山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

2021年01月

茅野駅前の「モン蓼科」で時間調整したあとは、茅野駅15時42分発の「特急あずさ42号」に乗車して帰る。これで立川駅までは2時間弱の列車旅。今回はオーレン小屋泊りが目的だったのであまり気にはならなかったが、まあまあ天気が良かったのは1日目のアプローチと2日目の下界で、山の上はいまいち。
それもそのはず、前線を伴った大型の台風10号がやってきていたせい。九州地方と朝鮮半島は直接的な被害があったものの、不幸中の幸いというか、本州内陸部への影響は小さかったので、多少雨に降られた程度で済んで良かった。
小生はオーレン小屋を出たところで降り始めたため、雨具も付けないうちに小屋へ戻ったので被害ゼロだった。おかげで1日目は山に登れなかったものの、小屋でのんびり本を読んで過ごしたので、これはこれでちっとも悪くは無い(一方の女子連+Woodyさんは多少粘ったせいで、結構降られたようだった)。
泊りの山行プランは3ヶ月前ぐらいには決めてあるので、この季節の天候はまさしく神頼み、何れにしても、台風がこちらに来なかっただけラッキーだった。基本、雨で山行を中止することは無いが、台風だけは無理しないことにしている。
今回、もし直撃だったらオーレン小屋泊りは諦めて、何処か麓の宿か、最悪、駅前のビジネスホテルにでも泊まって、翌日、公共交通が生きていればオーレン小屋に日帰り往復しようか、などと考えていたが、それも鉄道が動かなければ茅野駅へ行くことも、帰ってくることも出来ない。とにかく台風(それと滅多に無いが大雪)には細心の注意が必要だ。
立川駅17時38分着。この頃は在宅勤務とはいえ、いちおう明日は仕事なので素直に帰宅した。

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茅野の蕎麦屋「そばのさと」で腹ごしらえをしたあとは市内観光。今回は諏訪大社上社前宮に参詣してみた。これで諏訪大社4社のうち、3社目となる。ここ前宮は諏訪大明神が最初に居を構えた地、らしいので4社の中では最も古いようだ。神話の世界では、大国主神の息子、建御名方神が「国譲り」に反対した際、争いに負けて諏訪へ落ち延びたこととなり、それが諏訪大明神の始まりとなっている。
拝殿は高台にあり、八ヶ岳連峰も良く見える。建物は割とこじんまりとしている(といってもそれなりに立派である)せいか親しみやすい感じ。四方に御柱が立っている。ついでに、裏山にある「峰の湛(たたえ)」を見にいってみた。「湛」とは、いにしえの頃(つまり諏訪大明神以前の自然崇拝)の神事に関係するものらしく、例えばこのHPに詳しい。
前宮から駅に戻ってきてもまだ帰りの「あずさ」まで少々時間があるので、いつもの「そば処茶屋 ちのベルビア店」へ行ってみると、閉まっていた。看板をよく見ればランチは3時まで、ディナーは4時からとなっているが、以前は中休みなど無かったはず。COVID-19のせいだろうか。これで茅野駅前で入る店がいよいよ無くなってきた。
さてこうなると、在り来たりの店しか思い付かない。同じベルビア内にある「モン蓼科」というファミレスは開いていたので入ってみた。テーブルについて早速メニューを開いてみると、ビール(クラフトビールも)がある。つまみも欲しかったが、やはり見当たらず。仕方がないかと半分諦めたが、モノは試しと、メニューにあるソースカツ丼のご飯抜きをお願いしてみたら、OKという。首都圏の普通のファミレスではこのようなフットワークの軽さは有り得ない。ここが諏訪で良かった。
出てきたソースかつは、三元豚200gの厚くて柔らかいロース肉が使われていて、予想以上に美味かった(写真撮り忘れました、悪しからず)。

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「縄文の湯」を袖にしてとりあえず茅野駅までタクシー移動した後、ちょうど昼時。さて昼飯は何処で何を喰うか。これまでの経験とリサーチ結果から云えば、茅野駅界隈に大した店は無く、東口には「よもぎ庵白鳥」という蕎麦屋(今は廃業していて、同じ場所に「蕎麦処ひな」がある)、西口には「そば茶屋ちのベルビア店」という同じく蕎麦屋と、「モン蓼科」というファミレスがあるぐらい(何方も「ベルビア」という駅前ショッピングモール内)。居酒屋はいっぱい見つかるのだが、昼からやっている店は流石に無い。
そこで一寸、駅からやや離れた範囲まで広げて探してみると、見つけたのは「そばのさと」というやっぱり蕎麦屋。タクシーだったらワンメーター、歩いても15分ぐらい。暑いけど、リュックサックをコインロッカーに預けてから歩くことにした。念のため電話で予約を入れる。住宅街を抜けると長閑な風景。国道152号線に出れば目の前に看板が見つかる。
入ってみると、小上がりとテーブル席。客は半分ぐらいの入り。我々は奥のテーブル席に着き、早速生ビール(650円税別、以下同様)で乾杯。歩いて喉が渇いたので美味い!先ずは、あまかわもち(580円)、わかさぎ天ぷら(780円)、どんこ椎茸天ぷら(800円)、アスパラ天ぷら(680円)を注文。つゆそば好きのWoodyさんは、かけそば(780円)を注文。
あまかわもちとは、聞いたことが無かった。蕎麦の甘皮を揚げたものらしく、食べた感じは蕎麦がきを揚げたようなものか。わさび醤油で喰えば酒の肴だが、これに黒蜜を掛けたらデザートにもなりそうだ。
日本酒には上諏訪の酒「舞姫純米・蕎」(900円)を呑んだ。呑んだ後になって気が付いたが、蔵元へ行ったことをすっかり失念していた。つまみの追加で、馬刺し(780円)とわさびの葉の醤油漬け(380円)も頼む。
仕上げはもりそば、十割そば(1,600円)とどうづきそば(1,600円)を1枚ずつ注文してみた。後者は石臼を使わないで挽いた粉で打ったとのこと。見た目、粉の粒が分かる。これを、まず水で食べなさい、と店の人。当然塩味は無いので、蕎麦の香りだけを感じる。なるほど、こういう手繰り方もあるのだ。

