山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

北海道

道東を巡る山旅は、4日間で合計約480kmの移動、との~の運転に全面的にお世話になりました。全てが予定通りで、無事、たんちょう釧路空港に戻ってきた。既にJL542便のチェックインは始まっている。でも、とりあえず2階の搭乗口は通過し、「上にいるよ~」と皆に声を掛け、3階のレストラン街へ。
でもここの空港は小じんまりしているので、このフロアにあるレストランは2軒だけ。和食系の「北斗」と洋食系の「レストランたんちょう」があり、店が大きい後者に入ることにした。3階にあるので、空港全体が見渡せる。
目の前には丁度、関空行のピーチエア126便が搭乗手続き中。機材はエアバスA320。塗装が大胆だが、東南アジアのLCCはどれもこれも塗装色、デザインともやけに派手で、ハッキリ云って品が無い。それは衣類のセンスも同様(マレーシア滞在中にも感じた)。それに比べると、日本の機材は総じて控えめで、ピーチエアも然りと感じる。
その左手には、羽田行ANA742便、機材は同じくA320。座席数は約150名。ドル箱の新千歳辺りとは違って、やはり釧路発着便の機材はこのくらいのサイズが丁度良いのかも知れない。国内線は、エアバスA320かボーイング737が主流である。
そんな眺めを楽しみつつ、生ビール(715円)を注文。銘柄は案の定、サッポロ・クラシック。さっき蕎麦を手繰ったばかりなので、つまみは食べないでもいいや、と思っていたが、折角なので何か頼むか、と改めてメニューを見ても、ちょこっとだけの一品料理が少ない。
仕方が無いので、ざんぎ(1,050円)を注文。出て来た皿を見て吃驚。空港内なので、こんな値段でもざんぎ3個ぐらいだろうと思っていたら、大ぶりな塊が6個も出て来た。美味いのはいいけれど、とても食べ切れそうにない。いったい、みんなどうしたんだろうと待ってみても、一向に誰も助けに来てくれない。仕方が無いので無理矢理ひとりで平らげた。腹がパンパンになってしまい、搭乗フロアに行ってももう、何も口に入れられなかった。 

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294 釧路空港の2Fレストラン「たんちょう」にて。
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道東の山旅四日目は、完全移動&観光日。今日は、今まで二日分の移動距離を一日で走破することになるので、たんちょう釧路空港までの移動だけで150km。でも移動だけでは詰まらない、折角なので摩周湖と釧路湿原に寄り道することにした。
先ずは50km走って摩周湖第3展望台。基本的に今日は高曇りのまずまずの天気だが、やっぱり摩周湖はすっぽりガスの中。噂通りの「霧の摩周湖」を堪能した後は、約60km走って釧路湿原のサルボ展望台に移動。駐車場からは、標高差約80mの展望台までプチ登山。藪からエゾシカが顔を出していたが、ちっとも逃げない。
この展望台の眼下には、塘路湖とエオルト沼の間を走る釧網本線が見えるので、撮り鉄には有名な展望台なのだが、残念ながら釧路湿原そのものはだいぶ彼方、一般観光客にはやや物足りない感じである。
そこで、次は細岡展望台まで20km弱の移動。ここは「ブラタモリ」でも訪れた場所で、展望台からは釧路湿原の広さを実感できる、雄大な眺めが得られる。駐車場の近くには立派な「細岡ビジターズラウンジ」というビジターセンターがあって、釧路湿原の歴史や自然を学習できる。暑さもあって、ここでソフトクリームを賞味(残念ながら、ビールは置いていない)。バニラと山ぶどうとミックスの3種類があり、ミックスをチョイス。
そろそろ腹が減ってきた。また30km弱移動して、釧路市街にある「玉川庵」という蕎麦屋に入った。開拓時代を彷彿させる外観である。ここは、牡蠣そばが有名とのこと。やはり気温のせいから冷たい蕎麦にしようかと思い、冷やしかき天(2,050円)をチョイス。つけ汁には大ぶりの牡蠣がいっぱいだった。

281 文字通りの「霧の摩周湖」。
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282 いちおう証拠写真。
283 こちらはサルボ展望台。
284 遠くに釧路湿原。
285 また目の前にエゾシカ。
286 次は細岡展望台。
287 ここが「ブラタモリ」のロケ地。
288 なるほどここの眺めは素晴らしい。
289 ここでも証拠写真。
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291 ソフトクリームをいただいた。
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292 ランチは釧路市街にあるこの店。
293 牡蠣蕎麦が名物。

無事、羅臼岳登頂を果たし、木下小屋で喉を潤した後は、車に戻り知床斜里へ移動。途中、昨日登った斜里岳が初めて姿を現した。今日の女満別空港発のフライトに乗るこのちゃん、のりちゃんを「斜里グリーン温泉」で降ろしてお別れ。ここも我々が宿をとった「斜里温泉湯元館」と同様、「宿泊もできる共同浴場」という感じ。北海道の温泉は何か独特だ。
その後、ほんの数分で「斜里温泉湯元館」に到着。何の装飾も無い、実にシンプルな建物。入ると、何処かの学校の合宿所のような雰囲気が漂う。これでも実は民宿らしい。フロントに現れたのは学生のような若者だった。その若者から風呂場の場所とか、色々と説明を受ける。
部屋はフロントの直ぐ奥にあった。部屋の中は結構暑い。当然のことながらエアコンが無いので、窓も部屋の扉も開けっ放し状態。とりあえず、荷物を置いたら風呂だ。どうやら今日、宿泊するのは我々だけらしい。
だったら風呂も我々の独占かと思ったら違った。結構、ドヤドヤと若者が入ってくる。共同浴場だったら、客は爺さんか婆さんというのが世間相場だがここは全く違う。それにしても、いったいこの者たちは何処から湧き出たのか。
訊けば、この民宿にはキャンプ場が併設されているとのこと(後で調べたら、「クリオネキャンプ場」という名前)だった。ここの湯はモール泉という珍しい泉質。植物性の有機質(いわゆるフミン系)を含む温泉とのことで、確かに見た目も褐色。ちょっと熱めだったが、いい温泉だった。
湯上りは勿論、ビール。でも自動販売機が置いてないので、フロントに行ってまた若者を呼び出さないと、缶ビールを手に入れることが出来ない。出て来たのはやっぱりサッポロ・クラシック。北海道に入ってから、これ以外の缶ビールを見たことが無い。さすが北海道、さすがサッポロ。
暑い部屋に戻って、風呂上りビール。エアコンがガンガンに利いた部屋よりも多分、この方がビールが美味い。でもなかなか汗が止まらない。漸く汗が止まった頃、そろそろ食事を摂りに出かけますか、となった。

