8つの短編
出会いと別れが人生を作っている。
思い通りにならなかった過去とどう向き合い決着するか?
自己の矜持はどこにあるのか?
自分の芯は?
真? 心? 信?
それぞれの主人公たちの生き方が全く自分と同じでないにしても、
記憶にあるどこか近いような経験と共鳴して心に響く。
「踊り子」 若い頃の珠玉の思い出
「スターダスト・レビュー」 音楽家の挫折と孤独
「うたかた」 しず心なく花の散るらん
「金の鎖」 自分を偽って生きてきた女の人生
記憶が時間とともに心の自己防衛で濾過されていくにしても・・・
95年から98年の頃の作品。
うまいなあ。