山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2020年04月

今回の締めは所沢の居酒屋「百味」。振り返ってみればもう3年ぶりになる(前回はこちら)。
思えばこの頃、秩父方面の山に来る機会が益々少なくなっている。そのため、自ずから所沢などで途中下車する機会も少なくなっている。もし来たら来たで、折角だから未だ入ったことが無い店も覗きたいし、とは云え「百味」に限らず久しく入っていない店にも寄ってみたいということになり、「百味」に寄る機会が更に少なくなるのは道理だ。
この調子だと、次に「百味」へやって来るのはまた数年後ということになるのは間違いないだろうし、場合によってはその後、いつの間にか店が廃業し、あれが今生の別れだった?なんて可能性だって無きにしも有らず。だから、今日は席が一杯だからまたにするか、と暢気な気分にはなれない、頼むから何とか捻じ込ませてくれ~という思いが強くなってしまうのだ。
そんな半ば祈るような気持ちで階段を下りると、当然の如く、すでにかなりの賑わいだが、そんなこちらの願いは露ほども感じていないベテラン店員は、てきぱきと機械的に「あちらへどうぞ」と。なんとか空いていた小上がりに収まることができた。ほっとひと安心、入れただけでもちょっとシアワセ。そういえば今回は「土津園」といい、「クラブ湯」といい、「パリー食堂」といい、「百味」といい、図らずも昭和の香りがたっぷりの店ばかりを巡ることになった。
ありがたくさっそく生ビール(中ジョッキ450円)で乾杯。まだ季節外れなので鍋は無いが、定番のつまみを注文。なんだかどれも今までに増して味わい深い。思うに、既に昭和が終わって30年が経った。代替わりできなかった昭和居酒屋は、普段の風景から少しずつ消えつつある。稲田堤の「たぬきや」じゃないけど、いつ突然消えてもおかしくない。今のうちに昭和居酒屋へ足繁く通っておかないと後悔する、とつくづく感じる今日この頃である。

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高ワラビ尾根経由で小持山を登ったあとの帰り道、「クラブ湯」からの湯上り待ち合わせ場所は、「パリー食堂」にした。いつのまにか、もう4年も来なかった。過去のトラウマ(そのときのレポはこちら)から、もしかして開いていないかと危惧したが、ちゃんとやっていたし、先客もふた組いた。
ひと組はこの店のレトロ感を味わいに来たと思しき観光客、もうひと組は地元の方のようで、この店と同化している。その地元二人組は、がんがん昼呑み状態。ここで本格的に呑むのはなかなかの達人とお見受けした。先発隊の小生は、一番奥のテーブルを確保する。雰囲気は一寸も変わっていない、ちょっと安心感。
フロア係は女性だった(もしかして店主の娘さんか?!)。前回来たときは厨房係もフロア係も店主がひとりでやっていたはず(前回はこちら)。やっぱり愛想が無いオヤジ店主よりも、女性店員にニッコリされる方がいいに決まっている。オヤジ店主がそのことにやっと気が付いたのか、それとも前回が偶々女性店員が休暇中だったのかは判らない。
先ずビールと餃子を同時注文する。ビール(サッポロ黒ラベル大瓶、700円)は直ぐにやって来るので、ひとりだったら餃子が来たときにビールが無くなっていないよう注意して呑むが、今日は3人もいる。気にせず、グビグビやる。この店にサッポロがよく似合う。間も無く餃子(500円)も到来、お先にいただく。素朴な味が美味い。
やがて3人が揃い、改めて乾杯し、追加で野菜炒め(550円)を頼む。もうちょっと色々頼んでみたいところだったが、この後は所沢へ移動するつもりなのでここで打ち止め。次回はさっきの地元客を見習って、もうちょっと腰を据えて呑み喰いしてみたい。

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橋立鍾乳洞前の「土津園」で軽くビールを呷っただけなのに、足の筋肉はもう今日は店じまいだと云わんばかりに重くなり、浦山口駅前のわずかな坂を登り返すだけでもやけに息が切れる。
浦山口駅にはハイカーばかり結構客がいる。今日はハイキング日和だったせいだろう。やってきた秩父鉄道の各駅停車に乗り、御花畑駅で下車。勝手知ったる道だが、ひと風呂浴びた後の待ち合わせ場所を確認するために、ちょっとだけ遠回りして「クラブ湯」に到着。
ここは2ヶ月ぶりの入湯。今日も番台の女将さんに350円+石鹸代を支払って男湯へ。相変わらず湯船は熱いので、30秒だけ我慢。
かれこれ約3年半前のこと、西武秩父駅前に「祭の湯」が出来たときは、「クラブ湯」に浸かる機会は減るかなと思ったが、結局これまでのところ「祭の湯」は一回だけで、あとは専ら「クラブ湯」ばかり通っている。
やはり入浴料350円と1,080円の差は大きいので、あえて「祭の湯」に浸かる理由がさして見当たらないのだ。強いて云えば、湯加減は断然「祭の湯」の方が小生向きで(「クラブ湯」はとにかく熱い)、西武秩父駅に多少近いということぐらいか。
客層でかぶるのは我々ぐらいのようで、だいたい「クラブ湯」に入る客=地元在住の長老+奇特なハイカー(含、我々)、「祭の湯」に入る客=市外からやってきた観光客(含、観光モードの時の我々)という感じに色分け、棲み分けが出来ていると思われ、結果的に「クラブ湯」の経営に「祭の湯」は殆ど影響がなかったようだ。でも新たな需要が生まれた訳ではないと思うので、何処かが割りを食っているはずだ。いったいどこだろう?「武甲温泉」あたりがそうか。今度、確認に行ってみよう。