268 車窓から昨日登った斜里岳。
269 モダンな知床斜里駅。
271 斜里温泉湯元館で。
279 【第4日目】お世話になった「湯元館」。

斜里町とは、道東のうち知床岬から斜里岳まで、知床半島のオホーツク海側全てを占める、やけに細長い地形。町の面積737km2のうち、知床世界自然遺産登録地域だけで461km2を占めているので、まさしく自然の宝庫のような町である。
町役場があるので知床斜里駅界隈が斜里町の中心街のようだが、オホーツク海に面した町の特徴なのか、かなり殺風景な街並である。今宵の宿、「斜里温泉 湯元館」はそんな街のさらに外れにある。とりあえずチェックインした後、夕刻になってから食事に出かけた。
この「斜里温泉 湯元館」も、夕食を出さない宿である。というか、一昨日泊まった「欣喜湯」以上に、「泊ることも出来る共同浴場」という感じなのだ。出掛けた先は「十八番食堂」(十八番、と書いて、おはこ、と読ませるのかどうかは確認しなかった)という名の町中華。
こちらの店は、街のほぼ真ん中。辺りは人影が全く無い住宅街で、直ぐ隣には町立斜里中学校があるだけ。万一ここの店に来て一杯だったら(念のため予約を入れたので安心して来た)、近所で代わりが見つからないので路頭に迷うことになる。でもそんな懸念は全く不要、我々が居た間に店に来た客は一人だけだった。
「十八番」はご夫婦でやっている小さな町中華。我々は、店内で唯一ある、8人ぐらい座れそうな中華風円卓に着く。先ずはビールと共に焼き餃子も注文。焼き餃子はなかなか独特な味。何が入っているんだろう。ビールの後は紹興酒に切り替え。他にはエビチリ、かに玉あんかけも頼む。どれも美味い。女将さんにお勧めを訊くと、焼売とのこと。それと八宝菜も合わせて追加注文(Woodyさんはさっぽろ味噌ラーメンを注文)。飲茶以外の料理は何れもあんかけのせいか、味付けも同じような気がした。

272 夕食は斜里町にある町中華「十八番食堂」で。
273 ビールには餃子。
274 このエビチリは黒っぽい。黒酢か?
275 きれいにカットしたかに玉。
276 シュウマイは専用のタレで喰う。
277 八宝菜。
278 Woodyさんは味噌チャーシュー。

道東3日目は、羅臼岳アタック(山行記録はこちら)。登山口と山頂との標高差は1,450mで、今日が一番の登り応えがあるはず。天気も上々なので、急がずにゆっくり登ることにした。しかし今日のフライトで羽田に帰る者もいるので、ちょっと早め目にホテルを出ることにして、岩尾別温泉登山口を5時30分にスタート。
結果的にはこれが正解。結局、往復で実働時間8時間、休憩を含め9時間弱掛った。予定通りの出発時間だったら、今日帰るB班は斜里グリーン温泉で汗を流すことは出来なかったかも知れない。やはり山は早立ちが鉄則だ。
行程はそれなりに長かったものの、変化に富んでいて飽きさせなかった。ヒグマに遭遇することも無く(足跡とかフンは見当たらず、全く気配は感じられなかった)、登降に支障が有るような残雪もなし、オホーツク海や知床連山、雲海に浮かぶ国後島の山も望むことが出来たのは幸い、羅臼岳ならではの景色を見ることが出来た。
高山植物は、3つの山では羅臼岳が一番豊富だったかも知れない。それも大沢に沿って登る辺りはまさに花園状態、時期的にも一番いいタイミングだったようだ。小さなエゾツツジのピンク色が印象的だった。一方、山頂からは360度の大展望が得られるはずだったが、残念ながら丁度ガスが懸かってしまい、期待した斜里岳や雌阿寒岳の姿は見られなかった。
下りも景色や花にそれなりに楽しんで、登山口にある木下小屋まで4時間近く掛かって到着。覗いてみると小屋主がいたので、との~には申し訳ないと思いつつ「ビール、おいてありますか?」と訊いてみると、あるよ、との返事。全然期待せずに下りてきたので、望外のビールにありつくことが出来た。

210 車の中から見えた山は羅臼岳か?
213 あれが羅臼岳かな。
214 あっちは硫黄山辺りか。
215 ダケカンバの径。
216 快適な径だ。
217 極楽平を通過中。
219 オホーツク海が見えた。
220 今日は期待以上に良い天気だ。
221 銀冷水。8時8分
222 ここにはトイレブースがある。
223 羽衣峠通過。8時20分
225 ここが大沢。
226 雪はアイゼンを使う程ではなかった。
227 振り返ればオホーツク海。
228 昨日とは別世界ですね。
229 エゾコザクラ。
230 下に見えてきたのは知床五湖。
231 エゾノツガザクラ。
232 一ノ岩場。8時49分
234 辺りはお花畑。
235 テンションも上がる。
237 エゾコザクラ。
238 エゾコザクラとチングルマ。
239 もう羅臼平が近い。
242 雲海の上に国後島の山。名前は分からない。
240 羅臼平から見上げる羅臼岳。9時12分
243 ハイマツの海。
244 溶岩ドームを攀じ登る。
245 山頂に着いた。10時26分
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246 菊丸到着。
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246 みんな揃って記念撮影。10時31分
249 下りも結構、時間がかかる。
250 知床連山と国後島。
251 山頂を振り返る。
252 イワヒゲ。
253 岩場はほぼ終わり。
254 知床連山がすっかり見えてきた。
257 エゾノツガザクラ。
258 オホーツク海は遠い。
259 一ノ岩場付近を通過。
260 雪渓の傍はひんやり気持ちイイ。
262 傾斜は緩いので問題なし。
267 木下小屋に到着。14時26分

道東の山旅二日目は斜里岳アタック(山行記録はこちら)。今日は朝から雨。「欣喜湯」から斜里岳登山口までは約40kmの車移動。登山口にある「清岳荘」の駐車場に停めさせてもらう。先に停まっていた車は2台だけだった。天気が天気だからそんなものだろう。雨支度をして7時前に出発。
歩き始めて間も無く、沢に沿って進むようになり、十数回渡渉を繰り返す。この時点では水量は大したことは無く、飛び石伝いに行ける。下二股まで、2km歩いて100mしか登らない。其処から沢を離れ新道を辿ると、一転、急な登りとなり、1kmで400mを登ると尾根上にある熊見峠に到着。
この先は上二股までは、細かなアップダウンを繰り返し、ほぼ同じ高度を辿ることになる。尾根上は低いハイマツ帯なので、本来視界を遮るものが無いはずだが、残念ながらすっかりガスの中で行く手も分からない。上二股からは、1km足らずで300mを登ることになる。
馬の背から先は予想以上に風が強く、山頂は証拠写真を撮っただけで、タンチアンドゴーで引き返す。あとは往路と同じ道を淡々と引き返すだけ、と思ったら沢の水が増水していて、最早、飛び石は全て水没している状態。さてさて、どうする?
でも、水深はせいぜい膝下ぐらいだったので、歩く上で支障にはならない。意を決して靴のまま沢身に入れば、水は思ったよりも冷たくなかったし、一度濡れればもう気にならない。やはり十数回の渡渉を淡々と繰り返す。文字通り、頭のてっぺんからつま先までずぶ濡れのまま、駐車場に戻った。
「清岳荘」から今宵の宿、「知床第一ホテル」までは60kmの移動。この界隈では最大のホテルで、見るからに立派、ロビーも無駄に広い。チェックインが済んだらともかく風呂へ。全身濡れた状態だったせいで冷えていたのか、湯船に入ったら身体が蕩けるようだった。記憶に残る山行となったのは間違いない。

