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    【東京ずまい】 2010.02.26 (Fri)

    梅と月と花粉症

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    今年も花粉症が始まりました。

    奥多摩のスギ林を斬ッさばいて、作りかけの新東京タワーに50mほどつぎ足したい。

    「黒ひげ危機一髪」 みたいに横から刺してってもいいです。

    今年の症状は軽いらしいのが不幸中の幸いか。


    あと、季節の変わり目とあって骨がきしみます。

    中学生のころからそうだったので、まだ成長期のあかしでしょうか。

    それとも中学のころから じじいだったのでしょうか。

    あぁ過ぎ去りし青春の日よ、答えておくれ。


    東京は、梅を見上げどまだ寒空。 足もとはどこまでもアスファルトです。

     
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    【この本!】 2010.02.25 (Thu)

    江戸川乱歩のエログロ・ベスト3!

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      俳優の寺島しのぶさんが、映画 『キャタピラー』 でベルリン映画祭の銀熊賞(女優賞)を受賞したそうですね。
     原作は江戸川乱歩初期の傑作短編 『芋虫』 。 戦争で四肢と五感を失い 「芋虫」 同然になってしまった男と、その妻の壮絶かつ倒錯的な愛憎劇。

     映画は設定を太平洋戦争下に移したことで、昭和初期の退廃的<デカダン>・幻想的な乱歩ムードが台無しにならないか・・・と思っていたのですが、なるほど若松孝二監督は愚かな戦争とその時代への批判を前面に押し出したわけですね。
     歴史や思想をからめるのは乱歩の本意・作品の本質ではありませんが、やるのならば徹底的にやっていただきたい。久しぶりに映画を見たくなりました。日本公開の8月15日が楽しみです。

     ・・・って、半年待たされるのかよ。
     しかたないので、リアル乱歩の輝かしき影、文学史上にどす黒い異彩を放つ 「エログロ」 作品ベスト3を選んでみました。吐き気止めを飲んでからどうぞお読みください。無理に読んでいただかなくても構いません。


     ≪ 第1位! 『蟲』 ≫
     1929(昭4)年 『改造』誌 短編 (正式な表記は新字体の 『虫』)
     想いを寄せる女性を殺してしまったストーカー男。死体を自宅の蔵に隠すが、美しかった肉体はみるみる腐りはじめていく・・・。
     「蟲」 とはウジ虫ではなく目に見えない微細な虫・・・と乱歩の註。腐敗の描写が微に入り細をうがつ。グロすぎ。
     しかし、最後はもう何がなんやら分からなくなって、「なんだっけなあ、なんだっけなあ」 と彷徨しはじめる主人公の呆惚・虚脱感。これが一番真に迫って怖ろしかった。


     ≪ 第2位! 『盲獣』 ≫
     1931~2(昭6~7)年 『朝日』 中編
     盲目の殺人鬼が繰り広げる 「触覚の芸術」 と 「鎌倉ハム」(!)の恐怖。これはエロい。活字だからエロい。そしてグロい。
     乱歩自身、「ひどい変態もの」「エログロ」「吐き気を催す」 と自作中でも一番の酷評だが、なんのなんの、変態もここまで究めつくすと もはや尊敬に値します。物書きとして最後まで自信を持てなかった乱歩先生のそういうところもカワイイ。


     ≪ 第3位! 『芋虫』 ≫
     1929(昭4)年 『新青年』 短編
     代表作 『人間椅子』 と並んで、乱歩作品の中でも五指に入る好きな作品。
     学生時代に乱歩全集を読破した頃は、怪異な肉塊をもてあそぶ人間の情欲・・・、そのおぞましさにただただ戦慄ばかりおぼえたものですが、いま読み返すとむしろ、忘れられた草莽に生きる人間の哀しさと滑稽さが浮かび上がってくる。
     夫に唯一残された純粋なふたつの目。妻の平凡で泣き虫な心根。乱歩の筆致からそういうありのままの人間の生態を見つけて、そこに人間の本質を見出そう・・・かと思いましたが、いややっぱり違うと思いなおしました。
     黙っていても脂のようににじみ出る人間の醜さを、芋虫が這うように容赦なくなすりつけてこそ乱歩。 それは昭和初期 「エロ・グロ・ナンセンス」 の露悪趣味の世界であって、太平洋戦争下に移した「社会派・人間ドラマ」 映画版はやはり違う。 第一印象のとおり、原作とは別物として映画を見させていただきます。



