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食べる事と、命をいただく事について考えます。 狩猟、素潜り、釣り、採集、手作り等々

最後の戦い

猟期が終わったばかりですが有害鳥獣捕獲に出動!


昨年の4月に始まった有害鳥獣捕獲活動ですが、本年度はこれが最後の出動になります。
ふぅ、忙しい~。


場所はいつもの島(笑)。
2011.03.28最後の戦い1


ここは禁猟区になっているので猟期は誰も狩猟ができません。
12月にも駆除に来たけど、またイノシシが暴れているようです。
2011.03.28最後の戦い2
(島の人から説明を受けています。「あそこら辺から毎晩出て来るんだぁ」)



下から待ち(狙撃手)を配置して島を登って行きます。
島という特殊な地形なので、普通の巻き狩りとは異なる配置で待ちを配って行きます。

私は一番上の待ち。



勢子の人について山頂まで行くと、すぐに犬の起こし鳴き。

ほんの近くの竹藪をバリバリと音を立てて走るイノシシ。
「フゴッフゴッ!」というイノシシの威嚇音が聞こえ、犬と交戦しています。

急いで藪の中を忍び寄りますが、姿が見えないまま遠ざかる犬の声。

直後に下の待ちの人にかかり撃ち取られました。



約40kgのメス。
2011.03.28最後の戦い3

かなりの距離を引き出さないといけないので、内臓を出して泥が入らないように縫い合わせます。
2011.03.28最後の戦い4

倒したばかりのイノシシの内臓は「温かい」というより「熱い」という感じの温度です。
(熱めのお風呂のお湯くらい)

そうだろうなぁ、普段でもイノシシの体温は高いらしいのですが、犬に追われて走り回った後だし…。

この島は海以外に適当な水場がないので、熱を持った内臓を摘出するだけでも肉に対するダメージが少なくなります。



若手の腹口くん(仮名)と一緒に引出し、冷却するため海水中に沈めておきます。
2011.03.28最後の戦い5



するとすぐに「2頭倒したよ~」との無線連絡。
また山頂近くまで登り、藪深い場所から今度は2頭を引き下ろします。
2011.03.28最後の戦い6

2011.03.28最後の戦い2
(40kg~50kgくらいのメス)

深い藪を藪漕ぎしながら、なんとか2頭のイノシシを引き出します。


この2頭の引き下ろしにかなりの時間がかかって、この時点で足がパンパン。

2011.03.28最後の戦い8


2011.03.28最後の戦い12
ふぅ~、もう春ですね♪



また海水中に沈めていると「今度は70kgくらいのが獲れた~」との連絡。
「さすがにもう無理~!」

泣きが入って他のメンバーの方に引き出してもらいました(笑)。



結局40kg~50kgくらいのメスが3頭と70kgくらいのオスが1頭獲れました。

2011.03.28最後の戦い9
クレーンで引き上げ、イノシシの一家釣り♪


ここでの解体方法は皮をナイフで剥いでから解体します。
2011.03.28最後の戦い10


猟期中に多くのイノシシを捌かせてもらったのですが、皮剝ぎだけはまだ経験数が少ないので苦手です(笑)。
2011.3.28最後の戦い11



捌き終わるともうフラフラで~す(笑)。


皆さん、有害鳥獣捕獲活動お疲れ様でした。




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新たな戦い

本日はグループに3人いる勢子の方が、皆仕事で猟にならず巻き狩りがお休みです。


2月15日までだったら鳥撃ちのため隣県まで車を走らせるところですが、もう鳥猟期は終猟しています。
「久しぶりにゆっくりできる~。思えば3ヶ月以上休み無く出猟していたもんなぁ。」
と瞬間的に思ったけど、これがありました。
2011.02.21ヒヨドリ撃ち2


年が明けて初めて来た有害鳥獣捕獲依頼。

今期の捕獲対象鳥獣はイノシシ、カラス、ドバト、ヒヨドリ。



これだったら家の近くでも出来るし、頑張ろうかな~。
みかん畑に来るヒヨドリは脂がたっぷり乗って格別に美味いもんな~。(←これが動機。笑)



ハンターの出来る社会貢献ということを考えて、出猟できるときには出猟です(ちょっと朝寝したけど)!



