ツバキにヒヨドリ(白椿に鵯) ~愛でたい私と食べたい彼~
- 2019/03/31(Sun) -
白椿に鵯191

雨の日だった。
そんな中、濡れ頭のヒヨドリが白椿にやってきた。
ちょうど花そばのいいポジション。
部屋からガラス越しにその様子を追う。

警戒するかのように辺りに目を巡らす。
「雨だし、そんな時に来るのはオレぐらいだろうな」
「さてと、邪魔者もいないし、ゆっくりいただくか」とでも。
左のツバキに首を傾けて嘴を差し込む。
今度は右のツバキの花蜜。

多くの花びらのところどころが変色している。
そしてそうした花のいくつもが下に落ちている。

晴雨構わず毎日やってくる彼。
私は無傷できれいなままの白椿を愛でたい。

   椿咲くたびに逢いたくなっちゃだめ  (池田澄子) 

白椿に鵯192

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ミツマタ(三椏) ~その名の通り~
- 2019/03/30(Sat) -
ミツマタ191

山茱萸の下で三椏も咲きます。
筒状の黄色い花と朱色の花が一つの株から仲良く咲いています。
その様子に楽しくなります。
花は優しい香りを届けてくれます。

その名の通りに枝が次々と3本に分かれて伸びていきます。
ほかにはあまり見られない分枝の仕方ではないかと思います。
掌を広げ、5指のうち小指と薬指を内側にぐっと曲げたときの残りの親指と人差し指と中指が作る形のようにです。
見る度に面白くてそんなことをしたりします。

いろいろな色と形の花が次々に訪れてくれる嬉しい春です。

   三椏の花に光陰流れだす  (森澄雄)
 
ミツマタ192

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ミツマタ194

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サクランボ(オウトウ・桜桃の花) ~花は赤い実に~
- 2019/03/29(Fri) -
桜桃の花191

サクランボの木にも花が満ちる。
蕾はほんのり紅色。
開けば白みを帯びて。
美しさは桜にさほど負けていない。

そしてそれは初夏にはかわいい赤い実に。
花の数が実の数。
期待できる。

近くでピーピーピー。
鵯も「楽しみにしているよ」って?

   桜桃の花純白を通しけり  (福田甲子雄)

桜桃の花192

桜桃の花193

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スイセン(水仙・narcissus) ~知人の個展へ~
- 2019/03/28(Thu) -
丸山氏個展案内状より

20数年来の知人から個展の案内状をいただいたのは一月ほど前だった。
私より年少の彼は二紀会会員で、幾度も受賞を重ねている実力派である。
“「ひとのかたち」を探りながら、日常の中でふっと見えてきた「ひとのかたち」の一瞬の動きを描きつづけている”と彼は言う。
学生時代から今日までの、50号から150号までの自選作品の展示である。

初日の開館時間に合わせて車を走らせて50分。
会場の広々とした展示ホールに大作がずらりと並ぶ。
久々の再会に互いに顔がほころび、話が盛り上がる。

作品の中の全身の人物像はどれもが大きくデフォルメされ、性別年代も定かではない。
画面の色彩は抑制され、白や褐色に近い色調で統一されて、見る者を人間の営みへの問い、あるいは哲学的な暗示に誘う。
貫かれるテーマ、「ひとのかたち」(すなわち生きること)を追求する姿には敬服する。

同じ道を返し、目にいろいろな春を感じながらハンドルを握る。
家への入り口には背の低いスイセンがかたまって咲いている。

   水仙のひとかたまりの香とおもふ  (黒田杏子)

ミニ水仙191

ミニ水仙192

ミニ水仙193
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サンシュユ(山茱萸)  ~黄金色のお花見~
- 2019/03/27(Wed) -
サンシュユ191

桜に先んじて山茱萸も満開。
枝が黄金色の花で染まる。
枯れのある太い幹には胴吹きの花もいくつか。
離れたそこがいいんだ。

一足先のマイお花見。
明るいきぶん。
幸せきぶん。
嬉しいきぶん。

  枯色に山朱萸の黄の新しや  (高木晴子)

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ウメ(豊後梅) ~「木の花は…」~
- 2019/03/26(Tue) -
豊後191

豊後梅も見頃。
これは梅干し用の実を収穫するために育てている木。
でも薄い桃色の花はなかなか気品があって美しい。
また蕾の袋が解かれて開き始める姿もとても趣があっていい。

「木の花は こきもうすきも紅梅」(枕草子第三七段)
清少納言が木に咲く花のうちで真っ先にあげるのは紅梅。
当時の主流であった白梅よりも、色を染める花に惹かれていたようだ。
それになにかしらの女性的な繊細さを感じ取っていたのだろうか。

去年の実りは少なく、漬けたのは2キロだったと記憶している。
今年はどのくらいがなるか。
ところで清少納言も梅干しを作って食べた?