     ・・・以上、落ち込んでいただけましたでしょうか?
     腹をくくってリアル乱歩と向き合うなら、創元推理文庫のぶ厚い 『江戸川乱歩集』 をおすすめします (上の写真)。『芋虫』 や 『人間椅子』 『パノラマ島奇譚』 『陰獣』 など代表作が3冊ぶん入って、値段は2冊ぶんの1000円弱。 乱歩が自作を振り返る 「自註自解」 も添えられており、これが楽しい。

     
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    【  段ボール箱コンポスト】 2010.02.21 (Sun)

    生ごみコンポスト、恋のあと

     シリーズ・生ごみコンポスト④~第1号満タン

     段ボール箱と米ぬかの 「生ごみ0円処理」、2ヶ月弱で満杯になりました。
     本来ならそんなにカサが増えないものらしいのですが、うちの場合、もともとの箱が小さすぎた。 まぁ最初だから。

     フタをして 「たい肥」 熟成の段階へ・・・。ちなみに微生物による分解は長くて半年ほど。

     先日久々にのぞいてみたら、白いカビがウサギのようにフワフワっと生えていました。黒カビと違って 「善玉」 なんだそうで、けっこうけっこう。(一方でタマネギの皮や植物のツルなど、繊維質の強いものはまんま残りました。)
     このまま春までおやすみ。

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     代わって、「新型」 段ボール箱で再スタートです。
     初代の10リットル程度から倍の大きさに (写真左⇒右へ)。 これで春までもつでしょう。ザクとは違うのだよ、ザクとは。
     
     土と菌の環境が整わない最初のうちは、鼻を近づけると多少すっぱいニオイがしました。もっとも屋外に置けば(そして好き好んでニオわなければ) 気になるものでもなし。 後日、米ぬかを多めにまいたらニオイはおさまりました。
     発酵の熱は・・・やっぱり出ないなあ。 あきらめます。


     次回、米ぬかをさわっていたら手がスベスベに・・・。題して 『米ぬかは潤い深く』。
     君は、生き延びることができるか?
     
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    00:31  |    段ボール箱コンポスト  |  TB(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

    【日本映画】 2010.02.17 (Wed)

    ポニョと未来少年コナン

     
     先日の金曜ロードショーで、宮崎駿監督の 『崖の上のポニョ』 を初めて見ました。
     ポニョが男の子と再会するまで1時間。 前半はざっくりと 「飛ばし見」 しましたが、その後のささやかな冒険は、子供の絵のようにあざやかな原色づかいと描線・・・。子供らしい夢があってよかった。

     いっぽう、関東ローカル局の東京MXテレビでは、宮崎の初監督作 『未来少年コナン(再)』 が最終回でした。
     温かさと冷たさが同居する宮崎メカの造形や、海底に沈んだ都市文明のスケール感、快男児コナンの疾走感・躍動感など、こちらもアニメ表現はほんとうに素晴らしい。
     コナンが塔から飛び降りる名シーン、足がしびれただけで済ませるあの説得力にはまったく脱帽です。作り手に本物の力がないと絶対にできない。

     しかし、ヒロインのラナのキャラクターは「待ってるだけ」「助けてもらうだけ」「運命に流されるだけ」で、つくづくつまらなかった。 これでプラスマイナス・ゼロ。
     このラナやクラリス (『ルパンのカリオストロ』) のような受け身のお姫様キャラがいる一方で、『ナウシカ』 や 『もののけ姫』 のように現実離れした戦うヒロイン・・・、ぼくはそんなオジサン趣味・オジサン幻想の 「宮崎駿的女性観」 とはまったく肌が合いません。 悪女役のモンスリーやテラ(オーロの妹)のほうがずっと、血のかよった人間味を感じる。