行く途中に偶然、有害鳥獣捕獲隊の隊長とバッタリ遭遇。

ちょっと情報交換をし、
「ああ、あのミカン畑なら周囲が山に囲まれているし、矢先にさえ気をつければ問題なく散弾も撃てるよ。
地主の人も知り合いだし、連絡してあげるよ。農作物の被害にかなり困っているし、むしろ喜ばれるさ」
とのこと。じゃあ、ということでヒヨドリ用の散弾を取りに一旦出直します。


以前来た時よりもミカンを収穫して少なくなっていますね。
それに合わせてヒヨドリも少なくなった感じ。
2011.02.21ヒヨドリ撃ち1
ここにイノシシが出て来たんだよなぁ…。



散弾銃でドカドカと撃つけど意外に難しい…。

特に飛行中は、Uの字を繋げるように上下に浮き沈みして飛ぶので難敵ですね(笑)。




落ちたヒヨドリの回収に行くと、以前にも増してイノシシに掘り返されています。
2011.02.21ヒヨドリ撃ち8

大きなイノシシの糞もたくさん転がっています。
2011.02.21ヒヨドリ撃ち4



ヒヨドリに中っても、半矢で落ちながら飛んで行くと回収が出来ないことも多いですね。
そのうちに上空にはトンビやノスリなどの猛禽類が舞い始め、飛び去る時に落ちたヒヨドリを掴んでいるのが見えます(笑)。
2011.02.21ヒヨドリ撃ち2



椅子に座ってヒヨドリが来るのを待ちながら、合間に毛を毟ります。
お尻から脇腹にかけてよく脂が乗っていますね(笑)。
この脂が美味いんですよね~♪
2011.02.21ヒヨドリ撃ち3
(ちょっとピンボケ)



散弾銃で6羽ゲット。
2011.02.21ヒヨドリ撃ち5

空気銃も持って来ていて、こちらは3羽ゲット。
2011.02.21ヒヨドリ撃ち6

空気銃は1発弾を空気圧で発射するもの。
しっかり特性を把握して調整すれば、かなりの威力の遠距離精密射撃ができるらしいけど、今の私にはそこまでは無理(笑)。

それでもスコープで狙ってパシッと撃ってポコッと落ちたらスナイパー気分で快感です♪



「またイノシシ出てこないかなぁ」
とちょっぴり期待していたのですが、散弾を相当な数撃ったのでこちらは出てこず。


当たり前か(笑)。






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大切なもの

先日の有害鳥獣捕獲の時のお話。


2時を過ぎても猟犬が戻って来ず、3時の出港の時刻が迫っているために勢子である有害鳥獣捕獲隊の隊長が犬探しに山に入ります。

「すぐに帰ってくるから」
とのことで私は山頂に近い場所で待機。
2010.12.02大切なもの3




程なくして銃声。
「100kg級の大物。逃げられた!まだ犬が追っている」

犬の声が遠くから聞こえ始め、だんだんと近づいています。


他のメンバーは下山していたし、100kg級の大物イノシシだとその鋭い牙で犬が切られることも多いので、すぐに銃を持ち犬の鳴き声のほうに登ります。
2010.12.02大切なもの1
(この写真は別の時の写真です)


誤射を防ぐため、勢子にも「今、犬に寄っています」と無線で伝えます。

どうやら鳴き止めているようなので、銃に弾を込め忍び足で犬の鳴き声のする山頂方向に急ぎます。


しかしなにせ大きなイノシシを崖下から引き上げたばかり。
走って山を駆け上ると限界が近く、もう足が攣りそう…。


もう少しで山頂という時に、犬の鳴き声が遠ざかり、マーカーも途絶えてしまいます。
「どっちに逃げた?」
と思い山頂部の開けた場所に出て、犬が向かった方角を探していたら隊長から
「犬が切られた!」
との連絡。


港で待つ他のメンバーに犬が切られたこととおおよその場所を伝え、急いで現場に向かいます。

声を出しながら現場に急行するけど、もう足が限界。
一足踏み出すたびに痙攣する足をごまかしながら、転げ落ちるように坂を下ります。


「やられた。出血が止まらん」
ワンコはあごの下を突かれて、ポタポタと血が落ちています。
更に体にも数箇所傷が…。

「ホッチキス持ってないかい?一刻も早く出血を止めたい」
と言われて装備を見るけどそんなものは持っていません。

かろうじて持っていたタオルで圧迫し止血しますが、太い血管が切れているようでちっとも止まりません。
イノシシの牙は刃物で刺すように入るので、傷口は小さくても深い傷が多いのです。


