歌集でした。 a.r10.to これからも紹介しようと思う哲学の方では 質問さえもできず近づけなかったのですが 歌のほうは感想を言うことが出来ました。 ご自分の歌の掲載は内容を置いて賛否があったと聞かされました本の帯に名前を挙げたの方々の声だったのかと思います。 推薦:高木市之助・久松潜一・橋本楯・加藤将之・林秀一・竹内照夫・川口久雄・白川静・森岡常夫・国崎望久太郎・沢本欣一・福田襄之介 帯には他に書名の 唐詩唱和の上下に 日中文化交…
ひとり言はその人だけのもの。 けれどここに私の「忘れ得ぬ人々」を 紹介したいと思います。 哲学風ブログを始めるのは 私の個人的な経験が、私以外のだれかに役立つかもしれないし またはひょっとしたら一般的に役立つものがあるかもしれないと思ったからです。 主としてそれは 私の経験したこと、 私が発見したこと、 私の思い至ったことの紹介に尽きるので、 「経験に学ぶ愚者の」自分史になるかもしれません。 記憶違いなど個々の内容の確かめは皆さん自身におまかせします。 それとは別に、哲学という学問の中の恩師方のノートを紹介したいと思います。 ちなみにある哲学会での師と山田 晶氏との存在に関する真剣な質疑応答の…