「ふたり」様より、2017年12月4日に開催された「乃木坂46 Merry Xmas Show 2017~中元日芽香卒業コンサート@日本武道館」 のレポートをいただいました。


 日付が間違ってないかですって? ひめたんの卒業コンサートなんてない?

 そう、これは妄想のお話です。詳細かつ情緒的なレポートで有名なふたり様の手によって、ひめたんの卒業コンサートが鮮やかに浮かび上がります。


 あくまで妄想上のレポートにも関わらず、参加できなかったことを悔やみたくなる。

 それほどリアリティのあるレポートです。


 どうぞ心してご覧ください。


ふたり様の過去の投稿記事) 


20171128-01



妄想レポート【ひめたん卒業コンサート】
~【乃木坂46】2017/12/4「乃木坂46 Merry Xmas Show 2017~中元日芽香卒業コンサート@日本武道館」妄想レポート!~




「乃木坂46 Merry Xmas Show 2017」初日の、「中元日芽香卒業コンサート」日本武道館公演に行ってきました。

今年のMerry Xmas Showは、開催の発表が遅れに遅れ、やらないのでは?との意見が大勢を占めたタイミングで、ようやく発表がありました。その初日、まさかのひめたんの卒業コンサートが開催されることになりました。

当初は、11月の東京ドーム公演をもって、ライブ出演は最後と言われていたひめたんだけに、うれしいサプライズです。そして、しっかりと卒業コンサートを行って、みんなで送り出すことができて、ひめたん推しには最高のクリスマスプレゼントとなりました。

ただ、ひめたんの体調も考慮すると、フルサイズのライブは難しいということで、第1部で過去の映像の鑑賞会、第2部で卒業コンサートという、異例の2部構成となりました。ファンとしては、時間が短くなったとしても、ひめたんの雄姿を見られるだけで、言うことはありません。

第1部は、全員着席のまま、静かにスタートしました。デビューからのひめたんの足跡を振り返る内容で、ドキュメンタリー的な映像と、各シングルに収録された個人PVが交互に流れていく構成です。

初期の頃のツインテール姿のひめたん。ただただ懐かしく、かわいくて、微笑ましくて、せつなくて、見ていてたまらない感じになります。複雑な権利関係があったと思うのですが、「乃木坂ってどこ?」の映像も、選抜発表時のものを始めとして、要所要所に差し込まれていました。


「ひめたんの、隠しミートボール!」って、バナナマンのふたりがリピートした時の、ひめたんのキョトンとした表情。

「バレッタ」での初選抜。喜びもつかの間、再び訪れた選抜落ち。

もがきながらも、井上小百合・伊藤万理華などの盟友とともに作り上げた、アンダーライブ。そして、そのセンターに立つ姿。

久保史緒里さんの運命を変えた、アンダーライブ東北シリーズ。

「らじらー」で話す姿。オリラジの中田さんと藤森さんによって引き出される、ひめたんの心からの笑顔。

そして、ようやく訪れた大きなチャンス。「裸足でSummer」で、ふたたび選抜へ。

北野日奈子さん、堀未央奈さんとのサンダル脱ぎ捨て隊。走って、必死にポジションへ戻る姿。バレッタ以来の、FNS歌謡祭など大きな歌番組への出演。

オリラジの二人との、ミュージックステーションでの共演。藤森さんの「ひめたん、がんばれ!」の声。

駆け抜けた夏。そして、「サヨナラの意味」でも選抜メンバーに。

躍進の年を締めくくる、3列目での紅白歌合戦への出場。

乃木神社での成人式。たくさんのフラッシュ。取材に応じる中3トリオと未央奈、きいちゃんの5人。

白石麻衣さん、西野七瀬さんとともに出演したテレビCM。すべてがこれからだと、誰もが輝かしい未来を信じて疑わなかった、あの頃。


その陰で、ひとり苦しんでいたひめたん。


公式サイトとブログでの活動休止宣言。それを受けた、オリラジ中田さんの言葉。
「中元は戻ってくる、僕たちは待っている。」

バースデーライブ3日目。寺田蘭世さんの手のひらに書かれた文字。「ひめたん大好き❤。」

期待に応えたい気持ち。応えられない自分。
振り絞った、最後の気力。

オリラジ藤森さんの誕生日サプライズ。ケーキを持って登場するひめたん。
ラジオ生放送での復帰宣言。泣き笑いの藤森さん。


個人PVが作られなかった関係で、「裸足でSummer」以降は、ドキュメンタリー映像中心となりました。その中でも、「らじらー」の映像は印象的で、ひめたんにとっても、それだけ大きな存在だったことが感じられます。