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オーレン小屋2日目は、昨日よりもちょっとだけいい天気。折角なので、天狗岳を越えて渋の湯へ下りるという、あひる、菊丸コンビに付き添って根石岳まで往復することにした。途中、昨日登り損ねた箕冠山にも立ち寄る。ここは踏み跡も三角点も山頂標識も無いので、何処が本当の山頂なのかははっきりしない。しかしその分、八ヶ岳にしてはとてもワイルドさが残っているピーク(シャクナゲが密生している)、ちょっぴり嬉しい。
その後、オーレン小屋に下り、硫黄岳登頂組と合流してから、くまちゃんとお別れの挨拶。桜平まで戻ると、タイムラグ無く、予約したタクシーをキャッチ。今日も少しだけ汗を掻いたので、次は温泉だ。タクシー運転手にお勧めを聞くと、山から下りて入る日帰り温泉としては「縄文の湯」が一番いいとのことだったので、そこまで行ってもらう。
「ビールは呑めるでしょうね?」と確認するとタクシー運転手曰く、開業当初はビールを売っていなかったため苦情が出て、それからは置いてあるはずとのことで、ホッとひと安心。
そうこうしているうちに「縄文の湯」に到着。その名の通り近くには「尖石縄文遺跡」があり、その中の「茅野市尖石縄文考古館」には、教科書にも載っていた国宝の「縄文のビーナス」と「仮面の女神」が展示されている。
さっぱり汗を流したら、食事処へ直行。ところが缶ビール(そもそも生ビールは扱っていない)の在庫が5本しかなかったため、一番最後にやって来たWoodyさんは呑みそこなう羽目に。瓶ビールも既に売り切れ(というか入荷していない)とのこと。こんなところには長居は無用、さっと缶ビールを呑み干したら直ぐにタクシーを呼ぼうということになった。

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2週続けての八ヶ岳、今回はオーレン小屋で働いているくまちゃんへの慰問団(のような仕事ぶり見学会のような)ツアー。総勢8名となった。元々はテントを持っている者はテント泊のつもりだったが、天気が悪そうとか、せっかく部屋を確保してくれそうだから、ということで、揃って小屋泊りということになった。何かと易き方向に流れるものである。
先ずは茅野駅からタクシーで桜平まで。訊けば、山ノ神から先、桜平までは定額3,750円という。本来、タクシー料金は国土交通省の認可制のはず、果たして区間定額運賃なんて認められているのだろうか、それとも業者間の協定(ヤミ協定?)なのか、ちょっと謎だ。
桜平からオーレン小屋までは、コースタイムで1時間20分の距離。皆、スタートこそ纏まって出発したが、突如このちゃんは、糸が切れた凧の如く脇目も振らずに猛スピードで登っていき、一方、他のハイカーの熊鈴が煩いから離れたいと同じくスピードを上げる者、とても付いていけないとマイペースで登る者など、次第にバラけていき、三々五々、オーレン小屋に到着。結局、一番遅い者でも休みなしでコースタイム通りだった。コロナ禍で小屋泊もテント泊も定員を減らしているらしいが、それなりに登山客は来ている様子。やはりオーレン小屋は人気が高い。
小屋に着いたらあとは自由行動。雲行きはかなり怪しいものの、小生はひとり箕冠山を目指して歩き出す。ところが案の定、ほんの数分後に雨が落ち始めたので、濡れてまで登るつもりは無いと直ちに中止。また小屋へ戻って、ひとりビールを呑みながら読書に勤しむ。そのうち、風呂が沸いたとのことで、有難く一番風呂に入らせていただく。
女子連+Woodyさんは結局、雨に降られながらも纏まって夏沢峠までは往復してきたようだ。小屋に揃ったところで、離れの部屋(別館)、そのわきのテラス席などで、酒とつまみで暫しまったり。こうやって漫然と小屋で過ごすのは久しぶり、とても贅沢な時間である。(その後の、くまちゃんとの交流、他は山行記録をご覧あれ。)

