西日本完乗への道-紀伊半島編(48) 紀勢本線 多気駅 ~キハ85系「南紀」の見納め~
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紀伊長島駅発の紀勢本線上り列車で終点の多気駅に到着しました。1番線の到着。旅の初日ぶりに戻ってきました。ここで乗り継ぎです。 多気駅は三重県多気郡多気町多気にあるJR東海の駅。地図を見ると・・・多気町はほぼ山間部となる横長の地形ですが、「多気」にある当駅はその北東の端っこに位置しています。周囲には田畑が広がり、駅の西側に小集落があるといった感じです。予想ですが・・・田んぼしかないところに駅ができて、駅前...
西日本完乗への道-紀伊半島編(47) 紀勢本線 (紀伊長島駅→多気駅) ~荷坂峠越えで紀伊国から伊勢国へ~
紀伊長島駅から多気行きに乗車しました。車内は全席ロングシートですが、ここでお弁当を開きます。列車はこのままリアス式海岸沿いに西進するかと思いきや、ぐるりと左カーブしながら勾配を上って内陸方面に進みます。ループまではいかない"半ループ"という感じでしょうか。釜石線のΩループを緩くした形です。この勾配途上では、一瞬だけですが左車窓のはるか下に集落が見下ろせました。どこになるのかわかりませんが、この旅で印...
西日本完乗への道-紀伊半島編(46) 紀勢本線 紀伊長島駅 ~紀勢本線最後の"入り江駅"~
神志山駅から乗車した臨時列車は終点の紀伊長島駅に到着しました。3番線の到着。ここで乗り継ぎです。 紀伊長島駅は三重県北牟婁郡紀北町東長島にある紀北町の中心的な駅。紀勢本線の主要駅のひとつです。リアス式海岸はこの先も志摩や鳥羽のほうまで続いていますが、紀勢本線はこの駅から内陸側を進むようになります。新宮方から見ると・・・いわば一番最後の"入り江駅"ということになります。駅構造は単式ホーム1面1線と島式ホ...
西日本完乗への道-紀伊半島編(45) 紀勢本線 (神志山駅→尾鷲駅→紀伊長島駅) ~再び・・・リアス式海岸を行く~
神志山駅から紀勢本線の紀伊長島行きに乗車しました。2つ進むと熊野市駅。ここからはこの旅3度目のリアス式海岸区間となります^^;駅と主なトンネルについて復習。熊野市→[木ノ本トンネル]→大泊→[大吹トンネル]→波田須→[甫本トンネル]→新鹿→[逢神坂トンネル]→二木島→[曽根トンネル]→賀田→[亥ヶ谷トンネル]→三木里→[名柄トンネル]→九鬼→[元行野/白浜/行野浦トンネル]→大曽根浦→尾鷲では、ダイジェストで行きます。熊野市を出てまず最...
西日本完乗への道-紀伊半島編(44) 紀勢本線 神志山駅 ~三重交通バスから紀勢本線臨時便に乗り継ぎ~
三重交通バスで七里御浜を北上、神志山バス停で下車しました。バス停は地図で見ると駅のすぐ目の前にあるはずですが、木々が鬱蒼としておりそうは見えません。ちょっとだけ移動してみたら小広場の先に見えました。神志山駅です。神志山駅は三重県南牟婁郡御浜町下市木にある紀勢本線の無人駅。読みは「こうしやま」。駅は1940(昭和15)年8月、紀勢西線が新宮駅から紀伊木本駅(現在の熊野市駅)に延伸された際に開業。位置的には国道42...
西日本完乗への道-紀伊半島編(41) 紀勢本線 熊野市駅 ~七里御浜と熊野古道の町の駅~
新鹿駅で特急「南紀」との交換を終えて、更にリアス式海岸沿いを南下します。波田須駅、大泊駅と2つの"入り江駅"に停車していきます。こちらは波田須の入り江の様子(波田須~大泊間)。静かな印象の入り江で一番印象に残っています。高さ的にもちょうどいい位置から望めます。大泊駅の先のトンネルを抜けると、海岸は一転して直線的になります。日本で一番長い砂礫海岸といわれる「七里御浜」です。"七里"のとおりで約25km続いているそ...
西日本完乗への道-紀伊半島編(40) 紀勢本線 新鹿駅 ~紀勢西線最後の"砂浜の入り江駅"~
三木里駅から新宮行きで折り返します。紀勢本線最後の開通区間を南下します。この区間には賀田と二木島の2つの"入り江駅"があります。この区間については前々回記事ご参考。こちらは二木島駅付近の入り江の様子。その次の新鹿駅では12分間の長時間停車がありました。下車します! 新鹿駅は三重県熊野市新鹿町にある紀勢本線の無人駅。読みは「あたしか」。こちらもリアス式海岸に並ぶ"入り江駅"のひとつで、新鹿湾のほぼ最奥に...