   紅梅やゆつくりとものいふはよき  (山本洋子)

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ユキワリソウ(雪割草) ~展覧会を観に~
- 2019/03/25(Mon) -
奇想の系譜展・ラファエル前派の軌跡展

展覧会を観に出かけた土曜日の東京は冬のように寒かった。
そのうえ、雨まで降って。

上野で『奇想の系譜展』(東京都立美術館)を観る。
伊藤若冲、曽我簫白、長沢蘆雪、岩佐又兵衛、狩野山雪、鈴木其一、白隠慧鶴、歌川国芳の奇才六人。
展観する絵に当時の典型や主流から離れた奇想の表現がつまっている。
おどろおどろしさやユーモアやとんでもない不思議の世界に魅了される。
皇居の三の丸尚蔵館で『天皇皇后両陛下の肖像画』を拝観。
テレビの特別番組で見た野田弘志さんの制作風景と重ねながらじっくりと鑑賞。
肖像を越えた肖像画とも言うべき、人間性、内面性までをも徹底的に追求した写実の真髄。
お台場のホテルに泊す。
翌日曜日は青空が広がる。
丸の内にある三菱一号館美術館で『ラファエル前派の軌跡展』を観る。
ラスキンの哲学から生まれたラファエル前派の若手画家たち。
就中ロセッティはよかった。
紀伊國屋書店、東急ハンズに寄ってバスタに向かう。
15:05発の高速バスに乗って帰宅。
疲れたが、満足。

庭にはまた新たな雪割草。
やわらかに波打つ細長いのと桃色の蓮のような花びらの2種類。
たしかもう一つ青い色のもあった気がする。
それはまだ土の中でウオーミングアップ中なのか、それとも絶えてしまったか。

   飾りなき心のまこと雪割草  (小澤克己)

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雪割草3193

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アセビ(馬酔木) ~春のひとりごと~
- 2019/03/24(Sun) -
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アセビがたわわ。
いわゆる鈴なり。
一つひとつはバルーンのような小さな花。

中はどうなっているのだろうかと覗く。
なるほど。
雄しべと雌しべが見える。

ハナアブがやってきた。
虫たちも待っていた春。

  いっせいに馬酔木の花のひとりごと  (延原ユキエ)

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スイセン(水仙)  ~草取り~
- 2019/03/23(Sat) -
水仙1191

畑の草取りをする。
夏のと違って、この時期のは抜けやすい。
捗る。

シジュウカラ、ジョウビタキ、ツグミなどの声。

陽射しがあり、少し汗ばむ。
終わる頃には顔もほてっていた。

今年は作付け面積を減らすつもり。
体がそうしてほしいと言っている。
頭もそれがいいと言っている。

スイセンも咲き出す。

   水仙や古鏡の如く花かゝぐ   (松本たかし)
 
水仙1192
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マンサク(満作) ~「やあ」、「おお」~
- 2019/03/22(Fri) -
満作2193

お茶を買うために近くの大型スーパーに行った。
長年その茶舗で同じ銘柄のをずっと買っている。
と、店にやってきた客と目が合った。
隣村に住む勤務が一緒だった同じ歳の友人である。
「やあ」
「おお」
「元気かや」
「変わりない?」
奥様が後ろに立っておられたので、ご挨拶する。
少し近況を語り合う。
「じゃまた」
「うん、例の会でな」
同じ年度に同職に就いた仲間とは1年に一回の同期会がある。
毎年楽しみの一つである。
ただ、年々参加者が少しずつ減っているのが気がかりではある。

家に戻り、茶筒に入れる。

庭のマンサクも盛ん。
縒れた紐状の花が枝から溢れるように吹き出る。
咲きはじめてからひと月、木は黄色く染まる。

春には黄色い花…。

   ほれぼれと見てまんさくの花不思議  (稲畑汀子)

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満作2191

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フクジュソウ(福寿草) ~今は葉とともに~
- 2019/03/21(Thu) -
福寿草3201

