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megoan 201911

 1か月間九州に行って帰ってきました。その間ずっと山形の蕎麦が食べたいなぁと思っていて、すぐに食べに行きました。
 9月に紀伊半島17日間の旅を終えて帰形したとき以来2か月ぶりに、「愛庵」の十割板そばを大盛りで。つまりは、長旅から帰ればいつも、すぐに蕎麦を食べています。
 11時前の入店であれば、大盛りが650円で食べられます。消費税率が上がっても価格は据え置き。

 山形以外では蕎麦を食べる気が起きないのはなぜかというと、他県の蕎麦が少なくて、高くて、それほどおいしくないからだと思う。箸で3~4回手繰ればなくなってしまうような蕎麦に、食べたくもない細い海老天を付けて、琴のBGMなんかを聴きながら、高額の金を払って食べるなんて、どう考えても割に合わないではないか。

 その点山形の蕎麦は、言ってしまえばもともとは米の飯が食べられないときの腹塞ぎであって、田舎風に打った山盛りの蕎麦を箸を休めることなくやっつけて腹いっぱいになるところに美学があるのだと思っており、琴の音なんてしゃらくさく、少ないことなどありうべくもなく、天ぷらはなくてもいいし、あっても山菜かゲソで十分なのだ。

 そういう面からすれば、愛庵は素晴らしすぎて嬉し涙がチョチョ切れます。蕎麦はたんと食いなさい、漬物や生野菜も好きなだけ食べていいから。でもってお代は安くしておくし、早く来てくれたならもっと安くしちゃうよ――というわけなのですから。

 愛庵の蕎麦を賞味してようやく、久しぶりに山形に戻ってきたのだなあと実感するのでした。

aoi 201911

 長旅から戻ってまだ“山形の蕎麦が食べたい病”が続いており、冷し肉そばの本場の河北町谷地に赴いて、それなら河北名物の「餅」とともに食べようと、6年1か月ぶりに「お食事処葵」に入ってみました。
 肉そば(冷)セット850円。肉そば700円に150円を追加すればなっとう餅5コがセットになるというものです。

 肉そばは、つゆが甘じょっぱいのが定番ですが、ここのはあっさりめなので、多めに啜っても体に対する罪悪感がそれほどではありません。
 むしろ納豆餅のほうが塩辛く、搗き立てなのかほの温くて柔らかいのがうれしい。
 両方食べても満腹までには届かない程度のボリュームなので、この店では肉そばかラーメンの餅とのセットをお薦めします。

suzuki urushiyama 201911

 名物の鳥中華が食べたくなって、市内漆山にある「寿々喜そば屋」を4年10か月ぶりに訪問。ここの鳥中華を食べるのは7年5か月ぶりです。

 鳥中華800円。7年5か月前の画像と見比べると、トッピングのネギの量がぐんと増えたように見えます。価格も当時からわずか50円上がっているだけです。
 つゆを吸ってしんなりとなり始めたネギとともに細縮れの中華麺をわしわしと食べればこれはうまい! ネギの力は絶大です。
 和風味のつゆは、鶏肉だけではなく牛肉を使ってコク付けをして、牛蒡も効かせているので、山形地方の雑煮のつゆや名物芋煮汁の味に通じるものがあり、山形人ならばこの味に強く惹きつけられてしまうところがありそうです。

 鶏中華自体はとてもおいしいのだけど、この店のキャラの強過ぎる女将には正直言って馴染めません。田舎丸出しというか、声が大きくて、人が食べているときは静かにしてくださいという感じ。そう思っている客は案外多いのではないでしょうか。誰でも平等に配慮するべき客あしらいにも不満を覚える面があります。これらさえなければもう少し頻繁に通うのでしょうが。

ibaraki 201911

 天童市北目の「麺屋いばらき」を2年10か月ぶりに再訪して、今回は味噌らぁめんの大盛り、800+100円にしてみました。

 とんこつにブシの効いた味噌スープ。これに背脂、青海苔、焦げるまで炒めたタマネギ、すりおろし生姜、新鮮な刻みネギなどが入って、旨味満点の味噌ラーメンになっています。
 たまたまだったのか、チャーシューが、ラーメンに入れるものとしては武骨過ぎるとさえ思えるほどに超肉厚でした。
 平打ちの太めのものに少し茹でを強めに充ててしなやかさも加わった麺も、なかなかに美味。大盛りの量もしっかりしています。

 食べ進んだスープの底にはほかにも各種の旨味材料がざらつくほどに入っていて、販売価格をこの程度に抑えるのは大変だろうと思われました。
 この濃厚スープならば、麺大盛りにせずに100円のライスを投入するという手もあったなと思いました。

marubun 201911

 「にぼD」が食べたくなって、ほぼ1年ぶりに「麺屋○文」へ。
 にぼしDX(しょうゆ)700円。これを食べるのは6年6か月ぶりになります。
 うまいんだよなぁ、これ。極太の縮れ麺はしっかりした量があり、普通盛りでも十分満腹になります。背脂入りのスープも旨味満点で、この充実度で700円とは驚きです。他店の内容、価格と対比すれば、900円前後はしてもいいものだと思います。

