小高千早の毎日生ハム

　病院に早く着いてしまったので、蕎麦をたべて時間をつぶしました。
　ポテヲ医師にはいつものように近況報告。
　カウンセリングでは箕浦心理士に、
「ほんと私、何にもできてないので毎日へこんでます」
　と泣きつきました。
「ほんとにそうかなあ」
　箕浦さんはそう私に聞きました。
　そう言われてみると、
　毎日の着替えや掃除、洗濯、あと料理などなど、
　できてるかも?　いや、できてるよ。
　と気づきました。
「視野をすこし広げるとイイかもね(^<^)」
　私もそう思いました。
　あとは、部屋にこもる時間を短縮して、午前だけでも図書館に行ってみるとか、近場のカフェにいってみるとか、お酒を遠ざけるように行動するのも手かも、と教えてくれました。
　図書館、いきたいな、いこうかな!

　どうもどうも、ここ数日寝込んでおりましたが、病院の日ということで頑張って起きてお風呂に入り、オレンジ一個食べて、着替えて髪をシュシュでてきとうに結って（のびてきた。）家を出ました。
　いつもこうです、
　具合が悪いから病院行きたくないやつ。
　病院はがらがら。ぼくはカウンセリングがあるのでそうはいきませんが、電話診療なるものが可能らしく、コロナ不安な人はそうしているのでしょう。というわけで受付した瞬間診察室へ呼ばれるというスピーディーさに、退化した頭がついてゆかずぶっ倒れかけました。でも記憶は飛ばなかった！
　おひさしぶりのポテヲ医師。
　きょうもぽてぽてされておりました(*´﹀`*)
　冷静沈着さとポテ感のギャップがたまりません。
　ぼくが毎回毎回『憂鬱と不安』を訴えるので、どうにかしてくれようとするのですが、
「小高さんは憂鬱の原因がご自分で判りませんか？」
「いやー、私は中学の頃からずっとこうです」
「うーん（´。｀)……」
「でも私は誰からも鬱だと診断されたこともないし、自分でもそう思います」
「なるほどね〜（´。｀)……」
　というわけで、
　薬の変更は無し。
　抗うつ剤とか憧れたこともあったけど、なんかもうええわ、ぼくはぼくのスタイルで生きていくしかない。
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✦本日の処方（１日量）
　ネルボン10mg
　レボトミン100mg
　フルニトラゼパム3mg
　リボトリール1mg
　トラゾドン50mg
　セニラン6mg
　アーテン4mg
　ツムラ㉖
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　今月から新しい先生に変わりました。ぽっちゃり眼鏡のポテヲ医師とでもしておきましょう。
　ぶっちゃけ前任のエビゾーさんより、とてもしっかりした印象で。その印象どおり静かに落ち着いてぼくの話を聴き、ゆっくり考えてから意見を言ってくれる、そんなかんじです。
「記憶が飛び飛びで、いちにちがすごく短く感じるけれど、頭の中に何人いるとかいってもそれは全部含めて私だから、なんとかなるかなーと、さいきんはけっこう楽観的です」
　とぼくが言うと、
　ポテヲ先生は、
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「そうだね、小高さんの症例はどこにフォーカスするかによって治療方法が決まってくるけど、僕は過去の体験や嫌な思い出をわざわざ引っ張ってくる必要はないと思っているよ。今をどう生きるかは小高さん次第、僕たちはそれをサポートしていく。だから安心して大丈夫だよ」
──────────
　というような言葉をくれました。
　とても誠実な感じでした。
　しかしエビゾー医師が申し送りした項目の中に、アルコール依存について書かれているのを発見したらしく、即、血液検査に回されました（n´Д｀）
　これからよろしくぅ( ´_ゝ`)ﾉ〜♡♡♡
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☆本日の処方（１日量）
　アーテン4mg、ツムラ㉖、ネルボン10mg、レボトミン100mg、フルニトラゼパム3mg、トラゾドン50mg、リボトリール1mg、セニラン6mg。
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　エビゾー医師の診察は今回が最後。
　三月いっぱいで異動なのです。
　今日こそは違う人にならないようにと気を引き締めていたのですが、
「小高さーん小高ちはやさーん、��番診察室にどうぞ〜」と聞いて立ち上がった瞬間なんかふわっと記憶が飛んで、
　気づいたら診察室内の荷物カゴにバッグを乱暴にバン！　と置いた音で我に返りました。
「あれ、、わたし何か言いましたか？」
　と尋ねると、エビゾー先生は、
「いやー、何も言ってないけどすごい不機嫌そうだったよ」
　と答え、カルテに、
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・別人格で入室
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　と入力していました。。
　ほんとにそうなの？
　こちとら自覚が無いのである。
　まあしかたない。
　ちゃんと「お世話になりました❣」が言えました。良かったです୧꒰*´꒳`*꒱૭✧
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本日の処方（１日量）アーテン4mg、ツムラ㉖2包、ネルボン10mg、フルニトラゼパム6mg、レボトミン100mg、リボトリール1mg、トラゾドン50mg、セニラン6mg。

　きょうはひさびさの通院日でしたの。
　なんかさいきん、なんとなく自分のこと、それから自分の中に何パーツかいるというひとびとのことが、受け入れ？とか理解しかけてる？のです。
　エビゾー医師にはこのように伝えました。
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「なんかこう、たとえばぼくじゃないひとが、他人にひどい言葉をかけたとする。
　でもそれはぼくじゃないひとが考えたことではなく、実はぼく自身がそういう感情におそわれていた、ということ。
　自分がそれを自分で受け止めきれなくて投げちゃうから、他のパーツっぽいものが生まれてキャッチしてしまい、悪行をはたらく。
　のループだったんじゃないかなあ、なんて」
──────────
　と話すと、エビゾーさんは小さく拍手して、
「すごいじゃん、良い傾向だと思うよ」と言い、
「あとは入れ替わりやすいのが落ち着くといいよね〜」。
　？？？
「せんせー、だからそれは治まってきてるって、、」
「いや、変わってるよ、今話しているあいだにもチラチラ変わってる、さっき同じこと２回言ったし、自覚がないのがその証拠 笑」
　……。
　うーん……。
　本当かなあ……？
　まあいいや(*ﾟ▽ﾟ*)
　解離性同一性障害は自覚がないのでいつもなあなあ。
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✦本日の処方（１日量）ネルボン10mg リボトリール1mg レボトミン100mg トラゾドン50mg フルニトラゼパム3mg アーテン4mg ツムラ㉖  ロラゼパム3mg
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　でですね、たまには徒歩で帰ろうと、どうせならいつもと違う道を行こうと思ったら、見事に迷子になりました。
　気がつくとなにやら怪しげな村のようなところにいて、どんどん奥へ奥へ入ってしまい、しかも人もいない。。
　途方に暮れました。暗い沼みたいなのがあって怖いし。
　そこに待望の第一村人が通りかかりまして、どうにかこうにか教えてもらい、無事に大通りに出ることができました、おばちゃん、ありがとうございます(*´﹀`*)！
　四時間も歩きっぱなしじゃ！
　でもなんか、冒険達成した気分୧꒰*´꒳`*꒱૭✧

　ひさびさの通院日でしたの。
　ひょうたんランプ展開催中୧꒰*´꒳`*꒱૭✧
　エビゾー医師の診察はいつものように、「前回来院からどうでしたー？　……ふうん、……そうなんだー、……あそう、……大変だねー。で次の予約いつにするー？」
　ていう、ひたすらカルテに打ち込んで聞き流し、そうだねうんうんわかったよー、てなかんじに理解を示しハイおしまいっ。
　ｷﾞｨｨｨｨ(*´罒`*)。
──────────
　気を取り直して、
　カウンセリングでは主に食生活の指導。
　心理士が箕浦さんでなければわざわざこんな病院来ません。彼女とのやりとりは楽しいし、自分を見つめ直すチャンスがいっぱいもらえます。
　……でもいつかは、お別れの時が来るのね。
　さみしいなあ。でもそれは、
　ひとり自分の足で歩み出す、記念日になるのさ。
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★ほんじつの処方 ネルボン10mg レボトミン100mg フルニトラゼパム3mg リボトリール1mg トラゾドン50mg ロラゼパム3mg アーテン4mg ツムラ㉖ ツムラ㊽
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　ぼくの特筆すべき自覚症状は、
　不眠、不安、それから、
　自分の発言を覚えていない、記憶が穴だらけでいちにちが妙に短く感じる、何か食べたようだが記憶が無い……、
　ま、それで完結していればいいんですが、
　たまに嘘つき呼ばわりされて凹みます。外に出るのが怖い。
�；；；；；；；；；�
　いちばん長くぼくを看てくれた前々担当のクマ医師。その話になると彼は、駄目駄目！　といって大きく手を振って、
「まだいまはその問題には触れてはいけない気がするからね」
　と、よく諭されたものでした。
�※；；；；；；；；�
　そして次に来たワサヲ医師は、クマ先生の方針をぶちこわし、ぼくには他に何人のぼくがいて何を担当しているか、有無を言わさず調べ始めた。
　もちろんぼくを脳内崩壊に至らせた出来事まで。
��─────────
　現在の主治医エビゾーは、「だーって治す薬が無いんだからさあ、どうしようも無いんじゃ無いの〜( ´_ゝ`)ﾉ？」とさらっと言ってのけるある意味強者だし。
　ま、ぼくが病院を変えないのはそういう部分にはある程度リスペクトしてるからだし。
──────────
　これはもう、
　医者に判断してもらう時代は過ぎた！
　どう括られようとぼくはぼくを生きる。
　きっとできるっ୧꒰*´꒳`*꒱૭✧

