【【未整理】 世界ブラボー日記】 2007.10.29 (Mon)
御茶ノ水でお茶
≪ニコライ堂≫ |
ベタでごめんなさい。御茶ノ水でお茶するのが好きです。
明治の香りも残る東京屈指の学生街。
今でこそガラス張りの高層ビルや、ギター・ケースを背負った兄ちゃんが街のシンボルですが、
少し裏通りに入れば静かなカフェでくつろげます。
学生時代は見向きもしなかったのですが、大人になってから寄り付くようになりました。
そんなオトナが楽しむオトナのための学生街。下北沢はジャズ、早稲田はシャンソン、
そしてここ御茶ノ水では、オペラのアリアがかかっているカフェがぼくの理想です。
中でもこの神田界隈は特別。積み上げてきた歴史が違いますからね。
大正昭和の文豪や中国革命の志士たちのロマンにひたりながら、
隣の神保町の古本街で買ってきた古書をめくるのが、オトナのすごし方。
「あたたたた・・・!」
「お前はすでに死んでいる!」
「ひでぶ!」
「お前はすでに死んでいる!」
「ひでぶ!」
『北斗の拳』 のデラックスな愛蔵版が、10冊で6千円でした。わーい!
って・・・。
【全世界音楽】 2007.10.28 (Sun)
『We are the World』
毎秋恒例、神田神保町の古本市で、『ウィ・アー・ザ・ワールド』の中古DVDを見つけました。980円。
1985年、アフリカの飢餓救済のためのチャリティ・ソング・プロジェクト<USA for Africa>の歌。
マイケル・ジャクソン、ライオネル・リッチー、スティービー・ワンダー、クインシー・ジョーンズ・・・
豪華すぎる参加メンバーたち。ほとんどワン・フレーズずつなのに、それぞれの個性が立っているからすごい。
ダミ声で 「ういあ゛~ざわ゛~」 と熱唱するブルース・スプリングスティーンや、
シンディ・ローパーの 「ウォウォ…」 など、モノマネした人もいるのではないでしょうか。
御大レイ・チャールズなんかは、すごすぎて再現不可能です。
今聴くと、キリスト教の 「神の愛」 を歌っているので、
アフリカ・イスラム社会ではかえって問題があるかもしれません。
でも単純にいい歌だし、パワーがあって感動的。(日本語訳のレベルが低いので、自分で訳してみよう!)
ほっとくとすぐに脱線し、説教されてしんみり・・・を繰り返すアホなスターたちのメイキングも楽しかった。
ところでこのDVD、中古で買うとチャリティにはならないんじゃ・・・?
というわけで近所のコンビニの募金箱、いつもより多めにお釣りを入れておきました。
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【【未整理】 世界ブラボー日記】 2007.10.26 (Fri)
バカ・ダンディ物語
このコンクリート・ジャングルの空の下、
オレはサングラスを欠かさない。
まぶしいのは秋の日差しじゃないぜ。
オレを見つめる女たちの視線さ。
そして今日も、いそがしい一日を終えて帰宅したオレは
サングラスを外すと、ロック・グラスに「カラン」と投げ込んだ。
ぽちゃん
・・・ん? 「ぽちゃん」?
げはーっ! コップの中、むぎ茶入ってたー!
誰だァ、置きっぱなしにしたヤツは・・・
・・・ボクちんだー!
あぅん、さびちゃうさびちゃう~ん!
『バカ・ダンディ物語』 完
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【アメリカ映画】 2007.10.24 (Wed)
『十二人の怒れる男』
議論の経緯をそっくりそのまま上映時間に収めた白熱の96分。
この名作法廷映画、「脚本家のバイブル」と言われているとおり、とにかくストーリー展開がおもしろい!
猛暑のニューヨーク。ある殺人事件の裁判の陪審員として集まった12人の市民たち。皆が安易に「有罪」に傾く中、ひとりの陪審員が異を唱えたことから、決まりかけていた評決はひとり、またひとりずつ覆されていく・・・。
地味なテーマ、地味な俳優、狭っ苦しい室内だけの地味な舞台設定・・・。でも、娯楽としてのあらゆる派手さを取り除いてもこれだけおもしろいのだから、脚本の力はすごいなぁと、いつだって感心させられる特別な作品です。
≪ビバ、第3号!≫
個性あふれる12人の陪審員、主人公の≪第8号≫ヘンリー・フォンダが立派なのは分かります。 でも悪役好きからすれば、粗野で横暴な≪第3号≫リー・J・コッブが最高!