フクジュソウは数カ所に別れてあり、その一つではまだ咲いている。
それらの内の最初が咲いたのは1月下旬のかなり寒い時分で、その時は土の上にちょこんと花だけだった。
そしてそれから2ヶ月ほど過ぎ、春の彼岸の今は葉を広げた姿で咲く。

もともとは一ヶ所だけだったのだが、どうしてこのように離れたところで咲くようになったのかはよく分からない。
風が種を運んで増やしてくれたのかもしれない。

花言葉は見れば「幸せを招く」「回想」「思い出」…。

この花を見るたび、何かしらのささやきが聞こえてきそうな気がする。

   色こぼすよりの日数の福寿草  (稲畑汀子) 

福寿草3202

福寿草3203
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クリスマスローズ(Christmasrose) ~春の毎日~
- 2019/03/20(Wed) -
黒紫クリスマスローズ191

次々の春の色と形。

きのう畑を耕せば丸々と太ったミミズが出てきた。
青い模様の蝶が飛んでいった。
片栗や芍薬の芽も土の上にある。

現れ来るたのしさ。
見つけるうれしさ。

今度のクリスマスローズは黒紫。
それもたがわず俯いて。

   クリスマスローズ仰向くことのなく  (椋本一子)

黒紫クリスマスローズ192

黒紫クリスマスローズ193
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ユキワリソウ(雪割草) ~咲いたのね~
- 2019/03/19(Tue) -
雪割草2191

八重の雪割草の横で一重のも咲いた。
ピンクの小さな花で葉はまだない。
その下にはかわいい蕾も顔を出す。

そのたたずまいはその名そのものである。

    みんな夢雪割草が咲いたのね  (三橋鷹女)

雪割草2192

雪割草2193

雪割草2194
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ボケ(木瓜)  ~道作り~
- 2019/03/18(Mon) -
ボケ191

自治会総出の道作りがあった。
この時期、道路の両脇には里山などからの落葉や落石が溜まる。
それらを片付ける毎年の協働作業である。
長年の慣行のため、誰が指示すると言うこともなくそれぞれでてきぱきとこなしていく。
40分ほどで終わる。
きれいになり、道幅も元通り広くなった。

家に戻り、鋤簾を洗い片付ける。

その横で木瓜の花がちらほら咲き始めている。
まだ多くは蕾。
例年、満開になるのは4月初旬から中旬にかけて。

   雲の影あまた過ぎ木瓜開く  (水原秋櫻子)

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ボケ194

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クリスマスローズ(Christmasrose) ~「私って何?」~
- 2019/03/17(Sun) -
河合隼雄心の天気図より

色褪せた紙が出てきた。
書かれた文字もだいぶ薄くなっている。
昔のモノは手紙や葉書なども含め、ほとんど焼却処分したつもりだったが。
頭に、河合隼雄著『こころの天気図』と書いてあるから、読後のメモだ。
20数年前のものか。

・ここでこうしている「私」とはいったい何なんだろう?
・僕は自分とは何か、死ぬまでわからんのじゃないかと思う。
・人生に絶対正しい答というのはない。絶対正しい答がないから、人生が面白いんじゃないか。
・大切なのはどんな道を選ぶにしても「私はこうした」といえるやり方で選んだかどうかだ。
・あの生き方もある、こちらもある。しかし私はこう生きるというところで、人は自分を生きる。そこにその人のクリエーション―創造性が入る、個性が入る。どの方法がただしいか、間違っているではない。
・だれの中にも「もう一人の私」がいる。私とは何かを知ろうとするとき、この存在を忘れない方がいい。
・「私って何?」、何?こんがらがった時の対応策は、何でもいいから好きなことをすることだ。今私は好きなことをしている。それが答なのである。「私って何?」の答はその中にあるといっていい。
・ものすごく大事なことは、自分ができるようにしかできないということだ。

仕事で悩んだり、人間関係で苦しんだり、自分を見失ってもがいたり、誰かに励まされたり…。
そしてまだ「私って何?」

三月、身のまわりのいろいろを片付けよう。

  クリスマスローズ春日につぶやけり  (柳田皓一)

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クロッカス(Crocus)  ~そんな時分~
- 2019/03/16(Sat) -
白クロッカス191