西日本完乗への道-紀伊半島編(39) 紀勢本線 三木里駅 ~紀勢東線最後の"入り江駅"~
新宮駅から多気行きの気動車に乗り継ぎ、熊野灘沿いに北上して三木里駅に到着しました。紀勢本線の北上はここまで。下車します。女学生がおひとり下車。駅名標は大切に~。 三木里駅は三重県尾鷲市三木里町にある紀勢本線の無人駅。リアス式海岸に並ぶ"入り江駅"のひとつです。三木里の入り江は、前回の賀田駅のところでお話しした賀田湾にある東西北の三方の切れ込みのうちの北側にあたります。賀田湾に注ぐ沓川ではホタルが...
西日本完乗への道-紀伊半島編(38) 紀勢本線 (新宮駅→波田須・新鹿・二木島・賀田駅→三木里駅) ~リアス式海岸沿いを北上~
紀伊田辺駅からのロングランで新宮駅までやってきました。時刻は16時を回りました。この日は新宮に宿をとっていますが、もうちょっと進んでみようと思います。「きのくに線」の愛称のあるJR西日本の管轄はここまで。ここから先はJR東海の非電化区間となります。3番線から2番線へ。2分の対面乗換えで当駅始発のこれもロングランの多気行きに乗車します。乗車車両はキハ25形2連のキハ25-1110。ここからは気動車です。多くの学生が既に...
西日本完乗への道-紀伊半島編(11) 名松線 一志駅から近鉄大阪線 川合高岡駅へ ~名松線と近鉄大阪線の最接近地点で乗換え~
2日目の朝は松阪駅から名松線に乗車してスタートしました。列車はまず近鉄山田線の複線と並走する紀勢本線の単線を走ります。近鉄と別れた先で名松線の線路が分岐、紀勢本線としばらく並走してから別れて北西に向かいます。さて名松線・・・「名」張と「松」阪を結ぶ計画だった路線ですが、伊勢奥津駅から先の建設が頓挫して現在に至っています。それを補完するような伊勢奥津~名張間のバス路線がありましたが、そちらは一昨年に廃止され...
西日本完乗への道-紀伊半島編(10) 紀勢本線・名松線 松阪駅 ~名松線で更に西へ~
田丸駅ではたまたまですが列車交換中に駅舎を撮影。多気駅で参宮線から紀勢本線に乗換えました。列車は闇の中を進み、まず徳和駅に停車します。4分間の停車があったのでちょっとだけ下車してみました。 徳和駅は三重県松阪市下村町にある紀勢本線の無人駅。かつては伊勢鉄道(後の関西急行鉄道伊勢線)が当駅で接続していたそうです。廃止は1942(昭和17)年8月。駅構造は相対式2面2線。列車は1番線に停車しました。暗くてわかり...
西日本完乗への道-紀伊半島編(9) 参宮線 田丸駅 ~解体が決まった大正初期の木造駅舎~
伊勢市駅から参宮線の多気行きに乗車しました。駅を出た参宮線は近鉄山田線と少し並走してから別れていきます。鳥羽駅から先とは南北が逆で、近鉄が松阪に向けて真っすぐ進むのに対して、参宮線は南の内陸側を回り込む形になります。ちなみに複線電化の近鉄に対して、参宮線は単線非電化です。2つ進んで宮川駅では快速みえと交換。あちらは通過だったと思います。更に1つ進んで田丸駅に停車。ここでも交換のため6分ほど停車時間が...
西日本完乗への道-紀伊半島編(8) 伊勢神宮下宮から参宮線 伊勢市駅へ ~「豊受大神宮」参詣と忘れていた近鉄乗り入れ~
近鉄の宇治山田駅から歩いて「外宮」に向かいます。実は初参詣です。駅前で伊勢うどんをいただいてから出発。途中、天気雨に降られながら西に歩いていくと、市役所の先に入口らしき場所がありました。ここが外宮の正面口だと思います。「伊勢神宮」・・・あまり予習をしてなかったので今更ですが自己整理します。正式名は「神宮」。最高の特別格の宮とされ、現在は神社本庁の本宗であり、「日本国民の総氏神」とされる。伊勢神宮には天照坐皇...