個別握手会。会場の一番端に作られた短めのレーンで、振替券を持って訪れるファンを待っている姿。楽屋で横になって、泣きながら、「体調不良のため、第2部の中元日芽香は…」というアナウンスを聞いている姿。

苦しみながらも、ステージへ飛び出したアンダーライブ九州シリーズ。

そして、みんなでたどり着いた、東京ドームのステージ。

「きっかけ」を歌う、ひめたんと万理華さん。肩を組んで歩く中3トリオ。
子どものように号泣する生田絵梨花さん。


そこで、映像は終わりました。


まるで、一幅の映画を見たような、そんな想いです。でもそれはフィクションではありません。まぎれもなく、ひとりの女の子が青春のすべてを賭けた、リアルな人生そのもの。
あらためて、ひめたんがプロフェッショナルなアイドルであったこと、そして乃木坂に賭ける熱い想いに、心が震えました。


館内にアナウンスが入り、ここで15分間の休憩となりました。後ろを振り返ると、すすり泣いたり、目を赤くしている人が多数…。そういう自分も、目が真っ赤です(^^;)。

10分ほどして、再び館内放送が入ります。それが、ライブ前にいつも行われる、乃木坂メンバーによる影ナレでした。

今日の影ナレは、寺田蘭世さんと久保史緒里さん。ひめたんが、後を託したと常々言っている二人。声は小さめながら、お互いに「おひめのこと、大好き!」「私も、日芽香さんのこと好きです!」と最初は言い合っていたのに、いつの間にか「私なんかより、蘭世さんの方が…」「いやいや、テラダはぜんぜんダメで…」と、譲り合う形になり、グダッとなって終わる様子が、微笑ましかったです(笑)

そして流れるoverture。いよいよ始まります。
一斉に灯るサイリウム。日本武道館が、ピンク色に染まりました!


overtureが終わり訪れる、ほんの一瞬の静寂。
メインステージに現れるふたつの影。

静寂を突き破るように流れたイントロは、意外なメロディでした。


1.行くあてのない僕たち

左右から現れた伊藤万理華さんと井上小百合さんが、激しく踊り始めます。
しかしその間隔は、いつもより広め。その真ん中に立つ誰かを待つように、不自然なスペースが開けられています。この光景は…。

万理華さんのソロパート。
さゆのソロパート。

歌い終えた次の瞬間、その真ん中に、ひめたんが登場しました!

温泉トリオ、ギクシャクトリオの3人で披露する「行くあてのない僕たち」は、昨年のクリスマスショーに続いて、これで2回目ですね。
笑顔でパフォーマンスを行う3人の姿がなによりうれしくて、会場全体にも笑顔が広がりました。

曲が終わって、大歓声の武道館。

いたずらっぽく「えへへ…」と笑うひめたん。その笑顔がスクリーンでアップになった次の瞬間。

待ち望んでいた、念願のこの曲が流れました。


2.ごめんね、スムージー

テレビでも、ライブでも、ついにフルメンバーで披露されることがなかったこの曲。まさに念願の、3人でのパフォーマンスとなりました。

最初のひめたんのソロパートでは、客席からのコールがばっちり決まりました。この瞬間を、どれほど待ち望んでいたか。

さゆまりの二人での素晴らしいパフォーマンスは、この夏の全国ツアーで何度も見たのですが、この曲はやはり、ひめたん抜きでは語れないと思いました。
センターポジションで「かわいさ」を完璧に演じるひめたんと、その両隣で、「イヤだけど、しかたねーなー」って感じを出しつつ、一生懸命かわいく演じようとするさゆまり。
私が思い描いていた、そんなキュンキュンする構図が、まさに目の前に!
欠けていたピースが、ようやくはまった瞬間でした。