088 【第2日目】斜里岳登山口の清岳荘。6時42分
090 心します。
091 いざ、参ろう。
094 雨は大したことはない。
096 最初の渡渉。ちょっとピンボケ。7時16分
097 渡渉はWoody先生を見習う。
098 渡渉はカンと気合いだ!
099 それにしても渡渉が多い。
101 ジャンプ。
102 へつり。
103 だいぶ慣れてきた。
105 もう何度目かわからない。
106 やっと渡渉終了。7時56分
108 頭上にオガラバナ。
110 北海道のフキは巨大。
111 下二股。8時5分
114 まだ標高は900mほど。
118 風雪に耐えたダケカンバ。
116 ヤマブキショウマが目立つ。
123 ゴゼンタチバナは普通に咲いている。
124 ハイマツ帯の熊見峠を通過。
125 これから先は小さなアップダウンが続く。
128 風はそれほどではない。
131 小沢を横切る。
136 こちらはウコンウツギ。
142 やっぱり目立つのはチシマノキンバイソウ。
144 こちらはハイオトギリ。
145 上二股にトイレブース。10時33分
146 ここで旧道と合流。
147 沢沿いに登る。
149 「胸突き八丁」という程ではない。
154 これはトカチフウロ?
157 ガレ場に出た。
159 足場があまり良くないところ。
161 風が強くなってきた。
162 キタヨツバシオガマ。
164 エゾツツジ。
168 斜里岳神社。
169 斜里岳山頂に到着。猛烈な風。11時50分
170 はい、こっち向いて。
171 偶々やって来た女性に撮って頂きました。
172 目を開けていられません。
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175 ハイハイが安心。
179 また沢の源頭部を下る。
182 暫し休憩。
188 とは言っても天気が良ければ気分いいところのはず。
183 そろそろ参りますか。
190 下りはあと2時間ぐらいのはず。
193 沢音がだいぶ高い。
197 1時間後、漸く林道へ。
200 結局、9時間掛かりました。
202 中身の濃い一日でした。
204 寒いので早く風呂で温まりたい。
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205 お疲れさまでした!
206 夕食はビュッフェ形式。
207 かなり種類が豊富、とても全部は食べられません。

北海道第1日目の宿ではディナーが出ない、と知った後、早速、歩いて行ける範囲内の川湯温泉郷、即ち北海道上川郡弟子屈町川湯温泉1丁目内に適当な食事処(≒炭水化物系以外のメニューが豊富な店)が無いか、ネット検索を開始する。
その結果、候補がいくつか見つかり、決まったのが、「味楽寿司」という店だった。川湯温泉からオホーツク海までは1時間ぐらいの距離だから、それなりに新鮮な魚も手に入るだろうという魂胆もあった。
「欣喜湯」でひと風呂浴びてまったりした後、徒歩で「味楽寿司」へ向かう。「川湯温泉郷」と云っても、浴衣姿の老若男女がそぞろ歩いているような雰囲気はない。というか、歩いている人の姿は全く見られない。歩く人を見ないという点では、テキサス州の田舎町と同じ。あっちは物騒という理由のせいだが、川湯温泉ではどういう事情だろうか。まさかヒグマに遭遇しないためではないだろうが。
「味楽寿司」はほんの2分の距離だった。思ったよりも立派な店である。早速入ると、既にカウンター席には客がズラリと並んでいる。恐らくは観光客ではなく、地元客。観光客なんてそもそも見ない。考えてみれば、「欣喜湯」の風呂にやって来た客は皆、地元っぽい雰囲気だった。いったい、ここは観光地なのだろうか。
我々が通されたのは個室。早速、生ビールを注文。締めには寿司を喰うとして、その前にはつまみをいただくことに。頼んだのは刺身盛り合わせ、ほっけ干物、イカソーメン、鮭ルイベにしてみる。ほっけはこの頃(少なくとも都心では)高級魚化しているので、食べる機会が少なくなってきた。でもやはり、こちらでも1,600円と高級魚だった。

078 夕食は近所の寿司屋を予約済み。
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079 個室で、お疲れさんでした!
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080 立派なホッケ開き。
081 ビールの後はキタノカツ、をいただく。
082 刺身盛り合わせ。これで3人前。
083 鮭のルイベ。
084 巻物をつまみに。
085 イカソーメン。
086 最後はにぎりで締めた。
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087 川湯神社には立派な土俵があった。

今週は待ちに待った北海道ツアー。たんちょう釧路空港からレンタカーに乗り、深田百名山のうち道東にある三座を巡る山旅(山行記録はこちら)。初日は雌阿寒岳である。雌阿寒岳(アイヌ語名:マチネシリ、女山という意)とは8つの火山から成る火山群の総称で、その主峰がこれから登るポンマチネシリ(小さい女山という意、標高1,499m)ということで、そんな蘊蓄は今回初めて知った。
先ずは雌阿寒岳登山口まで約70km移動。支度を整えて、熊鈴を付けて出発。天気は、雲が低いが降られることは無さそう。登り始めから針葉樹林ということが、如何にも北海道、関東でこんなことは無いと思えば自ずから気分が盛り上がる。ワンピッチも登らないうちに喬木帯はハイマツ主体の灌木帯に変わる。見通しが利くところに出ると、車を停めた駐車場や、遠くにオンネトーの水面が見える。
8合目からはスッポリとガスの中。山頂に着いても状況は同じだったけれど、気分は上々だった。下りも同じコースを辿り、足早に登山口まで下った。結果、登り2時間半、下り1時間40分は極めて順調だった。また車に戻り、今宵の宿「欣喜(きんき)湯」がある川湯温泉まで約80kmの移動。道中、目に映るのは火山ばかりである。
「欣喜湯」には17時半に到着。なかなか立派なホテルだ(以前は「川湯ホテルプラザ」と呼ばれていた)が、今は宿泊+朝食(我々は朝が早いので素泊まり)のみとなっている。観光客が減ったせいなのか、それとも料理人に逃げられたのかは分からない。それでもここの温泉は人気の様で、宿泊客でない人が次々とやって来る。実態は、宿泊が可能な共同浴場という感じだ。
源泉は硫黄泉・酸性明礬泉で、約58℃、pH値はなんと1.73だという。胃液がpH1、レモン汁でpH2ぐらいだから、その酸性度は概ね想像できるというもの。だからこの湯を求めて、風呂だけ入りに来る客がいるのか。我々も入ってみるとその評判通り、温まるいい湯だった。

