音楽

平成の終わりに考える外伝3:あるポップシンガーの歩んだめずらしい人生、素晴らしい人生


「愛は勝つ」KANさん死去、61歳 今年3月にメッケル憩室がん公表で闘病も…SNSは7日に最後の投稿@2023/11/17より
 「愛は勝つ」が大ヒットした歌手のKAN(かん、本名木村和=きむら・かん)さんが死去したことが17日、分かった。61歳。福岡市出身。葬儀はすでに親族とごく近しい人たちで済ませている。死因は明らかにされていないが、今年3月に日本では数十例ほどしか症例がない「メッケル憩室がん」を公表し、闘病していた。


おっさん世代の青春時代を彩ったアーティストの死は寂しいものです。「愛は勝つ」等で知られるKANがなくなられました。ご冥福をお祈りいたします。

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KANと言うと大ヒットした「愛は勝つ」を思い浮かべる人が多いと思いますが個人的に真っ先に思い出したのは上の小林信吾の「the Borderland」と言うアルバムでの「ALONE AGAIN」のカバー、このアルバムでは佐藤竹善、中西圭三、杉山清貴、角松敏生、坪倉惟子と言った看板である小林信吾氏とかかわりのある一流のミュージシャンが様々なナンバーをカバーしているのですが、故にその比較からKANらしさが浮かび上がった良いカバーでした。


こんな曲も

「雨が降っても道を選べば傘を差さずに歩ける、傷つかないで生きてくために時々自分をだます」上の「東京ライフ」からの引用ですがこういった「普通の人の普通の生活」に根差した世界観が私が感じたKANと言うアーティストのらしさで魅力です。言い換えれば日常に根差したポップシンガーと言う言葉が似あうシンガーでした。


めずらしい人生、確かにその言葉の似あうアーティストだったのかもしれません。
KANさん死去 10月まで番組出演の北海道ラジオ局が追悼「まぎれもない、超一流のエンターテイナー」@スポニチアネックス2023/11/17より
 KANさんは同局で、1988年から35年にわたり、番組パーソナリティーを務めていた。「ユーモアたっぷりに話すKANさんのお声は、リスナーの皆さんの心の中に残り続け、KANさんが残した数多くの名曲たちは、これからも日本中、世界中で生き続けます」とつづった。


そしてそんなポップシンガーとして30年以上も音楽活動やラジオ番組を続け、ファンや関係者に最期を惜しまれている様子を見ると感嘆しかありません。「愛は勝つ」と言う大ヒット曲があったとは言え昭和の終わりから平成を経て令和の時代まで30年以上長くしぶとく活躍し愛され続けたのはすごい事であり、楽曲の言葉を借りればめずらしい人生、素晴らしい人生を過ごしたんだなと思わざるを得ません。願わくはこの世知辛い令和の世の中にもそんな普通の人達のそばを歩み、めずらしい、素晴らしい人生を過ごすポップシンガーがいてくれることを祈って今日は筆をおきたいと思います。

名人ドラマーの死とSNS

さて本題の前にコロナに関する役立つ情報を
新型コロナ 対策支援制度まとめ@Yahoo
・Yahooによる支援制度の情報です。
新型コロナお役立ちコーナー@首相官邸
・首相官邸での各省庁の対策のまとめサイトです。
新型コロナウイルス感染症について@神奈川県
・神奈川県庁でのコロナウィルスに関するまとめサイトです。
新型コロナウイルス感染症に関する情報(2020年4月3日更新)@横須賀市
・横須賀市役所でのコロナウィルスに関するまとめサイトです。
横須賀市・横浜市公共交通各社の新型コロナウイルスに関する対応について
・横須賀・横浜地区の公共交通各企業のコロナ対策のリンク集です。利用者の協力をもとに3密を恐れず公共交通を利用しましょう。

動画:ブッチャーさん、青木さん、信吾さんに続きPONTAさんまで・・・

訃報@村上“ポンタ”秀一公式HPより

村上“ポンタ”秀一が2月8日に視床出血により入院しておりましたが
令和3年3月9日享年70歳にて永眠いたしました。
葬儀・告別式は親族のみで執り行いました。
ここに生前に賜りましたご厚誼に深謝し謹んでご報告申し上げるとともに故人のご冥福をお祈りいたします。


青春のメロディを支えた名人がまた一人旅立ちました。村上“ポンタ”秀一、日本のドラムの第一人者です。まずは故人のご冥福をお祈りいたします。
齢70、さすがに早すぎるなんて言葉は似あいませんがでももう少しその演奏を聴いていたかった気がしますし、何よりあの名曲を支えた名人がいなくなったのが何よりも寂しい限りです。

角松敏生@Facebook2021/3/15より
私信
肉親や親戚、親しい友人、知人の逝去の報に向かい合うたびにいつも考えることは、
これまでの自分の人生の確認とこれからへの覚悟ですよ。
おかしな言い方ですけどね、こんなご時世のおかげでね、
信吾とはまだお別れをできないでいましてね。
というか、別にこの後もそんなことわざわざするつもりもないし、する必要もないと思っていますよ。またいつでも、スケジュールが合えばうちのスタジオの扉を開けてまたあの仏頂面で「よ」と、入ってくると想っています。
あ、そうだポンタさん、また何かお願いしたいことあったらよろしくお願いしますよ。
昔の話もしたいし、最近、よく思い出すんですよ。
あの頃は、お世話になりました。仕事もそうですが何より私的な部分で支えてくれました。
ありがたかったなぁ。
今年、40周年なんすよ、あれから5年、あっちゅう間ですよね。
ギリギリでなんとかやってます。まぁ不安じゃないと言ったら嘘になりますがね。
そのうち僕もそちらのスケジュールに合う時があるでしょうからね、
その時は、お会いできるのを楽しみにしてます。
角松敏生


そんな名人と多くのセッションを重ねてきた男の言葉は非常に重い、「これまでの自分の人生の確認とこれからへの覚悟」なんて言葉は冴えないおっさんには重いものの一方で人生の大変な時期を共に歩み、「私的な部分で支えてくれました。」なんて言葉まで出てくる相手と言うのはその重さにふさわしくかつそんな存在が少なくない数いたというのはうらやましい限りです。
きっと彼らはリアルなステージやスタジオ、飲みの場で出会い、そのプレイやお酒を媒介に、その繋がりを強めていったのでしょう。

「SNSの文章はまずいから見ない」村上春樹にそう言われたSNS世代からの反論@President2021/3/16より

村上春樹はSNSを一切見ないという。
曰く、なぜなら、そこには人生を豊かにする「いい文章」がないからだ。~中略~
文筆家はPVを気にするし、アーティストはダウンロード数を、ユーチューバーは再生数やチャンネル登録者数をそれぞれつねに気にしなければならない。より近くなったファンの声をダイレクトに受け取り、より多くの人から喜ばれるよう「マーケティング」することにも余念がない。積極的にSNSを運用して告知・宣伝し、ひとりでも多くのオーディエンスを引きつけることを強いられる。~中略~
だが、若い世代の表現者たちはみな、自分たちこそが「ソーシャルなメディア」としてふるまわなければならない時代に生きている。それができない表現者には、そもそもお呼びの声がかからない。プロとして食っていけない。やっていけない。


しかし角松敏生や村上PONTA秀一たちが世に出ていった時代とは随分変わって来てしまったようです。上は音楽とはジャンルは違いますが、文筆家御田寺 圭氏による表現者とSNSに関するコラム、角松敏生や村上PONTA秀一達がステージやスタジオであくまで自らの音楽に専念できたのに対し、SNSを使って自ら読み手や聞き手を引き込まなくてはならない、それが出来なくてはステージにも立てない…そんな世知辛い時代になりつつあるようです。
「SNSの文章はまずいから見ない」村上春樹にそう言われたSNS世代からの反論@President2021/3/16より