そこへ先ほど一緒にイノシシを引き上げた若手の腹口くん(仮名)が到着。
「切られた」という連絡を受け、止血鉗子と縫合針を持って現場に駆け付けてくれたのです。
テキパキと破れた血管を探し出して止血・縫合、さらに皮膚も縫い合わせます。

血は止まりましたが肺を2箇所、太腿の付け根を1箇所やられています。


そうしているうちにワンコは立っている事もできなくなり、震えながら寝そべって目の焦点が合わなくなってきます。
「ダメかもしれん…」
と、飼い主である隊長。


応急処置を終えるとベストで担架を作り、隊長と腹口くん(仮名)が運びます。
(私は情けないことに足が攣った)



すぐに港から病院へ搬送。
2010.12.02大切なもの2


肋骨1本骨折。何針縫ったかはわかりません。
1週間の入院(の予定)で、幸いなんとか一命を取り留めました。


島から帰って腹口くん(仮名)からもらった手術用の縫合針。
2010.12.04鹿のカルパッチョ

彼はイノシシ犬を飼っているので、いつも携行している自分のものを分けてくれました。

こんな時のために、これから猟行時はいつも携帯しておこう。
大切なキミ達を救えるように…。


そしてもっと体を鍛えよう。
大切なキミ達を守れるように…。





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猟期の有害鳥獣捕獲

本日は大物猟のグループにお断りして、地元猟友会の有害鳥獣捕獲活動です。


猟期に参加させてもらっている大物猟のグループは、車で2時間近くかかる実家に近い場所を活動の拠点としているので、猟行道具すべてを持って行き来するのはかなり大変なものがあるのですが、思うところもあり地元猟友会の有害鳥獣捕獲に参加。

土曜日にレギュラーグループの大物猟に参加、終わってすぐに自宅にとんぼ返り。



場所はいつもの島(笑)。
2010.11.28引き上げた2

この島は通常は鳥獣保護区になっていて狩猟期間も狩猟をすることができません。
狩猟が出来る可猟区だったら、イノシシが多くても他のハンターの皆さんにお任せするのですが、保護区で有害鳥獣捕獲が出来るのは有害駆除隊のメンバーだけなのでこちらを優先。

狩猟期間は趣味の狩猟を楽しみたいところですが、有害鳥獣は猟期など関係無しに被害をもたらします。
ハンターの出来る社会貢献という意味で、出来る限り参加です。

「美味しいお肉を食べたい!」という理由で始めた狩猟ですが、短い期間ながらも有害鳥獣捕獲活動に参加し、農業・林業の方がどれだけ困っているかの現状が身に沁みて解ったのが大きな原因です。




若手の私は、今回は撃ったイノシシを担ぎ出す要員としての役割がメインです。
夏場は地元漁協の若い漁師さんに引っ張り出すことをお願いしましたが、冬場は海が時化ることが多く
「貴重な凪の日に漁師さんの手を煩わせられない」
との有害鳥獣捕獲隊隊長の考えです。

実の兄貴が漁師をしている私には、その状況が良くわかります。

それに有害鳥獣捕獲隊メンバーの皆さんもご高齢の方が多いですしね。




さて、なんとか海の状態も良く有害鳥獣捕獲隊出動です!
2010.11.28引き上げた

今回は市農林土木課の有害鳥獣対策担当職員の方も同行します。


この島は小さく見えても傾斜が急で、山の手入れなんて誰もしないので鬱蒼とした藪が多くありますね。
2010.11.28引き上げた3

おまけにイノシシも追われ慣れてきたのか、以前は簡単に獲れていたのに、最近ではかなり狡猾になってきた感じです。



島の中央を走る林道に沿って待ち(射撃手)を配置。

待ちの左右に勢子が犬を連れて入り、追い出したイノシシを撃ち取る作戦です。



若手の私は一番上の待ちに付き、待ち受けるのに良さそうな獣道を探してみますが、そこらじゅう獣道だらけで途方にくれそうになります。
「こりゃー、どこを通ってもおかしくないなぁ」
と思いつつ、新しい足跡がたくさん付いている獣道を探し、本命と見て撃ちやすい場所で待機。


犬を入れてすぐにあちらこちらでイノシシを起こす鳴き声が聞こえますが、待ちにはかからず…。


2時間以上経った頃、私の待ちにも犬の鳴き声が近付いてきます。
待っていた獣道ではなく、2本下の獣道を40kg~50kg程のイノシシが2頭通過。

藪が深いのと矢先の安全が確認できなかったため撃てず。





それからしばらくして「倒したよ~、引っ張りに来て」と、64歳の勢子の方(仲良しです)からの無線連絡。
同い年の若手ハンター腹口くん(仮名)と急坂を下って現場に向かいます。

獲れたのは70kg程のメスイノシシ。
2010.11.28引き上げた4


さぁーて、引っ張り下ろそうかとしていたら
「この下は断崖絶壁。引き上げるしかないよ~」

あんた鬼だ!