48 ここで汗を流した。

今日は高ワラビ尾根から小持山を登るプラン。辿ってみると予想通りに長い尾根だったが、所々に岩峰もあったり変化に富んでいて飽きない。武士平からの一般道(昭文社地図の実線)と合流してもさして雰囲気は変わらない、静かなマイナールートである。結局、小持山直下で単独行氏に出会うまでは我々だけの世界だった。まだ紅葉にはだいぶ早かったので、この次に来るとすれば11月ごろか、あるいはアカヤシオの季節がよさそうな気がする。
小持山からシラジクボを経て武甲山からの一般道と合流すると、若者の集団やらが何人も前後に現れ、途端に俗化する。さすが、あれだけ無残な姿を晒すようになっても(しかし高ワラビ尾根からは採掘現場が見えないので昔乍らの姿のままだ)、武甲山は相変わらず人気の山なのだ。
橋立川沿いの長い林道を無心に下れば、やがて橋立鍾乳洞がある岩壁の下に辿り着く。駐車場には大型バスが停まっている。秩父霊場巡りツアーだろうか。以前、ここには鍾乳洞と、秩父霊場札所28番の橋立堂以外に、確か楽焼店があったはず。近づいてみると、いつの間にかその楽焼店が無くなり、その代わりに蕎麦屋が出来ていた(あとで調べてみると、まだ楽焼店もやっていたようだ)。
だったらビールぐらい置いてありそう、であれば我々には願ったり叶ったりだと近寄ってみると、果たして冷蔵庫の中に冷えてそうな缶ビールを発見。もう浦山口駅まで基本、下りでせいぜい30分なので、さっそくグビっとやらせていただく。すると女将さんが付き出しに、ナス味噌炒めとこんにゃくの田楽をたっぷりと出してくれた。
まったりして辺りを眺めていると、霊場巡りのバスツアー客だけでなく、武甲山から下りてきたと思しき若者達も次々と店に入ってくる。ここは思いのほか、観光地なのだった。

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「ラ・キアーラ」でランチしたあとのこと、ちょっとだけ青山通りをぶらぶらウィンドーショッピング。行き交う人(特にヤング)も、(生活感が滲み出ている)北千住や浅草、上野辺りとはだいぶ毛色が違う。よく判らないけどこれがトレンドなのだろうか。元々徳川時代から、見栄っ張りの文化が江戸にはあったらしいが、それは下町から山の手にすっかり移ってしまっているようだ。
カミさんがお茶をしたい、ついては目当てがあるというので付いて行く。入ったところはAOビルの2階の一番奥にある、「ジェルボー(GERBEAUD)」という名のカフェ。本店がハンガリー・ブダペストにあって、創業160年の知る人ぞ知る、っていうかハンガリー人だったら知らぬ人はいない超有名カフェで、かの皇女エリーザベトもお気に入りだったらしい。
ブダペストがハンガリーの首都っていうことぐらいしか知らない小生にとっては、「ジェルボー」なんてカフェの存在を知るよしもない。でも入ってみると、調度品がやけに重厚なのできっと本店はもっと凄いのだろうと、想像を膨らませることぐらいはできる。店全体がテラスに面しているため(テラス席もあるようだ)、結構明るい。
それなりに広い店内だが、見える範囲ではテラスに近い席に女性お独りだけ。奥で有閑マダムの団体がピーチクパーチクやっているようだが(姿は見えない)、ざわめき程度にしか聞こえてこないので居心地は悪くない。それにしてもやっぱり、この手の店に男子は来ないだろう。
ここにはアルコール類は置いていないようなので、コーヒーを注文。昼下がりの時間をのんびり、読書でもしながら過ごすのにはいい感じの店かも知れない。