表現者がSNSと強く結びついてしか、自身の表現活動が成り立たせられなくなるという状況は、とりわけ若い表現者たちの「自主規制」を加速する流れにもつながっていくだろう。
「炎上」が起きてしまった際のリスクは、ダイレクトに自分自身へのダメージへと変換されてしまう。SNSの社会への影響力はますます高まっており、多くの人からの非難やバッシングを浴びてしまったときのインパクトは計り知れないものとなりつつある。~中略~
SNSは多様な意見や価値観を包摂し肯定する自由を旨とする場であると考えられがちだが、現実的にはそうではない。その実、社会的・政治的・道徳的・人権的にただしいと認められたもの以外に対しては、きわめて厳しい視線が向けられる。SNSは不寛容で排他的な空間であり、全員で遠慮なく石を投げられる「不届き者」をつねに求めている。
個人的な意見にしても、表現者のアウトプットにしても、大勢の人から「ただしくない」と判断されるものには、容赦ないソーシャル・スクラムが向けられる。激しいバッシングのなかで人格や社会的名誉が破壊される。今日それは「キャンセル・カルチャー」と呼ばれ、社会問題にもなっている。結果としてSNSが社会と強く結びつく時代には、だれもが穏当で当たり障りのない「ただしい」ことしか言わなくなっていく。


そして更に言えば、そんなSNSの顔の見えない世論と向かい合い、品行方正な表現者だらけになった社会は一種のディストピアでしかないのではないでしょうか?


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例えば「おれ前の列の赤い服の女がいいな」なんて合いの手のある曲や「女呼んで揉んで抱いていい気持ち」なんて歌詞のある曲を歌ったバンドの曲はカバーであっても一切で流せませんとなったら私の様な1990年代に青春を過ごした人間にとっては寂しい事になるでしょうし、もしかしたらその子供世代にとっても寂しい事になるかもしれません。
セクハラ気味の歌詞を歌うアーティストだけが名曲を歌うわけではないのは確かですが、そんなアーティストにもきちんとチャンスが与えられる懐の深さがより芳醇な音楽や文化を生み出す事だけは確かです。

何だか変な方向にずれてしまいましたがPONTAさんの旅立った先に私が行ったときに素晴らしいセッションが見られるのを楽しみにしつつ、今この場所の音楽や文化が芳醇なものになるために何かしらできることはやっていこうと思います。

なんだか変な締めになりましたがこの辺で失礼します。

コロナに押し流された時代~あるミュージシャンの死に思う~

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写真:GWにはフェリーも急便に@東京湾フェリー久里浜港

 さて本題の前にコロナに関する役立つ情報を
新型コロナお役立ちコーナー@首相官邸
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新型コロナウイルス感染症に関する情報(2020年4月3日更新)@横須賀市
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2020年も終わろうとしています。皆さんにとってこの1年はどんな1年だったでしょうか?個人的にはどこにも遠出出来ず、憂鬱な1年でした。
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平成の音楽を支えた偉大なる裏方のレコーディングアーティストとしての遺作になるとは…

【 訃報 】@小林信吾オフィシャルサイトより
弊社 小林信吾は 2020年10月4日夜に自宅にて62歳で逝去いたしました。
2017年の食道がんの手術から、一度は復帰も出来て頑張っておりましたが転移がみつかり、療養していました。
まだこれからの年齢でしたので、残念でなりません。


 そんな憂鬱な1年の締めにふさわしいとでもいうか、個人的にはショッキングな訃報が届きました。KANの「愛は勝つ」のアレンジなどで知られる、ミュージシャン小林信吾が10月に逝去したとの事です。2017年にがんの手術を受けていたのは知っていたのですが、それでも私が今年最も聞いた角松敏生のEARPLAY 〜REBIRTH 2〜では角松敏生の相方としてジャケット写真を飾り、角松敏生の名曲・名演をキーボードで支える活躍をしていたのでショックはひとしおだったです。

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Profile@小林信吾オフィシャルサイトより
<RECORDING ARRANGE & PLAY>
角松敏生、KAN、中西圭三、小野正利、杉山清貴、横山輝一、谷村有美、辛島美登里、 西田ひかる、中山美穂、荻野目洋子、石嶺聡子、中島みゆき、中森明菜、今井美樹、 徳永英明、林原めぐみ、松崎ナオ、浜崎あゆみ、観月ありさ、ジュビア、V6、ELT、 smap、GATS TKB SHOW、Fayray、佐田真由美、VIBES、高橋真梨子、平原綾香 他
<LIVE>
角松敏生、佐藤竹善、KAN、中西圭三、中島みゆき、NOBUCAINE、松崎ナオ、 青木智仁、本田雅人、沼澤尚、浜崎あゆみ、吉田拓郎、Ryu Siwon


同年代に小室哲哉、小林武史と言う有名プロデューサーがいた為一見目立ちませんが、角松敏生、KANをはじめ谷村有美、辛島美登里、徳永英明、浜崎あゆみ、中山美穂等多くのアーティストの作品をスタジオミュージシャンとして支えている様は3~40代の青春時代を彩った音楽においてその貢献度は決して小室哲哉、小林武史に負けるものではないと思いますし、代表作であるthe borderlandでは角松敏生、佐藤竹善、KAN、中西圭三、杉山清貴、坪倉惟子等ボーカリストや村上PONTA秀一、沼沢尚、勝田一樹等一流ミュージシャンの参加の元作られたのは多くのアーティスト、ミュージシャンから信頼されていたのをうかがわせます。

【 訃報 】@小林信吾オフィシャルサイトより
弊社 小林信吾は 2020年10月4日夜に自宅にて62歳で逝去いたしました。~中略~
まだこれからの年齢でしたので、残念でなりません。


しかしそんな彼も気づけば62歳、そして彼が支えていたアーティストたちも角松敏生、KAN,徳永英明などはもう還暦、昔流に言えば定年と言う年ごろ、確かにその死に対して「早い」とは思ってもさすがに「まだこれから」と言うのは酷なような気がします。彼の関わっていた音楽を青春時代に聞きまくった世代も中年と言う言葉の似合う年回りになったと考えると1つの時代の終わりを象徴しているのかもしれません。


Happy New Yeah!@Maoki Yamamoto Official Siteより
そこで柏谷さんが
「山本さんにはもうアイマスは10曲ほど叩いてもらってますよね〜」
的なお話をふられたので、
「ですね〜!今こうしてアイマスに携われてる事自体夢の様ですけど、願わくばいつの日かアイドルマスターに曲を書きたいですね〜」
と軽い気持ちでお返事したんです。~中略~
そして、家に帰るや否や、もう《十時愛梨Solo曲》を頼まれたという現実を夢にしたくない自分はすぐさま曲の候補を作り始めるのでした。
ピアノの上にプリンセスバニーの十時愛梨のフィギュアを置いて準備完了。
6年分の十時P達の想いをどう音楽に反映させれば良いものか、と考えておりました。


そして次の時代へと向かっていくのでしょう、上は小林信吾同様「ぼくのかんがえたさいきょうのばんど」を率い続ける男角松敏生の音楽をバックで支えるミュージシャンのblogの記事から、小林信吾が中山美穂、谷村有美、浜崎あゆみ、平原綾香と言ったリアルなアイドルのバックをある意味でビジネスとしてやっていたのに対し、子供のころから親しんだアイドルゲームのアイドルの楽曲作成を仲間である同じアイドルを愛するプレイヤーたちの想いをも受け取って行うというのは時代の移り変わりを感じます。

さて私にとって憂鬱だったこの1年皆さんにとってはどうだったでしょうか?小林信吾の死はコロナには関係ないですが、新型コロナによって平成と言う時代が一気に押し流されていく中、新しい時代の希望をいかに見出していくか、それが来年のテーマなのかもしれません。

それではこのblogを読んでいる皆様良いお年を!!

