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2023/06/11

四国で一番美しい稜線: 天狗塚と牛の背その3 

2023年6月4日(日) 徳島県三好市 天狗塚(標高1812m) 日帰り単独行 


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牛の背の1757.2三角点から亀尻峠に向かいます。


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5分歩いたところに道標があり、ここで90度右に曲がります。ここは笹原の中の十字路になっていて、道標が無かったらどこへ行けばいいのかわからなくなりそうな場所です。設置してある道標は比較的新しいものなので、これが設置される前はどんな状況だったのか気になるところです。ちなみに、グーグルマップで衛星写真を見ると、左へ行くと牛の背の南端にそって東進し、もとの登山道に合流します。直進した場合は、奥に見える小高い場所を越えた先で丁字路になっていて、左へ曲がれば牛の背の南端外側を東進してやはりもとの登山道に合流するトレースがついているようです。もっとも、トレースなのが獣道なのかははっきりしませんが、衛星写真でわかる程度にははっきりしているようです。


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曲がり角を曲がって振り返ると、天狗塚のあたまがちょこんと笹原の奥に突き出しているのが見えました。亀尻峠から登ってきた場合は、ここで初めて天狗塚が見えるわけです。


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広い笹原の尾根を下って行きます。


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写真では平坦に見えますが、実際はそこそこ下っています。


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やや傾斜がきつくなった先には、わりと平坦な尾根も見えます。


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振り返ると、思っていたよりも大きな標高差を下ってきたことがわかりました。


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前方には、笹原の尾根の末端が迫ります。



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笹原の尾根から比較的狭い樹林帯の尾根に入りました。トレースはどちらかといえば不明瞭ですが、下草のないすっきりとした樹林帯なので見通しはいいし、ピンクテープが5mおきぐらいに設置されているので、道迷いの心配もありません。


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15:03 標高1460m地点に道標がありました。


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少し木々が伐採されていて開けた感じの場所です。もう亀尻峠に着いたのかと思いましたが、地形図で確認すると下ってきた尾根の末端にあたる場所でした。ここから尾根が左右に分かれますが、亀尻峠は右へ下ります。


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1460m地点から先は、急に傾斜のきつい下りの尾根道になりました。落ち葉で滑らないように注意しながら下ります。


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15:29 尾根上から右の斜面へと下る地点に来ました。尾根の末端というわけではないようですが、亀尻峠は少し下で右へ派生している支尾根の先にあるので、ここから右へ方向転換するわけです。とはいえ、ここには道標はありませんでした。地面に突き刺した木の枝に割れた一升瓶らしいものがかぶせられて、ピンクテープが巻かれているだけですが、トレースは明瞭なので、右へ方向転換するということはわかりました。


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尾根上から右の斜面に下り始めると、これがとんでもなく急な斜面で、右へ少し下ったと思ったらすぐにUターンして左へ進み、その先には崩落個所が待ち構えていました。役に立つのかわからないような細いロープが張ってありましたが、あまり信用できなさそうだったので、ロープは使わないで崩落個所を渡りました。


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渡った先ですぐにまたUターンして、少し下でまた同じ崩落個所を渡ることになりました。今度はロープさえありません。


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見上げると、さっき渡った場所が見えています。


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下の方は断崖絶壁ではないものの、20mぐらいは転がり落ちそうな感じです。足元を確認しながら慎重に渡りましたが、だったら最初に尾根上から右へ曲がったあとでUターンしないでまっすぐ行って、崩落個所のない所でジグザグに下れば問題ないのに、なんでわざわざ崩落個所を2度も渡るように道がついているのかちょっと理解できません。


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15:37 崩落個所のある急斜面を下り終えて細い支尾根にのったところに道標がたっていました。前の道標の場所から、35分で240m下ってきたわけです。地図で確認すると、この先のちょっとしたピークを越えた先が亀尻峠です。ピークの等高線の間隔が広いので、登り返しも下りも緩やかなピークなのでしょう。であればもう楽々歩けるはずです。


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ところで、地形図にはこの1220m地点から東向きに谷筋を下る破線の道が描かれていますが、道標に案内はなかったので、今は使われていないのかもしれません。しかし、林道に戻ることを考えるとここから東へ下った方が断然近道なので、次にこのルートを下るときには、ここから東へ下ってみようと思います。