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いつもの定期検診の日、滅多に行かない南青山でランチすることになった。南青山なんてそれこそ自らの結婚式の二次会以来かも知れぬ(そう云えば、そんなこともあった)。何れにしても、特段の用事がなければまず来ることがないエリア。
店はカミさんにお任せしたら、やはり蕎麦屋なんぞにはならず、予約を入れた店は、表参道と青山通りの交差点にあるビル(FESTAE表参道ビル)の7階にある「ラ・キアータ」というイタリアンだった。窓際の席でなくても、表参道が彼方まで延びているのがよく見える。
ここは表参道のビューポイントとしては秀逸である。しかし其れよりも何よりも、ここの客の女子率が高いのにちょっと吃驚。客で小生以外、男性は見当たらず。しかも皆、若い。実質的に男子禁制状態で、たいへん居心地が悪い。
あまり周りをジロジロできない雰囲気だが、それでも店内には変わった絵画がいくつか展示されていて、しかもそれが売り物であること(それがまた随分とお高いこと)に気が付く。客席はざっと20席ぐらいだろうか、それに対して店には、料理人と給仕係の二人(どちらも男性)がいるだけ。とても忙しそうにしている。
頼んだのは、パスタ+メインのランチセットコース(2,300円)。辺りでアルコールを呑んでいる客はいなさそう、遠慮がちにヱビス樽生ビール(800円)を頼んでグビっとやらせてもらう。小生のメインディッシュは子羊のローストをチョイス。その前のパスタもそうだけれど、ハーブやスパイスは殆ど感じられず、しかも塩味もかなり抑え目。こうなると、イタリアンとフレンチのとの境目が判らない。これがトレンドなのか。でも美味しくいただいた。

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今回の「オヤジばっかり月いち居酒屋ツアー」は、居酒屋でなく肉バルをチョイス(基本的に皆さん、肉好きなので、偶には行かないと(苦笑))。場所は東京・丸の内の新丸ビルの地下1階。建物は勿論直ぐに判るが、店の場所が分かり難く、地図を見た上で行っても直ぐには辿り着けなかった。
東京駅側の地下道から来ると、入って真っ直ぐ進んで右に曲がって、一番奥の階段の裏にある。階段がカモフラージュになっている。新丸ビル内の飲食店には何度か入ったことがあったが、たぶん、地下階は初めてである。この店は、「ヨーロッパの市場」をテーマにしているとのこと、いわゆる欧風多国籍料理という感じか。ウリは(肉ではなくピザなどの)「石窯料理」らしい。店に入った印象は、イングリッシュパブ風で、若手サラリーマンが主体な感じだ。
いつものように小生は最後の到着、他の方々は既にビールではなくワインをガンガン呑んでいる段階である。テーブル上の皿にはソーセージやらチーズやらの残骸が残っている。小生も生ビール(ハートランド、580円税別、以下同様)で追撃開始。すると出てきた料理は、先ずはシャルキュトリー盛り合わせ(1,500円)。続いてスペアリブ1ポンド盛り合わせ(1,980円)がやってくる。ここで小生もワインへ移行。スペインのワインらしいが良く判らず。
そのあとは、燻製ポテトサラダ 半熟卵のせ(500円)、アンチョビキャベツの石窯焼き(500円)、ピザ・マルゲリータ(800円)、釜揚げしらすとアンチョビのピザ(950円)。ここのピザは円形ではなく何故か長円形。仕上げはスパゲッティからすみペペロンチーノ(1,300円)。
全般的にやや塩味が濃い印象。沢山喰い過ぎたのか呑み過ぎたのか、それともコスパがやや悪かったのかはよく判らないが、締めてひとりあたま6,000円。意外と結構な値段になった。

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日帰り温泉の「つたの湯」で汗を流し、慌しく缶ビールを呷ったあと、再びタクシーを呼んで最寄の小淵沢駅に着くと、まもなく16時36分発の「あずさ26号」がやってくる時間。ここには「みどりの窓口」がたったひとつしかないが、短いながらも行列ができている。
平日やシーズンオフはこれでも十分かも知れないが、行楽シーズンの土日はきっと支障が出ると思われ、それが証拠に実際、このままでは間一髪でアウトの状況だったが、前に並んでいたお客さんが「急ぎませんので」と、親切にも順番を譲ってくれたおかげで、席はバラバラながらなんとか4人分の切符をゲット、ギリギリ上手い具合に乗ることが出来た(切符を買っていたなおちゃんは文字通り、飛び乗った)。
而して是非、土日用の臨時窓口を設けるよう、JR東日本には善処を願いたい(っていうか、新築の駅舎なのにその対応が出来ていないのは想定が甘過ぎないか?小淵沢に客を呼ぶ気がないのか?と感じるのは小生だけだろうか)。
ともあれ、無事乗車して一路、八王子へ。持参した日本酒をちびりちびりとやりながら、列車は定刻通り18時に八王子到着。(湯あたりのせいか身体の具合が芳しくない)WOODYさんとは八王子駅で別れ、残り3人で蕎麦屋「まかど」へ入る。ほぼ1年ぶりの入店。
店内はガラガラだったので今日も右奥のテーブル席、この頃はここが我々の定席となっている。キリン一番搾り(中瓶550円税込、以下同様)で喉を潤す。ビールと来れば餃子、ここには羽付餃子(350円)があるのでさっそく注文。蕎麦屋で餃子を出す店は珍しい。小ぶりでパリッとしていてビールにぴったり。
他に鴨くんせい(600円)、揚げなす(320円)、野菜天ぷら(950円)も堪能した。どれも美味いしコスパは問題なし。WOODYさんが調子が良いときにまた来ましょう。