　ひさびさに病院行ってきた。
　主治医エビゾーさんのテキトー診察はさておき、カウンセリングの話୧꒰*´꒳`*꒱૭✧
「小説書けない、書けない書けない何故だあぁー！？
　と日々焦燥感ともどかしい想いでいっぱいっす！」
　と訴えると、心理士の箕浦さんは、小さなため息。
「千早さんまたオールオアナッシングに陥ってるじゃなーい❣　あたし、過去に何度も何度も指摘したんだけどなあ。きっとそういう思考スタイルなのねー」
　はあ。
　確かにそれもそうだ……。
「うーー、それもそうっすね。でもきょうはひとつ決めたことがあって、」
「なになにー？」
「カウンセリングの後、図書館で原稿に向かってみようと思う」
　箕浦さんは、
　ぱあっと笑顔になって言いました。
──────────
「小説書きたい→→実際書く、のあいだのゾーンは無駄なんかじゃないの。
　その『図書館へ行く』という選択は、ハッピーへの道のりのれっきとした到達点だから、自信もって大丈夫！　千早さんは暗い穴の底でただうずくまっているわけじゃないよ(◍•ᴗ•◍)♡」
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　るんるんで図書館へむかったよ୧꒰*´꒳`*꒱૭✧
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✦本日の処方（１日量）ネルボン10mg レボトミン25mg×4 フルニトラゼパム2mg リボトリール1mg トラゾドン25mg×2 アーテン2mg ツムラ㊽ ツムラ㉖ ロラゼパム1mg×3
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　なんだか、エビゾー先生に代わってから気持ちが楽です。てきとーなアドバイスしかしてくれない、けどこっちの話は親身になって何でも聞いてくれる。
　今日も、起きたら散切り頭だった（美容院に行ったのはそのせいです）、と話して、
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「せんせー、ぼくどうしたらいいのかなあ。連絡ノートには、『うざいから髪を切る！』と書かれていて、前よりもみんなのコミュニケーションは上手になってきてるけど、このままじゃ丸坊主になっちゃうよ……」
──────────
　と相談したのですが、
　エビゾー、うーん、うーんと考えに考え抜いた結果、
「もうさ、どうしようもないんじゃない？」
　ですと！
　まあ、
「だって小高さんがそのノートのメッセージに『最初から美容院に行け！』と書き込んだとしても、それを読むために犯人がまた出てきて小高さんの時間を奪うことになるでしょ？　それは逆効果だと思うんだよなあ」
　ていう意見もちょっとは納得できるし、そんなもんかなあと思う。
　まあいいや( ´_ゝ`)ﾉ♡
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★本日の処方（１日量）　ネルボン10mg、フルニトラゼパム2mg、レボトミン100mg、リボトリール1mg、トラゾドン50mg、アーテン2mg、ツムラ㉖、ツムラ㊽、ロラゼパム2mg。

　解離性同一性障害なのでびょういんいってきたのだ♪
　まだお祭り飾ってた୧꒰*´꒳`*꒱૭✧
　ざっくりまとめると、
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　記憶の抜け穴は日々増えてきて、
　不安で憂鬱で、
　だからたすけてください！
──────────
　という叫びを、エビゾー医師にちゃんと伝えることができなくてショボーンなかんじ。。
　っていうのをカウンセリングで箕浦心理士に話したら、
「千早さん、前のワサヲ先生ともその前のクマ先生ともそうだったじゃん笑　コミュニケーションは治療の前提だし今からでも遅くないから少しずつ慣れていこ♪」
　と励ましてくれて、
　エビゾー医師との素っ気ない会話に凹んでたのが緩みました。
　でも、んーーえいっ！
　( ´_ゝ`)ﾉ〜***　なんかいがぐりなきぶんなの。

　病院いってきたのだ୧꒰*´꒳`*꒱૭✧
　解離の症状はまあまあ許容範囲が続いています。
　しかしやはりアルコールに頼っているとちゃんとした栄養が摂れてないらしく、よろよろ診察室に入ったら、エビゾー医師に「今、飲んでないよね？」と疑われ、
　カウンセリングでは箕浦心理士に「千早さん、そんなんじゃほんとにアル中まっしぐらだよ〜」と脅かされ、
　でも結論が出ました。
　ほんじつよりぼくは節酒します( ´_ゝ`)ﾉﾊｰｲ
　たぶんします。。
　帰りに母とショッピング。安い靴下を山分けしようと思います❣
　はーいおつかれ〜( ´_ゝ`)ﾉ

　ひさびさに病院行ってきた話♪
　さいきん調子はまずまず。解離性同一性障害の症状としてぼくに現れるのは、記憶が飛んでいままで何していたかわからない、そのせいで何度も同じことを聞く、程度に寛解していたのに。
　連絡ノートがあるからだいじょうぶと油断していた。。
　こないだお取引中のお客さんに対して「あー、早く返信せねば！」と思ってアクセスしたらすでにこちらからのメッセージが送信されていて、しかもタメ語にちかい雑な文章で、
　これ困る！
　ちょー困る！
　……とエビゾー医師に訴えたのですが、なんせ治す薬が無い障害だから彼も「うーん……その症状が酷くなったりしたときは電話してすぐ受診してね」くらいな感じ。
　そしてさいきんまた過呼吸とめまいがぼちぼちあるので、抗不安薬ロラゼパム（ワイパックス）をすこし増やしてもらいました。
　ま、
　なるようになるさぁ୧꒰*´꒳`*꒱૭✧
──────────
★処方 ネルボン レボトミン リボトリール トラゾドン フルニトラゼパム ツムラ㉖ ツムラ㊽ ロラゼパム

　ひさびさの通院でし。さいきん新任エビゾー医師のテキトーさが好きになってきました笑
　ぼくは、
「このところ解離症状はおちついていたのですが、油断したのか１回だけ友人にひどいことを言ってしまったことがあったようで。認識できないのが痛い。そしてまた人を傷つけてしまうのが怖い。治す薬も無いっていうし、どうしたらいいっすか(T-T)」
　とけっこう深刻で、
　エビゾー先生も、「うーんそれは大変だったねー、困るよねー……」と真剣に考えていました。
　……かとおもいきや、彼の結論。
✿「うん、事前に伝えておくしかないね、ぼく時々人格変わってキレるんで(・ω<) 　みたいな感じで。だって事前に知っておけば相手へのダメージも少なくなるじゃない？」
　って。
　(*￣m￣)……
　(*￣m￣)…
　ぜってー治す気無いよな。。。
　でもいいのかも。脳内いろいろいても健やかに生きてるし、そんな自分が嫌いじゃない♡

　さいきん受診日が不定期になり、エビゾー先生＆箕浦カウンセラーに会うのも久々になることが多いので、気になることをメモしたり再会までの日々がどうだったか一行日記にまとめたりして持って行きます。
　エビゾー医師に、イベント出たよーと報告したら、どれくらい売れたんですか？　っていうかそもそもそのワイヤーは何で始めたんですか？　めっちゃ応援しますよ、良かったですねー！　と喜んでくれたのはいいんですが、
　そこあんまり治療と関係ない。。
　メモに書いたのは、
──────────
　記憶の飛びはいつも頻繁に起こるけど、友人と会っているときはほとんど無い気がする、たまに「一人称が突然変わったり、ぼんやりしたりしている」と指摘されるくらい。ひどいことを言ったりは幸いしていないようなので、先生の言うとおり、しばらく様子を見たいと思います。
──────────
　てなかんじ。先生は「そうですねー、それがいいですねー♪」と軽いノリで、でもそれはぜんぜん嫌な感じではなくて、こういう医者もありかなあと思いました。でもロラゼパムがもっと欲しいと言ったら「うん、そこは我慢しよっか♪」とぴしゃりでした。
　カウンセリングで一行日記をみせたら箕浦さんは、
「もー、酒浸り日記じゃーん、、」と苦笑していました。

　記憶に無い通話履歴、メールやLINEのやりとりが残されていたり。食べた覚えの無い、しかも全然自分の好みじゃないお菓子のパッケージが散乱していたり。
　前担当のワサヲ医師は「解離してるパーツたちを一個一個把握して、みんなで協力し合って頑張っていけばいいだけだ」と言っていたけど、そんなのどうすればいいか解らない。
　ぼくの訴えに、エビゾー先生は「だよね、わかんないよね……」と相づちを打ったあと、考え考え、
　こんなふうに言いました。
「僕は、あなたの嫌な記憶や体験を浮上させてどうこう操作するようなことはしない方がいいと思う派なんだよね。退院してから半年、こうして落ち着いているのに、あえて危険な選択はしたくないなあ。どう思う？」
　そう。
　そっか。
　そうだ、そのパーツとやらのうちの一個が自傷他害の大暴れしたから保護措置入院になったんだった。それがなければ平穏、ではないけどまあまあ普通に生きてたんだった。
　ならいいか。
　いいことにしようか。
　♡
──────────
★処方　ネルボン　フルニトラゼパム　レボトミン　リボトリール　アーテン　トラゾドン　ツムラ㊽　ツムラ㉖　ロラゼパム

　どうして通院時には解離が増えるのだろう。だって病気だもん、しょーがないもん！　って心のどっかが羽を伸ばしているのか。
　考えているそばから、あくまでイメージだけどクルーズ船みたいな天井見あげていたら意識はフェードアウト。
「ミナさんだ！」
　と自分が発した声にびっくりして、場所は診察室とわかって、んん！？
　んんん！？
　ミナ看護師は優しい目をぱちくりさせました。
「はいミナでございます。小高さん、先生とお話ししよ？」
　はっと眼前をみるとエビゾー医師が、「大丈夫？」。
　わからん、話は終わったのか？　それともこれから？　まいっちゃったなあはは。
　そんなぼくの不審挙動にエビゾーは、
「ふむ……、ワサヲ先生が『解離がある』と言ってたから、そうなのかもね」
　って。
　んは！？
　解離がある、ってそれだけ！？
　それだけしか申し送ってないわけ！？
　ワサヲとの激闘一年はなんだったの！？
　もう、
　心が空気の抜けた風船みたいにぺしゃってなってしまった。
──────────
★処方　ネルボン　フルニトラゼパム　レボトミン　リボトリール　トラゾドン　アーテン　ツムラ㊻　ツムラ㉖　ロラゼパム（GWを健やかに乗り切るためにゲット♪）
──────────
　思わず電子カルテにぐっと近づいてのぞき込んだら、
「カルテ気になる？　でもこれは開示請求してもらわないと見せられないんだよねー」
　とモニタをぐいっと傾けられてしまいました。
　うふー、ワカゾーが偉そうにいぃぃ(T-T)

　無心で空を見上げると良い、と占いに書かれていた。
　大丈夫、先週から、だいたい記憶はつながっている。
「どうしたらいいのかわからなくて」
　ぼくはエビゾー先生に本心をうちあけてみました。
「たとえば前任のワサヲ先生はこういうパーツがあーしてこうして存在しているから君はリーダーとして……みたいな具体的な指示をくれました。でもその治療が途中になってしまった。
　もしほんとうに、ぼくのほかに何人かのぼくがいて、ぼくの知らないところでそれぞれの言動をしていたとしても……ぼくは、アーまた記憶とんだー、という認識しかできないないもん。どうしたらいいの」
　……沈黙、
　それから先生がふいに、
「今は誰？」ときいたので、ぼくは、
「小高さんですよ」と答えました。
「うん小高さん、僕はこの一年間、主に薬での体調管理を受け持つつもりでいるよ。あなたが話した悩みは、カウンセリングで解決していってもらうって方針になるね」
　そんなことできるの？
　でも。
「でもぼくは箕浦心理士とは、ここにいるぼくが、今ぼくのためにできることを必死でさぐる作業をつづけています。それはそれで大切で、」
「うん、それでいいんだよ、今はそういうステージにいる、そういうこと。だから焦らないで。」
　……。
　うーエビゾー。なにそれー。
　とりあえず一年間は放置します宣言でありますか？
　……でも正直、ほっとしてしまいました。
　こわいもん、自分という他人が存在するなんて、やっぱり信じがたいもん。立ち向かえといわれてもそんな方法わからないんだもん。悶。