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今回は白駒池でテント泊が主目的だったので、それ以外は全部付け足し。それでも八千穂で予定外に時間が余ったおかげで「奥村土牛記念美術館」に見学できたし、「井筒長」で有名な「黒澤酒造」に寄ってみることも出来た。
また、立ち寄り湯は当初の予定には無かった「中棚温泉」に入り、思った以上に良い宿であることを確認したし、その流れで久しぶりに「丁字庵」に寄って美味い酒と美味いつまみと美味い蕎麦を味わうことができたし、それにも増して思いがけずまた「ろくもん」にも乗ることが出来た。
結果的にはメインディッシュのテント泊よりも(何だかウジャウジャとテントが張ってあったし、ワサワサとハイカーが居たのでオフ感が乏しい印象)、ずっとサイドディッシュの方が趣があって良かったが、これも想定外な状況に応じて前倒しで情報収集出来たのと、皆の意思決定が迅速だったことによると思う。何事につけ、先手必勝、臨機応変はアウトドアの王道とも云える。
「ろくもん」で軽井沢に着いたら、JR北陸新幹線に乗り換える。次の上り新幹線まで小1時間あるので何処かに入ろうかと一瞬思ったけれど、ちょいとひと休みするかと「さわやかホール」なる待合室で本を読みつつ暫し休憩。そんな客が我々以外にもいるが、何せインバウンド需要が無くなったせいで、軽井沢もやけに風通しが良い。
売店でオラホビールを買って新幹線に乗り込み、大宮には17時27分到着。ちょいとだけ呑んで喰ってから帰りたいところ、しかし東口の(キャバクラとかが多い)南銀商店街にはやや行き難いので、珍しく西口に出て、ロータリーのすぐ傍にある「TARUYA」というワインバー(肉バル?)に入ってみた。つい先月にオープンしたという、何とも間が悪いというか、ついていない店。雑居ビルの3階にあるせいか、客の入りも余り良くない感じ。ドリンクは全部一杯500円(オープンセール?)。白ワインとピクルスとローストビーフを頼んで、充実した山行(?)を振り返った。

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小諸の蕎麦屋「丁字庵」でまったりしていたときのこと、そろそろ帰りの電車の時間を調べようかとスマホを検索していたら、ちょうど、しなの鉄道が誇るジョイフルトレイン「ろくもん」がやって来る時間と判る。時節柄、コロナ禍で電車旅をするのに多少憚る人もいるだろうから、空席があるだろうと期待しつつ、いそいそと駅へ向かう。
小諸駅に着いてみると、すでに「ろくもん」は入線済み。早速、切符売り場に行ってみると、まさかと云うかやっぱりと云うか、期待に反して「満席です」との返答。ブレない人気ぶり。仕方がなくホームで列車を眺めつつ、カメラに収めたりしているうちに、どうねじ込んだのか、このちゃんが「二人と三人に分かれれば席が取れる」と云う。流石。もう「永世渉外係長」に認定したい。
乗ったのは個人的に4年ぶりだ(前回はこちら)。我々の席がある車両は1号車。前回は2号車だった。こちら1号車の方がよりカジュアルな雰囲気である。指定席料金は1,020円。15時21分に発車。空いているのは5席分だと聞いていたので、他の乗客は駅の外へ出て観光でもしているのかと思いきや、ドアが閉まっても他の席はがらがら、乗り鉄系の男性ひとりだけしか見かけなかった。もう途中駅(含、小諸駅)で降りてしまったのだろうか。
次の停車駅が終点の軽井沢のせいか、結構飛ばす。右党の皆はリンゴジュースやアイスコーヒーを頼んでいるが、小生は白ワインを注文し、ちびちび呑みながら車窓の旅を味わう。外はうだるような暑さのせいか、浅間山はぼんやりとしていて良く見えない。
僅か30分の旅ながら、指定席料金1,020円はちっとも高くない。とにかく乗っているだけで楽しい。次回は是非、コンパートメント形式になっている3号車に乗って、フレンチ料理と酒を楽しみたい。

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「中棚荘」で流石の老舗旅館の雰囲気を味わった後は、再びタクシーに乗って同じく小諸の老舗蕎麦屋「丁字庵」へと向かう。何かと「老舗」好きなので、このような行動様式は致し方ない。それでも「丁字庵」は、個人的にはいつの間にかもう12年ぶりだ。北陸新幹線を利用するのが多いため、この頃はわざわざ小諸に寄ることが少なくなっている。
小諸と云うと蕎麦のイメージが浮かぶのは、個人的にはこの店の存在によるが、世の中的にはチェーン店の「小諸そば」かも知れない(本社が小諸にある訳では無く、東京らしい)。
念のため、電話で予約してから入ってみたものの、もう昼時のピークは過ぎていたので、それ程混んではいなかった。こちらです、と案内されたところは調理場の向かいの個室。半分は作業場のようでもあるので、何だか随分奥に通された感じだ。この店は、外観(明治18年に建てられたという総欅造り、黒い漆喰の土蔵)もさることながら、テーブルなどの調度品がどれも重厚である。
この店の創業は文化五年(1808年)というから、もう200年以上前からあった超老舗だ(でも上には上があり、木曽・上松の蕎麦屋「越前屋」は寛永元年(1624年)という。こちらの店には未だ入ったことが無い)。
さっき「中棚荘」で美味い地ビールを呑んできたばかりなので、生ビールではなく瓶ビール(サッポロ黒ラベル中瓶、660円税込。以下同様)で口火を切る。
つまみには、きのこおろし(550円)、信州漬物三昧(440円)、紅茶鴨炭火焼き(495円)、天ぷら(990円)、蕎麦がき(770円)、岩魚塩焼き(825円)、鴨鉄板焼き(715円)、にしん甘露煮(550円)、蕎麦味噌(220円)と、メニューにある一品料理の殆どを注文した。
酒は、浅間嶽・純米生酒(300ml、770円)にしてみた。小諸にある唯一の酒蔵(大塚酒造)が醸したもので、爽やかだけどコクがある吞み口だ。勿論、締めはざるそば(880円)。喉越しは申し分ないし、つゆがまた美味い。期待通りで大満足だった。やはり、ここを素通りしてはいけない。