口をゆがめてフォンダに食ってかかる演技はオーバーではありますが、最後の「Not guilty…」にはぐっときた。 細部が少し異なる原作戯曲も読みましたが、映画のほうがずっとドラマチック。
このL・J・コッブ、アカデミー作品賞 『波止場('50)』でも憎々しい敵役(助演賞候補)を演じた実力派ですが、「赤狩り」時代に俳優仲間を政府に売った「裏切り者」として、本国ではあまり光を当てられていないのが残念。
≪第3号≫みたいなのが親父なら誰だって家出するけど、存在感たっぷりの名悪役でした。
≪ビバ、民主主義!≫
「民主主義のすばらしさ」が本作の魅力と言われますが、≪第8号≫が「正義」を貫くから素晴らしいのではなく、反対・少数意見でも尊重しあえる社会こそ「すばらしき民主主義」たるゆえんでしょう。
なにしろ、≪第8号≫が導いた答えが「真実」で「正義」である証拠はどこにもありませんから。≪第8号≫の小さな抵抗に、(まがいなりにも!)耳を傾ける他の11人こそ、真の民主主義の申し子といえるかもしれません。
そういう意味で一番印象に残っているシーンが、陪審員たちがそれぞれ裁判所を後にするラストです。
社会の「正義」を追求するのは見ず知らずの一市民たち。その力を信じる社会の強さと成熟度。 同時に、「一歩議場を出れば“昨日の敵は今日の友”。それが民主議会の礼儀」 と小学生のころ教わったことを思い出しました。
このさわやかなラスト・シーンは、たとえ議論が困難な道のりであっても相手への敬意を忘れず、最善の答えを出すための努力を惜しんではならないことを教えてくれます。
≪その他の怒れる男≫
脚本家・三谷幸喜さんが日本ふうにアレンジしたコメディ映画 『12人の優しい日本人』('91)も大好きです。 あいまいな日本人らしく、周囲の意見に流され二転三転する様がおかしくて、「奥さんスリル満点だねぇ!」。
今にして思えば監督の中原俊さんとは作風が違うけど、若き日の俊英どうし、映画にかける情熱が想像できて好感が持てた。 偉大なオリジナル版にまったく引けをとらない、別のおもしろさがありました。
一方、'97年にアメリカでTV用にリメイクされたウィリアム・フリードキン監督版は、演出も思想も年寄りくさくてダメ。
冷徹な理論家≪第4号≫を演じたジョージ・C・スコットは見事だったが、老優ジャック・レモンが主人公の≪第8号≫だって!? あの年齢なら≪第9号≫でしょう! 背筋が丸まった弱々しいヒーローなんか、まったく説得力がありません。 しかも偏狭な≪第10号≫をイスラム急進派として描いており、とても公正なものとはいえない。
そもそもフリードキンみたいな差別主義者にリメイクさせるのが間違い。
≪十二人のホントに怒っていた男?≫
法廷ものの大家S・ルメット監督の映画デビュー作にして、原作R・ローズの名を歴史に刻んだこの不朽の名作。
日本では、裁判員制度の導入を控えてにわかに再注目されていますが、ぼくは、過去の名作を社会的・芸術的に神聖視することは嫌いなので、いたずらに本作のテーマを重く受け止めるのではなく、スリリングな言葉の格闘劇として楽しんでいます。
ローズの幼い息子さんがこの作品を見て、「すごい、ホント、みんな怒っていたね!」 と言ったというエピソード (原作本の前文より) が、ちょっと笑えました。
(↓ 12人のキャラクター紹介)
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【ごあいさつ'06-'08】 2007.10.19 (Fri)
今そこにある危機!?
職場に秋の蚊が飛んでいました。
植木鉢の受け皿なんかは、ボウフラの発生源になるので要注意なのだとか。
ぼくは人類の憎き敵を目で追い、一瞬のチャンスをとらえてロック・オンすると、
渾身の力をこめて 「ぶあち~ん!」 と両手で叩きつけました。
じーん。しびれるぜハート!
しかし、おそるおそる手を開くと…いない! ヤツがいません。手がいたいよー。
そうなったらもう、人間半狂乱です。
あたりかまわずパチパチ叩くぼくに、上司はボソリと一言 「盆踊り」 とつぶやいて去っていきました。
そんなおっさんのツッコミおもろないわ!
けっきょく敵はどこに行ったのでしょう。おかげで気になって気になって、仕事に身が入りませんでした。
人類のみなさん、きょうも世界を救えなくてごめんなさい。
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【エンタメ&テレビ】 2007.10.07 (Sun)
細かすぎるモノマネ&昭和プロレス芸人
木曜日はテレビの前にかじりついていました。
『とんねるずのみなさんのおかげでした』の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」と、
『雨トーーク!』の「昭和プロレス芸人(新日編)」。
おもしろかった~。DVDに永久保存した甲斐がありました。
前回の『モノマネ』は「常連組への功労賞」っぽくてイマイチだったけど、今回は新顔が盛り上げてくれました。
「いらっしゃいませ」が「エアロスミス」に聞こえる経堂駅前のコンビニ店員…って、だれ!? だけど、
やっぱり笑いこけました。文句なしの優勝。すごいね、ウンウン、しゅごいしゅごい、うふふふ…。(優香ふう)
ほか、準優勝になった「宝塚の受験生」や鉄道マニアの原田芳雄、ぼくのお気に入りの落合博満など、芸が細かい!