Aqoursと鈴木茂がともに現れる音楽番組

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画像:彼女たちが出るのが楽しみでした。

サプライズ満点の「神回」紅白、41・5%!桑田佳祐&松任谷由実がコラボでキス@スポーツ報知2019/1/3 より
 昨年大みそかのNHK総合「第69回NHK紅白歌合戦」(後7時15分)の平均視聴率が同9時からの第2部で41・5%(関西地区は40・5%)だったことが2日、分かった。2年ぶりに40%の大台を突破した。最終歌唱者のサザンオールスターズが35年ぶりにNHKホールで歌い、コラボした松任谷由実(64)がステージ上で桑田佳祐(62)にキスするなど、サプライズ満点の演出が功を奏したようだ。  「平成最後の紅白」は、安室奈美恵さん(41)のラスト紅白となった前回を2・1ポイント上回って2年ぶりに40%超えを果たした。
割り算から足し算に~2017年紅白に思う

 さて昨年も取り上げたので今年も紅白について書きます。さて今年の紅白に関して言えば個人的には昨年推したAqoursが出たのがうれしい限りで思わず録画までしてしまいました。彼女たちが出たからではないと思いますが2年ぶりに視聴率が40%を超えたみたいです。

紅白「桑田&ユーミン」絶賛が映す平成の閉塞@東洋経済2019/1/9より
だが、少し冷静になってみよう。「平成最後の紅白」が「桑田とユーミン」で本当に良かったのだろうか。サザンオールスターズが最後に披露した「勝手にシンドバッド」は1978年、つまり昭和53年の曲である。 ユーミンが「視聴者からの投票」で歌ったのは2曲。「ひこうき雲」はデビューアルバムの表題曲、「やさしさに包まれたなら」は1974年のサードシングルである。それぞれ昭和48年と昭和49年の曲だ。 ~中略~そういう時代に発表された曲が「平成最後の紅白」のクライマックスとされたのだ。ユーミンの2曲は、平成に入ってジブリ映画の主題歌に使用されたことで認知度が上がったとはいえ、である。 そして2人の年齢は、桑田佳祐が62歳、松任谷由実は64歳
  しかし、最高視聴率を記録したアーティストがトリを務めた60歳を超えるサザンオールスターズであり、歌った曲も40年前の昭和53年にリリースされたデビュー曲「勝手にシンドバット」であったから、こんな意見もあるようです。個人的には閉塞感というよりもむしろ日本に限らず「世代を超え老いも若きも知っている曲が年々出てこなくなった時代」であり、その時代の果てに年末に老いも若きもそろってみる音楽番組として大トリを務めるアーティストとしては不自然には感じませんでした。むしろ一昨年安室奈美恵を出しても結局視聴率を稼げなかったことを考えると仮に解散がなかったとしてのSMAPや宇多田ヒカルを連れてきてもサザンやユーミン以上の結果を出せたとは思えません。

紅白歌手別視聴率 TV初歌唱の米津玄師が2位の44・6% 故郷から中継…歌唱終了時まで高止まり@スポニチアネックス2019/1/5

 むしろ米津玄師の様に見慣れないアーティストや歌い手のパフォーマンスにおぉっと思った人のほうが多いのではと感じます。個人的には姪っ子がジャニーズのキング&プリンスにはまっていて団扇まで作って応援していたのがほほえましく、また彼女たちの世代の為のアイドルや歌い手が出てきたことに安堵しました。
 昭和の頃のように皆で歌える歌はないかもしれませんが、ただ老いも若きも集まり老いは若きの若きは老いの推しの音楽を楽しんでみると言うのはこれはこれで意義のある年末の過ごし方ではないかと思います。

第69回NHK紅白歌合戦でユーミン登場『後ろの人、よくカーグラTVに出てる人じゃない?』『しかし松任谷正隆さんをカーグラTV以外でお目にかかるとは』 @together
イエロー・マジック・オーケストラ@Wikipediaより
YMO結成以前、細野は、ドラマーの林立夫、シンガーのマナと共に自身の「イエロー・マジック・カーニヴァル」をカヴァーするというユニットを構想していた。だがこれは実現せず(その後マナは、ソロで「イエロー・マジック・カーニヴァル」をカヴァーしている)、続いて細野は林と佐藤博のユニットでマーティン・デニーの「ファイアークラッカー」をカヴァーすることを構想するが、これも佐藤が渡米したことにより実現しなかった。細野は当時のマネージャー(日笠雅水)にも人選を依頼し、日笠は坂本龍一を推薦した[2]。
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CD/ALL is VANITY/角松敏生/BVCR-696
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 また若きが老いの推しを聞くという部分ではあるのですが個人的にびっくりしたのはユーミンのバックに林立夫、小原礼、鈴木茂、松任谷正隆という大物名人ミュージシャンたちが出演した事です。林立夫は細野晴臣がYMOを作る際に高橋幸宏や坂本龍一の前に誘った人物として知られ、小原礼はシンガーソングライター尾崎亜美の夫であり、サディスティックミカバンドのメンバー、鈴木茂は日本語ロックの開祖ともいえるはっぴぃえんどのメンバー、松任谷正隆はユーミンという日本のポップスを切り開いたシンガーを生み出した大物プロデューサーにして夫、そして各人名刺ともいえる大仕事以外のも多くのセッションに参画し日本のポップスを切り開いていったミュージシャンです。
 松任谷由実に関してはユーミン以上に彼らを出したところに平成最後の紅白としての意義を感じたくらいです。



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AGHARTA/REVENGE OF AGHARTA 【CD】
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 そしてその大物ミュージシャンにあこがれた彼らに続いた人たちが作り上げた曲もこの紅白では彼らの演奏でない形で歌われて驚きました。何という曲かというと「WAになっておどろう」という曲です。V6の曲と思う人ともいると思いますがオリジナルはAGHARTAという角松敏生を中心に当時一線で活躍していたスタジオミュージシャン達によるユニットで、長野オリンピックの閉会式での名演でも知られます。そして多分、この曲が昭和の紅白にあった「老若男女がみな知っていて歌える曲」に一番近かったのではないかと思います。そんな曲が担当アーティストなしの読み人知らずのような形で歌われたというのが平成最後の紅白らしかったのではないかと思います。

 もし今年新しい元号となった最初かつ東京オリンピック直前の紅白では是非ともオリジナルのアーティスト(ただしメンバーでは故人がいるので厳密には不可能だが)での「WAになっておどろう」が見たいものですがいかがでしょうか?


 

戦後と平成の終わりに考える~昭和から離れられない左翼運動家と平成の若者の”HINOMARU”~

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 画像:物議を醸しだした抗議運動
RADWIMPSの新曲、軍歌のよう?歌詞めぐり議論に@朝日新聞2018/6/13より 映画「君の名は。」の主題歌で注目を集めた人気ロックバンド「RADWIMPS(ラッドウィンプス)」の新曲「HINOMARU」が話題だ。「軍歌を思わせる」と歌詞に賛否の声があがり、国会でも言及された。どんな歌詞なのか。 「HINOMARU」は、フジテレビのサッカーワールドカップのテーマソング「カタルシスト」のカップリング曲として6日に発売された。「この身体に流れゆくは 気高きこの御国(おくに)の御霊(みたま)」「日出づる国の 御名の下に」「たとえこの身が滅ぶとて 幾々千代に さぁ咲き誇れ」と歌う。RADWIMPSに抗議の男、交差点に駐車の疑いで逮捕@朝日新聞2018/6/27より 駐停車禁止の交差点に車を駐車したとして、兵庫県警は26日、40歳ぐらいの男を道路交通法違反容疑で現行犯逮捕し、発表した。男は黙秘しているという。新曲の歌詞が「軍歌を思わせる」と話題になっていた人気ロックバンドへの抗議活動をしていたという。
RADWIMPS HINOMARU 歌詞@J-Lyric.net
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カタルシスト [ RADWIMPS ]
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  映画「君の名は。」の主題歌などでも知られる人気バンドRADWIMPSのシングル「カタルシスト」のカップリングナンバーである「HINOMARU」の歌詞が「軍歌を思わせる」と話題に上がり、ライブ会場で抗議行動を行った人達が逮捕されると言う事件(?)が起こったそうです。