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白駒池から下りて、八千穂で時間を潰したあと、11時30分発の気動車に乗る。まだ汗を流していないので、何処か立ち寄り湯に入りたい。何度も調べていることながら、佐久界隈ではいくつかの選択肢がある。手っ取り早いのは佐久平駅に近い「佐久平プラザ21」の中にある健康ランド。ここは4年前に入ったことがある。交通の便も良いのだが、まさに健康ランドなので田舎の情緒が無い。
他に佐久平には、車が無いと行けない「みはらしの湯」とか「あさしな温泉 穂の香乃湯」とかある。何方にしようかと考えていたが、その後のことも考えれば小諸界隈にした方が良さそうだと思い立ち、だったら一度泊まってみたかった「中棚温泉」に寄ることにしてみた。ここは島崎藤村ゆかりの宿として有名である。
小諸駅からタクシーで行ってみると、建物は千曲川の河岸段丘の縁に建っているように見える。玄関に入って立ち寄り湯を所望すると、丁度先客が入っていて混んでいるとのこと。だったらラウンジでビールでも呑んで待つかと、荷物を預かってもらったりビールを注文したりするうちに、女湯がOKとなり、それから暫くして男湯もOKとなったので、結局ビールは後回しにして風呂場へ向かう。
風呂場は離れにあって、しかもちょっと登ったところにある。千曲川でも見下ろせるのかと思ったが、どうやら見えそうにない。湯屋に入ってみると、脱衣所の隣に洗い場と湯舟が見える。つまり仕切りが無い。これは葭之池温泉と同じで珍しい造りだ。
しかもここの脱衣所は畳敷きと珍しい。濡れた足では憚れるが大丈夫なのだろうか。さらに扉の奥に露天風呂もあった。こちらはややこじんまりしている。何方かと云えば、内湯の方が良い感じ。汗を流し、さっと入ったつもりだが、後から後からなかなか汗が止まらない。
ラウンジに戻り、お預けとなっていたビールを呑んで、漸くひと心地ついた。それにしてもいい雰囲気の宿で接客も申し分ない。是非、次は泊りで来たい。

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2日目。迎えのタクシー予約の際に聞いたところによると、白駒池入口到着は9時になるとのこと、勘弁してよと云いたいところだが、田舎のタクシーだからそんなものか。が、となると八千穂駅9時9分発の小諸行列車に乗れるはずも無く、次の列車は11時30分発。八千穂駅で2時間近くも待つことになる。
何処で時間が潰せるか、慌ててネットで探したところによれば、少なくともこんな時間に一杯やれるような店は見当たらない。駅前に「たかとんぼ」という名のレストランがあるのだが、残念ながら11時開店。その代わりに、近くに「黒澤酒造」という造り酒屋がある。「酒の資料館」と「喫茶くろさわ」というのがあるようなので何とか入れそうだ。更にもう一つ、「奥村土牛記念美術館」というのがあった。ここは9時半から開いているので丁度いい。これで何とか時間を持て余さずに済みそうと、ホッと胸を撫で下ろす。
先ずは「奥村土牛記念美術館」。ここもアルコール消毒と検温がある。駅から歩いてほんの1分だが、炎天下だったせいか「37度です」と云われドキリとする。入館料は500円。靴を脱いで上がる。受付にいた係の人たち(学芸員?)がやけに物腰が柔らかい。展示を見ると、奥村土牛は戦後この辺りに住んでいた縁があって、自ら所蔵していた作品を寄贈したことが成り立ちらしいと判る。建物も、黒沢合名会社(黒沢酒造の親会社)が寄贈したものらしく、実に立派で重厚だ。黒沢家は江戸時代からの豪農だったようで、明治になってから銀行業、呉服太物卸業、酒造業、味噌醤油醸造業、薬品卸業と随分手広くやっている。
「酒の資料館」へ行ってみると、誰もいないが勝手に入れるようになっている。入館料は無料。昔の酒造りの道具や酒器などが展示されていた。その後、売店で日本酒を買ってから「喫茶くろさわ」へ入ってみる。エアコンの効きがいまいち。メニューを見れば、黒沢酒造の酒「井筒長」は呑めるのだが、残念ながらビールは置いていない。この暑さでは日本酒を呑む気にもならず、アイスコーヒーで我慢した。