　眠剤たちセット完了。よる疲れて飲むのが面倒になりがちなので、日課にしています。くわえて漢方は熱湯でないとちゃんと溶けてくれないので、タイミングには苦労してまふ。飲む頃には冷たくなっているけど、まあしょうがない。
　エスプレッソのミニミニカップがちょうどいいです。
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★ひまなので眠剤のみなさまご紹介
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�．侫襯縫肇薀璽僖�1mg
　寝付きをよくし、睡眠を持続する。ほんとは2mgに増やして欲しいのでいろいろ企んでいるところ。次の受診では先生に「もうちょっとだけ眠れるといいなって思うんですけどぉ……」とか弱い感じで言ってみる予定。
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�▲優襯椒�10mg
　寝付きをよくし持続させ、不安・緊張を鎮めます。ぼく一番のお気に入りで、もう十年以上飲み続けている。だじゃれも大好き♪　脳内がめでたくなるメデタックスには負けるけど。
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��レボトミン25mg×4T
　精神の不調を緩和し情緒を安定させると書いてありますが、ただひたすら眠くなります。以前100錠飲んだら四日間ろれつが回らなくなったのでもうやらない。
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�ぅ螢椒肇蝓璽�0.5mg×2T
　不安が和らぐような気がします。GABAがどうのこうの、よくわからないけど。友人トーマが朝仕事前に４錠飲んでいるらしいのでそんなに眠くはならないと思う。
──────────
�ゥ肇薀哨疋�25mg×2T
　古い抗うつ剤だけどすごく眠くなるので今では眠剤扱いされているらしい。これを処方されてから目覚めたときハッピーな気分になるようなならないような、抗うつ作用はやはりあるみたい。
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�Ε張爛�26番 桂枝加竜骨牡蠣湯
　いらつきや不安をとるらしい。漢方は長く飲まないと効かないというのは迷信だそうなので、即効性があると良いなと思いつつ日々ぐびぐび。
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�Д張爛�48番 十全大補湯
　26番とともに本来フラッシュバック抑制のために飲んでいるけれど、一般的には元気になる漢方のトップクラスらしい。これが食欲増進・体重増加の原因かもしれないけど、さいきん体調良いからまあいっか。
──────────
　……とこういうのを多剤投与といって現在でもやっているのは日本だけらしい。欧米では基本１錠しか選択しないみたいです。そうなればいいな、とは、すいません、正直言えない。。

　このたびのエビゾー医師。
　一週間ぶりに見たらべつに海老蔵さんには似ていなかった。このいっしゅうかん、ぼくは脳内で先生を限りなく海老蔵さんに近づけてしまったようだ。
　なんかこう、ぱっと見は、ちゅん！？　……てかんじだ。
　そしてぼくはというと、先生の外見はもちろん何を話したかも血液検査をしたことも覚えていなくて、これは、ばれるとめんどいやつに分類して乗り切ることにしました。
「小高さん、なんか今日は明るいね」
「あーはい、天気もよくていいですね」
「そのピアスも自分で作ったのかな？」
　アクセ作ってる話なんて前回したのだったか。
　まあいいや、きょうは自己紹介デーにしよう。
「そーですねー、こういうのから始まって、いまはこんなかんじ♪」
　インスタの作品集を見せつけて自慢。
　五月にはイベントに出店すると自慢。
　でも本当は小説家になりたい知的なオレ自慢。
　聞かれていないことまでべらべらしゃべる、あほ女の典型です。
　エビゾー医師ははーほーとぼくのスマホをじっくり見ておられました。
──────────
　そしてついでに、おくすりは減らしていきたいんだよね、といってロゼレム8mgをフルニトラゼパム1mgに変えやがってくださりなさいましたでございます。
　薬をこれでもかとぽんぽん出す藪なお医者さまと違って良い先生なのは解るんだけど、そこがかなり悩ましい、薬は減るより増える方が嬉しい。精神患者あるあるかも。
──────────
★処方　フルニトラゼパム ネルボン アーテン レボトミン トラゾドン リボトリール ツムラ㉖ ツムラ㊽
──────────
★おかいもの
　シックなマグカップ、
　ちょうどいいブラウンのショートパンツ、
　パジャマにあわせてもふもふくつした、
　サンダルウッドのエッセンシャルオイル、
　アガーウッドのお香、
　セージの入浴剤♡

　今回からあたらしいエビゾー精神科医の登場です。なんか第一印象が海老蔵！？　というかんじだったので。
　希望を申せば適度にガタイがよくにこにこしていて包容力を感じさらに眼鏡！みたいだったら嬉しかったんだけど、まあしょうがない。あたりまえ。
　それにしてもエビゾー先生は、
──────────
�ヾ蕕弔�は海老蔵さんをシュッと細くしたかんじ、
�△匹Ω�ても高級なブラックの腕時計、
��とんがったエナメルの靴、
�で魄瓩任呂覆�自前っぽい細身の白いパンツ、
�イ靴�も自分より若いかもしれない、、、
──────────
　こ、
　これは……
　ずばり、
　苦手系かもです。。
　とりあえずこのたびは「血糖値とγ-GTPが気になるから採血したいです」といって中央処置室へオーダーしてもらい連絡カードを持ってパッパラーと逃げました。
　どうなる次回。
──────────
処方　ロゼレム ネルボン レボトミン トラゾドン リボトリール アーテン ツムラ㉖ ツムラ㊽

　デスクまわりを美しくしたいが為に買った木のスプーンセット。この丁寧なお礼状、作品を提供する側としてぜひぜひ参考にしたい♪
　んで、ワサヲ医師異動のため最終診察だった話。
　彼はその日も無表情で、
「変わりたいと望んでいるパーツと望んでいないパーツがいつまでたっても乱立かつ拮抗して存在しているからリーダーである君自身は変わりたいかどうかも解らないの！　両親が怖くて家が窮屈？　そういう環境を造り出しているのは君なんだから自覚しなさいよ！」
　とかなんとか説教してました。
　聞き流してたらどうしてか鼻水がでてきて、
「……すびばせん、なぜか鼻みずが……」。
　ぼくが電子カルテの隣に置いてある箱ティッシュに手を伸ばすとワサヲは、
「何故かじゃなーい。今、小説家が出てきて『俺どうして小説書けねェのかなあ……』といって男泣きしていたからでーす」。
　まじ。
　ぼくだって泣きたいよ！
──────────
　まあそんなこんなで、
「じゃあ次からは新しい先生。カウンセリング行ってらっしゃーい」
「……おせわになりました」
「お世話なんかしておりまっせん！」
「でも、された気がするので、ありがとうございました。。」
　と、ワサヲとの一年が終わりました。
　おつかれさまでした。またエキセントリックすぎるワサヲワールドでもって患者を右往左往させてください、応援してまーす！
──────────
★処方　ロゼレム　アーテン　ネルボン　リボトリール　レボトミン　トラゾドン　ツムラ㉖　ツムラ㊽

　春なので靴買ったずら。そのまま履いて病院へゴー！
　あと二週ほどで異動になるワサヲ先生だけど、あくまで無機質に、
「で、どうなった？」。
　はあ。
　どうっていわれてもなあ。
「……うーん、まあ、ここんとこネガティブでもポジティブでもなく、」
「そういう事じゃない。具体的に仕事がどうかとか親との関係とかについて聞いてるの」
　うー。
　仕事のことはそもそも価値観が違いすぎてうるさく言われたくないのでスルー。
　ていうかぼくには他に気になることがあったんです。
「……再発してるかもです。。親にこびるような言動したり、ふたりの仲をうまく取り持たなきゃってがんばったり。……たとえば食欲がなくて夕飯パスしたいとき、そんなこと怖くて言い出せない」
「何故に？」
　呆れ顔のワサヲをますます呆れさせるとわかっているけどぼくは答えます。
「うしろめたいから。ぼくは元気でイイ子でないといけないから」
　はああとわざとらしいため息。
　でももう慣れた。
「それはあくまで君の主観でしょ？　本来は親がどう思っているかなんて親次第だし、君には関係ない。つまり、君の見方が変わらないと親も変わらないってこと。おわかり？」
「理屈はわかるけど……」
「どうせ『まーや』が怖がってそんな風になっちゃうんでしょ、ちゃんと彼女の感情を受け入れて、大丈夫だよって言ってあげなさいよ」
　まーやってあれか、ぼくの中にいるという八歳の女の子のこと？
　そんなの余計わからない。
「……そんなのどうやって……」
「ハイ時間切れー。時間まわっちゃったからカウンセリング行ってらっしゃい！」
　……。
　うー。
──────────
　　　†
──────────
　うってかわって箕浦さんとの面談では、
「友達とランチしたり、歩いて図書館や買い物に行ったり、パソコンが絶不調で病院連れて行ったり、もりだくさんでした。なんとなくニュートラルな一週間だったかなぁ」
　と話して、『いいね！』たくさんもらいました。
　そうなのです。ぼくはまだ普通？に暮らすことも困難だから、まず手の届くところを解決しながら前進していきたいのです。ワサヲ医師はそこんとこぶっとばした段階でしかヒントくれないから、
　イエース！
　さすが、急ぎすぎる男（看護婦さん談）！
──────────
──────────
★処方　ロゼレム、ネルボン、レボトミン、アーテン、リボトリール、デジレル、ツムラ㉖、ツムラ㊽

　ワサヲ医師に会えるのはあと2回、なんともふくざつでやんす。
　ぼくが診察室に入ると先生は大きく伸びをして、
「はーあああああと2回で終わりだやったー＼(^_^)／」
　……。
「うー、せんせーさあ、わざと言ってるでしょ、」
「大〜丈夫だよ、ちゃんと申し送りしておくし僕よりずっと若くてカッコイイ先生だから」
「そういう問題ではなくて、」
「じゃあ何？」
「えーと、」
　ぼくが答えに窮しているとワサヲは突然「てかさあ」と口調を変え、
「カルテ見る限り、君はカウンセリングでは解離性同一性障害のことを口にしてないみたいだけど、そんなんでどうすんの？　気の向くまま目先のことばかり話して、目標とかゴールが設定できてないじゃん！　カウンセリングの意味無いからやめちゃえば？」。
　はあ？
　それ暴言に近いよこんにゃろヽ(`Д´)ノ
/
　とおもったのでそのままカウンセラーの箕浦さんに伝えました。
　彼女もぼくとそう変わらない反応でしかし全然余裕な感じ。
「ていうかあと二週間でいなくなる先生が今後の方針に口出すのってどうなんだろうって思うし、スルーしよスルー♪」
　……さすが主任心理士。
　そして、また記憶無いまま買い物してたー(´д｀)と言ったら「えーー！　こんどは何買っちゃったのー？」と訊くので正直に
「塩こんぶ40g」と答えたら爆笑されました。
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☆処方　ロゼレム、ネルボン、レボトミン、デジレル、リボトリール、アーテン、ツムラ㉖、ツムラ㊽

