クロコスミヤ(Crocosmia・モントブレチア) ~寡黙にひたすらに~
- 2014/07/31(Thu) -
クロコスミア311

クロコスミヤは鮮やかなオレンジ。
緑の葉とのコントラストが映える。

さてさて今日で7月も終わる。
もっと律して、もっと誠実に。
手考足思…。
自分が動く。

  世にも暑にも寡黙もって抗しけり (安住敦)

クロコスミア312
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シライトソウ(白糸草) ~それぞれの物語~
- 2014/07/31(Thu) -
シライトソウ311

ロマンチックな赤い糸の伝説。
少女は遠くにきっとある薔薇色の恋を夢見る。
巡り来るであろう素敵な出会い。

もし白い糸にも物語を与えるとしたら。
たとえばそれは大人の恋だったり…。

穂状の小さな花、白糸草が咲く。
ひっそりと。
密やかに。

  屈み見る白糸草に時ゆるり  (あや)

シライトソウ312

シライトソウ313
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ユリ(カサブランカ・Casa Blanca) ~うなづきあうごとく~
- 2014/07/30(Wed) -
カサブランカ302

白いカサブランカ。
強い芳香。
花弁の美しい造形。
「私の出番よ」…。

百合のあるいい夏の日。
私も背筋を伸ばす。
  
  百合の花凜として立つ心する (あや)

カサブランカ301
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ヤマブキ(八重山吹) ~返り咲きと脱け殻~
- 2014/07/30(Wed) -
八重山吹の返り咲き

ちらほらと山吹が咲いている。
季節を飛んでの返り咲きだ。
暑い中のちょっとした感傷。

と、そばに蝉の脱け殻。
葉を左右の脚でしっかり抱えている。
地面を這い出て力を振り絞ってそこまで辿り着いて。
安心して新しい姿に変身…。

ジイージイージーと遠慮のないボリュームで鳴く蝉たち。
彼はその一つに加わっているのかもしれない。

   風に揺れ葉を抱える蝉の殻  (あや)

山吹と蝉の脱殻

蝉の抜け殻
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ツクシカラマツソウ(筑紫唐松草) ~線香花火~
- 2014/07/29(Tue) -
ツクシカラマツソウ16

見逃してしまいそうになるほどの小さな花が咲いていた。
筑紫唐松草だった。
か細い。
線香花火のようだ。
それも終わりに近づいた頃の。

  草木に風の象(かたち)を見たる夏   (斎藤梅子)

ツクシカラマツソウ14
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サボテン(仙人掌・短毛丸) ~感じた、今年もまた~
- 2014/07/28(Mon) -
短毛丸281

昨日の朝、感じた。
伸びている。
動いている。
綻び始めている。
きっと今夜だと。

部屋に運び入れた。
予想通り短毛丸の花は開いた。
午後7時、蕾は白い花となる。

蕾ははじめ、小豆ほどの小さな毛むくじゃらだった。
そして少しずつ膨らみ、花首がぐんと伸びていく。
その意思を持つかのような変容も何とも言えぬ。

開花を見届け、私は満たされて寝た。
朝3時に起きた時、部屋にはいい香りが漂っていた。
丁度の満開だ。
仙人掌の花はどれも美しい。

この後、花びらは力を失い、そしてその姿を終える。
短毛丸は夏の日の儚い花である。

  棘多くして仙人掌の花あえか  (山口速)

短毛丸282

短毛丸283

短毛丸284

短毛丸285
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ヤブカンゾウ(藪萱草) ~暑い昼間だけに咲く一日花~
- 2014/07/27(Sun) -
藪甘草271

どこもかしこも灼けるような暑さだ。
陽を受ける肌が痛い。
地面からの熱気が頭をもやもやとさせる。
うまく対処して過ごさなければ。
それにしても年々、猛暑のレベルが増している気がする。

花は咲く。
冷房も扇風機もない暑さの中で。
黙して。

  萱草は随分暑き花の色   (山本荷兮) 

藪甘草272

藪甘草273
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ヒマワリ(向日葵) ~みずまきしたっけ~
- 2014/07/26(Sat) -
ヒマワリに立羽蝶

まず一つ咲きました。
中輪の向日葵です。
やはり暑いこの季節に似合います。
早速留まったのはツマグロヒョウモンの雌でした。
続いて遊びに来たのはアブ君のようです。
昆虫にも人気な向日葵です。

♪ひまわり ゆうだち せみのこえ♪

   向日葵の一茎一花咲きとほす  (津田清子)