085 八千穂駅から散策開始。

087 立派な建物。

089 立派な池もある。

090 藤棚で涼む。

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早朝、誰もいない白駒池畔で水鏡に浮かんだ山や白駒荘を眺めたあと、テントに戻ってみてもまだ誰も起きていないようなので、再びシュラフに潜ってしばし読書。そのうちにポツポツと起き始め、朝食タイム。他のテントから、また料理の匂いが漂い始めた。
2日目も特にどこを登ろうという心算は無かったが、せっかくなので最も手近な高見石まで登ってみる。白駒池から見上げると何処がそうなのか俄かに判定し難いが、実際に登ってみると北八ヶ岳で一番と云っていいほどの眺望が得られる。
登り1時間程度なので、ほぼ空身で登る。毎度のことながら濡れた木道や木の根、丸っこい石などは滑り易いので厄介だ。とかく石がゴロゴロしているのは、北八ヶ岳全体での特徴。雪が積もればこの鬱陶しさは無くなるので、昔から個人的には北八ヶ岳は雪山向けのエリアという認識。無積雪期に登るようになったのは、ほんの数年前からのことだ。
ただ高見石は、その石が巨大なので別の楽しさがある。これだけの巨石が積み重なっているピークは、北八ヶ岳でも有りそうで無い(あとは、にう、ぐらいか)。そのおかげで眺めが良くて爽快である。ついさっきまでいた白駒池が、タンネの森に落とした水盤のようだ。
若者のグループがうじゃうじゃ登ってきた。眺めを楽しんだので早々に下山。下りもスリップに注意しながらまたテント場まで戻り、撤収作業開始。ソロテントは小さいし薄いので適当に丸めてもコンパクト。撤収は簡単だ。あっという間に出発準備完了。あとは苔の森をぶらぶらと歩けばもう、白駒池入口に到着。まだタクシーはやって来ていない、然らばと売店に入り缶ビール(350円)をゲット。森を眺めながらグビッとやった。

072 湖畔を巡る。

073 朝日が眩しい。

074 今日はいい天気。

075 格好の撮影スポット。

076 これから高見石まで朝の散策。

077 この地図で時計回りに登って下りる予定。

078 高見石に到着。

079 高見石から望むにう。

080 白駒池。

081 東側のパノラマ。

082 撮影ポイントはいっぱいある。

083 あの奥は蓼科山。

084 北アルプスだって見えている。

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茶臼山を周遊してから青苔荘キャンプ場に戻ってみると午前中より更にテントが増え、もう空きスペースが全く無い状態になっていた。小生のテントから1メートルぐらいしか離れていないところにも、ファイントラックのソロテントが張られていた。
ここは地面から50センチほど嵩上げした合板ボードの上で快適そうなのだが、テントを張ろうとするとボードの長さが足りず、テントポールの末端がボードから外れてしまう。小生も少々どうしようか悩んだが諦めた。やはりファイントラックのテントもポール末端がボードから脱落しており、テント全体の高さが20センチほど低くなってしまっている。でも他に選択の余地が無かったのだろう。そのくらいにひしめき合っている状態だが、ソロテント同士であれば「密」は回避できる。何れにしてもこんな光景、5年前からは想像もできなかった。
ともあれ、夕食準備前にちょっと一杯やろうと、炊事用具や食料を持って、青苔荘前にあるテーブル付きベンチを確保。ちびちび呑み始めていると青苔荘の主人がやってきて、テントの人はここを使わないでくれ、何故ならば全てのテント泊の人が使えるほどテーブルが無いから、と云う。
云いたいことは判るものの、そもそも小屋の外にあるベンチなんて何処でも早い者勝ちのはず、これは小屋泊とテント泊との格差(まあ払っている額が何倍も違うけど)を明確にしたウィズコロナルールのような気がするが仕方がない、素直に従い片付ける。小屋経営にとってはテント泊は、大した実入りは無いのに有難迷惑なんだ、的な雰囲気が感じられたが気のせいか。
それはともかく仰せに従い、テントの傍に戻ってから恒例のすき焼きパーティーをやった。すき焼きの匂いを盛大に辺りへまき散らしたと思うが、他のテントからも様々な美味そうな匂いが漂ってくる。これもウィズコロナ時代の風物詩か。「突撃!隣の晩ごはん」をやってみたくなったが、そのうちに眠くなりさっさとテントに入って爆睡した。
翌朝、未だ夜が明けないうちに目が覚めたので、カメラを持って白駒池に出てみた。誰もいない池畔は風もなく、鏡のような池面が神秘的で、思わず息を呑む。東山魁夷が描く白馬か、もののけ姫のシシガミが現れても不思議はない光景だった。

011 テント設営終了。

012 ボードの上はプラス500円。

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今回は白駒池でのテント泊が目的。もう彼是5年ぶりとなる(前回の山行記録はこちら)。前回同様、八千穂駅から白駒池入口までタクシーを利用、そこからキャンプ地まで歩いて15分のお手軽さは変わらない。変わったのは、まだ午前中なのに青苔荘キャンプ場が、既にかなりテントで埋まっているということ。これもウィズコロナ時代の現象だろうか。
我々も先ず、良い場所を選んでテントを設営(ひと張1,000円、ボードの上はプラス500円)。勿論我々も今風に、ソロテント5張である。
テントを張り終えたらまだ時間は早いので、暇つぶしに縞枯山へと向かう。麦草峠を越えたら、先ずは茶臼山をひと登り。北八ヶ岳は総じて火山ばかりのせいか、全体としては緩やかな山容なのに、個々の山はおわん型になっているため急登が多い。この茶臼山も例外ではない。
山頂そのものはコメツガ・シラビソの森に覆われていて眺めは得られないが、ちょっと入ったところに展望台があり、西側が開けている。ハイカーが結構、集まっていて眺めを楽しんでいる。しかしどうも雲行きが怪しいので、縞枯山はヤメにして五辻を回ってから戻ることにした。
縞枯れた樹林帯を抜け、五辻からはほぼ水平に樹林帯を散策。そうこうしているうちに案の定、雨が落ち始め、間もなく本降りとなった。ひと登りすればまた麦草峠、せっかくなので麦草ヒュッテで雨宿りさせてもらうことにした。勿論、タダではダメ、小生は缶ビールをゲットしグビッとやる。
他の者はと目を向ければ、皆、アイスクリームを喰っている。いつのまにか当山岳会はアイスや菓子が好きな輩ばっかりの集まりに成り果てていた。嘆かわしいことだ。きっと隊長は今ごろ、異郷の地の空を眺めつつ泣いているに違いない。

