民放テレビ局出身の初のフリーアナウンサーで知られ、テレビ番組の司会で活躍した押阪忍（おしざか・しのぶ）さんが6月29日、老衰のため死去した。89歳だった。葬儀は近親者で営んだ。

　岡山県津山市出身。立教大を経て、1958年に日本教育テレビ（現・テレビ朝日）にアナウンサーとして入社した。64年の東京五輪で実況を務め、「東洋の魔女」と呼ばれた女子バレーボール日本代表の試合も担当。金メダルを獲得した決勝戦ではリポーターだった。

　65年に民放出身者として初のフリーとなり、TBS系「ベルトクイズQ＆Q」などで司会者としても活躍した。近年は2017年のNHK連続テレビ小説「ひよっこ」に、クイズ番組の司会者として登場し話題となった。妻はフリーアナウンサーでタレントの栗原アヤ子さん。