自転車ときどき世界1周

2019年07月

 ノルウェー6日目 川原〜トロンヘイムから南西に219km地点 道路脇

 深夜に雨音止んでたので大丈夫だと思っていたが、それでも雨ばっかりのノルウェーで朝から青空が見えるとホッとする。当たる確率の低いクジ引きほど当たった時の喜びが大きくなる法則。

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 大きくなるだけで普通の天気だけど

 このチャンスを逃すまいと、焦って出発準備をしないのが経験豊富な自転車旅行者ってモンですよ。濡れたテントを乾かすため敢えて出発時間を遅らしテントが陽光に晒される時間を長くする。物は言いようである。

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 晴れた日のノルウェーは本当気持ちいいな

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 どんな怪物いるのかと思ってしまう看板

 14km地点にあるスーパーの開店時間が9時であり、オープンと同時に突入できるよう計算していた私。本日これより先は観光地にある小さなスーパー以外立ち寄れるポイントがないため、とにかく出費を抑えるためのチャチな事前対策しとかねば。

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 休憩ポイントでレインウェアを乾かす

 さて北上してるはずの私は現在国道15線で西へ西へと進んでいる。というのもノルウェーを走行するにおいてフィヨルドの海岸地帯へ行ってみたいから。もちろん普通に北上しても海岸線にたどり着けるけれど、聞いたところではノルウェーのフィヨルドは南部の方がダイナミックで面白いとかなんとか。

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 そんなの行くしかないじゃんか

 それに合わせこの国屈指の面白ルートらしい国道63号線を走るコースを選択した結果、西へと進む現在の走行に繋がっている。道を間違えたわけじゃない。

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 ただし上り坂が続くのは計算外

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 60km走ってようやく63号線の入口に

 この時点で既に標高1000mを超えており、天気良くて暖かいからとTシャツ&ハーフパンツという完全夏スタイルにしていたので少々肌寒い。これ以上登るようだったら上着1枚きた方がいいかな?

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 雪山も見えるし

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 とか思ってたら下り始めた

 ここからの下り坂が圧巻で、狭い道路にも関わらず180度ヘアピンカーブが連続する斜度キツい坂をひたすら駆け下りてく道だった。自転車的には面白いし路面もしっかりしてるから問題ないけれど、観光地ということもあってか大型バスの交通量が多くバスが1つカーブを曲がる度に対向車が通過待ちしておりこれは危ない道だ。

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 山岳地帯だから道路幅も簡単に広げらんないだろうし

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 しかし景色最高のポイントだな

 写真のポイントまで下っていったのだがこれが海から通じている入江であり、つまりは標高40mに満たない低地帯。フィヨルドって海沿いに切り立った崖がある、まぁそれだけの地形だと思ってたけどこんな凄まじいスケールだったとは。

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 これは驚いた

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 山に囲まれて日照時間が少なそう

 この入江から定期便のフェリーが出てたりして、できるなら私もそれに乗ってしまいたい。というのもこの町に陸路で辿り着くには南北どちらの道から来ても切り立った崖みたいな山を下って来なくてはならないからだ。

 必然的に出ていくにはそうしたつづら折れの坂道を登り続けるワケでして。招き入れる時に天国みたいな顔した景色と道は、出ようとすると悪魔に変わる。どっかの詐欺会社みたいなもんか。

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 君は悪魔じゃなくてトロール

 僅か6kmの間に500mを登らせる坂道よ。余裕がなくて登ってる最中1枚も写真は撮れなかったけど、1度も足つかないで登れたので良しとしたい。この上り坂で完全に一時帰国する前の体力が戻ったと思ったよ私は。

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 この見晴台以降はつづら折れの道ではなくなる様子

 とりあえず見晴台から500mくらいのポイントに車両から見えない野営スペースがあったのでそこで終了。まぁ半分程度は登ったのだと信じたい。

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 明日は上り坂の続きからになってしもうた

 この夕食途中から雨が降り始めてしまい、ちょっと待ってよ今日から4日間は良い天気が続くんじゃなかったのん?と絶望的な気持ち。ノルウェーを走るには絶望と上手く付き合ってく必要がありそうだ。

 2019年7月22日(月) 走行距離96km 累計95728km
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 ノルウェー5日目 川原〜トロンヘイムから南西に201km地点 同じく川原

 天気予報の通り昨夜からずっと雨が降っている。これが分かってたので雨の中でもテントに浸水してこないであろう場所に居を構えていたし、食材も十分に確保し籠城準備はバッチリだ。

 ただ1つ問題なのが、昨夜モバイルバッテリーの残量が切れてしまったという点で、もう5年以上も使い続けてる私のPCはフル充電で3時間も保たないヘタレとなってしまっている。つまりテント内で過ごす場合「寝る」という以外の選択肢がほぼない状況。

 いくら何でもそれはツマラナイのであり、11時のタイミングで雨が降り止んだ感激を縫って20km先のロンという町へ移動する。何でも周辺の登山等における拠点となる場所だそうで、日曜日でも開いてるお店もあるツーリスティックな町だと教わってたので。

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 テントの撤収時さえ雨降ってなければまぁどうにか

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 でもできれば雨降る前に町に着きたいな

 昨日の川沿いでどフラットな地形は何処へやら、アップダウンが連続する道に変わってしまい思うようにペースが上がらずの走行に。こういう雨のコンディションだとレインウェアで登りは蒸れて暑いし、路面が濡れてて下りは危ないしと良いことないのだが。