　じつはこの一週間とてもさまざまなことが起こりすぎて遂に昨日は倒れました。意識も飛び飛びでほとんど記憶もありません。アクセも靴屋のこびとがつくってくれましたε-(´∀｀; )
　けさになっても「お風呂入ろうよう！」「服着ようよう！」などなどアタマからの指令がカラダに行き渡らず、どうにかこうにか財布と診察券をかばんに放り込み、息絶え絶えで病院に到着。
　ワサヲ医師にも「具合悪いっすーもうだめっすー……」と白目を剥いてダルダルアピール。先生はこちらをチラ見しただけで、
「呼吸が浅くて速い！　このままだと過呼吸起こすのに、なんで自覚しないの？　僕が何のために呼吸法とか教えたと思ってるの！？」
　とぷんぷん。。ぼくが、
「いやあ、いざという時のためにと思ってー」と言うと、
「それ今だからヽ(`Д´)ノ！」
　とめっちゃ怒られました。
　具合悪いけど、呼吸が浅いという自覚は無かったなー。
/
　そして、箕浦さんのカウンセリングで、先週の出来事をひとつひとつ話して整頓して、どうにか笑顔をとりもどしたかんじです。
「でもさあ」と箕浦さん。
「数年前だったら原因不明の体調不良ってよくあったじゃない？　それが今では千早さんは、突然の出来事が、プレッシャーが、ストレスが、不安が、疲労が、ってちゃんと自覚できてるでしょ、そこは良いことだと思うなあ。あとは堂々と休む勇気をもつ、だよね(^_^)v」
/
　というわけできょうは、
　めしくって呼吸を整えて寝ます❣
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★処方　ネルボン、ロゼレム、デジレル、リボトリール、レボトミン、アーテン、ツムラ㉖、ツムラ㊽

　何年ぶりだろう、徒歩で病院までなんて。初めて通る、おおきな橋を渡っていきました。
　もうちょっとだけ回復へ向けて手を尽くしておこうo(^-^)o　前来院日にワサヲ医師とはそう約束していました。

「それで時間は取ったわけだけど、どう？　過去の嫌なこととは向き合えそうかな。というか今、どのくらいの記憶量を扱えそうかなあ？」
　ぼくは頭のうえにブロッコリーもくもく〜みたいな仕草をして、
「このくらい？」。
「いや、でかすぎる。それは期待値として、まずはちょっとずつ崩していくんだよ」
「うーん、じゃあこれくらい？」
　小もりもりにしたらうん、と先生は頷きました。
「わかった。まずイメージで、嫌な記憶を痛みとして（略
　……
　……
　手法はTFTと呼ばれるもの。呼吸法とかいろいろあります。
　ぼくには勝手なイメージがみえているので、
　まとめると、
――
　心臓ががちがちに凍っていて冷たくて痛くておまけにカラフルなマッチ棒がたくさん刺さっている！
――
　をとりさって、溶かして、
　ゆったり動く、つるつるぴかぴか心臓になりました( ◜◡‾)(‾◡◝ )
　ワサヲは、
「もうひとりでもできるよね？　いなくなる僕ができるのはこれ教えるくらいだからさー」
　となんでもなさそうに言ってましたけど。
　でも、やっぱさみしす。

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☆処方　ネルボン、アーテン、ロゼレム、レボトミン、デジレル、リボトリール、ツムラ㉖、ツムラ㊽

　DMメール便が遅いのは知っていましたが、さすがに6日もかかって届くとは……もう利用しないかもですε-(´∀｀; )
　というわけでなかなか稀少なブルーフローライト入荷♡　今回は完全に自分が欲しかっただけ。
　そんでワサヲの診察のはなし。
　3月いっぱいで異動とのことで、ぼくはなんだか寂しいなというのはもちろんだけど、なんか治療が半端なカタチで終わったことに納得できないっす。ぼくの脳内かき乱しといてさらっと去るのかよ、何してくれとんじゃいヽ(`Д´)ノ
　みたいな。
　とおもっていたら、
　ワサヲも実はそう思っていたらしく、
「あと何回できるかわからないけど、君が希望するなら治療の続きできるよ」と言うので、次回の診察でイメージかTFTかなんかの療法を受けることになりました。
***━━***━━***━━***━━
/
　カウンセリングではまず、
「ワサヲせんせーがカルテ読んで、『いつもカウンセリングの話、意味わかんないんだけどちゃんと方針とか決まってるの？』って言ってたですよ、わたしかなりイラッとしてしまいました」とぶーぶーたれました。
　箕浦さんはにこっと笑って、
「そうだねー、いくら先生への報告義務があるとしても、まずは千早さんのプライバシーを最優先にしてるから、意味わかんないかもね〜。よっぽど治療の根幹に関わるようなことが無ければ書いてないもん( ´艸`)♪」。
　と、
　じつは箕浦さんの方がうわて、、
　なのかなと思いました笑。
　ぼくは彼女と話していて、これは『良い意味で自分から自由になるステップ』を踏んでいるかなと感じています。立派な方針じゃん？
/
***━━***━━***━━***━━
本日の処方→ロゼレム、ネルボン、レボトミン、アーテン、リボトリール、デジレル、ツムラ㉖、ツムラ㊽

　安全性が少しは保証されているせいか、病院に来ると解離症状がひどくなります。
　目覚めたら診察室で、ワサヲがぼくにむかって箱ティッシュを差し出しているところでした。。
「えっ、なんすか？」と言ったら、
「だって泣いてるからさー」と無表情。
　おとなしくティッシュをいちまいとって、またワサヲに呆れられるとわかっていたけど、どうして泣いていたのか訊きました。そしたら、
/
「『私たちは特別です、だってそうでしょう？　そうなるために頑張ってきたのだから、努力が報われるのは当然だもの、それなのにどうしてうまくいかないの？　どうして私はこんなところにいるの？』とぴーぴー泣いてましたー。口調から察するにミカサってパーツだと思うけど」
/
　それをきいてぼくもまた泣きそうになってしまいました。
「あのさあ、」とワサヲ。
「子どもの頃みたいにテストで100点とったら褒めてもらえて、存在を認めてもらって、だから幸せ♪　――っていうのはもう通用しないの。何故なら君は一応もう大人だから。努力しただけでは必ずしも結果はついてこないんだよ、それを受け入れないと君は成長が止まったまま。本当の大人にはなれないよ」
　……。
　……。
　なんかこう、あらためてそう言われると、
　えっ？　まだそういう段階なんですかぼくは？
　とちょっと落ち込みそうになります。
　わかってるよ！　と言いたいところだが、やっぱ言えない。
***━━***━━***━━***━━
/
　カウンセラーの箕浦さんは、
「そんなことないよー。石が好きだから身につけたいって始めて、さいしょはヤフオクで売った40円のピアスが原点でしょ？　それが今は総取引数が400超えてるんだよね？　自分で好きなものを買えるようになったじゃん♪
　小説だって、書き始めの頃は選考落ちのたび絶望して立ち直れなくなって、実際に歩道橋からダイブしちゃった。
　でもそのあと千早さん自分で言ってたよ、だいたい長編を5作くらい書けば、ようやく自分の文章というのがみえてくる、手応えが感じられるって。もうその段階に来てるじゃない？
　止まってるなんてことはないから安心して♪」
　といって励ましてくれました。茶色の瞳がきらきらしてて自信に満ちているようで、きっと本心で言ってる、と思いました。
/
　ちなみに、今後の治療方針を箕浦さんと一緒に立てていかないとカウンセリング受ける意味無いじゃん？　とワサヲは言っていましたが、箕浦さんは、
「うーん、それ聞いて先生とも一度お話しするべきかなあと思ったけど、なんかやっぱりいいやって思って一年間スルーしちゃったテヘヘ」
　と軽く流していました笑。強し！
***━━***━━***━━***━━
/
★本日の処方→ネルボン、レボトミン、ロゼレム、リボトリール、トラゾドン、アーテン、ツムラ㉖、ツムラ㊽

　盛り盛り写真のあとは衝撃事実。。
　ワサヲ、春に異動だってよ(屮ﾟДﾟ)！！
　ひとをさんざん多重人格呼ばわりして心を無茶苦茶にかき乱しといて「治療には何年もかかるよ〜」とか無責任なこと言って……
　何してくれとんじゃい(屮ﾟДﾟ)！
　そしてなんだろう、
　この喪失感は……。
　心のどこかでほっとしてるの？
　すでにあたらしい先生に期待してるの？
　いやいやそんなはずない。
　なんかちょっといま、このことをどう受けとめたら良いかわからないっす。けどまあ、なるようにしかならんわなε-(´∀｀; )
/
★今回の処方 ネルボン、ロゼレム、レボトミン、リボトリール、アーテン、トラゾドン、ツムラ㉖、ツムラ㊽
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
♥新作♥ゴシック風ブレス♥
こちら↓で販売ちゅうです( ´_ゝ`)ﾉ〜♡♡♡
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　解離性同一性障害につき病院に行ってきた話！　絵手紙クラブがなかなかすごいo(^-^)o
　で最近どう？　とワサヲに訊かれ、
「まあ……アクセ作りはぼちぼち、、」
　と言葉を濁すと、
「ってことは、まーやとはうまくやれてて他の奴らが置き去りになって誰かが怒りをため込んでドッカーンで再入院まっしぐらじゃん！　それじゃ駄〜目な〜の！」
　と問答無用で怒られ、先生はいっしょうけんめい紙に書いて説明してくれたんだけど、えーなんかわかんないーーーε-(´∀｀; )　となって記憶飛ぶのまき。
「はいはい、まーや出さなくていいから小高さん戻ってきなさい！」
　と呼び戻されて、えっ？　てなったら、
「まーや出てた出てた( ´艸`)」
　とワサヲ笑ってるし、いや出してねーしといっても出てたっつーのと返されるし、ついでに補足しとくとまーやとはぼくのなかにいるという八歳の女の子で人なつこくてアクセ作りが大好き♡　だそうですがいみわかんないし。
　なんだよもう！
　要約すると他のパーツ（が本当にいるとするならばですけど！）のやりたいことにも時間割いてあげなさいよといういつもの話なんだろー！
　しかも一応ワサヲコレクションとしてメモ用紙もらってきたけど、見にくいと思いますが左上、パーツの順位づけが�◆愍�高さん』、�　悗沺爾筺戮砲覆辰討襪掘∋�が雑だし。
　なんども言いますが、
　ぼくは、
　まーやそんなに出してません！
/
★本日の処方→→ロゼレム、ネルボン、リボトリール、トラゾドン、レボトミン、アーテン、ツムラ㉖、ツムラ㊽