ヒマワリ262

ヒマワリ261
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ムクゲ(木槿) ~蚊と熊と揚羽蝶~
- 2014/07/25(Fri) -
ムクゲに揚羽250

蚊にさされた。
蓮華升麻に水遣りをしていた時のことだ。
左肘の裏と左脚の脹ら脛を。
不思議に痛いとか痒いとかより、そうかそんな季節なのだと穏やかな心持ちだった。

そこへ町からの広報が流れる。
  役場産業観光課から熊の出没情報についてお知らせいたします。
  今日昼頃、西山付近でツキノワグマの目撃情報がありました。
  付近の皆さんは十分注意をなさってください。
  また、その地域を通る際は鈴を付けるなどの安全対策をお願いいたします。
出たのは近くの温泉施設のある辺りらしい。
いい形でそれぞれが共存していけるといいのだが。

ピンクの木槿に揚羽蝶もやってきた。

   夏の蝶高みより影おとしくる  (久保田万太郎)

ムクゲピンク251

ムクゲピンク253

ムクゲピンク254
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ノウゼンカズラ(凌霄花) ~揺れて乱れてオレンジ~
- 2014/07/24(Thu) -
ノウゼンカズラ241

蔓を絡めて上へ上へ。
夏の空に凌霄花。
風に揺られて乱れ咲く。
花はオレンジ、ラッパ型。
その色形のままにぽとりぽとりと落ちる。
凌霄花は夏盛りの花。

  のうぜんの花は遠くに見ゆるなり  (今井杏太郎)

ノウゼンカズラ242

ノウゼンカズラ243
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ノカンゾウ(野萱草) ~一日の忘れ草~
- 2014/07/24(Thu) -
ノカンゾウ241

ノカンゾウが一株。
黄赤色の花を咲かせる。
6弁の花びらに薄い筋が走る。
朝に開き夕に終える。
一日だけの忘れ花。

蝉の声が日増しに大きくなる。
ソロからアンサンブルへ、そして今は大合唱。

どこもかしこも夏。
目にも耳にも夏。
心にも夏。

   野に咲いて忘れ草とはかなしき名  (下村梅子)

ノカンゾウ243

ノカンゾウ244
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ハギ(萩) ~夏本番~
- 2014/07/23(Wed) -
ハギ232

ここも梅雨明けだという。
これからは眩しい夏が続く。
熱中症にも気をつけなければ。

萩が咲いている。
この暑さ中で。
白い紫陽花のそばで。
草冠に秋と書いて「萩」なのだが。

萩は離れて全体を見るのもよい。
近寄って見る一つの花もいい。

   風立つや風にうなずく萩その他  (楠本憲吉)

ハギ231

ハギ233

ハギ234
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チャマメ(茶豆) ~モンキチョウの愛~
- 2014/07/23(Wed) -
モンキチョウ231

ナス、キュウリ、ピーマン、インゲン、キンジソウ、オクラ…。
夏野菜の自産自消。
ジャガイモは全て掘り終わった。
トマトや苦瓜はまだ少し先。
スイカは6つ、カボチャは4つ、食べきれず廊下の端でごろごろ。

毎朝、家の裏にある畑の様子を見る。

いつものように長靴を履いてアトリエのドアを開ける。
コンクリートの上にロープがある。
何気なく越えようとした瞬間。
それは少し右側へ動く。
ロープにしては少しのぬめり。
青大将だった。
踏み出した脚は、ドアの中にそっと戻る。
半分ほど開けたドアの中からその動きを見る。
そしてその模様の付いたロープが完全に姿を消したとき、ようやく脚は外に出る。
苦手だ。
思えば今年初めての彼ら訪問だ。
できればあまり来訪して欲しくない。

鋏を持ってボウルにナスとピーマンを採る。
茶豆の様子も見る。
育ちはよく、葉も青々と立派だが、豆のなりが少ない。
その中に一枚、黄色い葉を見つける。
近づくと枯れた葉だと思ったのはモンキチョウだった。
カップルで愛し合っていた。
いい光景だ。
濃い色のが雄で下になっている薄い色のが雌なだろうか。
5分…そのままの体制。
それにしても葉裏に逆さになって支える雄の愛の力。

畑に出るといろいろな発見があって楽しい。

  梅雨明けや胸先過ぐるものの影  (吉田鴻司)

モンキチョウ232

モンキチョウ233
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ムクゲ(木槿 ) ~あはれさに~
- 2014/07/22(Tue) -
ムクゲ221

白い花が木を覆う。
木槿が次から次と咲いていく。
次々と次々と。
そして花は短く、次々に落ちていく。
次々と次々と。
朝には地にある萎んだ多くの花。
昨日も掃き、今日も掃く。
明日も眺め、明後日も掃く。