001 【第1日目】釧路空港に到着。
003 雌阿寒岳登山口駐車場。
005 ここが登山口。歩き始めから辺りは針葉樹林。
004 さて、行きましょう。12時13分
006 まだ標高は750mしかないのに、さすが北海道。
009 ゴゼンタチバナ。
010 ハクサンシャクナゲか。
012 北海道の山に登っている実感がない、と菊丸。
014 でも歩き出しからしてこんな景色はやっぱ北海道、という意見。
016 そうこうしているうちに2合目通過。12時46分
018 3合目を過ぎるとハイマツ帯に突入。標高はまだ1,000m足らず。
022 上はガスの中らしい。
023 4合目はこの辺り。13時13分
024 エゾノタカネヤナギ。
026 ちょっと遠くが見えた。
030 やっと標高1,000mを超えた。
031 ずらりとイワブクロ。
032 冷たい風が吹いたのでジャケットを羽織る。
033 登り始めた駐車場が見えた。
034 オンネトーが見えている。
036 5合目。13時38分
040 忽ち下界が見えなくなる。
043 ここにもメアカンキンバイ。
049 ハイマツがだいぶ小さくなってきた。
050 8合目通過。14時18分
051 もうすっかりガスの中。
055 この向こうが火口らしい。
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059 雌阿寒岳山頂に到着。14時49分
060 山頂らしくないけど、とりあえずバンザーイ!
061 もう一度、バンザーイ!
063 では下山。
064 我々の前は若者4人組。
068 またハイマツ。
069 4合目でひと休み。15時48分
071 2合目通過。16時8分
073 登山口に戻ってきた。16時28分
074 駐車場にエゾシカの親子がいた。
076 欣喜湯にチェックインしたらさっそく風呂。
077 北海道の湯上りにはサッポロクラシック。

兎に角暑い日だったけど(何しろ旭川の最高気温は29.7℃だったらしい)、旭山動物園を2周するぐらい上がったり下がったりして何だかんだ動物を見まくった。ネコ科の動物は皆、暑さのせいかじっとしているばかりでやや面白みに欠けた(でもユキヒョウの足裏のモフモフさは、じっとしていても見甲斐がある)。
一方、元気なのは猿の類、ニホンザル、シロテナガザルやワオキツネザルは活発だった。特徴的な頭をしたブラッザグエノンはそれほど活動的ではないものの、人間でこんな顔の人、いるよなぁと思いながら何時まで見ても飽きない。
結局、旭山動物園には4時間程滞在。そろそろ空港に向かった方がいい時間になったので、またタクシーを呼んで移動。路線バスを使う手もあるのだろうが、最適な乗り継ぎ場所が判らない。走り出せば20分程で到着、思ったよりもだいぶ近い。
旭川空港に着いたらさっそくチェックインして荷物を預ける。さて、ここはもう旭川市ではなく東神楽町。つまりまん延防止措置云々の対象地域ではない。而してビールは呑めるはず。勇んでエスカレータで2階へ上がり、フードコートへ行ってみた。
とりあえずどこでも良いからビールは無いかと探し、「二條亭」という丼物の店に「SORACHI BEER」というクラフトビール(でも良く見ればこれはサッポロビールの地域限定商品だった)を発見し、早速買ってグビッとやった。その後、一昨日吞み損なった「大雪山ビール」も見つけて溜飲を下げることが出来た。
こうなればやっぱりジンギスカンが喰いたいので、偶々目の前にあった「鉄板焼 旭人」でジンギスカン自家製だれ仕上げ(1,200円)を注文、一昨日の憂さはすっかり晴れた。めでたし、めでたし。北海道、良かったよ。

184 旭川空港へ移動し、さっそくこれ。
185 一昨日呑めなかったビール。
186 つまみはジンギスカン。
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187 これで帰る。
188 また来る日までさようなら。
189 大雪山、また来る時にも笑っておくれ。
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層雲峡を8時40分に出る路線バスに乗る。こちらは昨日の「旭川電気軌道バス」とは別の、「道北バス」。暫くの間乗客は我々だけだったが、そのうちにチラホラと乗ってきた。こちらも北海道的なバス停の名前が出てきて面白い。「15線」とか「14線」とか、実にシンプル。「線」って何のこと?と突っ込みたくなる。
「永山2条13丁目」で下車。今日はこれから旭山動物園へ行くつもりなのだが、最適なバスの乗り継ぎが良く分からないので、動物園への直線距離が短そうなこのバス停で降り、あとはタクシーを呼んでいくことにした。10時35分に旭山動物園に到着。今日はいい天気で既に暑い。
旭山動物園が何故、旭川動物園じゃないのかは、来てみて分かった。動物園は旭山という標高295.2mの山の中腹辺りにあって、一番低い正門と一番高い東門では標高差が50mぐらいあるのだ。でも考えてみれば多摩動物園だってそのくらいはあるかな。上野動物園だって決してフラットではない。
ともあれ、行動展示で有名な旭山動物園にやってきた。リュックサックはコインロッカーに預けていく(最近のコインロッカーは大きいものが増えたので、リュックサックが余裕で入るので助かる)。いくつか見どころがあるが(夏はペンギンの行進が無くて残念だが)、やはり垂直パイプを上下するアザラシは面白い(突然やって来るのでシャッターチャンスが難しい。プロキャプチャー機能を持ったOM-D E-M1 Mark IIIを持って来れば良かった(T_T))。もうひとつ挙げれば、カバの水中遊泳。あんな図体をしている割に、泳ぎが巧みなのに驚いた。
昼飯場所は東門にある「レストランカムイチカプ」(ちなみに「カムイチカプ」とはアイヌ語で神の鳥という意味で、即ちシマフクロウを指すらしい)。当然、旭山動物園は旭川市内にあるので酒類の提供は無し。こんなに暑いのにビールを呑めないなんて!と心の中で呪いながら豚丼を喰った(その後、あまりの暑さに耐えかねて、迂闊にもソフトクリームを喰ってしまった)。

160 ホテルの裏が石狩川。
161 これで帰る。
162 始発はこんな感じだが、段々増えて満席になった。
163 旭山動物園にやって来た。
164 ペンギンが泳いでいると思ったら・・・
181 キングペンギンは食後の運動。
181 キングペンギンは食後の運動。
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165 お食事タイムでした。
166 腹一杯になったのか、立ったまま居眠り心地。
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179 シンリンオオカミ。
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169 アムールヒョウ。
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172 テナガザルもとっても元気。
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174 旭山動物園で一番高いところ。
173 ランチはここ。
175 豚丼うまし。
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176 頻りに匂いを嗅いでいる。
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180 アミメキリン。まだ子供かな。
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177 アザラシがスーっと。
178 続いて上がってきた。
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181 カバは泳ぎが上手いと知る。
183 暑いしビールも無いので・・・
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黒岳七合目からリフトに乗る。高低差はそれ程ではなく、水平移動距離が結構ある感じ。5合目でロープウェイに乗り換える。「黒岳七合目休憩所」でビールを吞んでいるので、もう一歩も登れない感じ。リフトの駅とロープウェイの駅とがどれ程離れているのか危惧したが、ほぼ平坦ですぐ目の前、杞憂だった。
旭岳ロープウェイは高低差500mで乗車時間は10分。運賃は片道2,000円だった。一方、黒岳リフト&ロープウェイは合計運賃は2,000円で同じだが、通算時間は15分、高低差は850mあるので、ややこちらの方がお得感があるかも知れない。
層雲峡温泉郷は地図で見る限り、溶岩台地を石狩川が激しく浸食していて、四方が高さ300mほどの断崖絶壁に囲まれた奈落の底のようなところに見えるが、実際に行ってみると部分的に岩壁はあるものの多くは鬱蒼とした針葉樹林に隠れていてそれほどの険しさは感じられない。
我々が今宵泊まる「層雲峡観光ホテル」は温泉街の外れ、石狩川を渡った先にあった。北海道一の大河も、ここはかなりの上流部なので音を立てて激しく流れている。「層雲峡観光ホテル」は建物は立派だがひと気はだいぶ少ない。従業員もあまり見掛けない。
部屋に入ったら早速風呂へ。建物同様、立派でかなり広い。源泉かけ流しの贅沢な温泉。しかも誰も居ない。汗を流してから内湯に入った後、湯あみ着を穿いて混浴露天風呂に入った。目隠し的に露岩で囲まれているが、よく見ると造り物だった。途端に、動物園のペンギン気分になる。
風呂から上がったら、自動販売機で缶ビールをゲットし、部屋に戻ってグビッとやる。窓の外を見ると、映月峰の岩壁がそそり立っていた。