　ちょっとフラッシュバック的なものが頻発していて、しかも毎度なぜ今ここで(屮ﾟДﾟ)！？　というタイミングでやってきて、やろうとしていたことが中断されたりそもそも何をやろうとしていたか忘れたりで、はい、困っております。
　ワサヲ先生は「どうせ禁止してるカフェイン飲料飲みまくってるんでしょ？」とずばり当ててくるし、こんなことも。
/
「君のやりたいことを妨害してる奴がいるんだよ。そいつは非協力的な上に、自分に割かれる時間が少ないことで苛々してる。つまり君を含むパーツたちはまだ連係プレーさえできてない。入院中には少しずつできるようになってきたのに、案の定また振り出しに戻ったね、ハイ残念〜( ´_ゝ`)ﾉ」
/
　今のままで無理に治療をはじめても、ぜったいうまくいかないから、じゃあね。と追い出されるように診察室を出たら、なんだか悲しくなってきた。

　ワサヲの診察は、まあ、
「また人格パーツたちの連係プレーできてないし、悪化してんじゃん！　そんなことじゃ本格的な治療には入れないからね！」のエンドレストークだったので省きます。
　そして三ヶ月ぶりのカウンセリング！　どうしよどうしよ何から話そ！？　やっぱりワサヲの言うとおり、回復に向けて方針を立て直すべき？
　……と悩んだ割には病院ホール中央のからくり時計を撮影してて遅刻するどーもぼくです。
　そしてカウンセラーの箕浦さんは顔を合わせるなり、
「あれー？　その金髪感、病棟でちらっと会ったときより増してるー？」
　とごく普通。いい年して金髪維持のため美容院でレタッチまでしたことが恥ずかしくて言えず……、
「いやっはは、えーと、痛んできちゃったかなー」
　と新年早々うそをつきましたごめんなさい。
　そしてセラピールームに入ると自然に「あー、やっと会えたぁ〜」ってため息みたいな言葉が出ていて。
　気がつくと「でワサヲせんせいがさー」とまず愚痴りまくるいつものパターンに戻っていました。
　治療方針の立て直しは図るべきなのかなあと悩んでいることも相談しました。箕浦さんはあいかわらず芯の強そうな茶色の瞳でまっすぐこっちをみて、
/
「何を話すかは千早さんの自由だよ。でも、これからは違う路線で！　とか力む必要は無いんじゃないかな。今までどおりもアリかなと思うよ。だってあたしはこうやって話聞くことしかできないからさ」。
/
　……ハッ！！！
　どうかそんな謙遜なさらず！
　なんか一気に安心しました。
　無理に変わろうとする必要はない。だってなにもしなくたってぼくもみんなも変わっていくんだから。そして箕浦さんとワサヲのサポートがあれば百人力！
/
　いつかベテラン看護婦さんが言ってたのを思い出しました。
「困っているひとがいて、助けるひとがいる。そういうシンプルなシステムで世界は成り立っているんですよ」って。
/
★本日の処方→→ネルボン、ロゼレム、レボトミン、アーテン、デジレル、リボトリール、ツムラ26、ツムラ48→→( ´_ゝ`)ﾉ〜♡♡♡

　退院後初の外来受診。あゆむさま、コーヒーのプレゼントクーポンありがとう！　病院内にファミマがあるからさっそくいただいたよー♡♡♡
　本日のお困りごと。
�＿燭�をしようとして、次の瞬間なにをするんだったか忘れている。だから行動を起こすまで何時間もかかる。
��頭の中が大嵐。ざわざわしていてクリアな思考ができない。脳の可動域が極端に狭まったかんじ。
/
　ワサヲ医師は無表情で、
「ほらねー、やっぱり協力関係は維持できなかったでしょ？　どうせ逆戻りすると思ってたよ。あらゆる感覚が牙を剥いて襲いかかってくる、そんなかんじ？　パーツたちの連係ができない限り治療のしようがないから、よく考えてねー」
/
　なにを？　どういうふうに考えればいいの！
　……などと言おうものなら「だからそーれーを！」とか返されるだけなので、とりあえずはーい。。と答えておきました。
　タイミングを見計らって、カルテを受けとりに看護師のミナさんが顔を出したので、
「あっ、良いお年をっ！」
　と声をかけたら、ぼくの百倍くらいのにっこりをくれました♡
　ワサヲはえっ？　と反応してふたりを代わる代わる見、
「なにその笑顔。なんで僕とそんなに態度違うの？」
　と軽く傷ついてました笑。
「だって好きなんだもんっo(^-^)o」
　会心の捨て台詞も忘れませんでした。

　もう今朝は、身体疲れてるしワサヲ医師と会話するのしんどいし、もういっそ誰かどうにかして！　と情けないことを思ってしまい、
　そしてまた例のパターン。。
「ちょっと！　危ないでしょ！　何でそこで倒れるかなあ！　バトンタッチはちゃんとして！　怪我だけでは済まないこともあるの！」
　ワサヲ氏のきつめな声で目を覚ますと、私は診察室の丸椅子から45度くらい傾いて落ちる寸前になっていて、横から看護師のミナさんにぎゅっと肩を掴まれ支えられていました。
　それより自分が髪をヘアゴムできっちりくくっていて、黒いカーディガンにジーンズというすげー地味な出で立ちでさらに脚と腕を組んでいることにびびりました。
　(屮ﾟДﾟ)！？
「はい小高さんおはよー」呆れ顔で手を大きく振るワサヲ先生。「何か言うことは？」
　あわててまっすぐ座り直すわたくしです。
「……えーと、、けっきょく病院来たんかいと…………えっ？」
/
　ワサヲさんのデスクには、青に透けるバインダーが。。
　うそ、うそうそうそ、、、
「それって私の小説ですよね？」
「そーだよー」ぺらっと1枚目をめくってみせる先生。
　無い。表紙が無い。無くなってる！
「表紙は！？」
「は？」
「表紙は、ついてなかったんですか！？　それ、ここにあったんですか！？」
　だとしたらつまり、つまりつまりつまり、、
「君なに言ってんの？」
「だってそれ、十年前にぴよ先生に渡した原稿ですよね！？」
「違いまーす。さっきまでいたミカサさんっていう人が持ってきたの、ほら、これ見てよ酷くない？　嫌がらせかっての」
　バインダーが入っていたと思われるA4の封筒には、切手の位置に某ブサカワ犬の絵が描かれていました。
　笑うどころか、またもや力が抜けて倒れそうになりました。
　すごくすごく悲しい勘違いをしたのです。
　一気に涙があふれて止まらなくなりました。
/
「十年前に、ぴよ先生が読みたいって言うから、それとおなじ書式で印刷して、そのとき応募原稿の表紙があまってたから、それをつけて渡したの。略歴とか個人情報いっぱいの紙、もちろんメアドや電話番号も載ってて……もしかしてそれだけ持って帰ったのかなって。」
「まあ、残念だけどそれはさあ、」
「そうなんです、あんなこと、しなきゃよかった」涙腺がもう、ぶっこわれています。「あれのせいで、今になっても、ぴよ先生から電話が来るかもしれないって、朝までまってたり、もう使われてないぴよ先生のアドレスにメール何回も、送ったり、ばかだってわかってんのに、もう十年も経つのに、」
　ぽこ。
　溜息をつきながら箱ティッシュを無造作に差し出してくるワサヲ医師。
「はあぁ。まだそういうの引きずってるわけね、、」
/
　そう。でももう、いいかげんにしなくては。
　私はワサヲさんにくるっと背を向けていそいで鼻をかみ、復活。
/
「それでミカサさん？はどうしてそれ持ってきたんでしょうか」
「君が僕とうまくコミュニケーションができてないことをずーっと悩んでるから読めと、まあざっくりまとめるとそんなとこかな。いいのね？　預かって」
　いいけど。
　読んで欲しいって思ってたし、
　いいけど。
「いいんですけど、ほんとに読んでくれるんですか？」
「時間があればね〜」
「文学というよりライトノベルですが？」
「僕は普段ラノベしか読まないよ」
「そーですか、、。時間が無いからっていうのは正直心外ですが、読みにくくて読めないとかそういうことだったら仕方ないので捨ててください。その書式はあくまで応募の最終確認用のものなので、返却はひつようないです」
「べつに捨てないよー、」どうでもよさそうに言う先生。「読んだら箕浦さんに横流ししときまーす。ていうかカウンセラーである箕浦さんに読んでもらう方が筋なんじゃないの、なんで僕なわけ？」
　ワサヲさんて鈍いとこあるよね。。
　もう素で答えちゃいますよ。
「だって箕浦さんには言葉で小説の内容、ちゃんと説明できるもの」。
　ミカサさんとやら、そうだよね？
　……いっしゅん沈黙。
　ワサヲ氏は、
「何よ、その差……」
　とすこしだけ寂しそうにしてましたが、
　だから！
　そういうことなんだよ！
　なんで伝わってないんだよ！
　とツッコミ入れたくて仕方なかったです。
　そして、
「コミュニケーションねえ。僕には君が、けっこうな好き勝手やってるように思えてならないけどなあ。。」
　と逆襲の捨てゼリフを吐かれました。
　うるせい！
/
***━━***━━***━━***━━
本日の処方はロゼレム、ネルボン、クエチアピン、ゾピクロン、トラゾドン、レボトミン、メレックス、リボトリール。
***━━***━━***━━***━━