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画像:アーティストからの言葉

RADWIMPS@Wikipediaより

RADWIMPS(ラッドウィンプス)は、日本の4人組ロックバンドである[3]。所属レコード会社はEMI Records。所属事務所は有限会社ボクチン(英称: voque ting、所属はRADWIMPSのみ)。略称は「ラッド」。 ~中略~
野田 洋次郎 (のだ ようじろう)
生年月日は(1985-07-05) 1985年7月5日(33歳)。ボーカル、ギター、ピアノ、RADWIMPSのほぼすべての楽曲の作詞・作曲を担当。身長180cm。血液型はA型[81]。両利き。未婚。
桑原 彰(くわはら あきら)
生年月日は(1985-04-04) 1985年4月4日(33歳)。ギター、コーラスを担当。RADWIMPSのリーダー。身長166cm。血液型はA型[81]。右利き。既婚[82]。
神奈川県立荏田高等学校[83]に通っていたが、16歳の時に「俺はラッドで食っていく」と決意し中退[84]。その後、音楽学校のMI JAPAN東京校ギター科を卒業した[85]。野田との初対面の場所は、あざみ野のミスタードーナツであった[86]。
武田 祐介(たけだ ゆうすけ)
生年月日は(1985-05-24) 1985年5月24日(33歳)。ベース、コーラスを担当。身長167cm。血液型はB型[81]。右利き。既婚(2013年[88] -)。洗足学園音楽大学ジャズ科を卒業。~中略~尊敬するベーシストはマーカス・ミラー[84]とジャコ・パストリアス[81]。
山口 智史(やまぐち さとし)
生年月日は(1985-03-20) 1985年3月20日(33歳)。ドラムス、コーラスを担当。身長168cm。血液型はA型[81]。右利き。既婚(2009年[89] - )。洗足学園音楽大学ジャズ科を中退。~中略~尊敬するドラマーは村上秀一[84]。

 さてまずこの騒動の片方の主役である、RADWINPSの話から、彼らは長期休養中のドラムの山口氏を含め4人とも1985年生まれの33歳、1989年に昭和が終わり、平成になった時には3歳だったと考えるとまさに平成の若者と言う言葉が似合う世代のメンバーです。そして青葉区の高校に通うリーダー桑原氏とボーカル野田氏(桐蔭学園高校)、川崎市溝の口にある洗足学園音楽大学ジャズ科に通っていたベースの武田氏とドラムの山口氏と言うメンバーで構成されています。興味深いのは青葉区と溝の口と言うと当blog的には取り残された女性たちのまちの舞台でもある東急田園都市線沿線、良くバンドや役者さんの多い路線と言うと中央線や京王井の頭線ではなくベッドタウンである田園都市線出身のバンドと言うのは興味深いです。また尊敬するミュージシャンとして武田氏がマーカスミラー、山口氏が村上””PONTA"秀一を挙げているのは音楽大学のJAZZ科出身だから当たり前かもしれませんがJAZZ系の音楽をルーツにそれなりに勉強している人たちなのだなと感じます。
 そしてそんな彼らが何かと物議を導き出す日本国旗日の丸の名前を冠した曲を「自分が生まれた国をちゃんと好きでいたいと思っています。好きと言える自分でいたいし、言える国であってほしいと思っています。」 「まっすぐに皆さんに届きますように。」とリリースしたわけです。

意見特集:RADWIMPS『HINOMARU』の何が問題か① @HINOMARUに抗議するライブ会場前アクションより
● 日の丸の歴史的な意味

 次に、日の丸の歴史的な意味について、考えてみたいと思います。~中略~

 過去日本は、朝鮮半島を「併合」して植民地支配を行い、土地から労働力まで徹底して収奪しました。「併合」というのは当時の官僚が作った造語です。また、アジア・太平洋戦争においては、海外で二〇〇〇万人を殺し、日本人も三〇〇万人が死にました。しかも海外の犠牲者の多くは、アジアの人々でした。

 栗原貞子の詩にあるように、日の丸は「日の丸の赤はじんみんの血/白地の白はじんみんの骨」と言うべき旗なのです。「まっすぐ」な意味だけを取り出して、そうした歴史的な意味まで無視するわけにはいかないはずです。
 ● 歴史の忘却について

 とはいえ、歴史の忘却(ないしは捨象)が起きていることは認めざるを得ません。どうしてそのようなことが起きうるのでしょうか?

 その基礎としては、戦前から戦後になって、日本は平和国家になったという思考があると思います。私はそれをリセット思考と呼んでいます。確かに、憲法をはじめとして変わったものもありますが、戦前から戦後へと引き継がれたものも多いのです。天皇制、日の丸、君が代などがその代表です。

 さてこの”HINOMARU”に反発した人(以下批判者)たちの意見を見ていきましょう。所謂日の丸・君が代の話になります。確かにドイツではナチスのカギ十字の旗は変更になったと言うよりも国自体が分割されました。そしてヒトラーが自殺したため、その後継となった国家元首デーニッツ(ちなみに彼は死刑にならず1980年まで生存しています)率いる政府は解体されました。ただ戦争被害者にとってはそれこそ戦争犯罪の罪をナチスになすりつけたリセット思考とも取れる事ではないでしょうか?実際韓国で従軍慰安婦問題が再燃してから15~20年遅れでディストモの大虐殺に関する賠償問題に積極的に取り組む首相がギリシャで生まれたのは象徴的です。

RADWIMPS@Wikipediaより

10月9日から23日にかけて韓国、フランス、ドイツ、イギリス、台湾を巡る初の海外ツアー「RADWIMPS 2015 Asia-Europe Live Tour」を開催[49]。更に11月4日から28日初に対バンツアー「10th ANNIVERSARY LIVE TOUR RADWIMPSの胎盤」を開催する[50]

 RADWIMPSに話を戻すと、彼らが国内市場のみを対象とするドメスティックなアーティストかと言えばさに非ず、「君の名は。」で一般の人に知られる前から海外ツアーを行うなど、積極的に国境を越えていくアーティストであり、批判者言う所の日の丸の旗の下で侵略したとされる韓国や台湾、第2次世界大戦に交戦したフランスやイギリスの市場も当然意識している訳です。当然反発も予想されますが、それでも尚、あるいはそれ故にこういった歌を歌おうとしたと言うのは覚悟のある行為ではないかと思います。

幸色のワンルーム
メディアの緩やかな自殺~幸色のワンルームに思う2~
ジェームズ・ガン監督が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』第3弾をクビ…過去ツイートが問題視され@シネマトゥデイ2018/7/21
TVアニメ「二度目の人生を異世界で」の出演予定声優が次々と降板を発表→アニメ化中止・原作出荷停止に@together

 特にここ最近、すでに謝罪済みのヘイト過去のヘイトスピーチが原因で映画会社を解雇されたり、ライトノベルのアニメ化中止や作品出荷停止、あるいはちょっとした批判が原因でTVドラマの配信が一部キー局で中止されたりと言った事が目立つのを見ると彼らの主義主張はともかく批判を恐れずに発信する姿勢はある意味で称賛に値します。