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 せめて晴れてる環境で走りたい

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 できればアップダウン自体無くなって欲しい

 とはいえ精々20km強の距離である。お昼過ぎにはロンの町に到着し、ネット使えて充電ができるカフェでもないかと探索開始。

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 結構面白そうなオブジェ見かける

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 この歳になってもこういうの大好き

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 かなり激しい流れの川

 いっそのことキャンプ場泊まってしまおうかと値段を聞きに行ったが、テントサイトで3000円近くしたので断念し素直にカフェへと突入す。

 そこで落ち着いてランチメニュー見ると2000円とかするのであり、あれ?もしかしてさっきのキャンプ場って良心的な値段だったのか・・・とか思ってしまいそうになる。何が高いのかもうワケわかんねぇ。

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 1時間で接続切れる店で困った

 充電も完了したところでカフェ脱出。雨ではあるがそれほど激しく降ってるわけでないからか、はたまたノルウェーで雨だから外に出ないという選択はあり得ないのか、やたらと人通りが多いんだよねロンの町。ヨーロッパの日曜日って神隠しにあったみたく通りから人が消え失せるものだとばかり思ってたからちょっと意外。

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 協会とか見たりしつつ

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 せっかくだし多少は先に進んでおく

 町から5kmも離れれば十分すぎると思っていたが、テント張りたくても渓谷の斜面に位置する地形で良ポイントが出てこない。そこら中で野宿できそうな国だからこそ「もっと条件の良い場所あるかも」とついつい先に進んでしまう典型的な例。

 結局20km近く走ったところで出てきた川を渡る橋の手前に広がる森林にて走行終了。珍しく雨降ってる最中でのテント組み立てとなり、慣れない普段とは違う設営方法(先に雨除け対策してからテント張る)で大変だった。

 もちろん夕食もテントの前室で雨濡れないよう済ますのだが、むしろこの1年テント泊では前室で調理・食事をするのが基本となってしまい、割合としては8:2くらいで前室にて食事してると思う。

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 バーナーのプレヒートにも完璧に対処してる自信ある

 ちなみに私が正しい意味でテント室内調理を行ったのは、唯一アコンカグア山中6000m地点でのキャンプポイントのみである。要するに自転車旅行で広い前室のあるテントは楽できて素晴らしい。

 2019年7月21日(日) 走行距離41km 累計95632km
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 ノルウェー4日目 避難小屋〜トロンヘイムから南南西に191km地点 川原

 バッチリ避難小屋の中にテント張ったけど夜中に雨は降らずじまいだった。まぁいいさ、ちゃんと晴れてくれるならそれに越したことはないのであり、私も気分良く自転車旅行ができるというもの。

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 サイズぴったり

 やはりこの避難小屋が山頂ポイントだったようで出発するとすぐ下り坂に。あれよあれよという間に登山道も抜けてしまい、どうやら今日は楽して走れそうな気がしてきたぞ。

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 観光地らしいこの教会からアスファルトになる

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 大きすぎて通行の邪魔では?

 それでも最初はワケ分からん斜度の坂を登らされて挙げ句に未舗装路走るという酷い道だったが、20kmほど進んでからは高速道路脇を通る道路へと繋がり一切アップダウンのない道となった。そういうので良いんだよ。

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 代わりに天気がヤバい

 間違いなく朝は青空が広がってたというのにノルウェーの雲はやたら動きが早くてさ、ちょっと油断してるといつの間にか雨降らしてくるというね。アイスランドが天気の移り変わりが早いと聞いてたんだけど、現状ではノルウェーの方が遥かにそれを実感している。

 一昨日チェーン交換して多少は症状改善した歯飛び症状だが、根本的な原因がスプロケット側にあるため特定のギアになると同様の問題が出る点が改善していない。具体的にはリアスプロケットの3段目と4段目でトルク入れるとチェーンがすっ飛ぶのであり、悲しいことにここが1番使用頻度の高いギアなんだよね。だからその部分の刃が最初に磨耗するワケだが。

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 どうにも気になるのでやっぱり自転車ショップへ

 ここのお店がすこぶる親切で私の自転車きっちりチェックして「できればフロントクランクセットごと交換した方がいい」とアドバイス。いやいやそんなつもりはないんだけれど、何と料金1/3に値引きしてやると言われてしまう。

 ただしギアのグレードが私が使用してるのと互換性のないハイグレードタイプ。つまりこれを購入すると他の部品も一式交換する必要があるため泣く泣く諦めたけれど。惜しいことしたかな?