背後のスクリーンには、今日のために撮影された3人バージョンの「ごめんね、スムージー」のMVも流れ、その可憐さと相まって、超絶かわいいステージとなりました。

曲が終わり、舞台袖にはけていく万理華さんとさゆ。
それと入れ替わるように、4つの影がメインステージに登場します。

その歩幅に合わせるように、ゆっくりとしたピアノの旋律が流れ始めて…。

いつの間にか、ステージ上段にピアノが置かれ、そこに座った細い人影が、スポットライトで徐々に浮かび上がっていき…。

ピアノを弾く生田絵梨花さんの姿が、スクリーンに映し出されました。

沸き立つ会場。しかし、歓声にも負けることなく、いくちゃんが奏でる、ゆっくりとした旋律が、日本武道館を包み込んでいきます。
どこかで聞いたことのある、でも、アレンジが違うため少し違和感のあるメロディは、徐々にその輪郭を表していき、ひとつの曲のイントロへと収斂されていきます。

その、美しいイントロを持つ曲の名は。


3.君に贈る花がない

ブルー基調のライトで照らされたメインステージには、堀未央奈さん、ひめたん、北野日奈子さん、中田花奈さん、寺田蘭世さんの姿。
サンクエトワールの5人が、メインステージに現れました。

休養中であるはずのきいちゃんの姿を見つけて、驚きの声があがる会場。
しかし、きいちゃんの全力パフォーマンスを見て、それもやがて歓声に変わっていきます。

思えば、活動休止前にひめたんが最後に披露した曲は、1月の京都全握での「君に贈る花がない」と「サヨナラの意味」でした。私も極寒の京都で、寒さに震えながら見ていたのですが、そのライブ直後に、ひめたんの活動休止が発表されたのです。

美しいほどにせつなく、そして悲しい曲ですが、メンバーみんなが嬉しそうに歌っているのを見て、ほっこりしました。きいちゃんも笑顔です。屈託のない笑顔です。

曲が終わり、いくちゃんが手を振りながら去っていきました。自然に湧き起こる拍手。会場にも笑顔が広がっていました。


4.大人への近道

次の曲は、おおかたの人が期待したとおりのものでした。サンクエトワールの5人にとっては、深い思い入れのある曲です。

そしてそれは同時に、この5人のオリジナルメンバーで奏でられる、最後のサンクエトワールの姿でもあります。

ひめたんが卒業し、きいちゃんも万全の状態ではない今、サンクエトワールはどうなってしまうのか。そんなことも思いながら、その姿を目に焼きつけていました。


<VTR 1>
ここで会場が暗転し、映像がスクリーンに流れます。ゆっくりと腰を下ろす客席。
映像では、各メンバーが、ひめたんへの想いを語っていきます。

「あんた、輝いてるよ!」で始まった、いくちゃんのコメント。中3トリオ、同学年愛にあふれた、叱咤と励まし、そして感謝の言葉でした。


次に登場したのは、「んー」と何度も詰まり、言葉を選びながらゆっくり語る、格差社会コンビの齋藤飛鳥さん。
最後には、「言葉でいうのは恥ずかしいので、私はこれで!」と、長い棒のようなものを差し出します。

察しのいい客席は、すぐに気がつきました。それが、ドラムのスティックであることを。

暗転する会場。暗闇の中、一音一音確かめるように、試し打ちするドラムの音。
何度か繰り返されるうち、それはひとつのメロディとなって、激しいリズムを刻んでいきます。

日本武道館に響き渡る、力強いドラムロール。やがてそれに重ねるように、ベース、ギター、キーボードの音が重なっていきます。そして、一人ずつ当たっていくスポットライト。

ドラム・齋藤飛鳥。ベース・中田花奈。ギター・川村真洋。キーボード・和田まあや。
そして現れるツインボーカル・能條愛未&中元日芽香。
乃木團の登場です!