　いつにもましてちょー長いですがきっとみなさんスルーだと思うのでこのまま投下します。
　こんかいは（も）カウンセラーの箕浦さんにすごーく助けられたんですねー( ´_ゝ`)ﾉ〜♡♡♡
　先日の入院や入院費のことで母からぷちぷち嫌味を言われて、
　父からは作家の卵として期待されて甘やかされて、
　ふたりはぴりぴり冷戦状態で、
　板挟みで重くて、悲しくて辛くて。
　世間は今になっても何者にもなれない私をあざ笑う。
　そして頼みのワサヲ先生は一生懸命だけど冷たくて威圧的で、
　君は未だに13才の子供のまま何も変わってないとか容赦なくしんどかった過去を抉ってひっかきまわす。
/
　――でも、やさしいアロマが香って鈴虫のヒーリングBGMがちいさくちいさくひびく箕浦さんのプレイルームに入って落ち着いて考えると、ああそうかって思い直すことも多い。
/
「……わたし、たぶん周囲の言葉にふりまわされすぎなんだ。だからこそみんなだってワサヲ先生だってあんなふうに言ったりする。わたし自身がどうしたいか、どうなりたいか、かんぜんに見失っちゃってる」
　べっこべこに凹んでしまった私に、箕浦さんは「そうかもね」と静かに答えます。
「千早さんは外部からの働きかけに弱くて、すぐに影響されちゃうから。でも、なにも心を鬼にして歩むべき道をいっぽんに絞れとか、そういうことではないと思うよ。それは何度も話してきたことだよね？」
「だけど、いまわたし、かんぺき逃げモード。手先が器用なのはみとめるしワイヤーアートは楽しいし……でもでもそれでほんのひと握りのひとたちからすごーいって言われて、ちやほやされて、ハードルが低くて軽い、そこに甘んじてる……。お店やるのだって、わたしを受け入れてくれるひとたちに喜んでもらいたいから。お金とかどうでもよくて、綺麗だねって、ありがとうって言ってもらいたいから、それだけだもん」
「素敵なことじゃん♪　あのね千早さん、ハードルは高くて重ければいいんじゃないよ。生まれもった才能、すごいって言ってくれる人がいて、だから嬉しい。それは普通のこと。引け目を感じるとこなんて一点もないから」
　でも。
「でもわたし」
「うん」
「たしかに偏りすぎてたかなって思う。心の隙間うめるみたいにぴちぴちイベント出店とか委託とか予定詰めて、オーダーメイドや大量発注をよく考えないで請け負って、わざと忙しくして、いまわたしすごく充実してるってむりやり思おうとしてた……」
「そっかぁ。それで気づいたら死にそうなくらい疲れてた、そうだったのね」
「……そう、だったのかな」
　……。
　そのままわたしたちは沈黙。箕浦さんが小さな字でバインダーに挟んだメモを丁寧に書く音がかすかに聞こえます。
　りーん、りーん、鳴っているのは鈴虫の羽音だけ。
　さいしょ出会った頃は、こうやってしーんとするのがすごく気まずかった。でも今は心地いいくらいで、ああ、沈黙もまた言葉なんだなーなんて思います。
　こころを原点にみちびいてくれる、たいせつなたいせつなことばです。
/
/
以下突然の覚え書き
***━━***━━***━━***━━
�，劼箸蠅瓩離蓮璽鵑�んは小説家になれなかったら死んじゃおうっておもうくらい小説家になりたくて、十年前ほんとに歩道橋から身を投げて死んじゃった。でもさいきん、どっかでひっそり生きてるらしい。
/
�△佞燭蠅瓩離蓮璽鵑�んはひとりめの小説が書きたい思いを受け継いだ、ちょっと気難しいモラトリアム青年。閉鎖的で引きこもりがちだが粘り強い。反面打たれ弱い。
/
��まーやちゃんは当然そそがれるべきだった愛情を享受できなかったからやさしさに飢えているまだ8才の女の子。多彩な才能はあるけど短気ですぐ危ないことをするし都合の悪いことはあっというまに忘れちゃう。
/
�だ藾瓩�んはそんなまーやちゃんを護るために生まれた少年。まーやの悲しみを煽るようなことをする奴には容赦をしないからちょっと暴力的だけど、けっこう純粋。
/
�ゥ潺�サお姉ちゃん（白）はクールで理性的なおとな。みんなを冷静に見守ってる。このひとに任せるとバイトや就職の面接は100パー合格するけど持続力には欠ける。外面担当？
/
�Ε潺�サブラックver.はすべてをぶっ壊す達人。最終破壊兵器だから発動すると誰にも止められない。でもたまにそれがあらたなスタート地点の構築に繋がったりする。
/
�Г修梁勝△�酒好きで人懐っこくて明るいちはやっち、天使のべーぜるさん、あとビールと日記が好きな実態の無い人はますたーって呼ばれてるけど実際はマスターではない。あとは生まれては消え生まれては消えしてるはかない欠片なひとたち。
***━━***━━***━━***━━
　ワサヲ先生によると私を構成するのはそんなとこ。
/
/
/
　りーん、りーん。鈴虫の音があいかわらずしずかにしずかに響いてます。
「ねー箕浦さん」
「なーに？」
「わたし、ちょっと見えそうかも。あのさ、全部いいとこ取りっていうわけにはいかないのかな、小説、アクセ、歌、それから、」
「作詞でしょ、絵でしょ、ピアノもバイオリンも……あとはときどき美味しいもの食べよ、外に出よう、元水泳部だしプールも行こう♪」
「それでいいのかな？　ずるくないかな？」
「狡い人なんて本当はいないのかもよ。無限にあるはずの可能性をバラバラに砕いてふるいにかけて、残り物には福があるから大事にしてたったひとつの誇りにしがみついて……、千早さんはそういうタイプではないってだけじゃないかなー」
「あ。」
「ん？」
「……うんとね」
　不意に泣きそうになったのです。
　ようやく戻ってきた感情が、なつかしくて。
/
/
「箕浦さん、わたし、また小説書きたくなった！」
　とりあえず、ハーンくんと仲直りだ。
/
***━━***━━***━━***━━
　ハンドメイドイベント、グッズ製作、楽しむだけ楽しんで、11月になって落ち着いてからでどうかな？　箕浦さんは笑って、鈴虫のCDプレイヤーのスイッチを切りました。
　去り際思い出して。そういえば新しく出されたシクレスト、ワサヲ先生がどうしても飲めって言ったけど、副作用辛いから嫌だって断固拒否したよ、と言ったら「それは正解です。よく頑張りました♪」ってガッツポーズしてました笑。
/
　おまけに帰り、ワサヲ医師の２番診察室から出てきたおじさんとすれ違ったら、
「……とんでもねえ先生だなァまったくよお……」
　とつぶやいていてちょい笑いました。

　精神科外来２番診察室。
「思ったんだけどさ」とひじょうに冷めた口調で話しだすワサヲ医師です。
「君は一体何がやりたいのかな、本当はどうしたいのかな、答えられる？　そこんとこって僕には手出しできない領域だし、君自身がはっきりさせないと、同じことの繰り返しになるんだよね」
「おなじこと？」
「おーい、忘れるには早すぎるぞー」
　先生は、起きろ起きろと言わんばかりに私の眼前でぱたぱた手を振ります。
/
「今僕の目の前にいる小高さんはあの日、疲れたので少しだけ薬を飲んで休もうとした。一方小説家のハーンくんは日頃から小高さんが自分の執筆のために時間を割いてくれないから苛々していた。そしたら実はアクセサリー作家であるアホな子まーやちゃんがレボトミン100錠をお皿に盛ってハーンくんをそそのかした。グッズ作りなんかじゃましてやろうよ、あたしもつかれたしぃ。……最悪なカタチで二人の利害は一致した。そうだったよね？」
/
　……。
　えーーーーーーーーー？？？？
　このひと何言ってんのー？？？
「……(。_゜)？？」
　声も出ない私に、先生はさらに早口でたたみかけます。
「ちょっとー、今更とぼけないでくれる？　この人何言ってんのみたいな顔しないでよね事実だからさあ。単刀直入に言うと思惑バラバラなみんなを誰かが監督およびコントロールしてあげないと駄目ってこと。小高さんか心が白い方のミカサさんあたりが適任なんじゃないの」
/
　嗚呼ハハハわけわかめ、、（*´▽｀*）
　ほんとでもうそでもあなたの発言はいつだってアメ〜イジ〜ングですよ。。
　頻繁に記憶が飛ぶ謎は解明したいけど、そんなファンタスティ〜ック☆な解釈は飛躍しすぎだと思えてならないですよ。だから向き合えるようになるまでちょっと時間くださいって。
/
***━━***━略━***━━***
/
　シクレスト服用翌日から吐き気・めまい・アカシジアが出てげろげろしてたのでもう辛すぎて嫌ですよと訴えるも、
「シクレストで吐き気とか聞いたことないんだけど？」
「でも事実ですっ」
「仮にそうだとしたら10mgが多すぎたんだよ5mgに変えるよ」
「いやですっ」
「だってクエチアピン300mgの方が圧倒的に副作用のリスクは高いんだよ、眠れたんでしょ？　ならいいじゃない」
「吐いてでも飲めと？　じょうだんじゃないっすよ、もうぜったいシクレストは飲みませんっ」
「いやいや、」
「私のほうがいやっす！」
「いやいやいや、」
「いやったらいやっす！」
「いやいやいやいや話聞きなさいよ、」
「いーーーーやーーーーーー！」
（略
　最終的にワサヲ氏は「あっそう、じゃあいいよ別に僕が飲むわけじゃないし知らないからねー」と拗ねて無言でカルテの薬剤指導の欄にバシバシ打ち込み始めました。。
　盗み見たらこんなかんじだった↓↓
/　
***━━***━━***━━***━━
・表情は疲れている。
・シクレストの副作用は単に用量が多かっただけだから半分の5mg錠にしようと提案しても、どうしても嫌だという。→仕方がないのでクエチアピン300mgに戻す。
・そもそもシクレストはアルコールとの飲み合わせが非常に悪いから、薬のせいというより酒のせいであると説明してもやはり拒否。
「お酒飲んでません！　ほんの500ミリ缶１個くらいで……」
飲んでるじゃん！？
***━━***━━***━━***━━
/
　……その最後の一行なんだよ！？　フリーダムすぎ！
　とおもいました。。
　そんなわけで処方はロゼレムネルボンクエチアピンレボトミンリボトリールメレックストラゾドンゾピクロンに戻りました。箕浦さんのカウンセリングについてはまたあとで( ´_ゝ`)ﾉ〜♡♡♡

「先生こんにちはー。サバ釣れたっすかー？」
「ああ、サバはねー、僕は、」
「市内雨降ってましたけどー？　釣り行ったっすか〜ウフフ」
　イベント晴れ舞台に来てくれなかった恨みを込めまくりました。
　しかしなんとなく話し込んじゃう我々。。
（もちろん30分間解離性同一性障害講座開催でしたけど）
/
「僕は最近サバを煮干しにしてるわけ」
「サバの煮干しですと？　甘酢漬けがいちばん美味しいのに！」
「甘酢漬けは食べ飽きたのー」
「……てかうわ、すごい日焼け、、」
　白衣からのぞく腕は皮べろんべろんにむけてるかんじでした。。。
　ワサヲ先生は涼しい顔でそのへんをポリポリ。
「半袖がベストー。日焼けを気にして長袖にすると魚の鱗で服がきたなくなる。軍手とかもしないよってかするわけ無いじゃん、だから手もきたなくなる」
「針とか刺さって面倒ですからねえ。そうそうしってます？　●橋のたもと？っていうんですか、あのへん穴場ですよ〜」
「えーなになにそれそれ、川と海の中間でしょ、なに釣れるの？」
「えーとなんだっけ、イソメで釣るやつ、」
「あのへんだとー……」
/
　……。
　……。
『ハゼ！』
　あらハミングしちゃった。
　ワサヲ氏はゴホンと気まずそうに咳をし、川に文句。
「でも僕さあ、あのきたない川の魚食べるとか信じられないんだけど」
「唐揚げでどうにかいけます♪」
「唐揚げも飽きたなあ。まあじゃあ、おだいじに〜。」
「はいっ、じゃあ今度は一緒に釣り行きましょう♪」
「行ーかーなーいーよーーーーー。。」
「んふふ、じょうだんでっすよ、ではっ♪　……ってあれあれあれーーー？？」
　げんきよく診察椅子から立ちあがった瞬間ぐらっときてよろよろよろ〜ってなるわたくし。。。あわわわやべえと思ってデスクに捕まったら手が滑って頭を壁にゴーンしてぶっ倒れました笑
　ワサヲ先生は驚くというより呆れてました。
「ちょっともー、冗談言いながら冗談じゃない動きしないでよー、、」
/
　こっちこそじゃい。助け起こすとかしなさいよー、、
　というわけで、看護師のミナさんが飛んできて、
　中央処置室の安静ベッド送りになりました。。
　3連結くらいの点滴とかしてる重病患者さんの中に紛れてただ横になるだけという恥ずかしい仕打ち。
　1時間して目覚まし時計笑が鳴り、カウンセラーの箕浦さんが迎えに来てくれました。
***━━***━━***━━***━━
本日の処方
　ロゼレム
　ネルボン
　クエチアピン
　リボトリール
　トラゾドン
　リスミー
　レボトミン
　メレックス
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　バイタルは血圧上105、体温37.1、どーってことない。