145 ビール吞んだらリフトで下る。
146 涼しくっていい気持ち。
147 ロープウェイに乗り継ぐ。
148 ロープウェイから桂月岳を振り返る。
149 今宵の宿、層雲峡観光ホテルに到着。
150 立派な建物だがひと気が少ない。
151 広い風呂場は誰もいない。
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152 部屋からの眺め。
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155 【第3日目】朝散歩に出るとエゾシカも散歩中。
156 屛風岩。
157 残月峰。

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158 朝食会場。
159 朝食もビュッフェ形式。

北海道二日目はいよいよ大雪山の横断縦走。大雪山がどれほどの大きさなのか実感してみたい。大雪山系は広義には十勝岳まで、狭義(表大雪)でもトムラウシ山までが含まれるというから、その大きさは本州では比較する山がない。
スタートとなる旭岳ロープウェイの営業開始時間は午前6時(随分、働き者なロープウェイだ)とのことで、「大雪山山荘」では朝食を5時にして貰った。弁当(おにぎり1個150円)も作ってくれたので大助かりだった。
やや雲は多めだがまずまずの天気。旭岳の地獄谷は盛んに噴煙を上げていて、箱根・大涌谷よりも迫力がある。その南側の縁を辿って行けば、トムラウシ山、十勝岳まで連綿とした、雄大な山の連なりが見渡せ、気宇壮大な気分に浸れる。
最高峰の旭岳までは老若男女を問わず登山者が多い(やはり深田百名山狙いが多いとみえる)ものの、ジェードル状に抉られたジャリジャリな急傾斜を東へ下れば途端に人影は薄くなり、やや荒涼とした、しかし広大で静かな世界が広がっている。これぞカムイミンタラだろうか。山の上(山の中)なのに、山の上(山の中)に居る感じがしない。熊ヶ岳の肩を通り過ぎ間宮岳に上り、大雪山のほぼ中央にある巨大カルデラの縁に立つと、さらにその雄大さで目がくらくらする。
黒岳に近づくとまた人が増え始め、大雪山の横断もほぼ終わり。黒岳山頂はガスに包まれて視界ゼロ。家族連れや若者グループで一杯なので、ここは都心近郊の、例えば大岳山辺りと似たようなものだ。段差が大きい径をひーひー云いながら下れば、リフトの山頂駅傍にある「黒岳7合目休憩所」に到着。旭岳ロープウェイ駅からここまで、大雪山横断に約7時間半。入ってみると、缶ビールを売っている。迷わず買ってグビッとやった。あ~美味い!

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034 正面右側のピークが旭岳。
036 白く輝くのはチングルマ。
037 イワブクロ。
038 姿見の池。
039 当間岳から比布岳までの連なり。
040 中央が美瑛岳、左がオプタテシケ山でした。
041 眼下に姿見の池。
042 噴石を縫って登る。7時5分
043 彼方に忠別湖が見える。
044 1回目の休憩。
045 中央がトムラウシ山。
046 段々急になる。
047 ちょっとスナップショット。
048 彼方は忠別岳。
049 続々と登山者。
054 あともうちょっと。
056 旭岳山頂に到着。8時31分
057 証拠写真。
059 荒々しい景色。
061 次の山を目指す。
064 滑りそうで腰が引ける。
065 振り返るとこんなところ。
067 何とか下り切った。
069 たっぷり雪が残っている。
071 肩こり解消。
075 ミヤマリンドウ。
076 イワギキョウ。
080 熊ヶ岳の肩を目指して登り返す。
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082 旭岳山頂には数人の人影。
083 荒涼とした径。9時32分
084 熊ヶ岳の雪形はハローウィン風。
086 登り着いたところが間宮岳分岐。
087 御鉢平カルデラの縁に辿り着いた。
089 天空の径。
091 間宮岳。ピークらしくないピーク。
092 正面は安足間岳と比布岳。
093 正面右手に北鎮岳が見えてきた。
095 火山礫がジャリジャリで滑りそう。
097 黒岳はまだ遠い。
098 チシマギキョウが一輪。
099 中岳分岐。
100 北海岳の左奥のトンガリ山は烏帽子岳。
103 カルデラの奥に見えているのは白雲岳。
105 5回目の休憩。
106 黒岳がだいぶ近付いてきた。
107 張り切っていきましょう。
109 結構登りがきつい。
110 北鎮岳到着。11時2分
112 カルデラを考える。
115 引き続きカルデラの縁を辿る。
116 久しぶりのハイマツ。
117 御鉢平展望台に到着。11時41分
118 これで漸くカルデラを半周したことになる。
119 黒岳まであと2.7km。
121 ここだけ咲いていた。
122 タカネシオガマかな。
123 緑が増えてきた。
124 真正面に黒岳。
125 ナナカマドの実が色づいている。
126 もう秋は始まっている。
127 この先、ずっとチングルマ。
128 凌雲岳。
129 黒岳石室。12時16分
130 いよいよ黒岳まで0.9km。
131 チングルマの花が咲いていた。
133 黒岳の登り。
135 見えますか?
136 石がゴロゴロで登り難い。
137 黒岳到着。12時49分
138 すっかりガスっているが、晴れればこんな眺め。
139 ハイオトギリ。
140 ダイセツトリカブト?
141 ウメバチソウ。
142 歩き難い岩混じりの径が続く。
143 七合目売店に到着。13時47分
144 ビールありました~!
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「大雪ビール館」でちょっと切ない時間を過ごした後、再び旭川駅へ戻り、リュックサックを回収してから旭岳温泉行のバスを待つ。駅構内をウロウロすると、いつの間にかイオンモールの中に入っていた。駅に直結したイオンモールは、首都圏では余り見掛けない気がする。寒い地方では便利だと思う。
駅前からは旭岳温泉行の旭川電気軌道バスに乗車。名前が変わっているなと思って調べてみると案の定、かつて電車線を運営していた会社だった。1972年に廃止となってからも、会社の名前はそのままでバス会社になっている。かれこれ40年近く経っても社名を変えないのは、経営者を始め社員や乗客だった人のノスタルジーかも知れない。
車窓からの眺めは、直ぐに田圃や畑になる。道はひたすら真っ直ぐ。バス停も「次は東1号です」から始まって「次は東11号です」まで切れ目なく機械的に付けられていて興味深い。この辺りまで来るともう平地は終わりで、次第に高度を上げ始める。巨大な忠別湖を過ぎると鬱蒼とした原始の森。既にここは大雪山の一部なのだろう。
終点の一つ手前、ホテルベアモンテ前BSで下車。我々の今宵の宿「大雪山山荘」はちょっとだけ戻ったところにあった。白木板壁のシンプルな建物。入ると直ぐに女将さんがお出迎え。訊きもしないのに、十勝岳に行ってバテたと話し出し、我々とほぼ同年代なのに「もう年だわ~」を連発。話始めたら止まらない女将ワールドに突然引き込まれた。憎めない女将さんだ。
我々の部屋は二階。一人だけの女子部屋の方が広そうだった。早速、風呂に入らせてもらい、サッパリしたら女将さんにビール(ここは旭川市ではなく東川町なのでOK)を強請ってまったりした。
夕食は一階の食堂。女将さんは常連客とおしゃべりが絶えない。夕食は品数が豊富で彩り豊か。ビールと共に美味しく頂いた。温泉に入れて浴衣も着れて、これで1泊2食付7,000円(消費税、入湯税別)とは安くて申し訳無いくらいだった。

