国鉄高山駅の製作10

■ 2,3番ホーム上家の製作(2)
●待合室の製作

 若い人は知らないと思いますが、少なくとも1990年代半ばまで2,3番ホームに待合室があったことは古い写真で確認できるので再現してみました。
090高山駅製作
▼複数の写真から寸法と形状を推定しましたが、寸法は古い木造の建築物が尺貫法に基づいて造られているので、建具などからある程度算出でき、イラストレーターという作図ソフトを用いてパソコンで部品図を作成しました。
091高山駅製作
▼部品図を元にプラ板で壁と建具を作りました。
092高山駅製作
▼細かい窓枠はプラ角材で組み立てました。
093高山駅製作
▼待合室には長椅子(ベンチ)が設置されていたので、これも作ります。
094高山駅製作
▼待合室は何度か塗り直されており、当時の色が分からないので、壁は柱と同色、腰板部分は濃い茶色と推定して塗装してみました。
095高山駅製作
▲窓ガラスは透明の塩ビ板を用いて再現しました。
▼待合室が無人では寂しいので、座っている既製品のフィギュアを配置してみました。

096高山駅製作

097高山駅製作
▼四方の壁を貼り合わせて待合室を組み立てました。
098高山駅製作
▼組み上げた待合室を2,3番ホームに取り付けました。
099高山駅製作
▼ホームも寂しいので、フィギュアを配置しました。
100高山駅製作
▼下り列車を待つ帰宅途中の高校生をイメージしてみました。(続く)
101高山駅製作

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国鉄高山駅の製作9

■2,3番ホーム上家の製作(1)
●柱、小屋梁の製作

▼こちらは取り壊し前のホーム上家。懐かしいですね。
076高山駅製作
▼小屋組の構造が分かるアングルで、模型製作の参考になります。
077高山駅製作
▼エバーグリーンの0.75ミリ×0.75ミリのプラ角棒をカットして柱と小屋梁のパーツを作ります。
078高山駅製作
▼柱パーツの完成です。
079高山駅製作
▼一部の柱には雨の排水パイプである縦樋が取り付けられているので、プラ丸棒で再現しました。
080高山駅製作

●駅名標の製作
 ホーム上家から吊り下げられている駅名標を作ります。
▼こちらは現在の駅名標

081高山駅製作
▼国鉄後期の駅名標
082高山駅製作
▲無煙火後と思われ、内部の蛍光灯により発光します。
▼再現しようとする駅名標

083高山駅製作
▲白地に黒文字のシンプルなもので、行き先表示はありません。
また、柱には「富山方面」のホーロー看板が付けられています。
▼こちらはホーム上家の柱に取り付けられていたホーロー駅名板

084高山駅製作
▲旧駅舎の取り壊し前に行われた内覧会で見られた展示品で、「たかやま」だけが白地ですが、古い写真を見ると青色のように見えることから、途中から何らかの理由で差し替えられたと思います。
▼駅名標などを再現するため、イラストレーターという描画ソフトを使用してパソコンでデータを作成し、シール用紙に印刷しました。

085高山駅製作
▼駅名標の看板本体はプラ板に0.3ミリ真鍮線を取り付けて再現しました。
086高山駅製作
▼同様にホームの番線表示板を作成
087高山駅製作
▼プラ板等を黒色で塗装してから印刷したシールを貼りました。
088高山駅製作
▼塗装した柱や小屋梁にパーツを取り付けました。(続く)
089高山駅製作

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国鉄高山駅の製作8

■線路の製作(2)
●渡線車

 昔は貨物とは別に手荷物や小荷物、郵便などを駅で扱っており、客車に連結したオハニ、オハユ等の専用車両で運搬していました。
 高山駅では駅舎の岐阜寄りに荷物扱い所が設置され、1番線ホームでは専用車両に荷物を直接積み込んだり、降ろしたりしていました。
 問題は2・3番線ホームの荷物で、1番線ホームに移動させるためホーム間に専用レールを敷き、荷扱手が渡線車の上に手押し車を乗せて人力で荷物を運んでいました。

064高山駅製作
 また、専用レールの横には荷扱手用の通路が設けられ、小さな荷物は荷扱手がこの通路を利用して運搬していました。
 なお、渡線車が使用されない時は1番線ホームに切り欠け部分に収納されていました。
066高山駅製作
▼鉄道模型では既製品がないため、渡線車の専用レールはプラ板で自作しました。
067高山駅製作
▼ジオラマベースに線路を取り付け、その上に専用レールを配置しました。
068高山駅製作
▼線路間にモーリンのバラスト(Rストーン)を撒きました。
069高山駅製作
▼バラストは固着材で固定しました。
070高山駅製作
▼専用レールの横に荷扱手用の通路を配置し、塗装したらそれらしく見えるようになりました。
071高山駅製作
●車止め
▼貨物ホーム用の上り2番線と上り3番線に第四種車止めを取り付けました。
072高山駅製作
▼2・3番ホームの富山側、下り本線と下1番線の間の線路の第二種車止めを取り付けました。
073高山駅製作
●灰抗(アッシュピット)
 下り本線の富山寄りには蒸気機関車の石炭の燃え殻を落とすため、レール間に溝を掘ったコンクリート製アッシュピットが設置されていました。
 模型ではKATOのアッシュピット線路(S186P)を利用して取り付けました。

074高山駅製作
●地下道上屋
 以前作って塗装した上屋を取り付けました。(続く)
075高山駅製作
▲「たかやま」の看板はパソコンで描き、シールに印刷して貼りました。

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明けましておめでとうございます

 高山市で保存展示されているの9600形蒸気機関車(19648号)は、1917年(大正6年)に川崎造船兵庫工場で製造されたことから、昨年12月29日で105歳になりました。
012023正月
 写真の「正月用しめ縄飾り」はこの蒸気機関車の清掃活動を行っている「ポッポ九六会」が取り付けたものです。これまでは先代の「九六会」(高山機関区OBで組織)の会員の1人が取り付けていただいたようですが、昨年突然取り付けられなくなり、寂しい思いがあったので、清掃活動と共に受け継いだものです。
022023正月

 さて、昨年はラッセル車の清掃を4月から雪臨会から引き継いだり、老朽化していくこの車両の本格的な整備を6月に高山市に要望したり、同市が保存している本物のナンバープレートを10月に確認したりしてきました。
 今年は清掃活動の他に、LEDによる前照灯の点灯試験を桜の開花に合わせて行ったり、

032023正月

除雪用のスノーブラウに書かれていた車両番号が再塗装時に塗りつぶされているので復活させたいなどと会員内で話しています。
042023正月

 また、鉄道模型では昨年から作り始めた旧高山駅の模型を完成させ、その後は高山機関区の扇形車庫と転車台の製作に着手したいと考えています。

 今年もよろしくお願いします。
プロフィール

高山のキューロク

Author:高山のキューロク
岐阜県高山市在住で、高山駅の歴史を調べたり、それを鉄道模型で再現することをライフワークにしています。

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