きのうは県内の多くの小中学校で卒業式があったようだ。
こちらでも着物姿や正装の大人の姿を見かけた。
子どもたちも巣立ちの時。

草取りをしているところへ尉鶲が来てくれた。
「ツゥツゥツゥ…」と鳴く。
「精が出ますね。お疲れ様です」とまるで励ましてくれているかのように聞こえる。
そろそろ彼もこの地から離れて北の大地へと旅立つ頃か。

可憐な白いクロッカスも咲き出した。

     日が射してもうクロッカス咲く時分 (高野素十)

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白クロッカス193

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フユシラズ(冬知らず・カレンデュラ・ Calendula) ~久々の畑仕事~
- 2019/03/15(Fri) -
フユシラズ191

久しぶりに畑仕事をした。

鼻炎の薬を飲んでから家を出た。
畑は2つあるが、行くのは車で2分ほどの所にある方である。

メインは草取り。
約3時間の働き。
予定の半分しか進まなかったが切り上げる。
それでもやり終えたところを見ればその差が歴然として気持ちいい。

畑を取り囲むようにそこかしこにオオイヌノフグリに混じってフユシラズが咲いている。
その花の中に小さな虫などがいるなぞ、春に似つかわしい。

薬効あって、くしゃみは一度も出ることはなかった。
今日続きをしてすべてを終わらせるつもりだ。

   はじめての耕しの鍬尊べり  (能村登四郎)

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スイレン(睡蓮の芽生え)  ~水の中にも春~
- 2019/03/14(Thu) -
睡蓮の芽生え191

睡蓮鉢の前を2、3歩通り過ぎた時だった。
「ん?」
何か違うのを感じた。
足を戻し、睡蓮鉢に目をやった。
スイレンが芽生えていた。
はじめて気付いた。
出て間もない様子で、葉はどれもが両脇をくるりと巻いている。
そのうちのいくつかは水の上までわずかに伸び、小さな波紋を作っている。

これは盛夏にレモンイエローの花を咲かせる。

土の上だけでなく、水の中にも春が生まれている。

   草萌ゆる何かなさねばならぬかな  (森田桃村)

睡蓮の芽生え192

睡蓮の芽生え193
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春の微睡み(石膏直付け)  ~モチーフだけを先に決めて~
- 2019/03/13(Wed) -
1完成作1

3月12日、昨日仕上がる。

「若い女性像を作ろう」と、モチーフだけを決めてスタート。
普通はテーマが先なのだろうが。
ポーズ、大きさを考え、想を練る。
ふと、微睡む姿が浮かぶ。

スケッチなしで、すぐに心棒を立てる。
イメージの中にある像を描きながら発泡スチロールで大まかな動きを作る。
その後は一気に石膏を付けてボリュームを出していく。
荒付けは思い切りよく大胆に進める。
付けては削り、付け加えては包丁や鏨でたたき落とす。

中付けの段階に入り、何度もチョークで線を引きながら動勢や均衡を確かめる。
さらに顔面の各パーツの位置や大きさ、傾きなどを慎重に見極める。
彫刻刀や鑢などを用いて、口、耳、鼻、目などの細部の表現をする。
よく考えれば、目を閉じた作品を作るのは初めてだ。
モデルがおれば楽なのだが…。
結局、表情のポイントとなる目の表現が一番最後になった。

そして髪。
最初は黒い長髪で有名な女性タレントのようにしようと考えていた。
しかし、徐々に形ができてくるに従い、首のやわらかなラインを生かそうと思った。
特にうなじから肩にかけての流れを。
さすれば、それを見せるには短髪の方が良い。
宝塚の男役のようなイメージが浮かび、オールバックで。

造型を始めておよそ20日で終了。

仕上げはいつものように、ポスターカラーでブロンズ風に着色。

次は久々に木彫で作ることにしよう。


そうそう、その前に放っておいた手つかずの畑仕事をしなくては。

    うららかといふほかはなき午後となる  (稻畑汀子)


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12完成作2

13完成作3

14完成作4
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ツルニチニチソウ(蔓日々草)  ~春の訪問者~
- 2019/03/12(Tue) -
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昨日訪ねてきてくれたのは仲良し三姉妹。