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世の中に「雨乞」と名前が付いた山がどれほどあるのか判らないけれど、雨が少ない地域で天の恵みは切実な問題、きっと何十何百とあるに違いない。雨乞「岳」に限れば、ヤマレコで検索すると6座出てくる。恐らくは数ある雨乞山、雨乞岳の中で最高峰なのが、今回登った雨乞岳(標高2,036.8m)だと思われる。中央線の車窓からも眺められる山だが、どうしてもすぐ近くに鎮座する千両役者・甲斐駒ヶ岳に目がいってしまうので、2,000メートルを越えるひとかどの山であっても、雨乞岳は不遇な山と云って良い。
往路は平久保池の先にある登山口から。かつてハイキングコースの一部として整備されたようで、暫くは丸太を並べた木段(かえって歩き難い)が飽きるほど続く。笹に覆われた山道になってからは、急な斜面はきっちりと九十九折になっていて穏やか、さほど労せずに高度を稼ぐことができる。昨今、奥多摩や大菩薩界隈では篠竹がすっかり枯れてしまっているが、ここ雨乞岳はびっしりと熊笹だ。
山頂に着いたものの、すっかりガスに覆われていた。少なくとも南面は、晴れていれば眺めが良さそうである。そのうちにパラパラと雨粒が落ちてきたので、さっさと山頂を後にして石尊神社方面へ下る。中腹には水晶ナギと呼ばれる花崗岩が風化した砂礫帯があって、ちょっと寄り道。想像した以上に幻想的な風景が広がっていた。
石尊神社に着いたらタクシーを呼び、最寄の日帰り温泉「つたの湯」へ向かう。ここは道の駅「蔦木宿」の一角にある。瓦屋根の落ち着いた和風建築。ひと風呂浴びてさっぱりしたら食事処へ行ってみると、なんと15時半ラストオーダーとのことで、既に営業終了。ちょっと早過ぎないか。仕方なく自動販売機で缶ビールをゲットし、休憩所でグビっとやった。

09 やっぱりいまいち歩き難い。

27 少しだけ細い尾根。

30 雨乞岳到着。

37 水晶ナギの白さは、ガスほどではない。

39 下は何処まであるのか分からない。

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越後湯沢駅13時24分発の「とき320号」に乗り、14時18分大宮着。何度でも思うけど、1時間足らずで帰ってこられる新幹線はまったく便利だ(って開業は1982年、もう38年も前だからいい加減、慣れろよ)。在来線でトコトコ帰ってくることを考えれば(たぶん、たっぷり3時間掛かる。その違いにゾッとするけど、これを目的にすれば、それはそれで楽しめる)、差額3,000円程はちっとも高くない。閑話休題。
さすがに未だ早いので、ちょっと寄っていこうと手近な「いづみや第二支店」を覗いてみる。客は疎ら、店のおかあさん達も手持ち無沙汰な様子。ここは、少人数の場合は基本的にカウンター席になるが、奥の壁際に二人掛けの小さなテーブル席が空いていたので、ここに座らせてくれ~と、おかあさんにおねだりして了解を得る。空いているせいもあるけど、この頃、おかあさん達のききわけが良くなったような気がするのは(以前は問答無用だった)、気のせいだろうか?
席に着いたら、やっぱり冷たい呑みものがいいと、デュワーズハイボール(300円)にしてみる。つまみは、マカロニサラダ(300円)、野菜炒め(450円)、ハムエッグ(350円)を注文。どれも普通に美味い。ハムエッグで酒を呑むのは、この店ならではという感じだ。
客が少ないので、他人の人間模様を肴に呑む、ということはあまり出来そうにないが、それでもちょっと離れたところに座っている、若い女性と後期高齢者との二人連れの関係がなんとなく気になる。少なくとも親子じゃなさそうだし、どちらかと云えば師匠と弟子のような感じがする。だったら何の師匠だろう。画家か写真家か。それとも教師と学生? 学生が単位をねだっている? 話し声が届かないのがもどかしいが、いろいろ妄想してみることはできそうで、これだけで、もう一杯ぐらい呑めそうだ。