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053 麦草ヒュッテで雨宿りがてら一杯。

054 うちの会はアイスクリームを喰う輩ばかりの集まりに成り果てた。

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激混みの「木庵」で汗を流し、何とかビールも呑むことが出来たので、今日のメイン・イベントである鮎を喰いに「割烹・川波」の別館「石びき 手打ちそば処」へ向かった。バスの終点、武蔵五日市駅から歩いて約10分、途中には川遊びが出来る場所「秋川橋河川公園」がある。
橋の上から覗いてみると、家族連れや若者グループなど、かなりの人出だ。そういえば昔、子供の頃にこの辺りへ来たことがあると思い出した。テントを持参してきたグループもかなり目立つが、この陽気ではテントの中は暑そうだ。
そんな賑わいを横目で見ながら「割烹・川波」に辿り着いてみると、なんと「石びき 手打ちそば処」は16時で営業終了しましたとのこと(到着時刻は16時20分頃)。HPには17時と書いてあったが、新型コロナの影響で営業時間を短縮している今日この頃、そういうことも仕方がないかと自らに納得させる。しかし、さてどうしよう。
最寄りで次に思い付くのは蕎麦屋の「寿庵忠左衛門」か。ともかく来た道を戻り、五日市街道に出る。すると、丁度目の前で、店主(?)が暖簾を掲げて出てきた店があった。初心貫徹するのも勿論結構だが、流れに身を任せてみるのも悪く無い(ってか、一刻も早くビールが呑みたい)。どうやらここは居酒屋、鮎は無いかも知れないがこれも何かの縁、入ってみることにした。
当然、一番客。小上がりのテーブルに座る。メニューを眺めればここは鶏料理は自慢のようだ。生ビール(600円)で乾杯した後、スパイシーチキン(680円)、冷やっこ(300円)、もつ煮(550円)、鶏たたきネギまみれ(630円)、馬刺し(840円)、海鮮サラダ(600円)を注文。締めに、野菜たっぷり焼きそば(750円)と焼うどん(750円)まで食べて腹が一杯になったので、鮎を喰い損なった悔しさはすっかり忘れた。

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クソ暑い頃に奥多摩の低山を登ることは全く気が進まないけれど、手近な場所で鮎でも喰うかと思い立ち、そのついでに止むを得ず秋川上流の山に登ることにしてみた。それ程労せず登れる山となると、浅間尾根が思い浮かんだが、折角だから馴染みのないコースから登ってみようと、宝蔵寺BSから延びる点線の径を辿ることにした(山の記録はこちら)。
登り始める前に、バス停の目の前にある宝蔵寺を覗いてみることにした。ここは奥多摩で最も古い寺院だそうで、「多摩新四国八十八ヶ所霊場」の第50番札所でもあるそうだ。この「多摩新四国八十八ヶ所霊場」なんて聞いたことが無かった。こういうのって誰が決めるのかなって思ったら、こんな奇特なサイトがあった。高尾山薬王院も第68番札所として入っている。リストをざっと見ると、何故か真言宗の寺ばかりだ。この頃私鉄各社がタッグを組んで、「御朱印」集めならぬ「鉄印」集めを流行らせているが(2,200円の鉄印帳が飛ぶように売れているらしい)、「〇〇ヶ所霊場」の類はそのはしりと云えるだろう(最近、酒蔵巡りの「御酒印」集めだって出てきた)。
宝蔵寺はごく普通の寺で、本尊は不動明王だが本堂の中には入れないので見られず、外にも石像がいくつか祀られていて、そのうち奪衣婆の石像がちょっと珍しい。ここの鐘楼の基盤には、反響用(?)の穴があった。これも珍しいかも知れない。
浅間嶺に登って辺りを俯瞰したら、早々に切り上げて「木庵」へ下る。辿り着いてみると、店は大賑わい。車でやって来た客、自転車でやって来た客ばかりで、山から下りてきたと思しき客は我々だけだ。13時前に着いたのだが、女将曰く、店内の座敷、テーブル席とも14時30分までは予約が入っているとのこと。13時25分発のバスは今から行かないと無理、その次のバスは14時55分発なので、やはり店内で蕎麦を手繰るのは不可能のようだ。だが、風呂に入る客はいない。とりあえず、風呂に入って汗を流す。
戻ったら、店の前のテラス席が空いていたので、やや暑いが座ることにした。早速ビールを呑ませてもらう。花番さんに「繁盛していますね」と水を向けると、テレビ朝日の「帰れマンデー」で紹介されて(渡辺直美がここの急坂を登ってきたらしい)からこんなになった、忙しすぎるので出来れば程々に客が来て欲しいとこぼす。げに恐ろしきはテレビの威力、まだまだネットの力に負けていないと知った。