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 そんな作業してるうちに天気良くなった

 ようやく部品交換できた自転車。気兼ねしないでペダル踏めるというのはこんなにも気持ちのいいモノだったか!と気分上々。

 ここ2日ほど走りたくても走れないでフラストレーション溜まってたこともあり、午後からの走行全開バリバリハイテンションで漕ぎまくってた。頑張りたい時に頑張れないってストレスだもんね。

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 無茶苦茶気持ちいい

 本当条件が良い時の自転車走行ってものすごく「気持ちいい」のであり、例えるならランニングや筋トレでハイになってる状況が近いかもしれない。だが自転車だとその高揚感をずっと継続して実感できるのが凄いところで、要するに教の午後はなんかもう色々と最高だった。

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 どこまでも走りたい気分

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 午後の3時間で60km走ったし

 17時すぎに出てきた町で買い物しつつネットで情報収拾。どうやら明日が丸1日天気悪く、その後は数日いい天気が続くらしい。ちょうど明日は日曜日で閉まってるお店が多そうだし、食料多めに積載して籠城準備もバッチリだ。

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 そんで更に川沿いを10kmほど進む

 ここが公式にキャンプ可のレストエリアがだったけど、立木が全然ないため雨を考慮してスルーした。天候によってテントを張るグッドポイントも変わってくるのでして。結局あんまり代わり映えしない場所で終了した気がしないでもないが。

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 北欧抜けるまで同じメニューが続くんだろな

 2019年7月20日(土) 走行距離113km 累計95591km
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 ノルウェー3日目 フィッシュポイント〜トロンヘイムから南に216km地点 避難小屋

 6時前にバッチリ目を覚まし、しかも小屋内で寝ていたためテントの収納作業がなく朝から素早い準備ができる。結果7時半前には出発準備完了し、それじゃ目の前にある川で昨日着た服を洗ってから出発しようと洗濯始めた矢先に雨が降って来ようとは。

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 嘘やろ

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 小屋に逆戻りである

 雨に当たらない素晴らしいポイントなのだが、川が近くて草木ボウボウだからか如何せん蚊が多い。寝るときはちゃんとアウトドア用の蚊帳使っていたので問題なかったが、もう出発しようと全ての荷物自転車積載しちゃったので蚊から身を守る術がない。

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 結局9時半になって出発した

 そろそろノルウェーという国の道路事情が分かってきたというか、要するに山々に囲まれた大森林地帯のこの国では渓谷の底を流れる川に沿って道路もまた作られている。

 つまりノルウェーを走るということは、よほどひねくれたルートを取らない限り川を遡るか下るかする道だということが言える。

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 道路料金は完全自動徴収みたい

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 スキーの国だからかこのスタイルで走ってる人たくさんいる

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 川の左岸と右岸を行ったり来たり

 普通に川の両岸で道が通ってるパターンが多いため、わざわざ川を渡って対岸へ移動しなくても良さそうなものだがそこはほら、渓谷を走ってる自転車だから。行く先で厳しい坂を登らされそうな雰囲気だと川の対岸へ渡ってなるべく楽そうなルートを選んでるつもり。

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 どこまで上手くいってるか分からんが

 というか川のラインにベタ付けして高速道路が通っているのが腹ただしい。1番アップダウンの少ないベストポジションの道を汗もかかない車が走って自転車はその裏手にある坂を必死でペダル踏んで登らされてるとかオカシクないかい?

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 途中の軒下で雨宿り中に撮影

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 また次いつ降ってくるか分からないし早めにスーパー寄っておこう

 この道路格差てきめんに出たのがこのスーパーを出てからの道。エグい斜度のつづら折りした坂を必死で上まで登らされたと思ったら先へ通じる道はまさかのハイキングコースと来たもんだ。ここまで登らされて絶対引き返したくない状況で先に通じるルートがコレとか。ノルウェーは酷い国だよ。

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 高速の脇に自転車道路作ろうよ

 どんどん道は悪く、斜度は急になってく道で必死になって自転車押してた私にトドメと言わんばかりの雨降ってくるとかさ。助かったのはこんな道でも普通に民家が立ち並んでいたことで、何とか軒下へ逃げることができた点。

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 合計で4時間くらい雨で停滞してる今日

 何とか走行再開できたの16時半とかであり、この登ってる山頂超えたらとっとと止めてやる!と語気を荒くして進むこと500m。見えてきた看板には何と避難小屋のマークが描かれている。

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 マジか!もう今日はここでいいや

 やっと一息ついて小屋の中にテント設営したところで今日始めて青空を見せてくれる天気ですよ。どうして走り終えたところでそういうことするかな?

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 ビール高すぎるのでノンアルコールビールにしてみた

 しかしやっぱりビールほど美味しくないのであり、本当にノルウェーはビール好きにとって厳しすぎる国だ。私が今まで1番ビール高かった国って酒税を300%くらいかけてたマレーシアなのだが、それに匹敵するレベルでビールが高い。

 マレーシアはイスラム教の国なのでまぁ理由はわからんでもないのだが、ノルウェーはそういうの関係なしにただひたすら高いだけという。アラスカやカナダ北部でもビールだけはもっと安かったぞ。つまりこれはノルウェーでビール飲むなと遠回しに言及されているのか?