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020 男子部屋。
021 板の間を含めれば12.5畳。
023 ここは旭川市ではないので呑めます。
022 彩り豊かな夕食。
024 ということで漸く乾杯。
025 【第2日目】朝食は5時にしてもらった。
026 5時40分出発。
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027 女将さん「こんな細い人と写りたくない」と云いつつ。

旭川駅と、利き酒をした「髙砂酒造明治酒蔵」との間に「大雪地ビール館」があり、本来ならばここでクラフトビールを呑みながらジンギスカンを喰らうという、思い描いていたシチュエーションになるはずだったが、何せこのコロナ禍。札幌だけでなく旭川も「まん延防止等重点措置」の一環として酒類の提供が事実上禁止となったため、その夢物語は儚く崩れた。
それでも折角ここまで来たこともあり、「大雪地ビール館」に入ることにしたのだが、後になって冷静に考えれば、この辺りで酒類提供禁止なのは旭川市だけで、隣町の東川町とか東神楽町、美瑛町まで足を延ばせば、大手を振ってビールを呑みながらジンギスカンが喰えたのだ。考えが至らなかったと大いに反省した。
それはともかく、「大雪地ビール館」は明治時代、大正時代に建てられた倉庫をレストランにしてあって、なるほど雰囲気がある。レストランへ入ると、クラフトビールの瓶がずらりと並んでいて目の毒。未練たらしく、ほんとに呑めないのか店員に訊ねたが、駄々を捏ねる子供をあやすが如く、やんわりと否定された。
先客は多少いたが、かなり広いので全く気にならない。奥のテーブル席を確保してからメニューを拝見。当然、メニューにもクラフトビールは書かれていて、我々の苦行は続く。
ともかくもジンギスカンのランチセットを注文し、それと共にノンアルビールを断腸の思いで頼む。ノンアルビールを呑むのは、病院での検査前日以来。ほんとはビールが呑めないならば、意地汚くノンアルなんて呑みたくないのだが、ジュースやコーラを飲みながらジンギスカンを喰う気がしない。他に呑むモノが無い。情けないがノンアルを呑んだ。こんなに苦いノンアルは初めてだ。

009 ランチはここ。
010 こんな名前の店なのにビールは吞めません。
011 恨めしく眺めるだけ。
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012 ちくしょー。
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013 仕方なくノンアルで乾杯。
014 ジンギスカンでビールが吞めないなんてアリ?
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今回の山旅は久しぶりの北海道。大雪山を目指すことにした。参加したのは、奇しくも屋久島・宮之浦岳ツアーと同じメンバー。主峰(最高峰)の旭岳だけであれば、麓の旭岳温泉からの往復でも十分だが、折角の機会なので黒岳まで縦走し、層雲峡温泉へ下ることにした。初日、羽田を出てその日には登ることは出来ないので、旭川辺りでブラブラ過ごすことにした。
しかしながら運悪くと云うか、旭川市は「まん延防止措置」による酒類の提供禁止期間中とのこと、暫くは禁欲生活となる。そんな中、旭川市街にある「髙砂酒造明治酒蔵」に寄ってみることにした。あわよくば、利き酒が出来ないかと期待する。
旭川空港に着いたら、とりあえず旭川駅行きのバスに乗る。駅のコインロッカーに荷物を預ける魂胆。途中停まる、バス停の名前が独特と云うか北海道的。曰く「次は東神楽9号」、「次は東神楽8号」・・・「1条22丁目」、「3条22丁目」・・・などと。土地勘が無いと、何処にいるのかさっぱり分からない。
旭川駅は橋上駅を丸ごと建物で覆ったような立派なターミナル駅。最近、新しくしたらしい。ドアを開けて入るとちょっとひんやり。ベンチが並んでいて、座って本を読んだりスマホを見たりしている人が目立つ。列車待ちをしているようには見えない。きっと居心地が良いのだろう。
「髙砂酒造明治酒蔵」は駅から歩いて15分ほど。途中、歩いている人は殆ど見掛けない。やがてクラシックな建物が見えてきたと思ったらそこが酒蔵だった。道の両側にある大きな酒蔵だ。右手の直売所へ入ると、かなり厳重に感染拡大防止措置を講じているものの、利き酒はOKとのこと。でも店の女性に「マスクを外したら黙って呑んで下さい!」とくぎを刺される。
ここの酒は「国士無双」という銘柄。辛口がウリで、利き酒させてもらった純米吟醸もかなりのスッキリ感だった。北の酒、という感じ。山はこれからなので、一升瓶とか四合瓶はやめて、300mlの生酒ボトルを買うことにした。

003 旭川空港に到着。
004 旭川駅でリュックサックはコインロッカーへ。
005 ここへやって来た。
006 高砂明治酒蔵直売店。
007 旭川市内だけど、試飲は出来た。
008 チョットだけ仕入れました。