5.失恋したら、顔を洗え!

言わずと知れた、乃木團のオリジナル曲。一段と力強い能條さんのボーカルに刺激されるように、凄みを増すひめたんの歌声。いつ練習しているのか不思議なくらい、成長し続ける飛鳥ちゃんのスティックさばき。そしてろってぃーのギターテク。
若干の不安を感じさせつつも、最後はしっかり仕上げてくる、かなりんとまあや。
それもまた、このバンドの魅力です。

演奏が終わり、大歓声の日本武道館。もっと聞きたい! そんな願いが届いたかのように、かなりんのベースが、再び唸りを上げます。
アレンジされたベースの独奏だけでは、何の曲か当てるのは難しいのですが、ステージに新たに加わった二人のメンバーを見て、「あっ!ついに!」と思った方も多かったはず。

メインステージに設置された扉が開き、そこから出てきたのは、黒のロングコートに身を包んだ、白石麻衣さんと若月祐美さん。「おお!」と、低音の歓声が武道館を震わせます。

とたんに、ドラムとギターも演奏に加わり、この曲のイントロが始まりました。


6.コウモリよ

白石・若月・能條・中元の4人のボーカルによる、乃木坂では数少ない、ハードロック調・ヘビメタ調の曲。サイリウムでなく、拳を突き上げるのが似合いそうな曲です。
乃木團の演奏も、4人に挑むかのように、激しさを増していきます。このコラボレーションはずっと見たかったので、念願がかないました。

途中からは、他のメンバー全員も出てきて、46人が思い思いのスタイルで、客席を煽っていきます。さすがにこの人数だと、武道館のステージもせまく感じますね。


<MCタイム 1>
ここで最初のMCタイム。
ひめたんが口火を切り、いつもの「のぎざかフォーティーシックスです」のあいさつとポーズ。

進行の続きは、桜井玲香キャプテンが受け継ぎます。
「今日は大好きなひめたんの卒業コンサートということで、いつものクリスマスショーとは違って、ちょっとクリスマス色が薄いのですが…」と、いきなりみんなが薄々感じていたことを口にしたため、会場に笑いが。

「それ言っちゃダメだよ」と、すかさず生駒里奈さんにたしなめられ、「その代わり、ひめたんのピンク色に染まったクリスマスショーにしたいと思います!」と、わかったようなわからないような言葉を放っていました(笑)

そして、ひめたんに今日の意気込みを聞きます。
「えー、なんだろ?」と、ピンクに染まった客席を見渡して、しばし考えるひめたん。

「卒業コンサートをできると思っていなかったので、かけがえのないクリスマスプレゼントとなりました。今日はこのライブが、ファンのみなさんへの素敵なクリスマスプレゼントになるよう、全力でがんばります!」と挨拶し、拍手に包まれました。

ここで、次の曲の準備があるメンバーが、舞台袖にはけていきます。
玲香さんもいなくなったため、MCは伊藤かりんさんが受け継ぎます。

ステージに残ったメンバーは、未央奈さんを除く2期生と3期生、それからみなみ、ゆったん、かなりん、まあや、能條さん、ちーちゃん、ろってぃー。

第1部のひめたんの過去映像の鑑賞会、メンバーも見ていたということで、その感想を聞いていきます。

最初は3期生の久保史緒里さん。自分の運命を変えた、アンダーライブ東北シリーズの話。あのライブを見て、乃木坂に入ろうと思ったという言葉に、「ほんとありがとう」とお礼を言うかりんちゃんと、ひたすら恐縮する久保さん。ただただ微笑ましい光景。

次に、2期生の渡辺みり愛さん。ひめたんとは「すだれ姉妹」として、ため口で話す仲です。
「ひめが、見えないところで、どれだけがんばっているかを近くで見てて…。それが支えになって、自分もがんばってこられました」
いつもは照れ隠しのように、MCであまりマジメな話をしないみり愛さんだけに、その言葉が胸を打ちました。