 2019年7月19日(金) 走行距離56km 累計95478km
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 ノルウェー2日目 森林〜トロンヘイムから南に252km地点 フィッシュポイント

 目を覚まして時計見たら5時半だったので、あと30分だけそのまま横になってたつもりが3時間経過してた朝。改めて時計確認した瞬間、一体何が起きたのかと思ったよ。

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 寝不足が原因だろうな

 昨日の登り残しとなる峠を15分ほどで走りきり、気持ちいいダウンヒルができるかと思ったら道路ボコボコで危なっかしくて快走できないまま最下段の川沿いまで下ることに。先進国のノルウェーつっても田舎の一般道路はこの程度ですよ。

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 集落入口にポストが集まってるのアラスカやカナダで見た以来かも

 やはり同じように高緯度地域となるアラスカやカナダ北部と色々似ている点があって面白い。ただ前述の2地域は本当に人口が少なく次の町まで数百kmとかザラだったのに比べ、ノルウェーはかなり町の数も人口も多い。果たしてどのポイントで人口超過疎区域になるのか楽しみだ。

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 物価も跳ね上がるので恐怖でもある

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 今日の洗濯ポイント(橋の下が川)

 さてノルウェー入国してからペダルにトルク入れるとスプロケットからチェーンが一瞬外れる「歯飛び」現象が出てきてしまった。今までも何度か同様の問題を迎えており、要するに使いすぎてスプロケットの刃が短くなったことが原因であり、該当パーツを交換するしか解決方法がない。

 できるなら物価高のノルウェーじゃなくてドイツ辺りで問題発生して欲しかったが仕方ない。目の前に見えてきた冬季オリンピックの会場にもなったリレハンメルの町で部品探しますか。

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 記憶が確かなら1994年の五輪開催地

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 自転車&歩行者のみの橋を渡って対岸へ

 町の上にあるスキージャンプ台とか見に行きたいが、私が行くのは自転車ショップ。こういう時にスマホの地図アプリというのは本当に便利で該当ショップを簡単に探してくれる。

 ただし1店目は22日まで長期休暇で閉まっており、2店目は既に潰れてお店無くなっていた。ここでオフラインマップにはもうお店情報が無かったため、一度図書館へ入りGoogleマップで更に情報収集。

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 自転車のようなバイクと見せかけて自転車

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 頭隠して全身どうした?

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 ノルウェーも図書館のセンス抜群

 結局この後3つのお店を回ってみるも、取り扱ってた部品が私の使用してる低グレード品には規格が合わないハイグレードパーツばかりで見つけることができなかった。なんだかなー、金のない人間はお断りですか?と皮肉の1つも言いたくなる。

 結局最後に寄ってみた郊外にあるホームセンター見たいな施設でチェーンだけ購入し交換してみた。根本原因はスプロケットにあると思うのだが、古くなったチェーンが伸びてピンの隙間を大きくしてることも1つの要因だと聞いたことがあるので。

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 まぁ多少は改善したような

 これ以上症状が悪くならければ、せめてノルウェーを脱出してから部品交換を考えたい。既にこの2日間でアイスランド10日分のお金使ってしまった私であり、物価的な意味での本当の敵はアイスランドじゃなくてノルウェーだった。

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 町を抜けた川沿いで終了

 2019年7月18日(木) 走行距離57km 累計95422km
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 ノルウェー1日目 オスロ国際空港〜トロンヘイムから南に289km地点 森林

 22時半到着だった飛行機は1時間遅れて無事オスロ空港へ到着し、しかし私の荷物は何故か3つともそれぞれ別のベルトコンベアで運ばれてきたため、全て発見できた時には日付を回っていた。のでノルウェーは今日が日記スタートの形としたい。

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 到着ターミナル降り立った時を起点にしようかな

 外も暗くなってしまったのでそのままベンチが並ぶ休憩エリアで仮眠を取る。あんまり寝れないかと思ったが、朝6時に目を覚ました時には私と同様に休憩エリアで夜を明かした他の利用客は1人しか残っていなかった。10人くらいいたんだけど。

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 組み立てに1時間半ってところ

 多少は緯度も下がったからか、流石に夏の今の時期なら朝のノルウェーでも寒さはない。まだ朝の冷たい空気が残ってる中で陽光が降り注ぐ気持ちよさ。これはノルウェーの自転車走行が楽しみになってきた。

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 基本的には北へ向かう

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 協会の形も良く見るタイプに戻ったな

 北欧でしかもノルウェーというと最北に位置する国とあり、それはもうとんでもない人口密度の低さを想像していたが、まだ首都オスロにもほど近い国の南端付近。ほとんど途切れることなく家や建物が姿を見せ、まだ都会を感じられる光景だ。

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 自転車型の車両止め久しぶりに見た

 ガタガタだったり段差がキツかったりと気になる点も多いが、主要道路に並走する形でナショナルサイクリングロードが延びているのは嬉しい点。ヨーロッパはどの国でも自転車に対するレベルの高さを感じるね。

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 お茶摘みでもしてるのかな?

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 20kmほどから右手に湖を眺めつつの走行に

 とにかくアップダウンが厳しいと聞いてたノルウェーだが、川と湖沿いばかり走っているためか大変だと感じるような坂道は出てこない。むしろ物価調査でスーパー入ってその値段の高さの方がよっぽど大変だという気持ちに。

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 雲は多いけど良い感じの天気

 風も南から吹いてくるため自転車走行を助けてくれる上に風自体が暖かくて背中で受けるのが気持ちいい。午後からは靴じゃなくてサンダルに履き替えて走行することにしたくらい暖かい。

 昨夜は飛行場で仮眠だったし、アイスランド最後の2日間はネット使えるからと毎夜遅くまで起きてたこともあり、絶賛寝不足なのを感じつつの走行だが、それとは別にして2日身体を休めた私は追い風の助けもありやたら良いペースで進んでいく。

