◇ あちら立てれば、こちらが立たず = インフレを抑えるためには、金融引き締めが必要。その副作用で景気には下押し圧力が加わるが、それは仕方がない。FRBは昨年3月からこうした考え方を貫き、金利を引き上げてきた。だが引き締めが手ぬるければインフレは抑制されないし、厳しすぎれば景気が大きく悪化してしまう。そのバランスを計るだけでも、実際の政策運営はきわめて難しい。
そこへ、こんどは金融不安が加わった。金利の上昇で企業が経営難に陥ると、地銀は資金の回収が困難になる。また保有している債券が値下がりして、大きな評価損も発生する。そんな経営内容が伝わると、預金の取り付け騒ぎが発生するわけだ。さらに健全な地銀も不良債権の拡大を警戒して、貸し出し態度を厳しくする。これが景気にとっては、大きなマイナス要因となることは言うまでもない。
この金融不安について、パウエル議長は会見で「われわれが間違いを犯したことは十分に認識している」と弁明した。FRBが金融不安を重視していることを再確認したわけで、市場はショックを受けたようだ。だがパウエル議長は、なぜこんな発言をわざわざしたのだろう。うがった見方によると「銀行に対する規制を緩和し危機の素地を作ったのは、トランプ前政権だよ」と、共和党に言いたかったのだという。
インフレvs景気後退の方程式に、インフレvs金融不安の方程式が加わった。さらに金融不安vs景気後退の方程式も解かねばならない。こんな連立方程式を解くことはムリなのだろう。したがってFRBは重要な経済指標が現われるたびに、慎重に政策を変更して行くしか方法がない。市場がFRBの政策を予想することも、きわめて困難になった。
≪9日の日経平均 = 上げ +292.94円≫
≪10日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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この金融不安について、パウエル議長は会見で「われわれが間違いを犯したことは十分に認識している」と弁明した。FRBが金融不安を重視していることを再確認したわけで、市場はショックを受けたようだ。だがパウエル議長は、なぜこんな発言をわざわざしたのだろう。うがった見方によると「銀行に対する規制を緩和し危機の素地を作ったのは、トランプ前政権だよ」と、共和党に言いたかったのだという。
インフレvs景気後退の方程式に、インフレvs金融不安の方程式が加わった。さらに金融不安vs景気後退の方程式も解かねばならない。こんな連立方程式を解くことはムリなのだろう。したがってFRBは重要な経済指標が現われるたびに、慎重に政策を変更して行くしか方法がない。市場がFRBの政策を予想することも、きわめて困難になった。
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