意見特集:RADWIMPS『HINOMARU』の何が問題か① @HINOMARUに抗議するライブ会場前アクションより

 終戦後しばらくは、天皇制についても、日の丸や君が代についても議論があり、裕仁は退位すべきだとか、日の丸に変わる新たな国旗を制定しようという意見がありました
 それに、一九九九年まで、日の丸は正式な日本の国旗ではありませんでした。その年、他の悪法とともに、国旗国歌法が制定されたのです。その年に生まれた人は来年二〇一九年に二〇歳になります。一九九九年に一〇歳の人なら三〇歳です。

 そして世代も重要で、批判者も指摘している通りです。所謂国旗国歌法は1999年に制定されているのですが、その前年には長野オリンピックが有り、3年後には日韓共同でサッカーのワールドカップが行われる予定でスポーツの国際大会が盛んになり始めた時期でした。そしてこの時期RADWIMPSのメンバーは14歳の中学生で、その後青春と言っていい時代にWBCをはじめとした数多くのスポーツの国際大会で日の丸を見、君が代を聞いてきたことでしょう。ただそれはRADWIMPSのメンバーをはじめとする日本人だけでなく、韓国・台湾・中国をはじめとするかつて「日本が侵略した」とされる各国に関しても同様だったのではないでしょうか?故に国内から反発があっても、実はそれほどこういった国家からの反発が無かったのではと感じます。
 そしてRADWIMPSのメンバーが33歳で若者と言うのには少し抵抗がある世代であることを考えると平成が終わった時期には政治的な言葉としてはともかく日の丸=侵略国家と言うより日の丸=国際大会で掲げられる日本の旗と感じるのが日本に限らず韓国・台湾等「侵略された」とされる国々の人達も含め一般的な解釈となるのではないでしょうか?
意見特集:RADWIMPS『HINOMARU』の何が問題か②@HINOMARUに抗議するライブ会場前アクションより

 でも、RADWIMPSの『HINOMARU』の歌詞には、そういう解釈のむずかしさはありません。デキのわるい歌詞だけれど、これはあからさまに戦争扇動の歌です。そして、デキのわるい歌詞だから影響力が小さいということも言えないので、こまったものです。稚拙で三流の表現でも、戦争をあおり差別をあおるということは、十分に可能だからです。~中略~

「さぁいざいかん 守るべきものが 今はある」、あるいは「どれだけ強き風吹けど 遥か高き波がくれど」というフレーズです。

「守るべきもの」? 「強き風」? 「高き波」?

 まるで、日本が外国からの脅威にさらされているかのようなイメージを誘引する表現です。

東日本大震災@Wikipedia
平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害@Wikipedia

hinomaru3

 また歌詞で問題となった部分に関しても多分ずれがあるのではと感じます。個人的に一番それを感じたのは上の部分、RADWIMPSが「強き風」 「高き波」と言った言葉で示したかったのは前者は2014年の広島豪雨に代表される台風や豪雨に関する災害、後者は津波に代表される東日本大震災の事ではないかと思います。田園都市線沿線に縁のあるRADWIMPSにとってしてみれば、身近な人も含め東日本大震災は直接被災したでしょうし、あの相馬を中心とした東北地方の沿岸部を襲う津波の映像はその象徴として心に残っていると言っていいでしょうし、またマネージャーが広島の方という事で2014年の豪雨でやきもきした経験もあるはずです。そしてファンから大きな批判が出なかったと言うのはファンもそのように受け止めたという事なのでしょう。
 「強き風」と言う言葉で所謂神風を思い起こしたのかもしれませんが、この「強き風」と言うのは神風が外敵を吹き飛ばす風と言うスタンスで使われるのとは逆の解釈をなされています。そういった意味で戦争扇動と言うのは当たらないと思いますし、結果的にその批判は広がりを持たなかったと感じます。

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角松敏生 崩壊の前日 歌詞@J-Lyric.net

 RADWIMPSが演奏している音楽は一般的にポピュラーミュージックと呼ばれているものです。恋愛を歌う事が多いですが、基本は日常生活で感じたことを皆に投げかける事ではないかと思います。上は長野オリンピックの閉会式で見事なパフォーマンスを見せ、またRADWIMPSのメンバーの尊敬するマーカスミラーや村上秀一とも数多くのセッションを行ったた言うなればポピュラーミュージックを歌うRADWIMPSの先輩とも言える、角松敏生が1998年に発売したアルバムで、その中には阪神淡路大震災を歌った「崩壊の前日」と言う名曲が有ります。
 阪神大震災に関しては角松敏生だけでなく平松愛理や久宝瑠璃子等震災で被害を受けた地域に縁のあるミュージシャンも曲を発表しています。そういった意味で震災に関する様々な事と言うのはポピュラーミュージックのテーマの1つともいえます。

EMI Recordsとフジテレビへの公開質問状 @HINOMARUに抗議するライブ会場前アクションより

日の丸をいまだに国旗に用い、こんな用語まで歌われるのは、今も日本が侵略戦争を反省していないからです。そうした政治家発言や書籍があふれる中、音楽は特に人に強い影響を与えます。RADWIMPSのような、若いファンが多く、知名度も影響力も大きいアーティストが、このような曲を発表することは許されません

そこで、以下の3点を要求します。

 

①「HINOMARU」シングルを回収し、廃盤にすること。

②ライブなどで2度と歌わない事。

③「HINOMARU」の内容と、これまでの釈明が間違っていたと早急に表明すること。


【中古】昭和二十年の「文藝春秋」 文春新書0647P208より
ただ、軍部の専横を防止すべき位置にあった議会とか言論機関とかの責任も軽いとは言えない。
 しかし、過去十数年に亘って、テロと弾圧とで、徐々に言論の力を奪われたのでは、一歩一歩無力になる外はなかったのである
 僕のような人間さえ、暗殺の目標とされて、私邸を十数人の警官によって護衛されたことがある。 
 批判者はそういったポピュラーミュージックの一般的なジャンルに連なる曲を廃盤し、2度と歌わない事すら求めています。そうなって言ったら、もはやポピュラーミュージックそのものがどんどん歌える物が狭まっていき多分ラブソングすら歌えない世界になるのではと感じます。そしてその先にあるものは何になるのでしょうか?文藝春秋社長の菊地寛がいみじくも語った「テロと弾圧とで、徐々に言論の力を奪われたのでは、一歩一歩無力になる外はなかったのである」と語った世界に似通ったものとなるのではないでしょうか?
意見特集:RADWIMPS『HINOMARU』の何が問題か① @HINOMARUに抗議するライブ会場前アクションより

● 「普通の日本人」以外の存在

 以上は、歴史の忘却についての話でしたが、野田氏が忘れていることがもう一つあります。それは現在日本に居住する「普通の日本人」以外の人々のことです。~中略~

 私の祖父は朝鮮半島からやってきました。そして、父方の一族は私が生まれる前に日本国籍を取得したので、私は「日本籍在日朝鮮人」ないしは「朝鮮系日本人」として生まれました

 そんな私にとって、いくら日本で生まれて日本で育ったとはいえ、「日の丸」は自分の旗ではないと感じます。いいえ、それどころか恐怖感を感じると言ってもいいくらいです。より正確に言うのならば、日の丸の下に一体となった「普通の日本人」たちが怖いのです
張本勲@Wikipediaより
また韓国野球界との太いパイプを生かして、日本のプロ野球でプレーした在日選手を数多く母国に紹介した[9]。「先輩!自分のおじいちゃん、おばあちゃんの国でやってみたいんです」と言われ「そうか、やってくれるか」と送り出し、在日の選手は韓国で大歓迎されると思っていたら、母国で「パンチョッパリ(半分だけ日本人)」などと疎んじられ「我々の国籍は日本海ですか」と訴えられた~中略~その一方、韓国球界に渡った在日韓国人が、通過儀礼である兵役の義務を果たしていないことなどを理由に、差別を受けてしまう負の問題にも切り込み、(韓国プロ野球の)シーズンオフの関係者会議に「同じ韓国人で韓国の言葉が分からないと誰が言ったのか。日本で生まれ教育されて、習う機会がどこにある?それをパンチョッパリ、半日本人だといった人の顔が見たい。『お前たち、よく帰ってきたな。随分苦労したな』と応援してくれるのが普通なのに『日本でのうのうと暮らしやがって、我々は苦しい思いをしたんだ』なんぞと冗談じゃない。あなた方は小さな国ひとつ守れなかったじゃないか、しかもまっぷたつに切られて」と怒鳴り込んだことがある[90]