 この価格は6年前から変わらない価格。ただし、味玉は1/2が2個だったのが1個に変わっています。
 11時の開店めがけて行きましたが、駐車場がいっぱいで自分の車で満車になりました。この界隈にはラーメン店が多いですが、「○文」が一人勝ちしているような雰囲気がありました。

uchoten 201911

 2年3か月ぶりに、平久保の「らーめん有頂天の元祖」へ。
 今回はゲソ天を入れずにワンタンにして、ワンタンみそラーメン。これに半ライスを付けて、800+50円。
 うひょっ、どんぶりのスープがなみなみとしていて、なかなかいいじゃないか。

 食べていて感じたことを以下に羅列。
 スープはそれほど熱くはないけれども、ワンタンは激熱で唇が灼けそうだ。水、水。
 このワンタンには肉が入っていないの?
 味はいつものようにくどくて濃いんだよねぇ。
 太めの麺が弾力があってうまい。しっかり手もみしているんだろうな。
 ああそうだった、辛味噌が付くんだった。刺激か強いし、ニンニクも強いぞ。
 メンマ多っ! 箸で麺を掬えば必ずといっていいほどメンマもいっしょに持ち上がってくるぐらいだ。
 チャーシュー2枚もデカい。そしてホロホロ。
 このくどいスープにはごはんが合わないわけがなく、半ライスを追加して大正解だ。
 それにしてもこれって半ライス? ずいぶんあるのだけど。
 スープにぶち込んだライスを細かい具材とともにレンゲで掬ってサクサクと食べれば、満腹だぁ!
 かつてよりは客が減ったように感じたけど、もっと評価されていい店なんじゃないのかな。

 以上です。

yamaichi 201911

 7年4か月ぶりに「食堂山一」(「食堂やまいち」と表記されることもある)を再訪。
 2019年の春から夏頃にかけて店内を改修して再出発したようです。

 ラーメンミニカレー780円。
 ラーメンは、単品だと550円。酒井製麺の麺を使ったいわゆる「山形スタンダード」で、山形らしいラーメンが食べたい向きにはこの店はいいかもしれません。
 ミニカレーは、やや甘めの仕上がりで、業務用のレトルトカレーとは一線を画しています。
 どちらも量での勝負はしていないようで、朝食抜き人間にとっては両方食べてちょうどいい腹具合になりました。

 何といってもいちばんの驚きは、7年以上前にもらった100円引き回数券がクルマのサイドポケットに残っていたので恐る恐る出してみたところ、「使えますよ~」ということで100円引きの680円になったこと。
 このことひとつを取っても、「山一」はすばらしい店だと言っていい。

minami4bancho 201911

 1か月ほどしか間を空けないでまたもや「山形南四番町食堂」へ。自分としては珍しいことですが、11月まで有効のごはんのタダ券があるので今のうちに行っておこうという考えによるものです。

 ここでのお気に入りのイカフライと、揚げ出し豆腐、コーンサラダに無料のごはん大を付けて、462円で上がっちゃう。この価格できちんと外食できるのなら合格でしょう。
 柔らかくておいしいんですよ、ここのイカフライ。それに豆腐系は欲しいし、生野菜系も欲しいので、いつもと変わり映えのしないセレクトになってしまいます。

 ごはんがきちんと有料で、味噌汁にもう1品加えたりすればこれに400円ほどプラスになり、それだとコスト面での優位性はあまり感じなくなってしまいます。したがって、ごはん無料券がなくなる12月以降は訪問回数か減ることになるでしょう。

raratei 201911

 寒河江市丸内の、かつて「まるまつ」があったところにこの秋にできた「らら亭寒河江店」を初訪問。
 同じ「まるまつ」系列の店のようで、午前中の早い時間帯から無休で営業しているようです。

 店側でも押していると思われる海老天丼500円に、花そば380円を付けて食べてみました。
 天丼の天ぷらは、海老2、イカ、かぼちゃ、ナス、ピーマンの6つ。下準備が済んでいるネタを店で揚げているのか、衣に十分に溶けていない小麦粉の部分があったりしますが、税込みでこの価格で食べられるのであれば文句は言えません。きちんと味噌汁も付いてきます。
 花そばの「花」は天かすのことのよう。華奢な蕎麦で、これだけを食べるのであれば、物足りないでしょう。何かに添えて食べるにはちょうどよく、これより小さいミニそばは避けたほうがいいと思います。