言葉を無くして二人して今来た道を見上げます。
ハンターをしているから「坂」という部類に入る傾斜ですが、こりゃあ一般の人から見たら「崖」に入る角度だよなぁ。


大まかに解体して何往復かしようかとも考えましたが、血が滴る肉塊を入れるような袋などもありません。
結局、このまま引き上げるしかないという結論に達し、少しでも軽くするために内臓を取り出し、泥が入らないよう縫い合わせます。


それからは只ひたすら気合と根性(笑)。

ガラガラと崩れ落ちる足場にしがみつく様にして、ジワジワと二人で引き上げます。
2010.11.28引き上げた6


この写真を撮った辺りまでは余裕もありましたが、滴り落ちるほどに流れていた汗もやがて出なくなり、全身の筋肉が痙攣します。


谷間に入っていたので無線が通じず、尾根まで上がって無線が通じるようになって応援を頼みます。
応援部隊と合流し、皆で林道まで引き上げてから港へイノシシを運搬。



山から下ろして海水中で冷やしておいた超貴重品のイノシシ(笑)。
2010.11.28引き上げた5


肉を食べるって本当に大変なことだ!と再確認した一日でした(笑)。




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さすがに焦った!

先日の有害鳥獣捕獲活動の時のお話。



イノシシを海中に沈め、あと1時間ほどで出港するという時に狩猟ベストのファスナーが開いていることに気付きました。



手を入れると、
「ないっ!いつもここに入れている銃砲所持許可証がないっっ!!」

さすがにこれには肝を冷やしましたね。



というのも、その日は山に分け入ってかなりの距離を藪漕ぎしたし、山中で仕留めたイノシシを引き出したりもしたので、ファスナーが開いていたとしたらどこに落としたのか心当たりがありすぎて見当もつきません。


2回目に入った山なのでどこを通ったのかなんてほとんど覚えていないし、仮にまったく同じ道を逆戻り出来たとしても、自然の中では小さな手帳など見つけることなど不可能に近いことです。



それでも「山の中で無くなりました」と言って済むような代物ではありません。何て言ったって「合法的に猟銃を所持できる許可証」ですからね。

2010.11.18焦った2

(いつも所持許可証と猟友会会員証、狩猟登録証なんかを専用のビニールカバーに入れて持ち歩いています。)




見つからないのはわかっていても探さない訳にはいきません。


「急いで山の中を探してきます。出港の時間までには戻りますから」
と皆さんに伝えて山に引き返します。





歩き出して、いつも許可証を入れるポケットと反対側のポケットに手をやると、何やら硬いものが。
「ありました~!」

ホッとしてヘナヘナとその場に崩れ落ちそうになりました(笑)。




汚れたり汗をかいたりで狩猟ベストはしょっちゅう洗うし、出猟するたびに許可証を保管場所から出し入れするものなので、入れる場所を間違えたのですね。


でも正直焦りました。





そこでこんな細工をすることに。

蛍光テープを両面に貼りました。
2010.11.18焦った!


猟に出ると雨に濡れることも多いので、冷凍保存用のジップロック付きのビニールに入れて持ち運んでいるのでそれにも。
2010.11.18焦った3




ついでに真っ黒の携帯電話も。
2010.11.18焦った4


ちょっとビジネスシーンで取り出すには恥ずかしいし、聞かれても理由を話せそうにはないけれど、山の中で失くしてしまうよりはマシでしょう(笑)。









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プロフィール

じゃん

Author:じゃん
幼少時より食い意地の張った子供で、今でも野生の動植物を見る時には
「美味いか不味いか?」
が大きな判断基準を占める。

素潜り、釣り、手づかみなど様々な方法にて「タダの食料」を捕獲することに情熱を燃やしています。
2009年より狩猟界にデビュー。タンパク質自給率100%達成なるか!?

E‐mail
capturefood@yahoo.co.jp
お気軽にメールくださいね♪

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