 16時前には110km走ってイェービクの町に到着してしまい、再度スーパーで買い物した後に今日は早く寝たいからと町の郊外で走行終了すべく走り出す。

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 しかし大誤算だった上り坂

 大汗掻きながら何とか峠の頂上付近に森へと入る脇道を見つけ、その道から更に奥まった場所へテント設営して本日終了としたのだが。

 実は朝一にフライトで空にしたガソリンボトルに給油しておいたんだよね私。ところがそれの内容物がガソリンではなかったようでバーナーに火が付かないという大失態。

 泣く泣くボトルだけ携行して麓の町まで自転車走らせ、今度こそガソリン購入して戻ってくるまでに約1時間半。早めに休むとかそういう目論見が全て潰えた瞬間である。

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 だってノルウェー語読めないし

 2019年7月17日(水) 走行距離128km 累計95365km
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 2019年7月4日〜7月16日
 走行日数13日間
 累計走行距離912km(94325km〜95237km)

◎道路
 国道1号線にも関わらず未舗装路があったりする国ではあるが、全体的には良い。東部及び北西部を走ろうとする場合は嫌でも未舗装路が出てくるものの、この地域は完全に「そういった目的」で来訪する人ばかりなので車両ならば4WDだしサイクリストもダートが続いてトラブルに会っても自己対応できる装備を備えた人しか見ていない。
 海岸線に沿って伸びる道が多い割にアップダウンは多く、ちょっと内陸部に向かう道はかなり斜度ある坂を登らされることになる。ちなみに右側通行。
 レイキャビクから100km未満になると側道のある道が増え始めるが、そこ以外に側道は出てこないし基本的に自転車道路はレイキャビク以外に存在しない。ということで首都近郊の交通量多いポイントは要注意。気をつけて走っていても突風で横に煽られたりする危険性がある。
 なお全体的な走破難易度は島北部の方が道・気候共に難しいらしく、オマケに観光的な見所も南部と比べて少ないとのこと。というか南部の道は基本難しくない。

◎治安
 全く問題なし。一説では「世界で1番治安の良い国」などと評されたりもするらしいが、そう言われる要因の多くは人口の少なさに起因していると思う。アイスランド人ではない他国の旅行者の方がたくさん会話したかもしれないほど地元民は少ないし、旅行者もまたレンタカーや自家用車を使うような層が多くて盗難等の心配要素も薄い。そりゃレイキャビクでは多少の注意を要するのかもとは思うけど、個人的にアイスランドで心配する点は治安ではなく他の要素だと思っている。

◎ビザ・出入国
 シェンゲン協定に属する国なので検査なし。というか島国なのにシェンゲン入ってることで、90日間の滞在日数が滞在中に減っていくことがワールドサイクリストにしてみればアイスランドに訪れ難くなってる大きな要因だと思う。
 イギリスみたいにEU属しててもシェンゲン協定外になってれば私も2週間なんて短期間じゃなく島を丸1周する計画が立てられたのにとか思うですよ。いや、これは情報でも何でもなくてただの愚痴だな。

◎交通事情
 過疎地域では地元民よりキャンピングカーに乗った旅行者の方が数多いレベルで、そういった旅行者は運転技量の低い者や危険な運転をする人の割合が高いと思われる。実際全く交通量がないにも関わらず自転車の脇スレスレを抜けてくような運転する車両は決まって旅行系の車両だった。
 とにかく横風に煽られてフラつく危険性があるため気が抜けない走行であり、風切り音も相まって後方からの車両接近に気付きにくい環境は注意してても特に危険である。一般道の制限速度が90km/hということもあり自転車の脇スレスレを抜けてくのは勘弁してほしい。

◎特徴
 1、自転車旅行に人気の国であり、それに伴い自転車のための設備や情報が充実している。飛行場にはバイクピットがあるのはもちろん、アイスランドにおける自転車用サイクルロードマップがありこれが非常に便利だった。
 キャンプ場や自転車の修理が可能な町、風が強い危険ポイントに加えて生水を飲む場合の注意点まで自転車旅行者が欲しいと思われる情報は大体このガイドに記載されている。どの町でもインフォメーションセンター行けばまず見つかるので、アイスランド自転車旅行者は恵まれてると思う。
 2、上でも書いたが国内全土でほぼ生水が飲める。しかもヨーロッパの不味い水と違って口当たりもいいし単純に美味いのであり、普通に水売ってるショップはどういう気持ちで販売してるのか気になるな。
 一応注意点として上流に人家や家畜がいる場所では水汲むの控えた方が良いとか色々あるみたい。基本的に山岳部行けばどこでも水が流れてるのでアイスランドで水分補給に困るというのはまずないが、一部平野地帯等ではしばらく川が出てこないポイントもあるため過信は禁物。
 1度だけ行水もしたけど「天気が良くて風が弱ければ何とか入れる」というレベルで冷たいのでアイスランドで気軽にシャワー代わりとして川に入るのはややキツい。