サッポロビールを呑みながらジンギスカン鍋を軽く突いた後、暫し土産物屋で買い物。一応、気が済むまで物色し、ひと揃い買った後、まだ時間があるので再びレストランフロアへ行って、軽く北海道最後の食事(≒呑み)をすることにした。今度は和食が良いねと、入ったのが「海老善」なる北海道料理の店。エスカレータを上がって直ぐ目の前にある。店の入口に並べられた食品サンプルがもの凄い数だ。なんでもありますよ、って強烈にアピールしている。数ある丼物には興味が湧かないが、一品料理がどれほどあるか、と云う視点でみてもまずまずある。
店に入ってみて先ず驚くのは、とにかく中国系観光客が多いこと。北海道に来た観光客にとっては、北海道らしい食事をしたいというのが人情。それは日本人に限らず万国共通ということではなかろうか。我々のテーブルの両側とも中国系。意外に静かにしているのは、日本のたしなみを学習したのか、単に疲れているのか判らない。我々がノンビリ時間をかけて呑んで喰っている間、入れ替わり立ち替わり、中国系観光客がやってくる。彼らは酒を飲んだりしないので、頼むのはだいたい丼物。喰うだけ喰ったらそのうち出て行く。
我々は、席についたら日本酒でスタート。この店は、意外にも日本酒のバリエーションが豊富。北海道の酒だけではない。酒があって一品料理が充実していれば申し分ない。あとは価格だが、さすがに空港内なので、やや高めであることは否めない。でも恐らく、羽田とか成田に較べればましだろう。
兄貴は国士無双、一本槍、小生は片端からいろいろ呑む。つまみは色々あって迷うが、もうそれ程は要らないので、北海道らしいイカソーメン、ほっけ塩焼き、珍味盛り合わせ、アスパラサラダをいただく。それぞれ、なかなかである。今回の山行の締めくくりには申し分なかった。そう云えば、うに、喰い損なったなー。 

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トムラウシ山を登った翌日は、東大雪荘8:45発のバスに乗って新得駅へ。一昨日の往路はたった乗客5人だったが、今日のバスはなんと満席である。みんな、でかいリュックサック。トムラウシ山を越えてやって来たのだろう。皆さん、きっと長く歩くのが好きなんだろうな。新得駅10:15着。
今日の昼食は、新得駅前でゆっくり蕎麦でも手繰りながら一杯やろうという目論見だったのだが、その蕎麦屋へ行ってみると、まだ時間が早いせいか店が開いていない。おっと、これは計算違い。ならば、1つ前の特急に乗って、早々に新千歳まで戻り、そこでゆっくりしようということになった。上手い具合に10:40発「スーパーおおぞら4号」の座席が確保、再びキハ261系に乗る。一昨日は鉛色の空を見ながらの列車旅だったが、今日は良い天気。瑞々しい森の緑が延々と続く。
12時過ぎに新千歳到着。羽田行フライトのチェックインを済ませたらランチ。いつもながら、新千歳空港内のレストラン街は大層賑わっている。さて今日は何処に入ろうかと、うろうろして結局入ったのがここ「松尾ジンギスカン」だった。道内に店舗展開しているチェーン店だと云う(調べると、赤坂と銀座にも支店があった)。
実は何を隠そう、生まれてこの方、ジンギスカン鍋なるものを食したことが無かった。今回、有名なサッポロビール園でも行ってみようかと思ってはみたのだが、行き帰りに時間を取られるし、時間を気にしながら呑み喰いは忙しいと思い諦めたのだった(実はその後、知ったのだが、千葉の南船橋にも「サッポロビール園」があるそうだ。今度、行ってみるか)。
とりあえずビールでご苦労さん乾杯をした後、ランチセットを注文してみる。テーブルには既にジンギスカン鍋がセットされている。やがて具材がやってくると、ひと通り食べ方の説明がある。しゃぶしゃぶのような薄切り肉が出てくるのかと思ったら、 結構厚みがある。タレが掛かった野菜は、火を通るまで食べないでください、との説明。タレが生ってことですかね。もやしが随分、たっぷりだ。
そこそこ火が通ったところで肉を頂く。思ったより肉は柔らかい。それにしてもタレがなかなか美味いな。ビールに良く合うと思う。この店が東京まで支店を出している理由が何となくわかる。今度、銀座の店にも行ってみるか。
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午後4時半、トムラウシ山から下りて、漸く東大雪荘に戻って来た。今日、持って行った水3Lは、殆ど飲み干したのにも拘らず、宿に戻ると風呂にも行かず、先ずビールをがぶ呑み(兄貴は汗を流す方が先決で、風呂へ直行)。ふー、生き返ったー。こんな美味いアサヒスードライを呑んだことは、とんと記憶に無い。気温はそれ程ではなかったものの、やはり日差しが出ると暑くて喉が渇く。12時間半も歩いていれば、3Lの水を飲んでも不思議はないだろう。
それにしても、12時間以上も行動していると、山そのもののことよりも、歩くこと自体に飽きることが判った。こんなに歩く必要があれば、もう山に登れなくてもいい、と云う気になる。トムラウシは遥かな山だ。でも考えてみると、雲取山だって鴨沢から片道約11km、往復12時間なんてかからないが、それなりにタフなコースだ。電車とバスでは日帰りは難しいので、雲取山日帰りなんて考えたことも無いが、物理的に可能になったとしても、果たしてそういう気持ちになれるかどうか(なにせ、アドレナリンの分泌量少ない故)。
何れにせよ今回、膝が壊れなかったのは、多少自信になった。そう云えば、東京は今日、梅雨が明けたらしい。ここがいくら暑かったとは云え、東京に較べればはるかにましだ。やはり北海道くんだりまで来た甲斐があった訳だ。少々、優越感で気分が良くなった。さて風呂に行くか。
風呂場への途中、山の情報を共有するための掲示板(ホワイトボード)がある。ヒグマには遭遇しなかったとか、ナキウサギを見たとか云うのと並んで、東大雪荘を何時に出て何時に帰って来たのか、という記録が興味深い。曰く、
 ・出発3:45 帰着14:45
 ・出6:13 帰14:16 (28才女、27才男)
 ・短縮登山口4:19 下山11:37 (57才男)
など、結構早い方々がいる一方、
 ・A社2:30出 → 18:00帰
 ・B社3:30出 → 18:30帰
 ・C社3:45出 → 20:30帰
なんて記録もある。「○社」となっているところは、ツアーだろう。有象無象の集団であれば、なかには脚力の弱いヒト、調子が出ないヒトもいるのだろう。それにしても短縮コースであっても、15~17時間も歩いたヒトたちがいる(もはやこれは山登りではない、壮絶すぎてサバイバルそのものだ)訳で、それに較べれば12時間で「飽きた」なんてほざくのは甘っちょろいかも知れない。