     ・・・で、ふたたび 『ポニョ』 ですが、ポニョのお父さん役の所ジョージさんが力不足だった。『トトロ』 の父役・糸井重里さんと双璧。 かたき役のキャラクターとしても中途半端。
     宮崎監督の女性観が未熟なのは、自身の 「父性」 が未熟だからでは? という結論にいたりました。

     宮崎監督には、脚本には手を出さないでアニメの現場に専念してくれれば、もっと尊敬できるのになあ。ついでに芸能人の声優起用や、日テレおよび鈴木敏夫プロデューサーの商業主義に頼らないところで、宮崎駿作品の等身大の真価に触れてみたいものです。
     事実、『ポニョ』 で一番の話題は、作品そのものではなく 大橋のぞみ ちゃんの主題歌なんですもんね。

     

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    【東京ずまい】 2010.02.13 (Sat)

    ボス…! 殉職するならこんなトコ♪

    タイトル(中サイズ)



     最近、「工場萌え」 とかで工場見学がブームです。
     ただ、近未来的で端整なコンビナートもいいけど、ぼくは赤さびて雑多な古い工場のほうが好き。 たとえて言うなら刑事ドラマの金字塔 『太陽にほえろ!』 の世界。 夢中になりすぎて、ズカズカと敷地に入りこんで怒られたことも一度や二度ならず。
     そこで東京ベイエリアの、それっぽい写真をかき集めてみました。



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       犯人グループが闇取引をするというタレコミが入った現場。




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       夕暮れの銃撃戦と格闘劇。
       犯人を追って橋を駆ける。


     ・・・ぼくの大好きな 「廃線」 です。骨格むき出しのグロテスクさと、無遠慮に覆う雑草の 「もののあはれ」 感がたまらない。
     オープニング映像と殉職シーンはここだな。




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    バキューン!
    「なんじゃこりゃー!」
    ♪チャン、チャチャン・・・



     なっちゃん刑事、殉職・・・。




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     ボス専用・足乗せ台。「ボラード」 というんだそうです。


           東京湾に沈む夕日。静かに砕けていく名もなき波の群れ。
           ひとり波止場にたたずむボスは、アイツが好きだった野菊の花を一輪、
           灰色の海に投げ入れるのだった・・・。

           おわり (この物語はフィクションです。)



     カックイー。あこがれるぅ。でもほんとに刑事(デカ)ならまっ先に逃げます。
     それはそれで、税金泥棒ゥ。

     
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    【ひょうきん絵かき歌】 2010.02.08 (Mon)

    貴乃花親方えかきうた

     

     「松本清張」 につづく絵描き歌第2弾をつくりました。
     危急存亡・艱難辛苦の逆境に立ち向かう、いま話題のあの人です。
     それではいつものように、『邦ちゃんのひょうきん絵描き歌』(「森へ行きましょう」のハミング)
     にのせて・・・
     いってみよっ!



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        ♪おおきなキノコがありました♪
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    ♪包丁でかざりをいれましょう♪    

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         ♪しずくが出るまでよく焼けば♪



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    ♪あっというまに貴乃花♪



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    ♪こどものころの貴乃花♪




      そっちのかい。

      ・・・またらいしゅー!



     
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    【クラシック音楽】 2010.02.05 (Fri)

    マーラーの交響曲≪巨人≫聴きくらべ

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    マーラー『交響曲第1番≪巨人≫』

     ♯♯ アバド&ベルリン・フィル ('89ライヴ)♯♯
     夏にカラヤンが亡くなり、イタリアのクラウディオ・アバドがベルリン・フィル (BPO) の新監督に就いた1989年・・・。この'89~90年、「アバド&BPO」 最初のシーズンの演奏が好きです。

     アバドはのちのち、われらのベルリン・フィルを 「草食男子のふ抜け集団」 に堕落させるA級戦犯になりやがりますが、この就任直後は、彼の知的な清明感とフルト~カラヤン以来の重厚なオケが幸福な融合をみせて、とても新鮮な響きを聴かせてくれたものでした。