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「駒子の湯」でさっぱりしたあとは、湯上りビールを求め越後湯沢駅を目指して徒歩移動。このようなシチュエーションの場合、この頃は専ら駅の西側にある蕎麦屋「しんばし」か、駅ナカ「がんぎどおり」の蕎麦屋「小嶋屋」へ入っていたが、今回は久しぶりに東口へ回ってみる。こちらもこれまで、やはり蕎麦屋の「中野屋」しか入ったことが無い。
ググってみれば東口にもそれなりに店があり、その中から「越後や」という店を覗いてみることにした。ここは蕎麦屋ではなくて居酒屋。HPを見ると「車麩の巣ごもり」なんて一品料理がある。ご当地料理だろうか、興味深い。居酒屋のはずなのに、午前11時開店とのこと。居酒屋のランチ営業の場合、夜の一品料理を出さない店が多々あるけれど、どうもここは違うらしい。実にエライ。
11時の開店時間直前に店に着くと、丁度女性店員が出てきて暖簾を掛けるところだった。小生が今日の一番客のようである。入口脇で靴を脱ぎ、靴箱に入れて上がるスタイル。店内はかなり広そうだが、細かく間仕切りがあって全貌がわからない。何処でもどうぞとのことで、4人掛けの座卓が2つあった部屋に入る。小生の後から、家族連れがやってきたような声がした。ともかくも座る前に、メニューを見る前に女性店員がお茶を持って来る前に、生ビールを注文する。
座卓に着いて徐にメニューを眺めると、確かにランチメニューもあるが(ごはんは魚沼産コシヒカリだと)、一品料理や酒もずらりとある。でも何度チェックしても、「車麩の巣ごもり」は見当たらず、残念、喰えず。代わりにホッキ貝の刺身や南蛮海老の唐揚げ、蛍烏賊沖漬、栃尾油揚げなどご当地メニューを注文。やがてこのちゃんも合流。あとは地酒(鶴齢)をちびちびやり、締めはもり蕎麦(このちゃんはガッツリ、海鮮丼)。ここは居酒屋だけど昼間からやっていて、ご飯物も蕎麦も喰える、何かと便利な店だった。

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林道を小日橋まで下りたら、ここで苗場山&赤湯の山旅は終わり、あとはタクシーを待つだけ。今回は時間的な余裕はたっぷりで1日目、2日目とも大して歩いていないのに、極めて充実した山旅だった。機会があれば是非、また同じコースを辿ってみたい。季節が違えば、きっとまったく別の山旅になることだろうと思う。できればまた、台風がやってくる(しかし直撃ではない)予報で、直前に逸れてくれる(予報が良い方向に外れる)のが、山小屋も空いているので一番有り難い。
やがてやってきたタクシーの運転手曰く、タクシーで赤湯に行く客は減っているそうな。登山人口や赤湯温泉客自体が減っているとも思えないので、やはりマイカーでやってくる客が増えているということだと思う。
先ず帰りの切符を買うため、行先はとりあえず越後湯沢駅。その後は、今日は2時間ほどしか歩いていないが、やっぱり湯に浸かってさっぱりしたい。駅から歩いていける場所にも共同浴場があるが、「駒子の湯」へ行くことし、また更に20分余を歩くのが鬱陶しいのでタクシーを使った。
なかなか立派で風情がある建物である。入口で500円を支払う。残念ながらここは休憩室はあるものの、ビールは売っていない。なので、風呂上りの一杯は越後湯沢駅前の店へ行くことし、このちゃんにその旨伝え、男湯へ。このちゃんは、しっかりじっくり身体を磨く(じゃなくて膝を冷やしたい)ので遅くなるとのこと。
脱衣所も風呂場もゆったりした造りで、しかも客は疎らなのでのんびりできる雰囲気である。湯もやわらかい感じで、湯当たりしそうにない感じだが、やっぱりさっと入ってさっと出た。さっぱりしたら、出来る限り汗を掻かないよう、ゆっくりと駅へ向かった。

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朝7時過ぎに苗場山山頂ヒュッテを出て、広々として気持ちが良い湿原をしばし逍遥してから、またテーブルマウンテンの端から急降下。このちゃんはやけに慎重に下るが、一度手を突いて骨折している過去があるのでさもありなん。だいいち、ズルッと滑って手を突いたら骨折する恐れが有るとなると、滑っても手を突けば済むと思っている小生だったら、ここに限らずそもそも山径なんて(っていうか、たとえ木道だってつるっと滑ることがあるし)恐ろしくって歩けない。
滑ったら、手が突けなけりゃゴロンと転がってしまう方がいいか(柔道の受身が役に立つかな)。ここだったら転がっても何処かで引っ掛かって止まるだろうが、勿論そうはいかない場所もあるだろうし・・・。
などと考えながら下っていくうちに、大きな沢に出た。「山口館」の前を流れる清津川だろう。橋を渡って川原を進むと、建物が現れた。これが待ちに待った「山口館」、もう40年近く恋焦がれてきた宿だ。
午前中に着いてしまったが、それもまた一興。入口の前に冷水に浸かったビールが目に入り、さっそくいただく。部屋に案内してもらったら、さっそく風呂へ浸かりに行く。誰もいないだろうと思ったら、意外にも直ぐ後から数人がやってきた。どうやら日帰り温泉へ入りにやってきたらしい。夕食時に出会った温泉女子3人組もそうだったが、ここの湯が好きで往復5時間を掛けて何度も入りに来る人は結構いるのだと知る。確かにここの露天風呂は唯一無二、よくぞこんなところに温泉を見つけたものだ。
さっぱりしたら、昼寝をしたり本を読んだりして静かな午後を過ごす。昨日の苗場山頂ヒュッテといい、二日続けてこんなにのんびり、贅沢な時間を過ごしたのは、守門岳へ登るため入広瀬で泊まって以来だろう。
今年初めて舞茸が採れたとのことで、夕食で天ぷらにして美味しくいただいた翌朝のこと。昨年、跡取りを亡くされたため、やむなくこの宿を引継ぎ先を探していると仰っていたこの宿の主に、思いもかけず秘蔵?の「舞茸ノート」を見せて貰った。舞茸を(数年後のサイクルで)収穫できる場所というのは決まっている、つまり菌床は基本的に動かないのだと知って吃驚。ここの温泉もそうだが、このノートも貴重な宝物といっていい。

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IMG_3106_お疲れ様、乾杯!