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ともかく登頂は果たしたので一応、達成感はあるがもうひとつすっきり出来ない。なにせ、まだ距離12kmあまりの下り(途中、少なくとも2回の登り返しあり)が残っているから。当然、登山は往路だけではない、無事に帰ってこそ完了である。
南沼の分岐まで戻ると、昨日の往路バスで一緒だった単独行氏と行き違う。あれ、何処で抜いたっけ?それとも、何処かでこの御仁が悠々とランチしていたのを、単に気がつかなかったのかな。それにしても、これからヒサゴ沼幕営地まで行けるのだろうか。人ごとながら、まだまだ先が長いので大変だ。彼に較べたら、我々が宿まで戻るなんてちょろいもんだ。そう考えたら、ちょっぴり気が楽になる。
雪田を下り、トムラウシ公園の手前で、チングルマの大群生と雪解け水の流れを眺めながら、少々腹ごしらえ(11時48分)。ここで食べておかないと下りでシャリバテしそうだ。それしてもここは地上の楽園だ。時間が許せばのんびりして行きたい。ここに泊まることが出来たら(勿論、幕営禁止だが)さぞや最高だろう。
トムラウシ公園からの登り返しで扱かれていると、往路バスで一緒だった、若者夫婦と行き違う。まぁ、ずいぶんとごゆっくりだ。あの調子だと、 今日は南沼幕営地までがいいところだろう。別に、山に登ることが目的ではなく、一緒に居ること自体が目的のように見受けられるので、全く問題ないのだろうけど。世界は二人のために、って感じだろうな(古いね)。 
12時38分、前トム平まで戻って来た。特大のトムラウシ山の眺めはここで終わり。もう来ることは無いかも知れないので、とりあえずゆっくり見納め。ここからコマドリ沢へ向かってを一気に下る。沢に入ればまた雪渓。今度はストックを取り出し、雪の上を滑りながら下る。カムイサンケナイ川出合まではすぐだ。ここから沢を離れ、標高差約100mの登り返しが気分的にキツイ。ふうふう云って漸くまた、田圃道に戻る。
あとは頭を空っぽにして、とにかく下る、下る、下る・・・。足を動かすこと自体に、だんだん飽きてきた。山登りが面白いとか辛いとかいう次元より、もうちょっと低いレベルで、退屈だ。なんだか馬鹿馬鹿しい。何をこんなに一生懸命、足を前に出しているのだろうか、と醒めたもう一人の自分がいる。
カムイ天上通過。さらに、下る、下る、下る。分岐だ。短縮コース組は、ここでもう終了の様なもの。羨ましい。また、下る、下る、下る。こんなに歩き続けないと山登りが終わらないのであれば、もう山登りはしなくてもいいか・・・。山登りに飽きたぞ!それでも下る、下る、下る。しゃくなげがあったが、花は未だ蕾だ。これから咲くのか?おっと、まさかの上り。黙々と上ったら、また下る、下る、下る。
あと宿まではもうちょっとだけの処まで来た。かなり気分的余裕が出来たので、ひと息入れようと休んでいると、10数mぐらい先を、キタキツネが普通に横切って行った(16時5分)。我々は、何が草叢から現れたのかとどきっとしたが、キタキツネの方は全く我々が眼中になかったらしい。我々はキタキツネにとって路傍の石か、家の近所のノラ猫でも、もうちょっとこっちを気にするぞ。
しかし、とりあえずそんなことはどーでもいい、下る、下る、下る、・・・おや見覚えがある処、登山口だ(16時30分)。おお、ありがたい、ありがたい。天候に感謝。兄貴に感謝。自分の膝に感謝。そしてトムラウシに感謝。

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朝4時ちょうど、東大雪荘(標高約640m)を出発。辺りはもう明るいので、ヘッドライトは特に不要。雲行きは怪しい。宿を出る時には雨は降っていなかったが、歩き出して程なく落ち始め、忽ち本降りとなったので、合羽を装着。ひょっとして今日一日雨なのかー、ちょっと憂鬱。
始めは結構、急勾配、しかし一頻り登れば緩やかとなり、ほぼ平らな道がしばらく続く。いかにも北海道の山らしい。そう云えば、後志羊蹄山の倶知安登山口も、富士山を浅間神社から歩き始めるときも、暫くこんな感じだった。
往路のバスで一緒だった単独行氏に「お先に」と追い越される。あの荷物でずいぶんと健脚だ。まだ先は長い、じっくり行こう。巨大な葉っぱの水芭蕉があった。湿地だろうか。小さなピークを越えながら登り、短縮ルートとの分岐(標高約1,040m)に到着。5時58分。嬉しいことに、雨は止んだようだ。ここまでで結構、登った感がある。マイカーやツアー客はここから合流してくるはず。1時間40分ほど短縮できるのは羨ましい。往路のバスで一緒だった若者夫婦をここで抜く。この先もゆるゆるとした登りが続く。
6時41分、「カムイ天上」到着(標高約1,300m)。雨はすっかり上がったが、遠望はまだ利かない。木々に囲まれて緩い登り坂の途中の何の変哲もない場所、なぜここを「カムイ天上」と呼ぶのだろうか。この先は暫く田圃のようにぬかるんで足元がやや悪い場所らしいのだが、実際には木道もだいぶ整備されていて、歩き難いということはない。黙々と進めば、やがてガスも切れて来て、遠くの山々も木々の間に見え隠れする。あれがトムラウシだろうか。絶望的に遠い。
7時52分、コマドリ沢への下降点。せっかく登ったのに、ここから沢まで約100m下る。虚しい。降り立ったところが、カムイサンケナイ川の源流。「カムイサンケナイ」とは、アイヌ語で「飲めない水」を意味するそうだ。そもそも火山なので、鉱毒が含まれていても不思議ではない。尤も、エキノコックスが怖くて、何処の沢も生水では飲む気はしないが。
カムイサンケナイ川に沿って暫く登り、8時19分、コマドリ沢入口(標高約1,420m)に到着。ここで、樹林帯から解放される。いつの間にか、かなり良い天気になってきた。何人かが休憩している。下って来た登山者もいるようだ。率直に云って羨ましい。ここから前トム平まで高度差約300m、先ずはコマドリ沢に詰まった雪渓を100m余り登る。結構な勾配だが、雪は程良く腐っていて歩き易い。時折吹く風が涼しく、気持ちが良い。高度が上がるにつれて、周りの雄大な地形も判って来る。雪渓を離れ、ガラガラな岩屑の上をさらに登って行く。この辺りの登りが、我慢のしどころだろう。
9時25分、前トム平(標高約1,730m)到着。ここで森林限界を越えたようだ。数人が屯している。初めて、茫洋としたトムラウシ山の全貌が見えた。ビークそのものは、手前の岩峰が邪魔で見えていないようである。この先は、眺めが利く山道。疲れを忘れさせてくれる。
巨大な岩が累々と重なり合った処を暫し下ると、トムラウシ公園(9時45分)。チングルマ、コマクサ、エゾツツジ、ツガザクラ、イワブクロなどが咲き乱れている。キバナシャクナゲが地べたを這うようにして咲いている。カメラを構えている登山者がちらほら。この先が無ければ、のんびりして行きたい雰囲気。
10時30分、赤沼分岐点。直ぐ傍に幕営地があって、いくつかテントが並んでいる。ここから十勝岳を目指す登山者を目にする。みんな、長い時間歩くの、好きなんだなぁ。
午前11時、山頂到着。天気は回復したが、大雪山や十勝岳など遠くの山は霞んでいて見えない。ここまで休憩入れて7時間ちょうど、まあまあのペースだろう。それにしても同じ距離を歩かないと、宿に戻れないと思うとぞっとする。千里の道も一歩から、焦らずに下ろう。

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