 ただ1つだけ、RADWIMPSに注文があるとしたら、一見理不尽な批判者の背景にある複雑なもの、それを整理し把握しておく必要があるのではないかという事です
 それは所謂在日朝鮮(韓国)人問題と言われる問題とその背景にあるもの、日本で言われるのは日本における朝鮮(韓国)系の差別の問題ですが、彼らはルーツである朝鮮(韓国)でも温かく迎えられる存在ではなく、その背景には現在あくまで休戦中の朝鮮戦争と、それに伴う徴兵制等厳しい義務がある事。朝鮮戦争やその前の15年戦争のきっかけとなった満州事変の背景にあるロシア(帝政ロシア・ソ連・ロシア)中国(中華民国・中華人民共和国・清)と言った広大な地域の政治的混乱、そういったものです。



※2018/8/13角松敏生氏の著作モノローグにこれから書く事に関する背景が書かれていて、もともと書いていた部分で事実に反する部分を修正しました。

 それは大変なものではありますが、それは表現の自由の基、物を作り表現していく者の責任であり、またそういった批判を基に学びの機会を得るのは表現者の特権のように感じます。上は前段でも出て来た角松敏生が2002年にリリースしたインカナティオと言うアルバム、このアルバムが作られる少し前、あるスポーツの国際大会で「君が代」を歌った際にネットを中心に批判されたのですが、それを機に君が代のルーツなどを学んだそうですこのアルバムのリリース前後にサッカーの国際試合で「君が代」を歌ったのですがこの時の事を以下のように書いています

モノローグP150より
現在でも子供の中には『君が代』は悪い曲、戦争の曲、人殺しの曲と思っている子もいると聞く。~中略~確かに悲惨な戦争の中で強要された軍国主義思想の旗印になっていたのかもしれない。しかしその前に、この日本と言う国の激動の歴史に翻弄された『君が代』と言う、一楽曲の事をもう一度勉強してみたい。~中略~
 もともと『君が代』は1000年以上前に造られた古歌と聞く。当時の世界はもちろん今とは違う。いわゆる大王時代から天皇の時代へと進化したころだ。そしてその歌にある「君」とは、正確には全ての民の長である天皇を含むすべての君、つまり、あなた、恋人、親、兄弟の世が永遠に幸福であるようにと願われた歌なのだ。
 開国直後の日本は急速に欧米文化の波を受けた。欧米の常識である国家の有無を問われ、外交上国歌の必要を知り、『君が代』が選ばれた
 『君が代』うんぬんよりも、日本人としてのおのれをもっと知るべきである。その権利、そして義務は皆にある
 これが正しいかどうかの解釈は多分読み手・聞き手に任される部分ではあるものの、表現者として歌い手としてどのようにこの『君が代』とその前提にある日本と言う国、日本人と言う己のアイデンティティに関してきちんと考え、それを受け手に自分の言葉で伝えると言う誠実さを感じますそしてその延長線上にこのアルバムはあったわけです。

 そしてそれから少したってリリースされたのがこのアルバムです。和、琉球、アイヌのそれぞれの文化の「日本の伝統」としての共通項に気付いた角松の、この3つの音楽を合わせて合わないはずがない、と言う思いから生まれた下地暁による沖縄の三線(サンシン)、OKIによるアイヌの弦楽器トンコリやコーラスにも沖縄やアイヌの要素を、内藤哲郎による和太鼓、佐藤英史による篠笛と、まさに日本を代表する3つの伝統音楽を取り込んだアルバムです。
 はっきりと「君が代」に対する批判がきっかけと言及されたわけではないですが、ただこのアルバムでは「君が代」で批判されて学んだことが生かされた事が聴いて取れます。
 角松敏生が長野オリンピックで全世界に向けてパフォーマンスした様にRADWIMPSは映画「君の名は。」で全世界にその音楽を発信する機会を得ました。そして共に「日の丸」「君が代」と言う昭和の左翼運動家に嫌われるキーワードでたたかれました。だったら同じようにそこから学びそれを生かした表現で見返すことを求めるのは私のわがままでしょうか?


ターミナル→郊外SC→ネット~CCCのHMV買収に思う~


動画:本邦初(?)の蛇ドルはブレイクするのか?

お知らせ
知り合いが日本唯一の蛇関係のテーマパークのイメージガールをプロデュースするようです。興味のある方は是非どうぞ
参考
【ジャパンスネークセンターイメージガール】~蛇ドル~紅イバラ公式ブログ
ジャパンスネークセンター
ジャパンスネークセンター公式イメージガール@Gエンタ~地方からエンターテインメントを発信~

 さて本題にうつりましょう。

センター街方面のスクランブル交差点

HMV、「TSUTAYA」のCCCが買収へ 音楽小売り再編加速@ITMedia3/23より
 「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は3月25日、CD/DVD販売店を運営するHMVジャパンから事業を取得することで基本合意したと発表した。6月末に最終契約を結ぶ方向で協議する。「HMV」ブランドは存続する予定。


 さてさて最近、気になったのは上にあるような、TSUTAYAのHMV買収のニュースです。

拝啓 HMVサマ@★ドゥエちゃんのTHEやっつけDIARY★より
息子が生まれてから、
出来るだけ寄りつかなぃよぅにしてましたが…
何故ならば!!
あたぃは大の音楽好き
店に入ったら2時間はヨユーで居れましたの


HMVも… @音楽雑記&四方山話
より
HMV、「TSUTAYA」のCCCが買収へ…うーっわぁ~。勘弁してほしい。HMVオンラインのクラシックの充実振りは有名で、インターネット販売では独り勝ち状態っぽいんだけど、それは市場規模の小さいクラシックでの話。全体ではどうなのか、ちょっと分からないんだけど、不調だったのだろうか。
TSUTAYAがこのHMVオンラインのクラシックコーナーをどうするのか判らない。しかし、これまでクラシックに力を入れていたとは全く思えないから非常に不安だ。


 HMV等外資系のレコードショップと言うと学生時代良く、試聴コーナーに入り浸っていました。単なるCD販売店でなくてある意味で文化を担う存在であったり、あるいは何時間も時間をかけて遊べるテーマパーク的な存在だっただけにある意味で音楽のコンビニとも言えるTSUTAYAに買収される状況は時代の流れを感じずにいられません。


プレスリリース@HMVよりHMV新規開店状況
2009年度 楽天市場、i-LUMINE(LUMINEのショッピングサイト)、イオン土浦
2008年度 上里、仙台泉大沢、伊勢崎、草津、西宮、菖蒲DeNA「ビッダーズ」「ポケットビッダーズ」「モバデパ」、ダレットワールド
渋谷HMV @しんくんの毎日(Music etc.)より
休暇の昨日は渋谷を徘徊。久しぶりに寄ったHMVは規模が3分の2になっていた。品揃えや試聴も少なくなったような感じだ。


 ここ最近の出店状況を見ると、イオンに代表される郊外SC、そして特にリーマンショック後に顕著なのが楽天に代表されるネットへの出店が目立ちます。
 かつては渋谷系と言う言葉も生み出した様に「渋谷や横浜など大都市のターミナルに立地して大都会から新しい音楽を発信する」と言う状況だったのが段々SCを中心にした郊外に移り、ネットに軸足を置くようになったこと、そして何よりも若い世代が減って音楽ソフトの売上そのものが減少していく中で、大都市の店舗は縮小を余儀なくされて言った風に見えます。

HMV、「TSUTAYA」のCCCが買収へ 音楽小売り再編加速@ITMedia3/23より
 CCCはHMVのEC事業を評価し、HMVサイトのリコメンドサービスや顧客基盤などにCCCの会員基盤を組み合わせ、エンターテイメント分野のEC売り上げを約200億円上積みし、EC市場で一定のシェア確保を狙うとしている。


 そして買い手のCCCから見るとHMVは最早「大都会から最新の音楽を発信する」企業でなく、優秀なEC展開を見せるソフト販売企業と言うのは今の、そして今後の展開を物語っているように感じます。

 ターミナル→SC→ネットと写ってきた大手の音楽販売業、今後どの様に新しい主役ネットが展開していくのか?多くの音楽をはじめとする文化を発信してきた都市の力が今後どんな形で復権していくのかあまり注目されない買収劇ですが、意外に大きなものを物語っているように感じるのは私だけでしょうか?
 