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IMG_3112_青湯 奥の野天風呂です

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昨年、突然の海外出張で、計画していた山行(その時の記録はこちら)をドタキャンしたため、改めて仕切り直ししたリベンジ計画。今回は苗場山山頂で1泊し、下って赤湯でもう1泊するという超のんびり贅沢プラン。台風来襲のため、暫し進路予想とにらめっこしたが、何とかなりそうなので予定通りに出発した。
和田小屋からの径(祓川コース)は岩ゴロゴロで歩き難いところもあるが、基本的にはしっかり整備されていて、順調に高度を稼げる。しかし、深田百名山へ登る径にしては、行き交う登山者が随分と少ない。やはり台風の進路が危ぶまれたせいだろう。
神楽ヶ峰から一旦下って暫しの急登を我慢すれば、突然、目の前に平坦な世界。ガスに包まれていて視界は無いが、まさしくテーブルマウンテンの縁に立ったと実感する。湿原は草紅葉の季節を迎えているようだ。ここから今日泊まる山頂ヒュッテ(正式名称は「苗場山自然体験交流センター」という青少年向きな名前)まではもう、指呼の距離である。
丁度昼時なので小屋の中はガランとしているが、結局、今宵の宿泊客は収容人数(定員92名)の半分にも満たない程度だった。やはり天候を危ぶんでキャンセルが出たらしい。おかげで、我々は伸び伸びゆったりできる。この建物は1998年に出来たということだから、もう20年以上経っているわけだが、それにしてはキレイで手入れが行き届いている印象だ。山頂にある小屋にしては、トイレも水洗(浄化槽方式)で申し分ない。
到着したら先ず、売店(兼受付)で缶ビールをゲットし、外のテラスでグビっとやる。晴れていたらさぞや気分がいいだろうが、視界ゼロだし段々冷えてくるので、適当なところで切り上げて、続きは談話室でのんびりする。ここもなかなか居心地が良い。
翌朝は、予想外に良い天気で、ご来光を拝むこともできた。朝日に照らされた湿原は、言葉に表せないほど美しい彼岸の世界。次回は花の咲く頃に来て、秋山郷に下るとしようか。

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甲府始発16時11分の「かいじ18号」に乗り、立川には17時25分着。今日は敬老の日(月曜日)で明日は仕事だが、やっぱりちょっとだけ寄り道。ググってみて、ちょっと風変わりな焼き鳥屋を発見したので、覗いてみることにした。
場所は「ダンダダン酒場」と同じビルの3階。相変わらず「ダンダダン酒場」は人気があるようだ。一方、「焼き鳥バル IGOSSOU」はすんなり入れた。やはり1階じゃ無いと客足は遠退くのだろうか。中に入ると、ずいぶんモダンな焼き鳥屋だなあという印象。何となく、学生街にありそうな店。
ちょっと小じゃれたカフェレストランが廃業し、店の内装はそのまま居抜きで焼き鳥屋にしたのかな、ってな感じ。確かに「焼き鳥バル」とは云いえて妙な気もするが、なんでも「バル」をつけりゃいいってもんじゃないだろう。"IGOSSOU"という名前からして、高知県と関わりがありそうだが聞きそびれた。
メニューを眺めると、なかなか意欲的な料理と、ワインの品揃え。楽しみである。先ずはやっぱり生ビール。ここはハートランド(450円税別、以下同様)、それだけでちょっとこだわりを感じる。
料理は、鶏モモタタキのおろしポン酢あえ(680円)、白ゴマで食べる鶏ハム(380円)、ゴロゴロポテトサラダ温玉ラー油かけ(580円)、それに焼き鳥はおまかせ5本コース(980円)を注文してみた。どれもちょっと変わった創作料理風である。ビールの後は、グラスワインにしてみる。銘柄は、ソムリエ(?)のお勧めに従ってみた。なかなか意欲的だし、勧め上手。
激戦区立川で生き残るには、これから先も色々と難儀なこともあるとは思うが、料理の味とホスピタリティと向上心があればたぶん問題ない。この次ぎ来たときにはどれほど客が入っているのか、ちょっと興味が沸いた。応援してみたい。