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「休暇村・岩手網張温泉」に泊った晩は、いつものようにまだ午後9時にならないうちに、いつの間にか爆睡。気が付いたらもう外が明るくなっていた。珍しく朝湯に入ってみて、のんびりまったりした。そのあと、大食堂で朝食ビュッフェ。
今日は帰るだけなので、お約束通りに観光三昧。この界隈では最も観光地らしい「小岩井農場」へ行くことにした。宿の送迎バス(乗客は我々だけだ)に乗って「小岩井農場」入口で下ろしてもらう。ここはやたらと広いが、それでも農場全体の10%を観光客向けに開放しているに過ぎない。とてつもない広さだが、話を聞けば乳牛飼育に必要な原料、資材も全て自らの農場で賄っているらしい。始めからそれを見越して農場を計画したようだ。
先ずはトラクターに牽引された客車(ファームトラクターライド)で「100年の森」へ行ってみる(参加料は800円)。「小岩井農場」で必要な木材も自ら育てている訳で、森林管理を専門とした社員が何人もいるらしい。次は「上丸牛舎ライナー」という名前が付いた、ちょっと長いゴルフカートのような電気自動車で「上丸牛舎」へ向かう。農場全体では牛が2,200頭いるそうだが、そのうちの300頭がここにいるとのこと。外にいる牛は、総じて巨木の日影に固まっている。その後は遊歩道を辿って「乗馬コーナー」へ移動し、女子3人組は夫々乗馬体験(500円)。小生はその間、読書タイム。
そろそろ昼飯時になったので、また徒歩で「山麓館農場レストラン」へ向かう。混んでいると思ったが、すんなり入れた。生ビールで乾杯した後は、BBQ。豚肉と牛肉と羊肉のミックスセット。どれも柔らかく美味だった。

127 小岩井農場まきば園に到着。

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128 これに乗って「100年の森」へ行ってみた。

129 乗り心地は良くないが楽しい。

130 トラクターを下りて森に入る。

131 イギリス製の76馬力。

135 杉の森で解説を聞く。

137 牧草地と玉蜀黍畑。

140 やっぱり日影がいいみたい。

141 ここは見学可能。

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142 中は意外と涼しい。

143 明治時代に作られたサイロ。

144 向日葵畑。

146 皆さん乗りたがり。

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148 ここでランチ。

149 外は暑かったのでビールが美味い。

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150 締めはジェラート。

「カプチーノ詩季」で乾いた雑巾を絞るが如く何とか時間を潰し、やっとこさ、そろそろ宿に向かっても良さそうな時間になったので、盛岡駅前発の無料送迎バスに乗り込む。向かう宿は「休暇村・岩手網張温泉」。実はもう7、8年前になるが個人的には泊まったことがある宿で、その時はなかなか良い印象だったので、今回も自然と期待も膨らむ。
宿に到着したら先ずはお決まりのアルコール消毒と検温。そのあとチェックイン。結構、フロントにはチェックイン待ちの客がいて待たされる。ほぼ、家族連ればかりで、山姿は皆無。部屋の鍵を受け取り、部屋へ。窓の外は、ここが岩手山中腹にあるので、天気がいまいちでもまずまずの眺めだ。
荷物を置いたら早速、風呂。女子連はとっとと外の露天風呂へ向かう。あちらは外来の立ち寄り客も受け入れているので混んでいそうだったが、訊けばそれほどでもなかったとのこと。一方、小生はひとり内湯へ向かう。こちらは時間が早いせいもあるが、小生以外は中年男性ひとりだけ。広い湯舟にゆったりと身体を沈める。つい午前中に「開運の湯」に入ったばかりだけど、こんな日も偶にはある。
部屋に戻ったら湯上りビールでまた、まったり。今日は朝からよくビールを呑む日だ。うだうだしているうちに陽は傾き、もう夕食の時間。時間を潰すに困る時もあれば、まったりとした時間はいつの間にか通り過ぎていく。
夕食は大食堂でビュッフェ。入口でまたアルコール消毒と、使い捨て手袋を渡され、室内の移動はマスク着用で願いますとの説明。ビュッフェスタイルだったら、もうこれが世の中の常識なのだろう。慣れるしかない。寧ろ潔癖症の人には、ウィズコロナ時代じゃなくてもこれが望みだったのかも知れない。
料理は選びきれない程の種類があって、地元らしい食材、料理もある。個人的にはネマガリタケ(岩手ではヒメダケと称する)が好み。地元の日本酒を呑みながら美味しくいただいた。

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駅地下の「エキチカバル」で腹ごしらえを兼ねて一杯やった後、それでもまだ宿のチェックインには随分と早い。どうするかと考えてもいいアイデアは生れてこないし、最寄りのパッとしない名所(例えば春でもないのに石割桜を見るのもねぇ~)へ歩いていくのもかったるいというか足が重い。
あーだこーだやっているうちに女子連が「珈琲が飲みたい」と云い出し、別に拒否する積極的理由はないので付いて行くことにした。場所は、歩いてすぐのところにある「カプチーノ詩季」という珈琲専門店。昨日入った「ももどり食堂」のすぐ手前にある。珈琲専門店に入ったのは半年前の「TAKAO COFFEE」以来か。
珈琲を飲むとなるとこの頃は大抵、カミさんとばかりだ。ひとりで珈琲を飲みに店へ入ることはすっかり無くなった。以前、本屋の帰りに近くの喫茶店に入って買った本を読む、というパターンはあったが、この頃は(家に紙の本を置くスペースがもう無いため)買うのは殆ど電子書籍だし、たまに本屋(例えば山岳書専門店)へ行ってもその帰りに寄るとなると、自然とビールを呑める店に目が行ってしまう。かつては、大抵の珈琲の産地だったら飲んで判ったものだったが、珈琲に対するこだわりも好みも、我ながらこの程度なのだと知る。
「カプチーノ詩季」に入ると、まさしく典型的なクラシック珈琲専門店の内装。このような様式は何故、何時、何処で生まれたのだろう。ルーツを調べた人はいるのだろうか、ちょっと気になる。
一番奥のテーブルに座り、小生はエスプレッソを注文。少しずつゆっくり飲んでも三口、1分で終了。で、もうやることがない。女子連は井戸端会議に余念がない。小生は本を読んだり転寝をしたりして、何とか時間を過ごす。結局、珈琲一杯で1時間半以上も粘ったのは、たぶん生まれて初めてだ。