　いやーもう、いそがしっす、しにそうっす。
　十月下旬までにライブグッズ90個、その間イベント出店4、5回くらい？　とりあえず今週末のイベント準備は明日から4日間でやります❣　あと小説の審査結果待ち数件なりです❣
「いまは９月●日の昼！　いっしゅん飛んだけど問題なっすです」
「あーもう知らない。倒れても知らないよー」
/
　わたしもしらないっ。
　だってこんなにきらきらしてて嬉しくて楽しくてわくわくなんだもの。それにもうこれまでだって何度も何度も倒れてきたから、迷惑かけないで倒れる方法くらい心得てるもん。
　というわけで、
　といーうーわーけーで！
/
/
「というわけで週末、イベント来てくださいね〜♡」
「やーだーよー女のひとしかいない所に独りでとかさぁ」
　バツイチ精神科医がいまさら何を、、笑
「でもでも、美味しい珈琲とか盆栽とか、流木とかありますよ♡」
「あのねえ流木とか要らないからさぁ」
「会場でお待ちしてまーす♡」
「いーかーなーいーよー。海でサバ釣るんだからさぁ」
　釣りですと！？　超意外。。
「サバといえばサビキですかっ？」
「うんサビキ。あれ、釣りわかるの？」
「そりゃあまあ、若い頃は釣りとかキャンプとか弾けてましたよー。最高でちいさいサバ50釣ったっす(^_^)v」
「僕はイワシだったら50くらいわけないけど、張り合うわけじゃないけど」
　張り合ってるよ。。
「あとなんかぺたっと平たいやつも釣りました、なんだっけえーと」
「ヒラメ？」
「ヒラメかなあ、けっこうおっきかったっす♪」
「いやカレイかもしれない……」
　どっちでもいいです。。
　とにかく、
　とにかく！
「まあまあとにかく、来てくださいねー♡」
「お大事に〜。」
/
　なんだよー……。
　ぶー(-Φ-)。不満〜。。。
　期待持たせるくらいしなさいよー。。
/
　てね、わたしゃなにやってんだって感じですけれども。
　生きてるんだよーー( ´_ゝ`)ﾉ〜♡♡♡
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本日の処方
　ネルボン
　セロクエル
　ロゼレム
　リボトリール
　メレックス
　デジレル
　リスミー
　レボトミン
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　きょうはいろいろと恐ろしいです。。
　気がつくとワサヲ医師の2番診察室にいてガタガタ震えていておまけにピンクのふりふりしたミニワンピを着ていて、そのワンピのあまりのラブリーさにどっかーんと衝撃を受けたです。
「ヒエッ(屮ﾟДﾟ)！！！」
「はいおかえり〜」
　わたしの眼前でパタパタ手を振るワサヲ氏は、呆れを通り越して無表情。「まだそういうパーツが残ってるわけね、ちゃんとみんなで記憶を共有してねって言ってるのに」
「いいいい意味わかりません(屮ﾟДﾟ)」
「それはこっちの台詞〜。ざっくりいうと君は、あたらしいせんせいとかやだクマ先生どこクマ先生どこーつってビエーーーーーーーーって泣いてたわけぶるぶる震えながらさぁ」
/
　……そういえば、
　あさおきて、お風呂入って、そんで何着ていこっかなーって服をあさってたらすさまじくラブリーなワンピが出てきて、
　えーーー！？　なになにこれこれいつどこで買ったのーー(屮ﾟДﾟ)？
　……ってなってるうちに記憶が曖昧になったのでした。
/
　そんでもう、何話すか決めてたはずなのにぜんぶぶっ飛んでしまいこれまさしく時間の無駄とす(´д｀)、、
　そして、
「はいこれあげる、お酒控えてねー」
　と渡された血液検査の結果。
　やべええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええアル中のおっさん顔負けじゃねえかよ！！！！！！！！！！！！
　ちなみにHはHighのH。
　γ-GTP（ガンマジーティーピー）というのは肝臓がいかにダメージを受けているかを示す値であり、許容上限値は40です、それが432。。
/
　弟の飲みすぎを諭している場合ではなかった。。
　そして、甲状腺の何かの値がやや低いということで今回は様子見。私には橋本病の気もあるのでちょいこわいなー。
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本日の処方
　ロゼレム
　ネルボン
　クエチアピン（セロクエル）
　リボトリール（ランドセン）
　デジレル（トラゾドン）
　リスミー（リルマザホン）
　レボトミン
　メレックス
***━━***━━***━━***━━
/
　しかしなにをおいてもピンクのワンピが恥ずかしすぎて、
「ていうかコレは無いっす無いっす無い無い無い無い……」とつぶやいていたら、ワサヲ先生は、
「えー別に似合ってるしいいんじゃない？」
　と思いがけず優しい言葉をかけてくれたのですが、
/
　カウンセラーの箕浦さんは正直で、
「うっそーーピンク！　小高さんがピンク！　しかもサーモンピンク！」
　とバカウケしてました笑。。。
　車の迎えを頼んだ母も私をみてガン見つーか二度見つーかもうとにかく見てました。
　もう一生着ない！
　ちなみにパンツもピンクでした。まじありえねえ(´д｀)

　ひさびさの通院記でいす。空が綺麗だったよ♡　と柄にも無いことを言ってみる。
　まず整理しますと、
　これまでのワサヲ語録。
�　峽�も頑張ってイイ恋しなよ( ´_ゝ`)ﾉ♡」
�◆峽觝Г辰討いΔ里呂諭∪�いだよ( ´_ゝ`)ﾉ♡」
　ぷー( ´艸`)〜。。。
/
　これだけで、もうじゅうぶん腹いっぱいだったのですが。
「せんせーこんにちは。九月のハンドメイドイベントのフライヤー出来てきましたよー。配るの義務なんで、もらってくださいね〜♪」
「君はまたぁ、、病院をそういう場にしてはいけません！」
　といいつつ先生はチラシを手にし、
/
・これどこ？　簡単な地図すら載ってないじゃん。
・そんでどこの誰が出店してるのかわかんないじゃん。
・写真が適当すぎて何なのかよくわかんないじゃん……
　……といつもの辛口批評を散々し（まあ共感できる点もあるんですがね）、
　はーーあああああと大あくびをしてから衝撃発言。
/
/
「ま、とりあえず独り身の男が行く場所じゃないかぁ……」
/
/
　……え(ﾟДﾟ)？
　いまなんと、、、？？？
/
「え、、奥さん連れてくればいいじゃないですか、」
「奥さんって(-_-;)？」
「だから、プレゼント買ってあげるとか、、」
「誰にだよ、いないよ(`Д´)ノ！」
「は？」
「は？　ってなによ！」
「……え、、だって結婚は勢いだって言ったじゃないですか、、」
　するとワサヲ氏、めっちゃこっちを睨んで言いました。
/
「だから勢いで結婚したから別れーたーの！」
/
　ううっそ。
「どうして？」
「黙、秘！」
　やべえうけるかも。
「……( ´艸`)( ´艸`)( ´艸`)……ンフフフフフ、、、、」
「き、君は、このっ、鼻で笑いやがって覚えてろよぉ〜(`Д´)ノ」
「ンフフフフフフフフフ……」
「はいはいもういいから、最後におしっこしたの何時間前ですかー？」
「ん？」
「朝ごはんたべた？」
「んーと、朝ごはんはたべてなくてトイレは朝6時頃、かな」
「はいじゃあ出ます行ってらっしゃい尿検査と血液検査〜」
　逆襲されました。
　検査29項目、試験管6本血ぃ採られました。
　ちなみにワサヲ医師はフライヤーを、
「まあこれは一応、預かっておくかぁ」
　とデスクの隅に置いていました。
　受けとるのかよと笑。
/
***━━***━━***━━***━━
本日の処方
　ロゼレム
　ネルボン
　セロクエル（クエチアピン）
　リスミー（リルマザホン）
　デジレル（トラゾドン）
　レボトミン
　メレックス
　リボトリール
***━━***━━***━━***━━
/
　ちなみにカウンセリングで箕浦さんに話したら、
「先生ったら個人情報ダダ漏れじゃん……」
　とドン引きしていました。。
/
　そして最後にワサヲ氏の名誉のために言っとくと、いつものように真剣に私の話を聴いて、解離性同一性障害の説明とかしてくれましたし。私、診察前に看護師のミナさんに「前回イヤって言ったけど恐くなっちゃって、やっぱり数値気になるから採血したいかも」と相談していたんです。
　てへ(;^^)..