 食べたいと思っていた和風ラーメン500円は、このときは券売されていず、残念ながら食べられませんでした。
 さば塩焼き定食も、茶わん蒸しや冷奴などの副菜が付き、ごはんお替り無料で、なんと税込み500円。いつかこれも試してみたいと思います。

charmy tendo 201911

 久しぶりに「正月以外ほとんど無休」だという天童の「定食屋王将」に赴いたのですが、臨時休業デアルと。わざわざ満を持して出向いたのに何たることか。
 でもまあ、天童にもいい食事処はほかにもたくさんあります。よし、それではほぼ5年ぶりに名店「ら~めんちゃあみい」に行こう。

 山形醤油ネギらーめんに半ライスを付けて、650+50円。充実した提供内容のわりには価格が安いんだよねぇ。
 とろとろのチャーシューたっぷり、ぶっといメンマ、味玉は半分ではなく1個、大きな海苔。そして100円足して入れたたっぷりシャキシャキの白髪ネギ。
 麺もうまい。多少甘味に振れたスープも独自性があり、すきやきや山形の芋煮汁を髣髴とさせるところがあります。
 量しっかりの半ライスを50円で提供しているところもいいと思う。

 満足してごちそうさま。

ichiya 201911

 温泉町のスーパー「おーばん村山店」の敷地内にこの7月にできた「讃岐うどん一八」を初訪問。「いちや」と読むらしい。
 うどん専門店。1玉250gで、1.5玉、2玉、3玉と進むにしたがって料金が100円ずつアップしていくシステムのようです。

 かけうどん1.5玉、550円。
 あっさりした「だし」が体にやさしそうで美味だし、エッジの立った讃岐風のうどんも美味。カウンター脇の天かすはご自由に。

 つるつると啜れば1.5玉などなんのそので、うどんチェーン店の「中」程度と思われ、これだけではやや物足りない感じがします。
 とてもおいしくて、通りがかったら寄りたくなるいい店だとは思うのですが、全体としては「丸亀」「はなまる」などのうどんチェーン店とあまり変わるところがないように思えてしまい、価格もやや上を行くので、この店らしさを求めて遠くまで行って再度食べるかどうかは微妙です。

asunaro 201911

 名店「あすなろ食堂」へ。
 この日のあすなろ定食810円は、好物の酢豚がメイン。小鉢は玉子サラダと麩の煮物。
 酢豚は本格的中華料理とは少し距離を置くけれども、大きな豚肉が何個かしっかり入っていて、タマネギがこの店らしい味わいを醸し出しています。
 玉子サラダの下にはポテトサラダ、麩の煮物にはぜんまいも入っていて、ボードに書かれた献立から想像するものを質、量ともに大きく凌駕しています。

 他の飲食店と同じペース配分でおかずとごはんを食べ合わせていると、たいていおかずが余ってしまいます。それは、おかずの味付けが濃いからではなく、おかずの量が多いからなのです。
 そのおかず、今回だと揚げ物、焼き物がなく、いかにもといった家庭料理風のものが提供されることが多いです。

 おかずの質と量もさることながら、この店のもうひとつの持ち味は、オーナー夫婦のすばらしいコンビネーションによる配膳スピードです。
 しかしこのところは、ある程度の年齢になってきているためか、ご主人の調理が丁寧になったというか、ややスピードが落ちていることに、今回気がつきました。

 そして、記憶をたどれば20年前ぐらいにはおかずもごはんももっと多かったように思います。しかしそのことは、店の客の年齢層も当時と比べればそれなりに上がっているので、昔から通う常連客にとっては大きな問題ではありません。

 まあつまりは、店側も客側も齢を重ねてきたということなのでしょう、結局のところ。

jinen ya 201911

 寿町の「麺道自然や」(じねんやと読む)を初訪問。「鳥縁」の近くで、ここにこういう店があったとはつい最近まで知らずにいました。
 開店1周年とかで一部のメニューが50円ほど安いサービス価格になっていて、二八もりそばの大盛り500+150円。それにコロッケ100円を付けてみました。

 1日10食限定だという自家製手打ちの「二八そば」にしてもらいましたが、ボリュームも十分だし、この質感のものを650円で食べられるのはかなりの格安感があり、山形内陸人の蕎麦喰いの心のツボを衝いたいい仕事をしているなぁと思ったところ。

 人当たりのいい女将が切り盛りする店で、小鉢が付いているあたりにもちょっとした気遣いが感じられます。期待どおりコロッケは揚げたてで、表面サックリの中ほっくり。
 また、蕎麦湯は極めて熱く、ここまで熱いものが供された経験はあまりありません。これを残ったそばつゆとともに猪口で3杯飲んで、身体がポカポカになったあたりでシアワセな気持ちになって退店となりました。

 飲食店同士の激戦を勝ち抜いていくのは大変なことでしょうが、末永くおいしい蕎麦を提供してくださるよう望みます。

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