  あらがはず一日終へる木槿かな  (篠田純子)

ムクゲ222

ムクゲ223

ムクゲ224
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グラジオラス(Gladiolus ) ~ゆれて揺られて~
- 2014/07/21(Mon) -
グラジオラス211

多くのところでもう夏休みに入ったようです。
ラジオからは夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操会が流れます。
夏のイベント、夏のお祭り…夏の風物詩が見られる時期です。
そして花にも夏の彩りが見られます。

今ここにはグラジオラスです。
まずは白など、いくつかのが先駆けです。
たしか黄色やオレンジや緑や紫や真っ赤などもあったような。
次に現れるのは何色…。

そうそう、和名では唐菖蒲(とうしようぶ)と言うんですね。
花言葉には「情熱的な恋」「たゆまぬ努力」などどありました。

   グラジオラス揺れてをのをの席につく  (下田実花)

グラジオラス212

グラジオラス213

グラジオラス214
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笛を吹く少年 ~「オルセー美術館展 印象派の誕生 ―描くことの自由― 」~
- 2014/07/20(Sun) -
笛を吹く少年(全)

~2014年夏、世界一有名な少年、来日。~
そんなキャッチフレーズに誘われて、東京六本木へ行く。

その少年は新国立美術館の「オルセー美術館展 印象派の誕生 ―描くことの自由― 」の第1室に居た。

マネの作品「笛を吹く少年」(1866年)である。
鼓笛隊の正装に身を包んだ少年がくりっとした目で横笛に音を吹き込む。
頬がほんのりと紅く染まる。
笛を持つまろやかな手と穴を抑えるやわらかな指。
年の頃は10代前半であることが見て取れる。
画面に配される色数はきわめて少なく、大部分を背景のシメントと服の赤と黒が占める。
それらに多少の明暗の変化は見られるものの、面的な着彩となっている。
光と影により陰影が描かれて立体感が表されているのは少年の顔や手と金属ケースなどの部分。
こうした色面的な表現は、当時彼が憧憬の念をもって所有していた浮世絵の影響なのだろう。
当時はジャポニズムが画家たちの間ではブームだった。
左足から帽子の先を結ぶ直線的な右側のラインに対し、右足からのそれは緩やかなS字を描く。
そこに笛とケースが上方でほぼ直角に交わり画面にアクセントを付けて引き締める。
一見単純な構図であるが、静の中に動を、柔らかさの中に緊張感が効果的に表現される。
描写はきわめての細かな写実というわけではないが、少年の息づかいや体温までもが観る者に伝わる。

他にミレー、モネ、ルノワール、セザンヌ、ドガ、モリゾ、シスレー…等々。
それらオルセーから来た展示総数84点の作品の中でこの紅顔の美少年の前は一番の人だかり。
確かに世界一有名な少年というのに違わないほどに、鑑賞者を惹きつけていた。

  描かれし少年に逢う東京の夏   (あや)

笛を吹く少年(顔)

笛を吹く少年(手)

笛を吹く少年リーフレット1
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アマリリス( amaryllis・レッドライオン) ~タンタンタンタンタンタンタン調べは~
- 2014/07/20(Sun) -
レッドライオン蕾

「レッドライオン」、深紅の獅子。
勇ましい名のアマリリスです。
背を向けて咲きます。
黄色い雄蕊は音符のように並び、雌蕊がトロンボーンのようにのびています。
鉢の中で冬を越しての花姿です。

  アマリリス男の伏目たのしめり   ( 正木ゆう子)

アマリリス191

アマリリス192

アマリリス蕊
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エドシボリ(萩・江戸絞り) ~夏盛りの絞り模様~
- 2014/07/19(Sat) -
エドシボリ191

小粒の萩です。
白の中にピンクの花色です。
江戸絞りと言います。
花びらが絞り模様を連想させるからなのでしょう。
浴衣の柄に似合いそうです。
萩は秋の季語ですが…。

  風立つや風にうなずく萩その他  (楠本憲吉)

エドシボリ192

エドシボリ193

エドシボリ194
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墨田の花火(額紫陽花) ~夏の夜の花~
- 2014/07/18(Fri) -
墨田の花火143