◎気候
 アイスランドは天候の変化が激しい国で、数日前に下調べしてても当日天気が全く違うということは珍しくないらしい。とはいえ国土面積大きくない先進国なこともあり天気予報に対する信頼感は高い。どのインフォメーションセンター行っても天気情報が表示されていたりするし、私もこの情報をかなり頼りにしていた。
 あと強風が吹きまくる国として戦々恐々としていた私だが、全体的に西風が多いとのことだがパタゴニアみたく常に一定方向から吹いてる訳ではないようでむしろ私は島の東→西へと走るルートでありながら、強風とされる区間がことごとく追い風で非常に楽して走ることができた人。
 地形的に「いつも風が強い場所」というポイントがあるそうで、突如として凄まじい勢いの横風に吹かれてハンドル取られるくらいならまだしも自転車横倒しにされる危険があるため要注意。なおヤバい場所は自転車用アイスランド地図にマークが記されている。

◎言語
 使用人口が30万強しかいないらしいアイスランド語が主要言語だが、100%に近い確率で英語が通じる。少なくとも観光地ではアイスランド語の他に英語での表記がなされているし、そもそも人と会話する機会はアイスランド人ではない外国籍の旅行者が多かったくらいだ。自転車旅行でこれは非常に珍しい。
 地名は全てアイスランド語であるため、何とか読もうとローマ字読みすると全く違った発音だったりして面白い。

◎宿(野宿)・Wi-Fi
 前述の通り風の強い国であり、これに加えて高さのある木が自生できない環境のため人工過疎区域ではテントを張るのに苦労する。いや、テント張るだけなら好き勝手やれるだけのスペースが幾らでも広がっているが、ある程度風を凌げる障害物の風下に・・・とか考え始めると途端に難易度が上がる国。
 むしろ首都のレイキャビク周辺の方が植林された木々が豊富にあるし人目につかないポイントも多くて野宿しやすいという逆転現象が起きていたように思う。フライト前に諸々準備しときたかったのでウォームシャワー使ったけど、別に町のどこかでテント張ることもできたろうな。
 なお観光大国ということもあり恐らく全ての町と有名観光地の近くにキャンプ場及び宿泊施設が併設されている。キャンプ場は1500〜2000円くらいで設備は一通り揃っているためかなり利用価値が高いように思う。何しろアイスランドの宿泊施設は猛烈に高いのであり、興味本位でビークの町にあるユースホステル値段聞いてみたら1泊5500円という答えが返ってきたことがある。ユースホステルで5500円って・・・そりゃこの国ではバックパッカーもテント持ってキャンプ場に宿泊繰り返すワケだよ。
 なおWi-Fiはかなり充実しており、ある程度の規模した町ならインフォメーションセンターかショッピングモール等の大型施設にFreeWi-Fi飛んでたし、ガソスタや図書館といった施設でも利用することができた。町と町との距離がそんなに離れてない国なのでネットするのに困るという状況は割と少ない。

◎動物
 流氷に乗って白熊が流れ着いたという記録があるらしいが、北に位置する島国ということもあり危険生物が生息してないアイスランド。せいぜい出てくる大型動物は馬・山羊・羊といったところ。コイツらみんな家畜だし。
 蚊は全く見なかったが、意外と小蝿は存在する。しかも日が沈まないからいつまで経っても周囲を飛び回り続けるのがややウザい。ただし風通りの良いポイントでは吹っ飛ばされてしまうのか姿を見せないが。

◎自転車店
 前述の自転車マップにレイキャビク以外で利用できる自転車ショップや整備が期待できるポイントの情報が記載されている。私は実際に利用したことがないのでそれらの設備レベルは不明。
 レイキャビクでは多種多様なショップが軒を連ねており欲しいパーツはまず見つけることができる反面、ここも価格は非常にお高い。
 このことから旅行者がアイスランドのショップを利用するのは走行途中で何かしらのトラブルが発生し、道中にレイキャビクによることができるタイミングであった・・・というパターン以外を想像できない。あとレイキャビクで走行終了してダンボールを貰いに行く時だけど、これはショップ利用というかお願いに行ってるから何と言うべきか。
 余談だがケプラヴィーク国際空港には自転車を組み立てたり分解収納するためのバイクピットエリアがある。私は車両で運んでもらったので利用しなかったが、この国を走りに来るほとんどのサイクリストがこのサービスを利用してるんだろうな。なおこのバイクエリアを利用しなくてもバスに自転車乗せてレイキャビクまで移動することは可能。

◎物価・食事
 日記では散々高い高いと言ってたが、他国から遠く離れた北欧にある島国ということを考えればむしろ物価頑張って抑えてる方なんじゃね?・・・とまでは思えないが、それでも北欧物価と比較して無茶苦茶高いというほどではない。というか普通にノルウェーより安い。
 アラスカ等と同じく自国領土で農作物がほとんど育たないため生鮮食品を輸入に頼っており、これらの値段高いのが最大のネック。玉ねぎが1玉で100円とかするし、玉子は6個入りで400円とかするスーパーもあった。
 何にしてもスーパーがある町までの距離が短いので、ちゃんと商品を選んで自炊を続けてれば食費自体はそれほど切迫してくる感じはない。実際私はアイスランドの1日における使用金額は平均で2000円切っており、つまり食費にかけてたお金は1日平均で1000円ちょっと程度。それで毎日ビール2本は飲んでたし。
 そのビールだが、バーとかに行かないとアルコール2.5%のライトビールしか購入することができない。私的にはこのライトビールで十分に美味かったし何よりロング缶1本90円とアイスランドの物価を鑑みると猛烈な安さに毎日大喜びで飲んでいた。
 私は出費抑える方針でアイスランド回ってたから食べなかったけど、魚及び羊の肉は比較的安価で入手することが可能。いうて500gで4桁が当たり前の世界なので私の場合は見切り品しか食べなかったけど。物にもよるだろうが50%引きとか99クローネ(約90円)まで値引きする商品もあるため、本当飼い方次第という感じはする。
 ちなみにガソスタ兼コンビニの小売店でも大概の物は買い揃えることが可能で、最終日に買い忘れてたガムテープとかも急遽ここで買い揃えた。ただし食材の料金はスーパーの2倍くらい取るけど。