次に1期生の能條さん。「一番印象的なのは、乃木團のツインボーカルなんだけど、さっきのVTRに映像がなくて…」とぶつぶつ言いだして、会場は爆笑。
「それは、ライブでサプライズ的に登場させるため、あえて隠したんじゃない? サンクエトワールもそうだったし」と、かなりんが的確に指摘すると、納得してしきりに感心する能條さん。場の雰囲気に合った、臨機応変のトークがすばらしいです。

最後に、中3トリオの斎藤ちはるさん。メンバーの生誕祭などでも、お祝いのお手紙を書くことが多いちーちゃん。前向きな言葉で、最後を締めくくってくれました。

そして、準備ができたということで、次の曲へ。時間的に見て、早くも終盤戦に入りそうです。


7.バレッタ

ひめたんが初めて選抜メンバーに入った表題曲。当時のメンバーでの披露となりました。卒業した深川さんと橋本さんのポジションには、井上小百合さんと樋口日奈さんが入ります。

ひめたんは、オリジナルの3列目のポジション。肉眼では見づらい瞬間もあるのですが、スクリーンでたびたびその姿を映してくれるので、パフォーマンスをしっかり見届けることができました。


8.裸足でSummer

ひめたんの選抜参加曲が続きます。見どころは、最後のサンダル脱ぎ捨て隊のパフォーマンス。今日はひめたんが先頭に立って、未央奈ときいちゃんがひょこっと顔を出す姿に、感涙。スクリーンにもしっかり映っていました。

思えば「裸足でSummer」の頃の自分は、不安など何もなく、素直に楽しめていたなぁ…と、タオルを掲げて盛り上がりつつも、せつなくなりました。


9.僕たちの光

「裸足でSummer」のカップリング曲。明るめの曲調とは対照的に、よく聞くとエモーショナルな歌詞。アンダーライブ九州シリーズで、その良さを再認識した曲です。
ひめたんのこれまでの足跡を思わせる部分も多く、この場で聴けてうれしかったです。


<VTR 2>
ここで2回目のVTR。メンバーがステージから消え、観客も着席して見守ります。
「アンダー」のオフボーカルバージョンがBGMで流れる中、過去のライブ映像で、ひめたんだけを切り出した短い映像が、次々と流れていきます。
BGMは「アンダー」ですが、全体ライブ、アンダーライブ、ミニライブ、ゲスト参加のライブの区別なく、すべてのライブがそこに詰まっていました。

そして、最後の東京ドーム2日目の映像が終わった時。暗転したスクリーンに、白い文字が浮かび上がりました。

  アンダーの歌詞へのアンサーとして
  誰になんと言われようと
  「私の人生はここにあったな」と。

ひめたんのブログから引用されたその言葉。
今日は、自分の人生を心から肯定する、誇らしげなものに見えました。

そしてライブは再開されます。


10.嫉妬の権利

ひめたんと未央奈がセンターに立ちます。
当時のアンダーメンバーでの披露……と思ったら、まいやんが永島聖羅さんのポジションに入っていて、会場の前の方はざわついていました(笑)。スクリーンにアップで映されることはなかったので、気がつかなかった人もいるのでは。

常々、嫉妬の権利が好きと言っていたまいやん。ひめたんと共演できる最後の機会なので、志願したのかもしれませんね。
いつもは赤に染まる会場も、今日はピンクのまま不動です。


11.別れ際、もっと好きになる

未央奈センター。ひめたんはフロントに立ちます。まいやんは、いつのまにか消えていました(笑)
その代わり、3期生の12人が登場して、メインステージの上段で花を添えます。
ひめたん中心のセットリストだと、関わりの少ない3期生はかわいそうなのですが、どんな場所でも全力パフォーマンスの謙虚な姿勢は、ほんとに好感が持てますね。


12.不等号

再びひめたんがセンターへ。そして、3期生の久保史緒里さんが一人、ステージ上段から降りてきて、らりんポジションに入りました。そちらにチラリと視線を送り、微笑むひめたん。それに応えるように、頭を下げて会釈する久保さん。絆を感じさせる場面でした。