次のスペシャルは春なのかなぁ。待ちきれません。 くゥ~ッ!(川平慈英ふう)
…そんな秋のスペシャル番組群に埋もれそうになりながら、『雨トーーク!』はいつものマニアックな企画。
栄光の新日本プロレス黄金時代を振り返る!
何と言っても、初代タイガーマスク伝説の空中殺法のダイジェスト映像に大興奮。
すごいぞ佐山聡! すごいぞテレ朝!
ちなみにぼくも少年時代、「タイガーマスク・メキシコ人説」をまともに信じていたクチです。
ほか、テンパりやすい藤波辰爾や、あの前田日明も恐れた山本小鉄さんらの裏話もおもしろくて、中身が濃い!
ところで、『モノマネ』で猪木をやってた人は、別のモノマネ番組での「滑舌が悪すぎる前田日明」が最高だった。
あれをこっちにぶつけたらよかったのに…などと余韻に浸りながら、今も両番組の録画を見直したところです。
おもしろすぎ。地球に生まれてよかったァ!(織田裕二ふう)
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【ぐるめ…?】 2007.10.05 (Fri)
魅惑のコンビニ弁当
おそくなったお昼は、ひさびさにコンビニ弁当を食べました。
実は今まで、自分でコンビニ弁当を買うなんて、ほとんど経験ないこと。
せいぜい、同僚の腹ごなしにと、おにぎりやサンドイッチを無作為に買うくらい。
自称「料理のできる花輪くん」です。しもじものごちそうも楽しみだよ、ベイベー。
というわけで、いつものコンビニなのに、なんだかワクワク、ドキドキしながら店を出ました。
買ってきたのは、たまたま店に残っていたトンカツ弁当。500円ちょっと。
さっそく職場の机でいただきました。
うまうま。コンビニ弁当、やりますな。
すると同僚が、 「お茶入れようか」 「インスタントのお味噌汁あるよ」 などと一斉に声をかけてきました。
じゃまするな、オレはこのコンビニ弁当を楽しんでいるんだっ。
「お漬物、出そうか?」
シーッ! こちらのイエローのお漬物さんに失礼じゃないか。
「ここ、どうしたらいいでしょう?」
だからオレは弁当くってんだ。仕事を持ち込むなって。
今思えば、やつらはぼくのコンビニ弁当をねらっていたに違いありません。だれがやるかっ。(だれがいるかっ)
こうして自称「花輪くん」は、庶民どもの魔の手を振り払いつつ、魅惑のコンビニ弁当を堪能したのでした。
あぁ、うまかった。
(※注。普段がよっぽどひもじいということは、黙っておいてください。)
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【クラシック音楽】 2007.10.02 (Tue)
無伴奏チェロくらべ
(カザルス版)
秋はチェロが似合います。
チェロといえば、J・S・バッハ作曲の 『無伴奏チェロ組曲』。
名だたる奏者たちがキャリアの集大成をかけて取り組む「チェロの聖書」は、いずれ劣らぬ「最高傑作」。
それを選んで聴くほうも、好みや相性、人それぞれあるでしょう。それでいいと思います。
ぼくもいくつかはCDを持っているし、演奏会にも行きました。今日はその中から、有名どころを聴き比べです。
バイタリティあふれるヨーヨー・マ盤('04)は、いかにも現代っ子らしく、若く明るくのびのび。
どれか1曲だけ取り出して聴く時は、インパクトのある彼の力強さが頼りになります。
いいねえ。広く万人に薦められる一枚。
「チェロの貴公子」とも呼ばれたピエール・フルニエ盤('76~77)は、均整のとれた好演。
雑味のない深さとやわらかい物腰は、フランス人ならでは?
ヨーヨー・マ盤と違って、全曲CD2枚を通しで聴いても疲れない。「普段聴き」にしています。
一方、現代最高のチェロ奏者のひとりであるミッシャ・マイスキーのCDは、
'99年発表の新盤を楽しみにして買ったのですが、がっかりしました。
感情をいっさい排した無表情な音。神経質でせわしない演奏は、胃が痛くなりそう。
時代を先取りしすぎていたのだろうか。今なら冷静に聴けそうだが、旧盤('84~85)を買えばよかった。
またロシアの大家ムスティスラフ・ロストロポーヴィチの演奏は、TV中継だかの映像で見たのですが、
あまり印象に残っていません。どうもロシアの奏者とはあまり相性が合わないみたい。
最後に、バッハの『無伴奏チェロ組曲』 といえば “神様” パブロ・カザルス盤('36~39)。
この大曲に初めて光を当てた歴史的名演とされるが、今となってはテクニックがあまりに古く時代おくれ。
それを補って余りあるという深い音楽性は、どうにも伝わってこなかった。
思い入れがある古いファンはともかく、あらたに聴きはじめる人が手に取るべきではないと思う。
…以上、まずはスター級を簡単に。
ほか、機会があればアンナー・ビルスマやヤーノシュ・シュタルケルなども聴いてみたい。
後々、この記事はどんどん増殖していくかもしれません。(追記…ビルスマもシュタルケルも地味だった。)
チェロの秋、おすすめがあれば教えてください。
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