夏の夜空を彩る花火。
先週あたりから打ち上がっている。
花火の盛んなこの地、これから毎週のようにどこかで見ることができる。

そんな折、叔父が花火飾りを持ってきてくださった。
縁台に腰掛けて、花火を眺める情景をイメージして作った作品だ。
上に大きく開く花火、下には打ち上げの様子。
縁台には座布団が二つ、軒には風鈴がぶら下がり涼を呼ぶ。
材料の全てを自分で調達し、切って貼って折って組み合わせての手作り。
風鈴の縁どりは1㍉にも満たない幅、丸い鐘形は切り込みによってできている。
短冊や打ち金まで微に入り細に至って作り込まれる。
歳は80の半ばに達しようとするのにこの器用さ、見事である。
こうして四季折々の飾りを届けてくださる。
次のテーマもすでに決まっていて、その構想を楽しげに話される。
小一時間掛けて来られる車の運転が少し心配だが。
帰り際、玄関そばに咲いている紫陽花に目が留まったよう。
「可愛いアジサイだね」
「エエ、墨田の花火と言うんです」

  揚花火二階灯してすぐ消して (長谷川かな女)

花火飾り1

花火飾り2

飾り花火3

墨田の花火142

墨田の花火141
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ヒペリカム・サンバースト(ポンポン咲き金糸梅) ~ふんわりの蕊の中で~
- 2014/07/17(Thu) -
ヒペリカム7171

鮮やか黄色の花。
たくさんの蕊がふっくらと盛り上がる。
チアガールの持つポンポンのように。
仲良く背中合わせで咲いたりもする。

これはヒペリカム・サンバースト。
陽射しが一段と強さを増す。

やってきたのは蜜蜂。

  蜜蜂やしきりにとんでたのもしき  (高野素十)

ヒペリカム7172

ヒペリカム7173

ヒペリカム7174

ヒペリカム7175
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コオニユリ(小鬼百合) ~いいことといい場所~
- 2014/07/16(Wed) -
コオニユリ160

くるっと反り返る花びら。
オレンジ色の中に濃赤の斑点。
長~く伸び出る蕊。
それはコオニユリ。

おやおや、斑点かと思っていたらその模様が動く。
アリだ。
そこになにかいいことがあるんだろうか。

   起ち上る風の百合あり草の中  (松本たかし)

コオニユリ161

コオニユリ162

コオニユリ163

コオニユリ11
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キバナコスモス(黄花秋桜) ~「どこかにいい国があるんだ」と鳴いている~
- 2014/07/15(Tue) -
黄花秋桜7151

夕べ午後6時過ぎ。
窓を開けて一人夕風に浸っているときだった。
カナカナカナ…カナカナカナ…。
聞こえてきたのは蜩の声。
少し甲高く、少し哀調帯びて。
たしかに待たされた蝉の時ではあるが。
しかし、いつもからするとその声はしばらく先に奏でられるもの。
たとえば「晩夏の夕暮時にもの悲しい蜩の声」という情景。

黄花秋桜も咲く。
さまざまな黄色系の色が並んで風に揺れる。
「♪こんな夏の日の縁側で、黄色いコスモスを見てあなたは繰り返し話す…♪」なんて歌詞はそぐわない気もする。

私の頭に刻まれたスケジュールと違った諸相が時々回る。

   ひぐらしに肩のあたりのさみしき日  (草間時彦)

黄花秋桜7152

黄花秋桜7153

黄花秋桜7154
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ヘリオプシス・ヘリアントイデス ~はなぐもさん、み~つけた~
- 2014/07/14(Mon) -
ヘリオプシス・ヘリアントイデス1

昨日、初めて蝉の鳴き声を聞きました。
1匹だけです。
まだ己の存在をささやかに示すほどの愛らしさです。
でも、これから賑やかに音量を上げていくのでしょう。
本格的な暑さの到来を知らせます。

たくさんの黄色い花です。
ヘリオプシス・ヘリアントイデスです。
小さな花蜘蛛が遊んでいます。

  蝉鳴けり泉湧くより静かにて (水原秋櫻子)

ヘリオプシス・ヘリアントイデス2

ヘリオプシス・ヘリアントイデス3

ヘリオプシス・ヘリアントイデス4
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キキョウ(桔梗) ~木漏れ日の花一輪~
- 2014/07/13(Sun) -
キキョウ7131

庭の片隅。
木漏れ日ゆらゆら花一輪。

花は鐘、bellflower。
蕾は風船、balloonflower。
色は青紫、桔梗色。

気温は猛暑、夏盛り。
桔梗は涼し、秋の七草。

  ふつくりと桔梗のつぼみ角五つ  (川崎展宏)

キキョウ7132

キキョウ7133

キキョウ7134
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アジサイ(紫陽花) ~そっーと そっとー~
- 2014/07/12(Sat) -
アジサイ7121