かねてから、「不等号」が大好きと言っていた久保さん。「私の今の夢は、日芽香さんとお仕事をすること」とブログに綴っていましたが、最後に大好きな曲で叶って良かったね…。

そして、鬼気迫るようなひめたんのパフォーマンス。キレのある踊り、険しくも荘厳な表情。今出せる、すべての力を出しきってやる! そんな想いがほどばしる、ひめたんの凄みを感じさせるステージでした。


<MCタイム 2>
そして、最後のMCタイムが来てしまいました。「ありがとうございます」と述べた後、「次が最後の曲です」と告げるひめたん。

「卒業についての想いは、宮崎のアンダーライブや東京ドームですべて出し切ったので、もう言うこともないんだけど…」と笑いながら、しばらく考え、これまで支えてくれたみなさん、ファン、メンバー、スタッフ、その他すべての方々への感謝を述べ、この景色を胸に、新しい道を歩んでいきたいと、決意を述べました。

そして、彼女自身が希望して選んだ、最後の曲。


13.君は僕と会わない方がよかったのかな

ひめたんのセンター曲。歌詞が胸にせまります。そんなこと言われたらもう…。
しかし、スクリーンに映し出されたひめたんの表情は、すがすがしいくらいにキラキラしていて、もう後ろを向いていないことが感じられました。

ひめたんは未来を見ている。自分も、前を見なければ…。

その表情に魅了され、本編最後の曲が終わりました。
ステージ袖に下がっていくメンバーたち。最後にひめたんが、深々と一礼して、笑顔で去っていきました。


しばし、呆然と座り込んでいた客席に、少しずつアンコールの声が広がっていきます。
やがてその声が大きくなっていき、武道館全体に広がり、ひとつになっていきました。


EN1.きっかけ

アンコール1曲目は、東京ドームの最後でも披露された「きっかけ」。あの時は、万理華とひめたんがメンバーに押し出され、前の方に立ちましたが、今日はオリジナルのポジションのままです。
そして46人全員でのパフォーマンスとなりました。

最初の、二人ペアとなって手のひらを合わせる振り付け。23組もいると壮観ですね。
ひめたんの背中を、みんなで押してあげるような曲。この場にぴったりです。


EN2.サヨナラの意味

次に流れてきた曲は、「サヨナラの意味」でした。ひめたんの最後の選抜となったこの曲を、3列目の自分のポジションで歌います。センターに立つのは、齋藤飛鳥さん。
メンバーに、そして客席に訴えかけるような歌詞が、胸にささります。

サプライズは、終盤に訪れました。

落ちサビの「躊躇しているあいだに…」で、センターの飛鳥さんが、歌いながら生田さんに歩み寄るところで、まったく反対方向に歩いていきます。

そのまま、3列目の端にいたひめたんのところまで行き、その手を取って、引っ張っていきます。戸惑う表情のひめたん。打ち合わせにはなかったのでしょう。
他のメンバーは、知っていたかのように、平然とパフォーマンスを続けます。

他のメンバーを迂回するように、大きく外回りして、反対側の先頭まで引っ張ってこられたひめたん。最後のサビ直前のタイミングで、センターの位置に押し出されます。その左右の肩に、白石さんと西野さんの手が、それぞれ伸びてきます。
さらに、白石さんと西野さんの肩にも、他のメンバーが手を置き、それがずっと連なって、二等辺三角形の形でひとつにつながった、46人の「乃木坂46」が完成しました。
全員で、未来に向かって、ひめたんの背中を押す形になっています。

その後は、いつもの振り付けをやめて、肩に手を置いたまま、メンバー全員で最後のサビを全力の大声で歌い切りました。がんばれ!の想い、せいいっぱいのエール。メンバーの愛を感じた瞬間でした。


<MCタイム 3>
一列になり、玲香さんが、アンコールありがとうございます!と告げると、それに合わせて、深々と礼をするメンバーたち。ドームでは、涙・涙の「きっかけ」披露となりましたが、今日は笑顔が多く、見ていてホッとしました。