◎総括
 突如行くことになったアイスランドだが、結構な金額と時間を要しても来て良かったと思える自然豊かで走るの面白い国だった。夏のアイスランドはオーロラも見れないし氷洞窟も形成されておらず有名ポイントの観光としては1枚落ちるのかとも思っていたが、昼が長くて数々の自然の風景を長時間楽しめるので「アイスランドの自然が見たい」というタイプなら心底楽しめると思う。
 何より自転車で旅行するには最高の環境で、治安の良さも相まってアイスランド1周とかはもっと初の自転車旅行に広まって然るべき国だと思う。地理的に遠いから日本人サイクリストは少ないけれど、ヨーロピアンにとっては日本の北海道みたいな「夏に訪れてみたい自然豊かな憧れの地」ってポジションらしいし。
 とにかく想像していたより夏のアイスランドはずっと過ごしやすくて楽しめるので、もっと旅行者増えても良いんじゃないかな。物価も北欧と比較すればそれほど高いとは思わないし、やっぱ島国というのは独特な魅力があるですよ。
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 アイスランド13日目 レイキャヴィクの町〜ケプラヴィーク国際空港

 それではアイスランド脱出である。行きはフェリーだったので荷物積載できる限界ギリギリまで食材等詰め込んできた私だが、飛行機となると勝手が違う。事前に綿密な準備をしてのフライトとなるのであり、今回は様々な幸運と人様の親切によって大分楽できたけどそれでもこれから大仕事だ。

 とりあえず仕事に出るウヌルさんにお別れの挨拶して私はピックアップの車が来るお昼過ぎまでに自転車の梱包作業しとかなくては。実は今回自転車と一緒に突っ込む予定の緩衝材(エアプチプチとか)を見つけることができなかったので、手持ちの余ったキッチンペーパーをぐるぐる巻きにして代用してみたり。

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 運べりゃ良んですよ

 やはり大作業となったものの、クリスティアンが来る前には準備も完了し改めて飛行場まで送ってもらう。

 道中も車内で色々楽しい話ができたのであり、本当彼には感謝に絶えない。ちなみに日本人のアイスランド現地ツアーガイドとして宣伝しといてくれと言われたのだが、恐らくアイスランド現地在住の人で日本語の上手さは1・2を争うレベルなので、私も普通にクリスティアンにお願いしとけば間違いないとは思う。

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 空港まで運んでもらった

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 バイクピットがある空港って初めて見たよ

 事前準備バッチリしてきた上にフライト4時間前の到着。私はとにかく飛行場着いてからの予期せぬトラブルが怖い人で、必要以上に早い時間から飛行場入ってしまう人だと思うが流石に今回は下準備バッチリだったので余裕があった。

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 落ち着いて動けたし 

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 サイドバッグは重量計って23kg以下に調節してラップで梱包

 今年は4月にフライトしたばかりだったので、余裕のあるリアボックスに対してサイドバックは制限重量ギリギリということが読めていたので行った対処法であり、ちゃんと経験積んでるじゃん私と得意な気持ちになる。個人的には飛行機輪行の経験なんて要らないんだけど。

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 オスロへ飛びます

 無事荷物預けてチェックインを済ましフライトまでPC作業して過ごす。18時半と定刻から15分遅れてレイキャビクを飛び立った飛行機は一路ノルウェーへと向かう。アイスランド、楽しかったな。

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 フライト直前には雨降ってた

 2019年7月16日(火) 走行距離0km 累計95237km
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 アイスランド12日目 レイキャヴィクの町

 久しぶりにウォームシャワー使って家に泊めて貰ったのには1つ大きな理由がある。それが「飛行機に乗るため色々と下準備が必要」ということで、パッキングするダンボール箱の準備からガソリンストーブの洗浄・乾燥まで事前準備で行う作業は多い。

 そうしたことからも今回泊めて頂けたことが如何に助かるか。朝家族のみんなが仕事に出かけたのを見送ってから私も自転車の掃除に衣類洗濯、ガソリンストーブの洗浄まで作業開始である。

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 掃除ばっかじゃん

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 自転車清掃は余ったガソリンを使い切りたい東京

 一通り作業を終えたところで空身の自転車乗ってレイキャビク町中の探索へ出発だ。もちろん観光というのが主目的だが、自転車を飛行機に乗せるためのダンボール箱をショップで貰うという裏ミッションもある。

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 やっぱフライト前って準備に最低1日は要るな

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 もしかしてアレも温泉なのか?