CCCのネット展開はこちら


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小室哲哉逮捕に思う・・・


動画:TKブームも10年以上も前の話になりました。@「SweetPain@Globe」

小室哲哉容疑者を逮捕 大阪地検、5億円の詐欺容疑で@J-CAST NEWS11/4

 本日のトップニュースは小室哲哉の逮捕、罪状に関しては経済犯罪と言う事で何とも言えませんが、90年代に青春をおくった身からすると「あれだけ稼いでここまで落ちぶれるか・・・」と思わずため息が漏れてしまいます。
 小室哲哉と言うと90年代中盤、華原朋美やGlobe、鈴木亜美と言った昔風に言えばアイドルとも言える可愛い女性ボーカルをプロデュースしTVタイアップとスキャンダラスな関係でミリオンヒットを連発していました。
 気づいてみるとそんな女性ボーカルもヒットプロデューサーもタイアップヒットもすっかり聞かなくなりました。


動画:クックマン@太商百貨市byGエンタ~地方からエンターテインメントを発信~

 そんなことを考えていると先日紹介した太商百貨市でのクックマンの活躍の模様が動画でアップされていました。料理を武器に食の平和を守るローカルヒーロー、今回は地元名物の大和芋を用い、地元の名物焼き饅頭のたれを模したたれで焼いた大和芋餅を振る舞い学園祭を盛り上げていました。
 映像を見ていて感じたのはやはりローカルと言うか、身近さが大きなポイントになってきているのではと言う点。



 そう言った意味では場所的なローカルではないですが鉄道ファンをターゲットとしたアイドルやアーティストなんてのも出てきているのが面白いところ、彼女たちは当然メディアも使っているのですが鉄道ファンと言うニッチの分野で様々なイベント等で自らを売り込んで地位を築いていった感があります。
 そう言った意味でアイドルと言う分野でも誰か有名なプロデューサーさんとメディアと言う大きな力に依存しきるのでなく、自分の力で市場を開拓し売り込んでいくタフさが求められる時代になったのではないかとふと感じました。





オリコン訴訟が語るもの

つぶれたレコード屋@前橋中央通







写真:前橋の中心市街地で営業を閉じたレコード屋

「オリコンチャート」記事めぐる訴訟、オリコン勝訴 ジャーナリストに賠償命令@IT Mediaより
「オリコンチャートをめぐる雑誌記事内の事実誤認に基づくコメントにより名誉が傷つけられた」として、オリコンが音楽ジャーナリストに5000万円の損害賠償を求めて訴えていた裁判で、東京地裁は4月22日、ジャーナリストに100万円の支払いを命じる判決を言い渡した。ジャーナリストによるオリコンへの反訴は棄却された。

 個人的に少し注目していた裁判の判決が出ました。
 この裁判はジャーナリストの烏賀陽弘道氏が「サイゾー」と言う雑誌のオリコンとジャニーズ事務所の癒着を推論した記事にて「オリコンのデータは実売でなく予約のデータ等もは行っていて信頼性が低い、集計方法も公開されていないのは信頼性の低さを裏付けている」と言った趣旨のコメントを行ったことに対し名誉毀損で5千万円の賠償を請求したと言うものです。この裁判で一般に注目されたのは以下の2点です。
・コメントをしただけの1ライターに対し5千万円と言う多大な賠償を請求したのは言論封殺ではないか
・オリコンの統計は本当に信用できるのか?

 どちらも書き手である烏賀陽弘道氏の視点からの問題といえるわけですが個人的には興味は別の点にありました。
 1つは烏賀陽弘道氏と言う書き手の活動がどうなっていくのか
 もう1つは何故オリコンはこんな裁判をしてしまっただろうかと言う点



 まず前者に関して書くともともと烏賀陽弘道氏は朝日新聞の記者だったのですが、結局会社との折り合いがつかず辞めて(その諸事情は右の著作に少し書かれています)フリーライターさんです。音楽系の著作が中心なのですが宝島社のムックでJ-POPアーティストの英語力をいんちき振りをまじめに評価してアーティストと論争してみたりとよく言えば実直、悪く言えば空気が読めないと言われそうなライターさんです。
 とは言え著作を読むときちんとした教養・研究・調査に裏づけされた鋭い論評は読み応えがあり、左の著作等は個人的なフェバリッととなっています。

 さてその前提条件から考えると後者の部分何故オリコンがこんな裁判を起こしてしまったかが不思議でなりません。
 上で書かれている様なジャーナリストがこんな訴訟を起こされたら何をするでしょう。生き残っていく為にまず必死に自分の論調を補完する為の調査を行い、また情報を発信していくでしょう。当然「表現の自由」を合言葉に応援する人たちも出てきます。また彼の著作を読んだ人は良くも悪しくもこの「空気が読めない真面目な」ライターさんの言葉を信用するのは間違いありません。
 と言う事は極端に言えば「自社のブランドの信用を守る為に起こした訴訟で自社ブランドの信用破壊行為を焚きつけている」ともいえる訳です。
 そして今回のオリコンの「勝訴」は更にこの状況にガソリンを注ぎ足したようなものです。貧して鈍して迷走しているように思えるような気がするのは私で毛でしょうか?象徴的なのはこの訴訟が行われた2007年度の赤字決算で44半期中3四半期で営業赤字、しかも唯一営業黒字を出した期のドル箱要因は最終4半期には赤字要因に転落と良いところがありません。
 音楽CDと言う商品は着うた等他の分野への拡散により売り上げ激減と言う顧客だけでなく作り手であるアーティストからも段々離れられている分野です。良く考えると昔に比べてCDも買わなくなりましたし、流行歌の話と言うのを職場や学校ですることも減ったのではないでしょうか?
 そう言った意味で今回の裁判はオリコンと言うある意味で日本と言う国の何かを担ってきた企業が静かにその寿命を終えようとしている一場面を浮かび上がらせているように思えてなりません。





あるギタリストの死について

bounce beat presents"butcher" web siteより
2007年4月20日午後8時49分、肺炎と肺気胸を併発し呼吸器不全の為、永眠致しました。48歳でした。

 日本のポップミュージック界は又逸材をなくしました。ギタリストの浅野”ブッチャー”祥之氏がお亡くなりになられました。享年48歳でした。



AGHARTA/Revenge of AGHARTA


 ブッチャー氏と言うとまず思い出すのは長野オリンピック閉会式における「WAになって踊ろう」の演奏、003なる偽名を使っていましたがあの感動のステージでAGHARTAの一員としてギターを演奏したのは正に彼でした。
 そんな中での感動的なフィナーレは覚えている方も多いのではないかと思います。
 余談ですがAGHARTAと言うバンドは長万部太郎(角松敏生)を中心に浅野氏だけで無く中村キタロー(Bass)、友成好宏(Key)、春名正治(Sax)、田中倫明(Percussion)、沼澤尚(Drum)と目立ちませんが日本でも一線級のスタジオミュージシャンが揃い正にあのオリンピックにおける音楽部門での日本代表と言っても良い人たちだったと思います。