「ひめたん、今日はどうでしたか?」と、玲香さんに聞かれたひめたん。
「最高の一日になりました!」との答えに、大歓声。

「思い残すことはない?」との問いかけにも、笑顔で頷くひめたん。

「じつはねぇ…」
 いたずらっぽく笑う玲香さん。「なに?」とキョトンとするひめたんと、ざわざわし始める会場。

「こんなものを預かってるんですよ!」と、白い封筒を取り出す玲香さん。「おてがみー!」と言いながらそれを振ります。

「えー、誰から?」と玲香に近づくひめたん。ふたりの様子を見守るメンバーと客席。

「誰からの手紙かは、大人の事情があって実は言えないんですが、ひめたんだけ特別に…」と、ひめたんにチラッと手紙を見せます。

どれどれ?と覗き込んで、見たとたん、固まってしまうひめたん。その肩を抱く玲香さん。

「私が読むと、噛み噛みになってしまうので、ここは若に読んでもらうね」と、軽く笑いを取り、若月佑美さんに手紙を渡します。

笑顔で受け取った若月さんが、ゆっくりと手紙を読み始めます。

「ひめたんへ…」

そんな一言で始まった、送り主不明の手紙。最初は誰だかわかりませんでしたが、読み進めるうちに、メンバーも、客席も、気づいていきました。そして、名前を名乗れない理由も。

スタッフ了承の上だったのか、それとも玲香さんが勝手に進めたものだったのか、真相はわかりません。

そこに書かれていたのは、素直な、ひとりの女の子としての、お姉さんに対する想いでした。

涙をこらえ、妹からの手紙にじっと聞き入るひめたん。読み終えたところで、会場からの大拍手に、何度も頭を下げます。そして、絞り出すように言った一言。「ありがとう…」


やがて、最後の時が訪れます。「次が本当に最後の曲になります。みなさんもいっしょに歌ってください!」との玲香さんの声。紫色のペンライトが、1本ずつメンバーに配られます。

ライブ開始前から、ずっとピンク一色だった会場も、最後は紫一色に。


EN3.乃木坂の詩

いつもと変わらぬ、乃木坂の詩。ペンライトを振り、いっしょに踊り、いっしょに歌う。そんな当たり前に思えた時間が、どれだけかけがえのないものであったかを、身に沁みて感じました。

最後、ペンライトを自分の胸に向けて終えるところ。押し寄せる、終わってしまったという寂寞の想い。


一列になって、深々と礼をするメンバー。その中でも、ひときわ深く礼をしていたひめたん。拍手が、いつまでも鳴りやみません。

ひめたんの、やりきった、すがすがしい笑顔が、スクリーンにずっと映し出されています。その表情が、すべてを物語っていました。

生田さんの発案で、客席のみんなとメンバーで、記念撮影をすることになりました。

客席に背中を向けるメンバーたち。客席のみんなも、じわじわと中央へ寄っていきます(笑)

やがて、カメラを手にした菊池チーフマネージャーがステージに上がりました。「きくちー!」という野太い声援が上がり、ひと笑い。


「みなさん、『びーむ』でお願いします! いーきますよーー!」
菊池さんのフリで、客席も含めて全員で「びーむ」、そしてクオリティの低いひめたんのモノマネに、笑顔になったところで、シャッターが切られました。


最後は、メンバーみんなが手を振りながら、笑顔でステージを去っていきます。
ひめたんも、めいっぱいの動作で手を振り、「ひめたんびーむ」を放ち、幸せそうな笑顔の残像を残して、消えていきました…。


こうして、ひめたんの卒業コンサートは幕を閉じました。

最後に、心から幸せそうなひめたんの笑顔を見られて、本当に良かった…。これからの人生が幸多きものであることを確信し、安心して送り出すことができました。
さびしいけれど、その記憶があれば、前を向いて生きていけそうです。



長文にも関わらず、最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。

ちなみに私の妄想の中では、万理華さんの卒業コンサートも、別日に行われています。開催にあたっては、万理華さん本人が、かなり抵抗したみたいですけど(笑)。


ふたり

20171128-02




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