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 アイスランドの教会は大陸側と趣違ってよろしい

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 ダウンタウンがここら辺

 中心部を一通り回った後で自転車ショップへ。英語が通じる国だしダンボール箱もらうことはそれほど難しくないと思っていたが、実際簡単にもらうことができるとやっぱホッとする。なお自転車を入れ込む巨大サイズの箱なので、毎回これをどうやって運ぶかというのが1つの課題。

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 最近は古いチューブ2本で背中に固定し担いで走ってる

 家に戻る途中で昨日使ったカフェにてクリスティアンと待ち合わせ。というのも明日フライトする飛行場はレイキャビクから50kmほど離れた空港なのだが、流石にそん距離を巨大ダンボール箱運ぶのは大変だしバス使った方がいいかな?とか話ししてたら「じゃあ俺の車で運んであげるよ」という有り難すぎる提案を受けたのでお願いしにやってきたようなもんだ。

 時間とピックアップしてもらう場所を決めた後にも色々話し込んでいたら、何か流れで夕食一緒に食べることになった。しかも日本食レストランで寿司ですよ。アイスランドで寿司食うことになるとは夢にも思わなんだ。

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 美味くてレベル高い

 搬送してくれるということで僅かばかりのお礼出してたけどさ、この夕食頂いてるだけで既に釣り合ってない。そのままクリスティアンの奥さんと3人、車でレイキャビクの有名場所を色々案内してくれたのであり、ガイドだけあって話は興味深いし訪れる場所も面白い。私は良い経験させてもらってるな。

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 日本語で説明してもらえるのがまた有難い

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 アイスランドホットドッグは人気なのだそう

 お礼言って家の近くで降ろしてもらい、ホスト宅に戻ってから家族の皆さんと一緒に夕食頂いてる私がおりまして。アイスランドで食べる日本食も美味かったけれど、アイスランドで食べるアイスランド料理もまた絶品だった。全くもって幸せな気持ちで迎えることができたアイスランド最後の夜。

 2019年7月15日(月) 走行距離22km 累計95237km
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 アイスランド11日目 森林〜アイスランド首都 レイキャヴィクの町

 アイスランドではとにかく天気予報をこまめにチェックしながら、刻々と状況が変わる予報に一喜一憂することが多い。そんな状況下で何度確認しても変化の無かった点が「14日(今日)は1日中雨である」という点だ。

 このため全体的にペース上げ気味で今日の走行距離を減らし、何とか雨天走行の割合を削れるよう密かに計算していた私は割と賢いんじゃね?とか思う。計算違いだったのは今日になっても雨降ってねぇという事実。

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 おっかしいな?

 いやまぁこれは素晴らしい事実なので何の問題もないのだし私も嬉しいんだけどさ。目の前に迫る脅威を何とか乗り越えようと色々画策してたのに、現実では何の問題もなくスルーして終わっちゃいましたというね。社会人やってるとそんなことの連続だったが、自転車旅行でこのパターンはちょっと寂しい。

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面倒臭い性格だな

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 最初に登った峠の上で

 ちょっとした丘陵地帯を走ると、首都が近くても見える景色はいつものアイスランドで安心する。緑色が広がる景色と吹き付ける風が私の見てきたアイスランドなのであり、それを見たくてこの国に来たのだから。

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 でも町が見え始めちゃった

 この国で唯一「都市」と呼べる規模を誇る町であろうレイキャビク。そもそも人口約33万のうち30万人がこの町に滞在してるというのだから、東京なんて目じゃないほどの一極集中っぷりである。そりゃ都会だよ。

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 割と走りにくい

 そう感じてしまうのはデンマークの後だからなのか?ちゃんとサイクリングロードが整備され自転車に配慮のある町づくりを目指しているのは理解できるが、いきなり道が消えてしまったり道路との段差が大きかったりと細かいところが気になる。

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 しかもここで雨降って来たりするし

 そうはいっても既に軒下避難可能な建築物が無数に存在する場所だ。ちょいちょい雨休憩を挟みながらウォームシャワーで連絡していたホストのお家を確認し、約束の時間までカフェで待つことに。なお図書館へ行かなかったのは日曜日で公共施設が閉まっていたから。

 しかしそのカフェでネットして遊んでいたら日本語で声かけられてビックリした。話しかけてきたクリスティアンはアイスランドで観光ツアーガイドを行なっているとのことで、日本語が堪能なことからか日本人観光客相手のツアーも行ってるアイスランド人。

 日本語で色々と話が聞けるので、ここぞとばかりにアイスランドで見聞きして疑問に思ってた点を質問したり。しかし私はすげー運いいな、アイスランドに在住してる日本人は2〜30人程度らしく偶然出会う可能性も僅かながらあるかもだが、完璧に日本語を操れるアイスランド人ってのは数人くらいしかいないんじゃね?

 思わず熱が入って色々話し込んでしまったが、ホストとの約束した時間もあるし連絡先交換してお家に向かう。

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 面白かった

 私がお邪魔して1時間後には「ちょっと出かけてくるから」と家の鍵渡されて放っとかれる自由さよ。こういう経験初めてじゃないけどさ、毎回「私が逆の立場だったらここまで相手のことを信じて任せてしまえるか?」と自問自答してしまう。

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 見切り品で魚があった幸せ

 結局私が夕食済まして寝る準備始めたところで戻ってきた。それじゃあ改めましてよろしくお願いします。

 2019年7月14日(日) 走行距離55km 累計95215km
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