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「ベアレン」で出来立てビールを呑んだあと、ちょっと昼飯時には早いがとにかく暇だし、朝食も早かったので店に入ろうかとなった。さて何処にするかと考えていたとき、「ベアレン」の人からお勧めの店(≒ベアレンビールを置いてある店)を紹介して貰った。
それが「エキチカバル」という、昼呑みができるありがたい店。小規模ながら盛岡駅にも「めんこい横丁」という名前が付いた地下街があって、その一角にある。調べてみるとオープンしたのが2019年4月で、まだ新しい店だ。どうやらそれ以前も店はあったらしく、「ベアレン」の直営店だったらしい。現在は、経営者が地元酒販店(山田酒店)に変わり、それでビールだけでなくワインも置くようになったとのこと。
到着はまだ11時過ぎだったが開いていた。またググってみれば、営業開始は午前10時。ということは10時から呑めるということ。実にエラい。地下通路側はガラス張りで店の中が良く見える。20席ぐらいのこじんまりした店で、店員は男女ひとりずつ。今風でカジュアルな雰囲気だ。
先客はいなかったが、後から若者グループがひと組だけ入ってきた。我々は通路側の丸テーブル2つをチョイス。リュックサックを降ろして席に着いたら、やっぱり先ずはベアレンビールのシュバルツ(600円)をいただく。でもビールばかりでは腹が膨れるのでワインに切り替え。メニューを見れば山梨・勝沼、大和葡萄酒の「ハギー&YUKI 甲州 スパークリング」(600円)があった。ここで勝沼ワインに逢えるのは奇遇だし、「ハギー&YUKI」はもっと奇遇。この頃日本のスパークリングは美味くなったと感じてきたがこれはその一つ、今日もそれを再確認した。
つまみも豊富。我々はトマト・生ハム・モッツァレラチーズのカプレーゼ(600円)、カキフライ(4個、730円)、カリーブルスト(600円)、パテ・ド・カンパーニュ(700円)を頼んでみた。どれもビールに、スパークリングワインに良く合う。
出来れば次回は山を敗退した時ではなく、早い時間に東京へ帰らなくてはならない場合に使わせて貰いたい。

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岩手山を早々に敗退したので、ひと風呂浴びたのにまだ昼前。流石にこの時間から宿へ行くわけにもいかず、大いに時間を持て余す。こういう時には地元タクシー運転手が強い味方。「何処か近所に観光名所はありませんかね?」と訊いてみるが、運転手曰く、岩手には歴史に名を残すような傑物は明治なるまで現れなかったので、城や史跡など特に見るべきものが無い、せいぜい石割桜ぐらいだと。歴史上の人物となると、平安中期の奥州藤原氏まで遡らねばならないらしい(その藤原氏の遺跡にしても盛岡ではなく平泉だ)。なるほど道理でネット検索してもパッとした名所が出て来なかった訳だ。でも知りたかったのは、地元の人しか知らない穴場のような名所。でもうまく伝わらなかったのか、それともホントに穴場も無いのか判らない。
ともかく、そう云われてしまうと取り付く島もない。では歴史遺産の類は諦め、趣向を変えて造り酒屋やワイナリーなどはどうでしょうか?と訊けば、その場で呑めるようなところは無いですね、と極めて消極的な答え。地元アピールの最前線にいるような方がそれでいいの?ちゃんと情報収集してる?
仕方がない、こんな時の為に予め調べてあった、クラフトビールのブリュワリーへ行ってもらうことにした。街中からちょっと外れたところにある「ベアレンビール醸造所」がそれ。小雨が降り続くなか辿り着いてみると、レンガ造りのなかなかお洒落な醸造所。
早速入ってビールを呑ませて貰おうとするが、買うのは買えるが呑む処が無いと若い女性店員が仰る。じゃあ仕方がない、外のベンチで呑むかと。雨も小康状態になったので丁度いい。そのうち、中年男性店員がやってきて濡れたベンチを雑巾で拭いてくれた。さっきのねーちゃんと違って気が利く。漸く呑むと、なかなかイケる。首都圏じゃ見掛けないけど、隠れた地ビールはそれなりにあるということだ。
工場見学は予約が必要だけど、一部だったら自由に見られると云うので2階へ上がってみる。大麦を粉砕する機械と、それを茹でる釜があった。わざわざドイツから取り寄せたという、アンティークなシロモノだが現役らしい。それらを見学できる場所には、いくつかテーブルと椅子が設えてあった。なんだ、ここで呑めるんじゃないのぉ。ここの人たちは客あしらいが下手ですね。

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