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「都温泉」でひと風呂浴びたら最寄で湯上りビールを呑むには、今のところ蕎麦屋の「奥村」しか思い当たらないので、ここが待ち合わせ指定場所。ここで全く不満はないが、これから先、「都温泉」の利用頻度が増すようであれば、何処か新たな店を開拓しておくことも必要かなとも思う。
ともあれ今回も、「都温泉」を出たら真っ直ぐ「奥村」を目指す(前回はこちら)。途中で、先に出ていたなおちゃんに追い付く(「都温泉」のおやじさんとの四方山雑談が長かったせいで出遅れた)。暖簾を潜って店に入ると、こんな時間にもかかわらず意外に客が入っていて、テーブル席はほぼ埋まっている状態だったが、丁度皆さん、食べ終わってそろそろ帰るタイミングのようだった。
我々は入口に近い6人掛けテーブル席を確保し、直ちに生ビール(780円税別、以下同様)を注文する。出てくるまでの時間が何とももどかしい。待ちに待った乾杯の後、グビっとやったら忽ち無くなったので、直ぐお代わりを注文。
ひと息ついたら料理を注文。選んだのはやはり定番、鶏もつ煮(680円)、豚の角煮(850円)、板わさ(780円)、とんかつ(1,700円)、天ぷら(1,750円)、そして厚焼き卵(780円)。蕎麦屋で、豚の角煮は珍しい、初めて食べたかも知れない。トロットロの状態。とんかつも、いい肉を使っているようで本格的な旨さ。
ビールで喉の渇きが癒せたら、やはり日本酒。地酒の七賢を冷酒(純米生酒300ml、1,320円)でもらう。さっぱり爽やか。3本も頼めば、だんだんいい気持ちになってきた。でもそろそろ帰りの電車が気になりだす。そこで、締めの蕎麦(もり、770円×3枚)を注文。今日も細打ちで喉越し最高だった。やっぱり、また次回もここになるかな?

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広河原から山交バスに乗り、甲府駅には13時20分着。既にもう昼時を越えているので流石に腹が空いた。しかしそれよりも、先ずは帰りの「あずさ」の切符を購入。その次は風呂だ。選択肢はいくつかあるが、駅に最寄は「ホテル談露館」。街なかのシティホテルながら、源泉掛け流しの天然温泉があり、立ち寄り湯も出来る(レンタルタオル付き1,000円税別)。駅から10分程度なのでへこへこ歩いていくと、なんと改装工事中で入浴不可との表示。おっと、ついてない、まいった。
ここまで歩いてくると、次善策はついこの前、小太郎山の帰りに入った銭湯「都温泉」。しかしここの営業開始は14時、まだ微妙に間がある。そこで電話を入れ、14時前に着くかも知れないが入れて貰えませんか?と頼むとOKの返事でひと安心。ここからまだちょっと距離があるので、バスで行こうとしたり偶々タクシー営業所があったので乗ろうとしたものの、結局歩いた方が早いということになり、また歩いてひと汗かいた。
道中、風呂から上がったらここね、と「奥村」の場所を指し示し「都温泉」へ。到着すると、暇そうにしていた(失礼!)ご主人がお出迎え。そういえばこのあいだも来てもらえましたかね、と思い出してくれた。銭湯の佇まいは勿論、そのままだ。
また前回同様、使い掛けのせっけんを無償拝借し、脱衣所へ。先客は地元の方らしいおひとりだけ。その方と入れ替わるように風呂場へ入る。
湯は相変わらず熱めで、やはり1分ともたずに出る。それでも暫く汗が止まらず、扇風機の前から動けない。するとまたご主人がやってきて、山談義となる。前回は「小太郎山なんて山があるんだ」と驚いていたが、今回の仙丈ヶ岳はさすがにご存知だった。

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両俣小屋の炬燵でのんびりしていた時のこと、我々とほぼ同じタイミングで到着した単独行のおじさん(我々よりもひと回りぐらい上の方か)が小屋主の星さんと話をしているのを何気なく聞いているうちに、実は単独行ではなく数人の女性の連れがいて、先に行くと云い置いて小屋にやってきたのだと。しかし1時間経っても2時間経っても、女子チームはやってこない。星さんに「別行動は遭難の第一歩」だと咎められて、もしやと思ったおじさんはまた出て行ったが程なく帰ってきて、女子チームも無事到着したのだった(到着が遅れたため夕食は無し、別売のカップラーメンをすすっていた)。でもそのおじさんが独り言のように云うには、女子達は歩きながらもぺちゃくちゃ煩くってたまらない、なので先に来たのだと。議員さんにでもなった方がいい、とも。実際、おじさんの気持ちはとても良く判った(小屋の中でも、野呂川林道でも)。それに、とても他人事とは思えない、何処も変わらないのだと激しく同情した。閑話休題。
両俣小屋から野呂川出合BSまで2時間弱、ちょっと早過ぎたので1時間ほどバスを待つ。20人ぐらい並んだのは皆、両俣小屋宿泊(含、テント泊)組だ。その後、広河原に着いても1時間以上も乗り継ぎ待ち。もうちょっとスムーズにならないものか、と思ってしまうのは都市に住んでいる悲しい性だろう。
バス停で漫然としているのも気が利かない、ぶらぶら歩き回り「インフォメーションセンター」へ入ってみる。基本的にビジターセンターのような施設だが、2階には売店があるし、よく見るとなんと缶ビールを売っている。
しかし何故か、こっそりと売っている感じで、これほど人がいるのにビールを呑んでいる輩がいない。置いてあることに気が付かないのか、未だ時間が早い(午前11時頃)ので気が引けるのか、それともこれから2時間バスに乗るのでトイレが心配だからなのか判らない。でも気にせず、遠慮なくいただこう。すっかり汗が引いてしまったあとだが、それでもやっぱり美味い。ありがたい。

