この記事は「残酷な観客達」最終回のネタバレが多大に含まれています。閲覧にはじゅうぶんご注意ください。また、ネタバレ防止のためコメントができないよう設定しています。


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 あ、それと深夜テンションです。深い考察はしていません。そして暴言三昧です。あくまでこれは「私個人の気持ち」なので暖かい目でご覧ください。
 


















 では、いきます。


 「残酷な観客達」見終わって一言。


ほむらかよ!!





 いやー、ここまで「魔法少女まどか☆マギカ」をパクるとは思わなかった、MAJIDE。役名だと分りにくいので、メンバー名でいきますね。えっと、ねるですよ、ねる。ねるの最後の言葉。


「わたしの中の戦いはまだ終わることができない。わたしがみんなを外に出してやる。今度こそ」


やっぱりほむらかよ!!


 ちなみにほむらの言葉。

「もうまどかには戦わせない。全ての魔女は、私一人で片付ける。そして今度こそ、ワルプルギスの夜を、この手で!」


絶対ほむらだよ!!
 


 「今度こそ」って言葉、「まどかマギカ」のキーワードでもあるんです。で、ねるの最後の言葉も「今度こそ」。いや、ここだけがかぶっているから「ぱくり」と言っているわけじゃないですよ。

 ストーリー構成、まんま同じやん!!


 まどか→平手、ほむら→ねるとしか考えられない。そしてすごく質が悪いのが、「まどかマギカ」にとっての敵(魔女)が、「残酷な観客達」では曖昧に描かれている。ちょっとまってよ!何と戦って、何でループして、なに変顔しちゃってんのよ!こんなのキュウべえだってわけがわからないよ!



 少しまじめに書きます。


 結論としては、この世界をねるがループしている(「今度こそ」の台詞から何度も同じ設定に挑んでいることがわかる)というものでした。なんでねるだけ? 誰が仕組んでいる? ねるは何者? クラスのみんなは? 平手ちゃんとの関係は? みんなはねるのことを忘れた? 観客の正体は? それらに明確な回答はありません。ねるが「今度こそみんなを助ける」と言って終わりです。

 深く深く考えていけば、もしかしたらパズルのピースが埋まるのかもしれません。ああなるほどね、というオチなのかもしれません。でもですね、それは「考察に足る」物語ならば、の話なんですよ。このドラマを大好きな方がいたら申し訳ありません。好みはそれぞれですから、好きなら好きと叫びましょう。

 でも嫌いなものを嫌いと叫ぶ自由だってあるんです。

 わたしはまさに、

 僕は嫌だ!!

 です。物語がつまらなすぎて、考察するために見直す気力がわきません。


 最後まで見終わって、オチがあって、その真相を探りたいと"思わせない"ミステリーって何の価値もないと思います。ミステリーなんですよ、このドラマ。公式でそう謳っているんですから。余計なお世話ですが、ミステリーファンに激怒されるんじゃないかと心配です。

 もう、本当にストーリーがひどい。テーマはわかるんです。アイドルとファンの"残酷"な関係を描きたかったんだと思います。でもその見せ方がひどすぎる。

 物語の基本は、キャラクターと受け手の感情をシンクロさせることです。つまり、キャラクターが笑えば受け手も笑う、キャラクターが辛ければ受け手も辛い。そうやってどんどん引き込むんです(あえてシンクロさせない手法もありますが)。

 それがこのドラマには決定的に欠けている。どんなにキャラクターが切羽詰まった状況でも、受け手はまるでそう感じない。物語に没入していけないんです。だってキャラの心情にまるで感情移入できないから。端的に言えば、展開も設定も何もかも滑っています。

 細かい突っ込みどころたくさんありましたよね。 何でみんなで逃げ出さないの? 何で「いいね」を笑いで取ろうとするの? 何でこの状況受け入れてるの? 何で食事をわけられるの? 何で服乾いてるの? そういう細かい指摘ポイントが幾つも積み重なって、物語の上滑りを生んでいます。もうテーマ以前の問題です。

 ドラマが放送されるたびにコメントをチェックしていましたが、「メンバーがかわいい」という意見が多く、物語についての感想はあまり見受けられませんでした。つまりそれは、物語を見ていない、物語に入り込めていない証拠です。メンバーの魅力だけで引っ張ろうとしたのならば、はっきり言います、恥を知れ、です。


 他にも言いたいことはたくさんあるけど、もう疲れたよパトラッシュ。

 本当に悲しいです。やりようによってはすごくおもしろくなったと思うんです。こうやって辛辣な意見を書いてきましたが、本当に本当に期待していたんです。きっと最後はすべての伏線が繋がり、「誰も予想できない」結末になると信じていました。

 それがこれかよと……。まあ確かに予想できませんでしたが。

 何より許せないのは、物語の丸投げです。物書きの端くれとして言わせてもらいますが、これは一番簡単な構成で、一番やっちゃいけない構成です。謎をばらまいて、最後も謎で終わる。楽ですよ、これは。だって思わせぶりな台詞や描写ばらまいておけばいいだけなんですから。

 作者(脚本家)は物語において神です。すべて知らなくてはいけません。謎を作るなら、同時にその答えも必要です。このドラマを書いた方は、ドラマで生じた謎すべてに回答を持っているのでしょうか。残念ですが、とてもお持ちとは思えません。謎を解決させようという意思がドラマからまるで伝わってきませんでしたから。仮にあったとしても、ドラマにそれを含まなければ、持っていないと同じです。

 これからいろいろな考察が出て、自分の浅はかさを思い知るのかもしれません。実はすべての答えが含まれていたのかもしれません。もしそれが分かったときは、自分の浅はかさを懺悔します。
 


 とにかく、今はもう考察する元気はないです。気持ちが回復したら見直すかもしれませんが……。それか何か新展開があればかなぁ……。まさか続編か劇場版でもやるのだろうか。そうなったらアレだな、ねるはきっと闇堕ちするんだな。わかる、わかるよ、もう……。まどかああああああ!!

 最後まで「まどかマギカ」ネタで失礼しました。でもほんとそっくりなんですもん。まどマギ以外でも類似作品を探したら山ほどあると思います。「ひぐらしのなく頃に」にも近いな。もし、それらの作品を意識して書いたなら最低の脚本ですよ。仮に知らなくても、どこかのチェックで気づかないとダメなレベルです。


 あ、最後に良かったところ。

 このドラマ、「ミステリードラマ」として見なければおもしろいです。それこそ「バラエティ」。そうですね、「KEYABINGO!番外編」ぐらいにとらえれば楽しく見れると思います。


 つらつら書いてきましたが、批判するのは簡単、制作するのは大変です。だからドラマに関わったスタッフ、メンバーの皆さま、本当におつかれさまでした。

 最後まで見ましたから。見ずに書いてないですから。しっかりすべて見たひとりの視聴者の感想として受け止めていただければ幸いです。


 続編? 劇場版?

 あれば見ますよ。ええ、ええ。手の平にのりますとも。


 そう、なんだかんだ「ちょろい観客」なのですよ、私は。

 視聴した皆さんもおつかれさまでした。


 エキセントリックを聞きながら朝を迎えることにしましょうか。


 "理解されないほうがよっぽど楽だと思ったんだ"


 物語でそれやっちゃあ、おしめえよ……。