     彼らによるブラームスの 『交響曲1番』 そしてマーラーの 『巨人』 (写真)は、新時代をひらく祝祭的な感動をもたらしてくれた、思い入れのある演奏。


     ・・・朝の目覚めを思わせるすがすがしい第1楽章、「巨人」 が踊るようにどっしりと躍動する第2楽章スケルツォ、有名な童謡を取り入れた戯画的な第3楽章 (それに続く『ゴッドファーザー』のような哀愁の旋律が好き。)・・・。
     そして怒涛の最終第4楽章へ。ぼくの大好物 「苦悩を克服して勝利へ」 という交響楽の古典的な大テーマが、雄々しく高らかにうたいあげられます。

     マーラー20代の作とあって激しく粗っぽいけど、若い生命力がみなぎる人気曲。 そこで、手持ちのCDや前に聴いたものなど、ほかの名盤も聴き比べてみました・・・。

    ♪  ♪  ♪

     ♯♯ ワルター&コロンビア響 ('61)♯♯
     往年の名盤とされているが、今聴けばお上品すぎ。昔のマーラーはキワモノ扱いされていたので、これくらいが良かったのだろう。
     思い入れのあるオールド・ファンはけっこうですが、新しい若い人には音も解釈も新しい演奏をおすすめします。

     ♯♯ バーンスタイン&コンセルトヘボウ管 ('87ライヴ)♯♯
     '80年代にマーラー新全集を完成させたバーンスタイン。 マーラー~ワルターから継ぐ 「孫弟子」 としての想いの深さはひしひしと伝わるが、内向きでナルシスティック。「マーラーの伝道師」 としての使命を果たした晩年の録音とあって、誰にも遠慮しない自分だけのマーラー世界に浸りたかったのだろう。
     しかし青春の作 『第1番』 はもっと彼<レニー>らしい開放的な明るさと迫力で聴きたかった。 '67年N.Y.フィルとの旧盤はその点バッチシだが、逆にツメが甘い。

     ♯♯ ショルティ&シカゴ響 ('83)♯♯
     実家の父のCDで。 端正でダイナミックそして巨匠の風格。 万人に向いたスタンダードなつくりだったことを記憶しています。人におすすめしても一番ハズレがないか。

     ♯♯ アバド&シカゴ響 ('81)♯♯
     アバドがショルティからシカゴ重戦車軍団を借りて客演。 柔剛の個性が融合した、上のアバド&BPO盤とよく似た背景だが、より若々しく颯爽。そのぶん軽いのでぼくはあまり好きじゃありません。でも日本人に勧めるならショルティ版より無難か。

     ♯♯ シャイー&コンセルトヘボウ管 ('95)♯♯
     一点の曇りもない知的な透明感にびっくり。 描写はかなり客観的であっさりしているが、もともとの地力は世界屈指のコンビなのでそこまで軽さを感じない。
     トップ (=歴史的名盤) にはなれないけど総合力と華がある、サッカーのオランダやスペイン代表みたいなイメージ。
     逆に、ハイティンク&ベルリン・フィル ('87)盤は堅実な総合力。この人らしく地味だけど安心して聴けます。サッカーでいうとスウェーデン。


     ・・・ほか、あまり魅かれなかったもの、好かん演奏家のもの(ラがつく大英帝国の銀髪鬼)は省略しました。みなさんのおすすめは何ですか?

     
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    【きょうのごあいさつ】 2010.02.02 (Tue)

    こたつに時限爆弾

     
    こたつでチョコボールを食べていたら、ポロリと下に落としてしまいました。

    あれれ・・・?

    布団をめくっても、おしりを浮かせても見つかりません。


    早くしないと、とけちゃうとけちゃう!

    こたつに頭を突っこんでもありません。


    こたつを片付けられるよう、一日も早く春が来てほしいです。

    いやいや、あったかくなったら、よけいにとけちゃう!


    こたつに時限爆弾。

    地球滅亡まで、あと30日。

     
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