国鉄高山駅の製作16

■駅本屋の製作(5)
●フィギュアの取付
 駅本家と1番ホーム上家の屋根を取り付ける前にフィギュアを取り付けます。
 設定としては名古屋発の準急ひだ(キハ55系)が3番ホームに到着して高山に降りた旅客と1番ホームに到着した富山発の普通列車(C58形蒸気機関車)に乗ろうとする地元客で改札口が混雑した様子を再現しようとするものです。
 150分の1スケールの市販フィギュア(塗装済み)がKATOやTOMYTECなどから発売されているので購入して使用しました。
▼まずは68人。派手な服は地味になるように再塗装してみました。

158高山駅製作
▼さらに34人を追加して約100人になりました。
159高山駅製作
▲地面に接着するには接着面が少なく、すぐに取れてしまうことが予想されるので、足に0.3ミリの真鍮線を入れて補強することにしました。
▼人の流れを考えながら地面に設置し中には現代風のフイギュアもあるので、目立たない場所に配置することにしました。

160高山駅製作
▲賑(にぎ)やかな駅の様子が再現できたかなと思っています。

●公衆電話ボックスの製作
 当時の写真を見ると駅舎内に公衆電話ボックスが設置されていることが確認できます。(赤丸の中)
161高山駅製作
▲高山市民時報によれば、1961年(昭和36年)2月13日に丹頂形電話ボックスが駅前に初めて設置されたとあり、これを再現します。(国内での初登場は1954年(昭和29年)との事)
▼参考にしたのは懐かしい昭和レトロの品が見られる「高山昭和館」(高山市下一之町)に展示されている実物です。

162高山駅製作
▲製造銘板によると昭和43年7月、能登電気工業製となっていました。残念ながら上部の樹脂製ドームの一部が破損していますが、原型を保っています。
▼模型ではYSKというメーカーから「昭和の駅前セット」(品番379)というレジン製キットが発売されており、これを組み立てて塗装しました。

163高山駅製作
▲本体のクリーム色はクレオスの「キャラクターフレッシュ」(111)を吹き付けて再現しています。

●郵便物の製作
 当時の郵便物は列車で運んでいたので、その様子を再現することにしました。
▼葉書や封書はこのような専用の袋に入れられて駅に持ち込まれていたようです。

164高山駅製作
▲写真は「のと鉄道」の能登中島駅構内(石川県七尾市)に保存されいる鉄道郵便車(オユ10)の車内で見かけた袋です。
▼郵便物は他の荷物と区別するために専用の赤い台車で運ばれていたようです。

165高山駅製作
▼模型ではグリーンマックスの「手押車・小荷物」(8031)を利用し、郵便袋はエポキシパテで造形してみました。
166高山駅製作
▼塗装した様子
167高山駅製作
▼1番ホーム線路(上り本線)に過去に製作した三等座席・郵便合造車(スハユ30)を置いて、その出入口付近に郵便用手押車を取り付けました。
168高山駅製作
 このスハユ30はわずか9両が製造されたレアな車両で、1964年(昭和39年)時点では4両(そのうち3両は美濃太田区から移籍)が高山に配置されていたことが確認できます。(詳細は過去記事参照) 
 また、この車両は当時の写真から炭水車(テンダー)の直後に連結されている様子が複数の写真から確認できるので、模型でもそれを再現する予定です。

●長椅子の製作
 駅構内には長椅子が設置されていたので再現します。
▼写真は高山昭和館のもの

169高山駅製作
▼模型では東京ジオラマファクトリーの「ベンチ4人掛けA」という着色済みレーザーペーパーキットを利用しました。
170高山駅製作
▼この長椅子にフィギュア14人を取り付けました。
171高山駅製作
▼すべてのフィギュアと小物を取り付けた様子です。
172高山駅製作
 次回は駅舎本体とホーム上家をベースに取り付けていきます。(続く)

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すごいですねえ!

フィギュア100体とは! 
中には同じのもあるようですが100体もあるとわかりませんね。
足に0.3ミリの真鍮線を付けるという細かい加工もすごいです。倒れているのをたまに見ますがそれだけでガッカリしますね。
電話ボックスが駅舎の中にあったのは気がつきませんでしたが当時は話題になったのでしょうね。
客車の前にしっかりテンダが見えます^^;

完成の暁には新聞社に来ていただき報道していただきたくさんの方に見ていただきたいものだと横から勝手に思っております。


Re: すごいですねえ!

ありがとうございます。
フィギュアを取り付けることで、味気ないジオラマが生き返りましたね。
電話ボックスはこの前にも公衆便所の前にあったようです。
来年の10月に高山本線全通90周年を迎えるので、その展示会において
披露したいです。
まだ、このジオラマの製作は続きますが、楽しみにしていてください。
プロフィール

高山のキューロク

Author:高山のキューロク
岐阜県高山市在住で、高山駅の歴史を調べたり、それを鉄道模型で再現することをライフワークにしています。

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