姉は福岡、双子の妹はそれぞれ長野と上田で学業を終え、この春から新社会人となる。
ちょうど帰省で揃ったので一緒に遊びに来たいと、4日前に電話があった。

学生生活の思い出、学びの中で取得した専門資格や国家試験のこと、これからの仕事や会社についても話してくれる。
明るく弾む会話とその言葉の端々に、次のステージへの期待と希望に満ちた洋々としたものを感じる。
そして姉は大分へと、また勤務地は三人離れてばらばらになるとのこと。
爽やかな彼女らと話す内に私まで同じ新卒の頃に引き戻され楽しい。
就く職種はまるで違うが、誠実な三人故、きっとそれぞれにスキルアップし、有為な存在になることだろう。

2時間ほど経ち、電車の時刻に合わせて駅まで送った。

別れがあり門出がある区切りの3月である。


桔梗色のツルニチニチソウも咲く。

   春と呟く唇を湿らせて   (林なつを)

ツルニチニチソウ192
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キジバト(雉鳩)  ~共同作業~
- 2019/03/11(Mon) -
雉鳩の巣作り191

このところ庭に雉鳩がいるのをよく見かけていた。

歩きながら地面をつついて何かを食べるというのでなく、多くの場合木にとまっている。
よく見ると、口に小枝を咥えている。
辺りを見渡してわかった。
愛の巣作りを始めていたのだ。
場所は駐車スペース横、レッドロビンの生け垣の中。
これまではサンシュユに作ることが多かったが、ここは初めてだ。

雄が何度も枝を運ぶ。
そこには可愛い目をした雌が待っている。
そして二羽でゴソゴソして整えている様子。
だいぶ形になっているので完成するのも間近かもしれない。
産卵、そして雛の誕生が楽しみになる。


見慣れた景色がいつものように目の前にあること…
あたりまえの日常が変わらずあたりまえにできること…。
時間はただ静かに返らぬ時を刻む。

    三月の地へ下ろされし大時計  (丸井巴水)

雉鳩の巣作り195

雉鳩の巣作り193

雉鳩の巣作り194
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ユキワリソウ(八重雪割草) ~ほがらかに~
- 2019/03/10(Sun) -
八重雪割草191
 
薄いピンクの雪割草。
ふかふかの落葉布団を押しのけて。

朗らかな顔で。
「こんにちは。お久しぶりです。お元気でしたか」
私も微笑み返しで。
「こんにちは。1年ぶりですね。ぐっすり眠れましたか」

次に土を割って挨拶してくれるは何の花?

   飾りなき心のまこと雪割草  (小澤克己)

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八重雪割草193

八重雪割草194

八重雪割草195
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クリスマスローズ(Christmasrose) ~割る~
- 2019/03/09(Sat) -
クリスマスローズ3090

熱いお茶を淹れた。
飲もうと持ち上げた途端、手からするっと滑り落ちた。
床に音を立てて割れた。
長年使ってきた愛着のある湯呑みだった。
手の感覚も…。

先日は味噌汁の入った碗を食べる直前に絨毯にひっくり返すし。


薄緑のクリスマスローズも咲く。
花は葉色と似て紛れる。

   クリスマスローズ俯きて春の風情なり  (牧原佳代子)

クリスマスローズ3091

クリスマスローズ3092

クリスマスローズ3093

クリスマスローズ3094 - コピー
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シュウメイギク(秋明菊の綿) ~虫たちも外に出て来て遊ぶ頃~
- 2019/03/08(Fri) -
秋明菊の綿191

シュウメイギクが白い花を咲かせたのは秋。
三月になり、それはふわふわの綿姿。
その変わりの妙。

その中に赤いナナホシテントウ。
陽気に誘われて虫たちも出て遊ぶ。

私はくしゃみと鼻水が続く。

   冬越してわが耳たぶにてんと虫  (金子兜太)

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秋明菊の綿193

秋明菊の綿194
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フキノトウ(蕗の薹)  ~引退いたしました~
- 2019/03/07(Thu) -
フキノトオ1931

昨日一通の挨拶状が届いた。

 平成二十五年初土俵以来相撲道に精進して参りましたが、本年初場所をもって相撲界を引退いたしました。

中学生の頃から知っている君は高卒と同時に角界に入門した。
去年ようやく三段目に上がったところだったが怪我のため休場を余儀なくされ、快復もままならず、再出場もできず一年が経過。
そして無念の中、引退を決断。

律儀な青年で毎場所番付表を送ってくれた。
名古屋場所の後、丁髷姿で家に立ち寄って挨拶に来てくれたこともある。
新聞で郷土力士の取組表で彼の結果を見るのも楽しみだった。
土俵で勝負する彼の姿を実際に見ることができなかったのが心残りである。