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両俣小屋は、随分前から(たぶん30年ぐらい前から)いっぺん泊まってみたいと思っていた。もちろん、「41人の嵐」に描かれた1982年の出来事を知ったせいもあるが(本は読んでいない)、他の小屋とは違ってのんびりできそうな感じが気になっていた。山ヤよりも釣り師に有名と聞いたことも、更に云えば何もせずにぼ~っとしたい人間が集まるところとの話も知っていた。少なくとも南アルプスの北半分(三伏峠以北)にある山小屋の中では、最高にディープな山小屋だろうと想像していた。
とはいえ、釣り師や独りになりたい人のように、単に野呂川を遡って行くだけでは山ヤがすたる。となれば一般的には、①北沢峠から仙丈ヶ岳を越えていくか、②三伏峠から塩見岳を越えていくか、③広河原から北岳、間ノ岳を越えていくか、あるいは④大門沢から農鳥岳を越えていくか、という4つの選択肢がある。
2泊3日で、という制約を加えると②と④の選択は無くなり、③は前泊する白根御池小屋か肩ノ小屋が激混みしそうなので却下すれば、自ずから仙丈ヶ岳を越えるのが真っ当だろうと分かる。長大な仙塩尾根のうち、三峰岳と仙丈ヶ岳の間は小生にとっての空白地帯なのだが、このうち仙丈ヶ岳と野呂川越の間をトレースすることもできる。
実際に歩いてみると、仙塩尾根は単調で長いだけの退屈な尾根歩きかと思っていたが、豈図らんや、なかなか変化に富んでいるし、少なくとも半分ぐらいは眺めが抜群に良いし、眺めが無い樹林帯もこれぞ南アルプスというしっとりした感じだし、なにしろ人が少ないという点でも大いに気に入った(山行記録はこちら)。
辿り着いた両俣小屋は、予想通りひっそりした場所にある小屋、野呂川の流れが見えて開放感は十分、小屋主の星さんの人柄もあって大層居心地がよろしい。この次は、なんとか三峰岳と野呂川越の間をトレースするタイミングでまた来たい。しかし、単に野呂川を遡って来るのもなんか良さそうだなあ。

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久しぶりに北沢峠を訪れることになった。これまで北沢峠は数え切れないほど通ったが、「仙水小屋」に1回、「長衛小屋」に1回泊まった以外は、全てテント泊ばかりだった。長衛小屋前のテント場には春夏秋冬、合わせて何度か泊まった。
今回は仙丈ヶ岳を越えて仙塩尾根を辿り、両俣小屋まで縦走する予定なので軽量化を優先、3回目の山小屋泊まり。となると、泊まる小屋はもう、「こもれび山荘」にするしかない。北沢峠バス停の目の前にある「こもれび山荘」、昔は「長衛荘」と呼ばれていた頃から随分立派に見えて、テント泊する我が身が恨めしく思ったこともあった。
外観の瀟洒な造りは変わっていない。しかし中は意外にこじんまりとした感じ。入ると目の前は食堂兼談話室で、右手の奥はカーテンで独りずつの間仕切りがある寝室(いわゆる個室では無いけれど)、左手は厨房と管理人室、2階は昔乍らの大部屋スタイルの寝室だ。基本的に完全予約制なので、刺身になった気分で寝るしかない某山小屋の如く、詰め込まれる心配が無いのがうれしい。
今日、甲斐駒ヶ岳に登った、との~とタイミング良く小屋で再会し、もう1泊するという(つまり明日は仙丈ヶ岳までごいっしょ)。1泊目は2階の大部屋だったが、2泊目はカーテン仕切りがある1階とのこと、連泊すると待遇が上がるようだ。我々は今日、一歩も歩いていないので疲れていないが、それでもお疲れさんとビール(伊那のクラフトビールだった)で乾杯。表のベンチの方が気持ちが良さそうだったが、意外に外は冷えるので、談話室でしばしまったりする。
やがて夕食。ここは料理がちょっと違う。献立は「あさりとチキンのクリームシチュー」に始まり、「ペンネアラビアータ」、「ビーンズミックスサラダ」、「サーモンの香草焼き・タルタルソースがけ」、そしてデザートが「チーズヨーグルト・ミックスベリーのせ」。すごいなあ、ここ。

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