角松敏生/T’s BALAD Vol.2


 個人的な浅野氏との出会いはちょうど高校生の頃に聞いた角松敏生の「サンタが泣いた日」と言うバラードナンバーでした。この曲は浅野氏が作った曲に角松敏生が氏をつけて歌い、CM曲になったのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。個人的にはクリスマスのシーズンにふさわしい美しいメロディもさることながら、斉藤ノブ氏の雰囲気を演出するパーカッションと共に浅野氏の感情あふれるギターソロが印象に残った一曲でした。「ギターが泣く」とでも言うような感じを初めて知ったのも思い出深い曲でした。



空と海と風と・・・/2


 浅野氏と言うと空と海と風と・・・をはじめとしたバンド活動も印象的です。とかく歌物に走りがちな日本の音楽業界に於いてインスト中心で何作もの作品を発表できると言うのはすごい事で作り手としての才能や信用をきちんと重ねていた事が分かります。空と海と風と・・・ではアフィリエイトリンクの2で無く1を聞いたのですがコントなどを交えつつもAGHARTAにも通じる大人の童謡と言うか遊び心を感じたり、数少ない歌物(ボーカルはドラムの土肥氏)のバラードナンバーではしっかりと歌い上げているのが印象的でした。



BLUES POWER/This Is The Blues Power


 くしくも亡くなった日にアルバムがリリースされたように亡くなるまで音楽の虫と言うべき活動していた浅野氏、最後のバンドブルースパワーでは氏と仰ぐ永井隆氏と組んでバンド活動をし、そして本人もアルバムリリース前語っていたように何かに到達した日になくなったわけです。
 悲しい事ではありますがもしかしたらある意味で人として最も素晴らしい人生だったのかもしれません。



J&B/SMILING


 ただ1音楽ファンとしては浅野氏の様な腕に覚えがあってかつオリジナリティあふれるギタリストが亡くなるのは正直な悲しいし残念です。
 特に最近、音楽業界に勢いがなくこう言ったミュージシャンが育っていける環境が少ないと感じるだけに尚更です。
 我々は又大きな財産をなくしてしまったのかもしれません。
 最後ですが浅野氏のご冥福をお祈りいたします。

ある女性ボーカリストの死について

Golden Best~15th Anniversary~ [通常盤]/ZARD
Golden Best~15th Anniversary~ [通常盤]/ZARD

ZARDファンの皆様ヘ
弊社所属アーティストであります、ZARDのボーカル/作詞家、坂井泉水が、本日、5月27日15時10分、不慮の事故による脳挫傷の為、永眠致しました。
坂井さんは、昨年7月、子宮頸癌を患い、都内某病院にて、入退院をくりかえしながら闘病生活を送っておりました。摘出手術により、一度は快方に向かっておりましたが、子宮頸癌の肺転移が認められ、今年4月に再入院を余儀なくされました。主治医及び病院関係者の治療のおかげをもちまして、ここ最近は、早朝に病院の敷地内を散歩するまでになり、気丈にも体調回復のための日課としておりました。この日も病室に戻る途中、階段の踊り場(約3メートルの高さ)を通った際、前日の雨により足を滑らせて転落、後頭部を強打したことが、要因となりました。
これまでZARDを応援して下さった皆様に深く感謝し、いつまでもZARD作品が、皆様の心の中に生き続けることを願っております。
2007年5月28日
ビーイングスタッフ一同

BEING GIZA GROUPリリースノートより

 私の青春時代最も売れていたアーティストの一人がなくなられたそうです。「負けないで」等のヒット曲で知られるZARDです。ご冥福をお祈りします。

ZARD坂井泉水転落死~大黒摩季ブログ炎上

 名指しでは無いですがきつい事を言った大黒摩季さんのblogが荒らされたそうで、大黒さんの発言に賛同はしませんが、個人的にはミリオンセラーを続けていた頃のZARDと言うアーティストだったり所属のビーイング(実は大黒さんも同じ様な物、音楽的にはこちらの方が好みだが)に関してはあまり良い印象を抱いていなかったのも事実です。使者に鞭打つようデキが引けるのですが正直な所
・いかにも売れそうなキャッチーな曲を
・いかにもと思うカワイコちゃんが歌い
・CM、ドラマなどのタイアップで売っていく
 と言うやり方をひたすら突き通しているようで「売れれば良いのか」と言う反発を持っていました。

Impressions/DIMENSION
Impressions/DIMENSION

 ただ最近(実は当時も多少)思うのはこう言った存在も必要だったのかなと言う事です。上のアフィリエイトリンクは90年代から活躍を続けるDimensionと言うインストゥルメントバンドのアルバムなのですがメンバーは良くZARD等のビーイング系のアーティストのバックで演奏し、腕を磨いてきました。たかがインストバンド一つと言われそうですが、最近伸張著しいJAZZ系をのぞくとインストのリードアルバムを出せると言うのは、スタジオミュージシャンとしては相当に腕を認められ、相当なバックアップが無ければ出来ない事です。
 そう言った中で彼らを育てるインキュベータの役目も果したと言う考え方もできると言う意味でファンの方には大変失礼ではあるのですが「売れる為の音楽」も必要なのかなと考えるようになったわけです。

YMO GO HOME/YELLOW MAGIC ORCHESTRA
YMO GO HOME/YELLOW MAGIC ORCHESTRA

 こう言った事は何もZARDだけで無くアイドルに例えるようでファンの方には申し訳ないですが、例えとして適当かは分かりませんが、松田聖子と言うアイドルを売っていく中で、裏で松本隆やYMOでも活躍した細野晴臣が知名度を上げていったと言ったような昔の事例からも見て取れます。
 ZARDがセールス的にかつての勢いが無くなっていく中でこう言ったインキュベータ的な存在も段々なくなって音楽業界の産業的厚みが減っている様な気がするのは私だけかもしれませんが寂しく感じます。これもある意味で時代の流れなのかもしれません。

Feel Mie Special 1996~1997 LIVE LIVE LIVE ~しあわせのかたち~/谷村有美
Feel Mie Special 1996~1997 LIVE LIVE LIVE ~しあわせのかたち~/谷村有美

 時代の流れと言うとこのニュースを聞いた際にびっくりして会社帰りに思わず夕刊紙なんて物を久しぶりに買ってしまったのですがZARDを形容する言葉で「等身大のメッセージが特に同世代の女性に受けた」などと言う言葉があって思わず懐かしい気分に浸ってしまいました。当時は「そんな事無いだろ?」なんて思っていたのですが上のアフィリエイトリンクの谷村有美などもそうなのですが90年代にはそれこそ掃いて捨てるほどいたこんな形容をされる女性ボーカリスト達も今は殆ど見かけることはありませんし、又彼女達の後輩でこう言った形容をされる存在も浜崎あゆみ辺りを最後に殆ど見かけません。
 格差社会なんて事が言われ等身大も多様化していったり、またとてもメジャーレーベルからリリース出来ないようなメッセージでなければインパクトがなくなってしまったのかななんて感じます。もしかしたら今の1~20代にとっては30代のオジサンの知らない自分達の「等身大のメッセージ」を伝えてくれるアーティストがいるのかもしれませんが・・・。
 何にせよミリオンヒットでなければヒットで無いなんて時代はとっくに終わって、操作を巡るごたごたを抱えるチャートからどんどんリスナーが離れて行っている中であくまでチャートにしがみついて芸能界での序列を確保するか、チャートに背を向けてネットだったり路上だったりとにかく強かにリスナーに作品を伝えていくのか2つの方向に分かれている様な気がします。
 個人的にはそんな時代の状況を改めて感じたニュースでした。
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