西日本完乗への道-三重滋賀編(3) 紀勢本線・近鉄名古屋線 津駅 ~ご存知、日本一短い駅名~
鈴鹿駅から伊勢鉄道伊勢線の津行きに乗車しました。列車は玉垣駅に停車。ここで運転士の交代が行われました。この駅は無人駅だそうですが、伊勢鉄道の本社や車両基地がある伊勢鉄道の運転上の拠点駅のようです。伊勢線は全線複線ではないようですね。中瀬古駅あたりから単線となります。途中の伊勢上野駅。伊勢線にも「上野駅」がありました。関西本線にもありますが、そちらは後ほど。しばらく走って終点の津駅が見えてきました。列...
16GW三重和歌山の旅(11) 紀勢本線 熊野市駅 ~リアス式海岸を行く~
尾鷲駅から乗車した列車はリアス式海岸に沿って進んでいきます。大曽根浦→九鬼→三木里→賀田→ニ木島→新鹿→波田須→大泊とそれぞれの入り江の奥の集落に駅があって、その集落同士をトンネルで結んでいくという特徴的な路線形態がしばらく続きます(地図で見るとなかなか面白いです)。三木里手前付近の入り江の風景三木里駅賀田方の亥谷トンネルと九鬼方の名柄トンネルにはさまれた駅この先三木里~新鹿間は昭和34年の紀勢本線最後の開...
16GW三重和歌山の旅(10) 紀勢本線 尾鷲駅 ~紀南エリアを控えてここで一泊~
多気駅から乗車した列車は途中、大内山駅や紀伊長島駅などで長時間停車しつつ尾鷲駅に到着しました。尾鷲駅の駅構造は相対式ホーム2面2線。列車は駅舎側ホーム1番線に停車しました。この日はこの駅を降りて宿で一泊する予定です。 尾鷲駅は三重県尾鷲市の代表駅。みどりの窓口もある直営駅で、特急を含めてすべての列車が停車します。時刻はすでに20:00前、ここで下車印を貰って改札を出た直後に窓口が閉じられました。この日...
16GW三重和歌山の旅(9) 紀勢本線 大内山・紀伊長島・三野瀬・相賀駅 ~長時間停車しながらのワンマン列車旅~
多気駅から乗車した列車は大内山駅でなんともまあ25分間も停車します。さすが特急も走る単線路線の普通列車ですが、25分間は結構長いですよね・・・普段の新宮行き337Cの長時間停車駅は、 ・・・→梅ケ谷で11分→紀伊長島で20分→三野瀬で6分→・・・のはずなのですが、この日はなぜか運用が変化していて、 ・・・→大内山で25分→梅ケ谷で4分→紀伊長島で4分→三野瀬で6分→・・・となっていました。本当は青空フリーパスの限界の紀伊長島駅での20分停車...
16GW三重和歌山の旅(8) 紀勢本線 多気駅 ~参宮線の分岐点~
伊勢奥津駅から名松線を戻って再び松阪駅にやってきました。ここからいよいよ紀勢本線で紀伊半島をぐるりと巡って和歌山に向かいます。まずは改札横の駅弁屋「あら竹」さんで駅弁を購入して列車に乗り込みます。乗車する列車は4番線から多気行きのキハ25形2連、キハ25-1512+1612。 この車両、車内は全席ロングシートでした。駅弁はやっぱりボックスシートで食べたいものです・・・。多気駅はすぐなのでその次の列車で駅弁を開くこ...
16GW三重和歌山の旅(7) 名松線 伊勢奥津駅 ~中間駅になれなかった終着駅~
家城駅を発ってしばらくすると線路は雲出川の渓流に沿って山間部に入っていきます。列車は復旧間もない線路ということもあるのかもしれませんが、のんびり徐行して進みます。比津~伊勢奥津間の雲出川の風景。川岸には藤でしょうか。30分ほど走って終点の伊勢奥津駅に到着です。山間の静かな駅をイメージしていましたが、復旧間もないゴールデンウィークということもあってか結構な賑わいでした。ほぼカメラをもったファンの方々で...
16GW三重和歌山の旅(6) 名松線 家城駅 ~復活の名松線~
松阪駅から名松線に乗車しました。名松線は名前のとおり「名」張から「松」阪を結ぶ計画の路線でしたが、松阪から途中の伊勢奥津まで建設された状態のまま現在に至っています。結局全通する前に名張~松阪間は現在の近鉄大阪線が建設され、更に1980年代に成立した国鉄再建法で第二次廃止対象路線に指定されてしまいました。しかし、代替道路の不備を理由に除外されたこともあって、第二次廃止対象の中では唯一生き残ったローカル路線と...