　病院の薬局スタッフのリーダーさんがすんごいすんごいいい人で❣
　さいきんパッケージがこうなりました。
・用法用量によって6袋に分かれているのはしかたないけどそれをべたっとビニールテープでくっつけるのをやめてほしい。
・白いビニール袋もテープで封されるのがいやです、それから持ち手を持ちやすいように？ねじねじするのもやめてほしい。→だから袋は要らない。
/
　というわけでビニールテープは輪ゴムに変わり、
　チャック付き袋になったんです。
　じつは１年以上前からお願いしていて、、
　でもなかなか実現？しなくて、
　リーダーのお姉さんが確認する前に他のスタッフさんがテープ貼ってビニール袋で梱包してしまうのですね。
　お姉さんは手渡しするときに毎度「ハッ(屮ﾟДﾟ)、またテープ貼ってる、、、大変申し訳ございません！　小高さんのは別パッケージにするように周知しているのですが……！」と頭を下げるので、
「いやいやいや、そこまでこだわってるわけではないのでぜんぜんいいんです、こちらこそいつもお気遣いありがとうございます！」
　と私の方がますます恐縮してしまうのでした。
/
　コンビニとかでも袋の持ち手をねじねじされるのが嫌で、まいにち、中尾彬かこのやろーーヽ(`Д´)ノ❣　とかおもってしまうんですが、
　めんどくさくてすいません！！！

　診察は、一週間どうだったーといういつもの流れ。
　ぽつぽつ話してるうち、仮歌のお仕事にめっちゃ食いつくワサヲ氏です。
「何何？　君が歌うの？　へえすごいじゃん」
「いや、ていうかどうせコネで回ってきた案件だし、あくまでデモテープだから上手でも下手でも名前残らないし通常4500円くらいのところ2500円でやってるので、まあハハ、さしずめ私の歌には2500円の価値しかないわけで、」
「あのさぁ！」
　突如キレるワサヲ！
　なんですの((((;゜Д゜)))？
「完璧主義の君のことだからどうせ丸一日かけてレコーディングするわけでしょ？　何回も何回も歌って。それってお仕事くれた相手方は知らないわけでしょ？　割に合わないじゃん！」
　いや……歌に関しては割とか考えたことないんだけど、だって、、
/
「だって私は、歌うのが好きで、すっごく楽しくて、多少へたくそでもお仕事くれるクライアントさんにはとっても感謝してて嬉しくて、だからたとえ2500円でもラッキー♪　て思ってるですよ？」
「そこだよ！」
「ひょ？」
　うー、ワサヲ怒ってるー。
/
「君さ、だったらどうして最初からそう言わないの。私には2500円の価値しかないとかどうせとかコネとかあくまでとか、なんで自分を卑下して貶める方向にいっちゃうの？　物事は表現次第でどうにでも受容でーきーるーの！　そのマイナスの思考パターンやめようねって、僕何回も言ってるのに、どうして伝わらないのかなあ！？」
/
　うぐう(-_-;)、、、
　ごめんなせい。
　そしてちょい凹んだ私を尻目にワサヲ先生は突然、
「というわけで今日は採血だよ〜( ´_ゝ`)ﾉ」
　と言ったので、全身がその言葉を拒絶して「ヒッ！」と声が出てしまいました笑。だってだってやばいですもん酒飲みまくってるもんガンマ値がありえないことになっていること間違いなしですもん！(( ；゜Д゜))
「いやそんなに驚かなくても……君、採血ダメだったっけ？」
「そうですダメですぜったいダメっ」
「ダメでもやりまーす何故なら薬局からやってくださいって警告来てるからそして今の君の栄養状態が心配だから」
「嫌っす！」
「だから薬出してる以上やらないわけにはいかないの、だだこねてもやります」
「嫌っす嫌っす嫌ーっす！」
「子供かよ、なにがそんなに嫌なわけ？」
　……ここだ。いいかんじに勘違いさせなければ。。
「えっとえっとぉ」うわーすごい、私ってこんなブリブリ声でるんだ、、「こここ恐いし痛いし、お金、かかっちゃうしぃ……」
「もー……しょうがないなあ、、」
　デスクに放り出した院内PHSを取り上げ薬局に電話をするワサヲ。「あー精神科のワサヲですけどー、クエチアピンの血液検査って厚生労働省の規定では年1回で良かったはずだけど？　でしょ？　そう小高さんの。うん、ポップアップ出ないようにしてくれる？」
　ぴっ。
「というわけで十月には無理矢理にでもやります。」
　……うっ。抜き打ちよりはマシだけど、
　あんまり変わんないじゃん。。十月までに酒浸り生活から抜け出さなくては。
/
/
　あとは端折って。ばらばらに分かれた人格というのが本当に存在するなら、『統合』と『消滅』は何が違うのですか、誰だってたぶん消えたいとは思ってないから先生に敵対心を抱いている状況なのだと思います。そこをどうやって、ていうの、私はどうなっていけばいいの、今日こそは具体的に解りやすく教えてください。
　で、
　違うよ消えないんだよと、
　先生は長々語って一生懸命おしえてくれて、
　それ聴いていて、
　ぴーーーん❣　ときたんです。
/
　ああそうか、フツーに生きられるようになればいいんだ、って。
　大発見(^_^)v
/
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本日の処方
　ロゼレム
　ネルボン
　セロクエル（クエチアピン）
　デジレル（トラゾドン）
　レボトミン
　メレックス
　リスミー
　リボトリール
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「はいはーい小高さん小高さーん、やめてねー、てかやめなさいって！」
　とワサヲ先生の語尾が一段強くなったところで、
　……ひょえっ？
　と我に返るわたくしでございます。
「えっ？」
「え、じゃないよまったくもう。痛いでしょ見てみなよその右手！」
「？？？？？」
　右手の拳はぶるぶる震えていて皮がずるむけて血が出ているのであります。。えええええ何何何何痛い痛いちょーいたい。
「イタいっす(゜Д゜)」
「だからそう言ってるでしょ。どうせ何が何だかわかんないと思うから説明するけど、君は話の途中で突然、子どものとき拒食症になったときの痩せた姿が気持ち悪いといってお母さんがその頃の写真をぜんぶ捨てたー！　て怒り出して机をガンガン殴ってたの。他の自傷とおんなじで、行為をおこなっているそのひとは痛みを感じないから放っとくとエスカレートする。そして痛み担当が痛くて泣く。エンドレスだよ。それで？」
「は？」
「すこし記憶をさかのぼって。君はその話を僕にしに来たわけ？」
「(。_゜)？」
　いや違うよ。
　今さら過去の恨みつらみなんてもはやどうでもよくって、、
　でも、なんだっけ？
/
　そう。
「ちょっとだけ、クマ先生のこと考えていたかも。。」
「どんなこと？」
　……。言っていいんかな。
　いや、ワサヲ医師だってプロだ。問題無かろう。
「わたし、すごく一生懸命になっていたのかもって」
「何に？」
「退職していくクマ先生に、お店できたよ、先生のおかげでとっても元気になったよ、だからもう心配いらないからね、ほんとうにありがとうございました、って伝えるのに。それで、やっとひと区切りついたって、ほっとしてたの、それなのに、」
「僕が現れてふたたび大混乱ってわけ？」
　……(-_-;)。。。
　なによ、わかってんじゃん。。
/
　ワサヲ医師は、ワサヲ医師にしてはちょいゆっくり静かな調子で、こんなふうに言いました。
/
「依存とは言わないけど君はさ、自分の領域にクマ先生を取り込みすぎたんじゃないかな。クマ先生を喜ばせたい、安心させたい……それはイイこころざしだけど、本来の最終目的では無いの。例えば君が、同じ理由で僕をターゲットにしたとして、すると、僕を喪失する時が来たら、また君は振り出しに戻ってしまう。だから僕は君に対して過度に優しくしたり、必ずしも受容的になったりはしない方がいいのかなって思ってるわけ。だからそこは、ごめんなさいなんだよね」
/
　はー(-_-;)。。
　治療方針について細かく指示してこないのはそのせいなんだろうか。
　かといって私が、私自身がどうなっていけばいいのかって明確なビジョンを描けるかというとしょうじき、、、
/
　それができないからここに来てるのであってヽ(`Д´)ノ！！！
　っていう無限ループよ。
　まいったね。
　ま、反論する気力もないわー笑
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本日の処方
　ロゼレム
　ネルボン
　リボトリール
　レボトミン
　メレックス
　デジレル
　リスミー
　セロクエル
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　手、ペットボトルの蓋あけられないほど痛いんですがこれ大丈夫なんでしょうか(-_-;)　あたいばかよねおばかさんよねー。

　前回通院日のワサヲ先生の言葉を忘れはしない。
「君も頑張ってイイ恋しなよ( ´_ゝ`)ﾉ♥」
　……。
　……。
　わさをのくせにーーーーーーー( ´艸`)
　まじうけるので、院内カフェで健康ジュースを飲みながらふと、さらに一歩突っ込んだ質問をしようかなと思いました。
　診察室に入るとワサヲ氏はまたもやどや顔で研修医の坊やを従えており、――女子なら良いけど男は嫌だっていったじゃんヽ(`Д´)ノ　ってなりましたがあまりうるさくいうとまたパーソナル障害がどうのってカルテに書かれるから我慢しました。
「でどうだった、食べられた？」
「先生おぼえてる？」
「質問に答えてほしいけど何かなぁ？」
「うーんと、こないだ先生、頑張ってイイ恋してくださいって言ったけど、じゃあ、先生はどうやって結婚したの(。_゜)」
「えーと、そこなのかよって感じだけど、なんで？」
「……個人的興味、」
「ふぅん」
　……。
　いっしゅんの沈黙。
　先生はカフェラテをひとくち飲んで、マグカップをとん、とデスクに置きました。
/
「結婚はさ、勢いだね( ´_ゝ`)ﾉ」
/
　あそう( ´艸`)。。私はアホなふりを続けます。
「いきおいってつまり？」
「お互いあれやこれやと妥協してエーイって一緒になるの、そういうものじゃないかな」
　ぶー( ´艸`)
　それが『イイ恋』なるものなのですか？
　説得力に欠く❣
　でももう許してあげようと思います。
「もういい？　で、ごはんは食べられましたかー」
「ローソンのタラコパスタをたべたら気持ち悪くなって胃腸炎になったみたいです」
「……いやそれ、ふだん固形物入れてないのにいきなり食べたからでしょ。状況を自覚してお粥くらいからはじめないと、」
「だって、それができないからここに来てるのであって、」
「でもパン粥はいやだよね？」
「ぱんがゆ？」
「うどんをミキサーで粉砕したドロドロも嫌だよね？」
「……そんなのあるんですか、」
「入院になれば嫌でも食べることになるよ」
　脅しかーい( ´_ゝ`)ﾉ　ならばここでどん。院内でみつけた強気のポスター。
　このことば、お返しします。
「まあいいや、じゃあ、さっき言ったとおりビタミン剤をパンビタンからビタメジンに変更しとくので、あとはカウンセリング頑張ってね、じゃ、お疲れ〜♪」
「……あれっ、なんで変更なんですか？」
/
　……。
　ちらっ、とワサヲ氏は背後の研修ボーイを見てから言いました。
「ビタミンAとDは肝臓に蓄積されて悪さする可能性があるから。ちなみに君のその質問は２回目。忘れないでね、摂食障害だけを治療しに来ているわけでは無いってこと」
/
　ヽ(`Д´)ノ〜〜〜！！
　でカウンセリングで箕浦さんに愚痴りまくるというさいきんの流れ。ちなみに彼女とは解離性同一性障害の話はほとんどしません。
　だってわたしヤれてるじゃんよ(^_^)v
***━━***━━***━━***━━
本日の処方
　ロゼレム
　ネルボン
　レボトミン
　リボトリール
　メレックス
　デジレル
　リスミー
　セロクエル
（あとカロナールとビタメジン）
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