給水柱の製作(2)

▼KATOのキットは一体成形されているため、ボリュームと立体感に欠けるのでパーツを自作して取り付けることにしました。
1給水製作
▲パーツはプラ材と真鍮帯板を用いました。
▼元のパーツとディテールアップした完成品との比較です。

2給水製作
▲自作パーツの形状は記録写真を参考にしたため、元のキットのパーツとは異なります。
▼可動式も考えましたが、各パーツが繊細なので、固定式としました。

3給水製作
▼真鍮の線材の太さは場所に応じて変えて実感を高めました。
4給水製作
▼高さ確認のため、給炭設備の両側に配置し、線路の上に機関車を仮置きしました。

5給水製作
▼機関車が牽引する炭水車(テンダー)との高さバランスも良いようです。
6給水製作
次は高脚ジブ・クレーンの製作です。

給水柱の製作(1)

○給水柱とは
 蒸気機関車の燃料は水と石炭ですが、最初に無くなり補給が必要なものは水です。その水を補給する施設を鉄道用語では給水柱と言いますが、鉄道模型の世界では給水スポートと表記されることが多いようです。
 使用する水は井戸から地下水を電動モーターで揚水して高架水槽に貯水し、そこから各給水柱に送水されており、給水柱は本線上の駅のホームや給炭水線の傍に配置されています。
 給水柱にはいろいろな型式が存在し、水量を調節できる操作区分により大きくバルブ式とレバー式に分かれています。
▼京都鉄道博物館に保存されている当時の給水柱で、これはバルブ操作のダイアム式です。

1京都給水栓
▼奥に見える青い給水柱は現役で、蒸気機関車に給水しており、さらにその奥には薄緑色に塗装された高架水槽が見られます。
2京都給水栓
▼「SLばんえつ物語」号が給水のため、津川駅に停車
3津川駅給水
▼その炭水車(テンダー)に給水中の風景(2016年8月磐越西線の津川駅(新潟県)にて撮影)
4津川駅給水
 高山機関区に配置されていた給水柱は記録写真からレバー式操作のポエージ式クラシカルと判別でき、給炭設備の両側に配置されていました。この他にも駅のホームにも配置されていたようです。
○資 料
▼「蒸気機関車EXVol.08」に掲載されている「再考機関区」の記事において楠本茂貴氏が図面を用いて解説されており、寸法も表記されているので模型製作の参考になります。
5給水資料
▼例によって給水柱の各種写真をパソコンの画面に表示して製作の参考にしました。
6給水資料
○キット
 NゲージではKATOからプラスチツク製の「スポート・変圧柱」(23-228)が発売されており、代表的な2種類の給水柱のパーツのうち、1つが高山機関区に設置された同じ型式なので、これを使用することにしました。
7給水キット
プロフィール

高山のキューロク

Author:高山のキューロク
岐阜県高山市在住で、高山駅の歴史を調べたり、それを鉄道模型で再現することをライフワークにしています。

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