昨年故障したまま放置しているエアコンですが、今年も当初はエアコンがある隣の部屋へ避難することで暑さをしのいでいました。しかし、動画編集などで使っているデスクトップパソコンを持ち運ぶことができず、手持ちの古いノートPCではせいぜい写真の編集程度しかできないので、やはり自分の部屋で作業ができるようにする必要がありました。
そこで、隣の部屋と自分の部屋の間のドアを開け放して、扇風機を使って隣の部屋の冷気が自分の部屋に流れてくるようにしてみましたが、外気が35度を超える暑さでは、せいぜい30度までしか室温を下げることができません。湿度が下がるので、それでも窓を開けて扇風機だけを使うよりもかなり快適ですが、パソコンの作業をするにはちょっときびしい環境と言わざるを得ません。
というわけで、セールで価格が3万円を切っていたスポットクーラーを購入してみました。「タンスのゲン」という名前の会社が出しているもので、おそらく中華製のスポットクーラーなのでしょうが、日本の企業が販売しているので、何かあればサポートを受けられるのが安心です。「タンスのゲン」は、以前にも利用したことがあるので、その意味でも安心感があります。アマゾンのポイントなどを使って、2万円台前半の価格で購入できたので、お買い得でした。
スポットクーラーは、もともと屋外や倉庫など開放空間で作業を行うときに、作業場所にスポット的に冷気を供給するためのものなので、密閉した空間を冷やすという目的には基本的に適していません。というのも、本体が吸気して、本体から冷気と熱い排気が出てくるためです。そのため、熱い排気を室外に排出しないことには、クーラーとしては役に立たないわけです。
ただし、そのために必要な排気ダクトと排気ダクトを窓に固定するためのパネルなどは付属しているので、なんとかなるだろうと思って購入したわけです。当初は、当然排気ダクトとパネルを使って窓の隙間から排気を室外に排出するように設置して運転してみました。
ところが、プラスチックの排気ダクトが排熱でものすごく熱くなり、排熱を室外に排出しても、排気ダクトが熱を供給してしまうため、あまり効果があるように感じません。そこで、手元にあった100円ショップで購入した断熱シートを細長く切ってテープ状に貼り合わせて、排気ダクトに巻き付けると、なんとか排気ダクトから発する熱を遮断することができました。なお、このシートはセリアが販売している両面アルミ蒸着になっているものですが、片面だけアルミ蒸着のシートの場合は、アルミ面をダクト側にして巻いた方が効果が高いと思います。
しかし、それでもあまり室温は下がりません。なぜかというと、本体が室内の空気を取り込んで、冷気として一部を室内に排出する一方で、残りを排気として室外に排出するため室内の気圧が低くなり、ドアや窓の隙間から室外の熱い空気が流入してくるためです。なにせ古い家なので、アルミサッシも最近のものと違って密閉度は低く、どうしても隙間ができてしまいます。また、部屋の出入り口のドアも引き戸なので、隙間は当然のようにできてしまいます。
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そこで、スポットクーラーを窓台の高さに設置して、事実上ウィンドウエアコンのようにして使うことにしました。このスポットクーラーは吸気も排気も背面から行っているので、ウィンドウエアコンのように窓にピッタリとつければ、外気を取り込み、排熱はそのまま室外に排出し、室内側には冷気だけを送り出すことができます。このため、室内側は冷却された外気が供給されて気圧が高くなり、ドアや窓に隙間があっても室内側から室外に空気が出ていくようになるため室外から熱い空気が流入してくることはありません。
厚さ9ミリのコンパネで台座を作り、脚をつけてスポットクーラーを窓の高さに設置しました。スポットクーラーの上部と下部に隙間ができるので、プラダンでパネルを作りふさぎました。
スポットクーラーと窓のサッシとの隙間は、隙間テープでふさぎました。
外側から見るとこんな感じです。網戸の内側に設置されているため、隙間から虫が侵入してくることはありません。
運転してみると、いままで日中には強運転でも30度までしか下がらなかったのに、弱運転でちょうど28度まで下がるようになりました。湿度も50%台にまで下がり、快適そのものです。日が沈むと、さらに冷房効率が上がり、楽に25度ぐらいまで下がってしまうので、寒いほどです。わずか2万円強の価格で、しっかりと冷えるエアコンが設置できたので大満足です。
1点だけ難点がありますが、それは、雨の時は窓を閉めないといけなくなるため、スポットクーラーが使えないということです。雨脚が弱く風がない場合はいいのですが、大雨で風があるとどうしてもスポットクーラーが濡れてしまうので、さすがにそのまま使うのはやばそうです。ウィンドウエアコンであればこの点は気にしなくていいはずなので、そこだけがネックです。昨日は台風が通過するため窓を閉めていたのでスポットクーラーが使えず、隣の部屋のエアコンをつけてドアをあけ放ってしのいだのですが、幸い台風で気温が低く、日中でも陽射しがない状態だったので、十分快適に過ごすことができました。これなら、雨天時に使えなくても大丈夫そうです。
ということで、屋内で使うのはなにかと都合の良くないスポットクーラーですが、窓に直接設置すれば、ほぼウィンドウエアコンとして快適に使うことができるので、壁掛け式のエアコンを設置することができない場合や、必要に応じて取り外したり、移動して別の場所で使いたいという場合は、スポットクーラーでも検討の余地はありそうです。
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