永島聖羅さんのブログを見て、ぞっとしました。

   乃木坂3周年、乃木團、ラジ オ、握手、報告など☆せいらりん ☆*664/永島聖羅オフィシャルブログ

 ぜひ全文を読んでいただきたいですが、かいつまんで話をすると、ずっと体調が優れず、バースデーライブの前日に入院、当日の朝に退院してそのままライブに参加した、というものです。 


 仕事に打ち込む姿勢は立派の一言です。逆境を根性で跳ねのけ、辛い顔を見せず、笑顔を振りまく姿勢は、涙を誘います。しかも、あの極寒の西武ドーム。ただの風邪なのか、違う病気なのか、はっきり明言されていませんが、当日退院しているわけですから、体力は間違いなく衰えているでしょう。そうとう苦しかったと思います。

 そんな中、不屈の闘志を見せてくれた聖羅さんに対しては、よくがんばった、感動した、という率直な思いがあると同時に、運営に向けて疑問も生まれました。


 聖羅さんは間違いなく本物のアイドルです。アイドルとして活動しています。アイドルはファンがいるからこそ、アイドルとして成り立ちます。聖羅さん、ひいては乃木坂46のメンバーはそれを強く認識しているように感じます。

 だから無理をします、プロ意識を見せます。あなたたちがいるから、わたしがいる。そのことを思えば、多少ではなく、多大な無理だって貫くでしょう。自分たちの仕事に置き換えても、自分自身が本当に大事に思っているポイントならば、無理を押してでも抑えるはずです。自分だったらできない、は甘えか、仕事に対して漫然と向かっているようにしか思えません。


 無理を通そうとするとき、本人は大抵周りが見えなくなります。無茶しているのですから、周りなんて見ている余裕はありません。そこで大事なのはストッパーの存在です。例えばその無理が命に関わることや、今後の活動に影響を与えるものであれば、嫌われたとしても、その無理を止める役割が必ず必要です。

 今回の聖羅さんで言えば、運営の誰かがそうだったはずですが、果たしてそれが機能していたのか。これは乃木坂46に限らず、アイドル業界全体に思うことですが、無理をさせすぎじゃないでしょうか。結果的に、聖羅さんのがんばりもあり、感動的な話に落ち着きましたが、病状を悪化させるような事態はなかったのか。それが心配です。


 もちろん裏では、入念な検査を行った上でのGOサインだったかもしれません。聖羅さんの精神が、肉体を超えたのかもしれません。いずれにしても、わたしたちに感動を与えてくれました。無理を貫いてのパフォーマンスは、見る者の胸を打ちました。終わりよければすべてよしの状態です。


 でも、なんだかもやもやした感情があります。


 生駒ちゃんとの握手でも思いましたが、そんなに無理をする姿を、わたしたちは望んでいるのでしょうか。確かに無理と思っていたことを乗り越えたときの達成感は胸に響きますが、病人(言いきってしまいます)が献身的に振舞う姿の先にあるのは、本当に感動なのでしょうか。

 最初にブログを読んでぞっとした、というのはまさにこの感情です。はじめての握手会は聖羅さんでした。彼女の笑顔が大好きです。沈黙の金曜日で、まるでお母さんのようにアルピーさんを叱る彼女が大好きです。そんな彼女が病気を押してパフォーマンスをしているという事実を知ったとき、大事にいたらなくてよかった、という安堵感と不安感で潰されそうになりました。



 聖羅さんにとっては、まさに抑えるべきポイント、どんな無理をしてでも舞台に立つ覚悟のイベントだったことは間違いありません。だからこそ、裏でどんな措置がとられていたのか。願わくば、無理を貫く覚悟を決めた者と対峙するだけの存在が運営にいて、両者の真剣勝負のすえ、聖羅さんの出演が決まっていてほしいです。

 無理のボーダーライン。限界の向こう側。そのギリギリのラインで感動を与えようとするならば、プロの目で、超えちゃいけない線をしっかりと見極めていることを信じたいと思います。



 聖羅さん、おつかれさまでした。今はゆっくりやす……めない状況なんでしょうね。無理はしないでほしい、ということが無理なのかもしれませんが、周りのスタッフとしっかり話をして、取り返しのつかないことになる前に対策を練ってください。

 無理を無理と見せない笑顔のあなたが、とても心配です。


20150225-01

 

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