今度の日曜日から春場所が始まる。
もうその番付表は届かない。
少し淋しい。

 今後は元プロアスリートとしての経験を活かし、スポーツを支える側の人間になりたいと考えています。

新しい道を歩む決意も記される。
早速ペンを執り、その再出発にエールを送る。


庭では蕗の薹が少しずつ開いている。

   転がつて空見る自由ふきのたう   (小林みさ)

引退挨拶528

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フキノトオ1933

フキノトオ1934

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フクジュソウ(福寿草・ことぶきぐさ) ~急に~
- 2019/03/06(Wed) -
福寿草3051

昨日、急にだった。
周りをはばかるほどの連続する大きなくしゃみ。
無意識の中で意に反して流れ落ちる鼻水。
辺りに飛んでいる。
まだ目の痒みがないだけ救いだ。
マスクは去年のストックがまだ多く残っているはず。
上手に付き合う。

福寿草が新しい所にひょっこり顔を出していた。
自然に増えているらしい。
艶やかに開ききった花はもちろんだが、これからの蕾の姿も趣がある。
ここにもまた小さな春。

そういえばその症状は福寿草にカメラを向けた後、部屋に入ってからだった。
入浴後は落ち着いた。

  福寿草母なる子なる蕾かな  (山田弘子)

福寿草3052

福寿草3053

福寿草3054
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クリスマスローズ(Christmasrose) ~春の光~
- 2019/03/05(Tue) -
クリスマスローズ3052

きのう河津桜が一輪開花した。
見頃になるのも近そうだ。

草木は季節に、春の光に敏感。

  心のスイッチ  東井義雄

  人間の目は
  ふしぎな 目
  見ようという心がなかったら
  見ていても 見えない

  人間の耳は
  ふしぎな 耳
  聞こうという心がなかったら
  聞いていても 聞こえない
   (略)

クリスマスローズも次々に花を咲かせている。

3月も5日。

   三月やともかく越えて来たる日々 (稲畑汀子)
 
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クリスマスローズ3053

クリスマスローズ3054

クリスマスローズ3055

クリスマスローズ3056

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クロッカス (Crocus) ~「私を信じて」~
- 2019/03/04(Mon) -
クロッカス191

クロッカスが咲いた。
葉は伸びやらぬ土のすぐ上。

♪~春が生まれてる~♪
見つけて喜ぶ目。
三月入って日々そんな感じ。
楽しい。

黄色いクロッカスの花言葉は「私を信じて」。
そっと一輪。

   日の庭に愛語撒くごとクロッカス (下村ひろし)

クロッカス192

クロッカス193

クロッカス194

クロッカス195
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雛飾り(紙細工) ~叔父の手仕事とタイヤ交換~
- 2019/03/03(Sun) -
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玄関には叔父手作りの小さな雛飾。
お雛様は3㎝、屏風の高さは10㎝、雛壇の壇幅21㎝。
扇や弓、矢、刀などの作りは㍉単位の繊細な手仕事。
見事。

そういえば今年になってまだ叔父とお会いしていない。
80後半の一人住まい。
お元気でお過ごしだろうか。

きょうはスタッドレスタイヤを普通タイヤに履き替えよう。
毎年三月第1週の日曜日と決めている。

  ひな祭我がたのしみを飾りけり  (林田加杜子)

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コウム(原種シクラメン・Cyclamen coum) ~そして三月二日~
- 2019/03/02(Sat) -
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薄いピンクの小さな花が咲く。
その原種シクラメンのコウムがあるのは斑入り藪蘭の中。
厳しい寒さが終わり、春の光が注ぐ頃にいつも。

福寿草もそばに。
それぞれが好きな場所で。

そしてきょうは三月二日。
紫の雲に乗って空の彼方へ行った父と会話する日。

   シクラメンはシクラメンのみかなしけれ   (中村汀女)

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ミニコチョウラン(胡蝶蘭) ~春は漲る~
- 2019/03/01(Fri) -
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目覚めたとき、首筋が少し汗ばんでいた。
暖かさを感じた三月の初めの朝。

「三月」という言葉は何かきのうまでとは違う気分にさせてくれる。
「春!春!春!」

衣もすこし春色に替えよう。

   少年や六十年後の春の如し  (永田耕衣)

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