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ピークへの登り返しが始まりました。地形図で読み取ったほど楽ではないものの、急斜面というほどの感じではありませんでした。


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なだらかで広いピークを越えた先は、地形図どおりの緩やかな下りになっていました。このまま亀尻峠までのんびりと下れそうです。


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ところが、少し下ると急に狭く切り立ったような尾根になりました。さらにこの先は激下りになっていて、地形図と違うじゃねえかと憤慨したものの、10m以下の起伏は表示されないので仕方のない所です。


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16:03 亀尻峠に着きました。


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気分的に下山を完了したような気持ちでしたが、ここはまだ途中の通過点です。登山口までまだ1400mの林道歩きがあるし、そこからさらに数kmの林道歩きも待っています。時間はすでに16時を回っているので、駐車場所に戻れるのは、早くても17時前というところでしょう。


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休憩したいところでしたが、時間も時間なので休憩なしで下り始めました。地形図だと登山道らしき破線はここから尾根筋をまっすぐに下るように描かれていますが、道標は林道を指し示しているので、素直に林道を行くことにしました。距離はあっても林道の方が歩きやすいのは事実です。左膝に痛みが出始めていたので、できるだけ膝への負担が少ない道を歩きたいというのもありました。


亀尻峠から少し下ったところで別の林道に出合い、そこにあった道標に従って右へと曲がりました。あとはひたすら林道を下るだけです。途中何か所か脇道の分岐もありましたが、迷うような場所はなく、道なりに進むだけです。


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途中、1か所だけ展望の開けた場所がありました。いちばん奥のピークはおそらく三嶺だろうと思いますが、はっきりとはわかりません。



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16:34 長い林道歩きの末に、やっと登山口に着きました。登山口の道標には、登山口の名前が書かれていなかったので、便宜上「亀尻峠登山口」としておきます。結構荒れ気味の林道だったので、思いのほか疲れました。


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ここから牛の背まで3時間とのことですが、下りが2時間強だったころを思うと、たしかにそれぐらいはかかりそうです。


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登山口から先の林道は車が通れるぐらいのちゃんとした道かと思っていたら、けっこう荒れ気味でした。最低地上高の高いオフロード四駆なら通れそうですが、普通の二輪駆動の乗用車はやめておいた方が良さそうです。登山口には十分な駐車スペースはあるので、ちょっともったいない感じです。


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16:45 西山林道に出ました。ここから駐車場所までどれぐらいかかるのかわかりませんが、距離は1.6㎞ぐらいあるので、17時到着というのは厳しそうです。


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17:16 駐車場所に戻ってきました。西山林道合流地点から20分ぐらいと読んでいたのですが、疲れもあってか30分かかってしまいました。考えてみれば、牛の背から下り始めてから、途中ほんの5分ほど倒木に座ってドリンク休憩をとっただけなので、ほぼ5時間歩きっぱなしに近い状態でした。そりゃあ疲れるわけです。朝9時過ぎから17時過ぎまで8時間も山の中をうろついていたわけで、久しぶりによく遊んだという感じです。


ところで、西山林道ですが、東側でもいやしの温泉郷から1kmぐらい行ったあたりで通行止めになっているらしく、現状では車で登山口までいくことはできなくなっているようです。もっとも、東側が通行止めになっている理由は大規模な崩落などではないみたいなので、比較的早めに復旧するかもしれません。


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念願だった牛の背から亀尻峠までのルートを歩くことができたので、疲れたとはいえ気分的には満足感を得られました。これで剣山系の縦走路が東端から西端まですべて歩いたことになります。東端は、剣山本宮劒神社のある富士ノ池登山口で、一ノ森から剣山、次郎笈、三嶺を経て天狗塚、牛の背へと連なる縦走路ですが、西端が亀尻峠というわけです。この長い縦走路の中で、剣山と一ノ森の間と、牛の背から亀尻峠までの区間が未踏のままだったわけですが、今年の2月に剣山と一ノ森の間は歩くことができたので、牛の背から亀尻峠までの区間だけが未踏のまま残っていました。今回の山行で、剣山系縦走路はコンプリートです。次は、積雪期の縦走にも挑戦してみたいものです。

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