ラジオから愛らしい童謡が流れる。
とくに結びの~そっーと そっーと つきました とんとん とん~がやさしい。

      あじさいてまり   (作詞 小林純一  作曲 中田喜直)
   あじさい あじさい 花てまり
   風が 一つ 二つ つきました
   そっーと そっーと つきました とんとん とん

この時期、風呂の中で、畑作業しながら耳にする。
いつのまにかそのメロディーと歌詞まで覚えた。
童謡はいい。
こどもの夢や親子の愛や動物との絆や自然の情景が深く濃くやさしく歌われる。

今、庭にもさまざまな紫陽花が。
♪風が 一つ 二つ つきました♪
♪とんとん とん♪

  七情のなかの一情濃あぢさゐ  (本宮鼎三)  

アジサイ7122

アジサイ7123

アジサイ7124
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ユリ(タラゴナ・TARRAGONA)~香を深く吸ふ~
- 2014/07/12(Sat) -
タラゴナ7121

7月は百合にも成長を促します。
それぞれに背ぐんぐん伸ばしています。
真っ先に咲いたのは黄色く大きなタラゴナ。
中で赤茶色の蕊がりんりんと揺れます。
花粉がたっぷりです。
鼻を近づけて香りを吸い込みました。
ス~ン。

  ひだるさをうなづきあひぬ百合の花  (各務支考)

タラゴナ7122

タラゴナ7123
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ガクアジサイ(額紫陽花) ~絵を飾る額のように~
- 2014/07/11(Fri) -
ガクアジサイ71

青い花の周りを薄赤紫の萼が縁取る。
まるで額に飾られた絵のように。
小さな花には小さな蕊。

ふと考えた。
周りの萼がないこの花のことを。

絵を生かす額。
額に生かされる絵。

季節は梅雨さなか。
紫陽花の輝くとき。

  かなしみのはづれより咲く額の花  (平井照敏)

ガクアジサイ72

ガクアジサイ73
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ホリホック(立葵・hollyhock ) ~上へ上へ~
- 2014/07/11(Fri) -
ホリホック7101

ホリホック。
これも梅雨時の花。
今年は黒紫の株だけ。
他の色はどうしたのだろう。
休んでいるのか、それとも寿命を迎えたのか。

下から上に向かって花は咲く。
一番上に到達した頃に梅雨は明けると伝えられるのだが…。
あと10日ほどになるか。

  立葵いま少年の姿して  (岩田由美)

ホリホック7102

ホリホック7103
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オタフクアジサイ(お多福紫陽花・渦紫陽花) ~人を爽やかにして~
- 2014/07/10(Thu) -
オタフクアジサイ7101

ちょっと変わった表情をしているのはオタフクアジサイ。
ふっくらとした笑顔のお多福さんを連想しての名付けだろうか。
お上品というより愛らしい。
例えば紫陽花には人間模様が紡がれた物語があったりする。
でもこれは心爽やかにしてくれるそんな明るさをもつ。
しっとりとした大人というより無邪気な子どもといった感じ。
正しい和名は渦紫陽花とある。
これも形が丸みを帯びたところに因むのかもしれない。

咲き出してからおよそ1週間。
花はうす緑から濃い青へと色移りしていく。

  あぢさゐの藍をつくして了りけり  (安住敦)

オタフクアジサイ7102

オタフクアジサイ7103

オタフクアジサイ7104

オタフクアジサイ7105
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コスモス(秋桜) ~夏桜?~
- 2014/07/10(Thu) -
コスモス7101

「えっ、もうですか?」
そう言いたくなるような光景です。
まだ7月も早いのに。
コスモスが咲いています。
夏本家のヒマワリより先に咲くなんてねえ。
秋桜の文字を夏桜と書き変えてもよさそうです。
暑さに負けないように願います。

   コスモスのまだ触れ合はぬ花の数  (石田勝彦)
 
コスモス7102

コスモス7103

コスモス7104

コスモス7105
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カスミソウ(宿根霞草) ~周りのために~
- 2014/07/09(Wed) -
カスミソウ791

遠目では白くうすぼんやりと。
それが霞を連想させ。
だから霞草。
目を凝らせば。
白い小さな5弁の花。
清楚。
毎夏、同じ場所で。

例えば花束で。
けっして主役とはなり得ず。
いつも引き立て役。
幸せと喜びの薔薇やカーネーションを周りで囲む。
でも、華やかさの演出には必要な存在。

陰で支える。
そんな人も。

やってきたのはフタモンアシナガバチ。
ちゃんと好かれている。
ちゃんと見ている。

  はつきりと咲いてゐしかば霞草  (後藤比奈夫)

カスミソウ792

カスミソウ793
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