ノルウェー6日目 川原〜トロンヘイムから南西に219km地点 道路脇
深夜に雨音止んでたので大丈夫だと思っていたが、それでも雨ばっかりのノルウェーで朝から青空が見えるとホッとする。当たる確率の低いクジ引きほど当たった時の喜びが大きくなる法則。
このチャンスを逃すまいと、焦って出発準備をしないのが経験豊富な自転車旅行者ってモンですよ。濡れたテントを乾かすため敢えて出発時間を遅らしテントが陽光に晒される時間を長くする。物は言いようである。
14km地点にあるスーパーの開店時間が9時であり、オープンと同時に突入できるよう計算していた私。本日これより先は観光地にある小さなスーパー以外立ち寄れるポイントがないため、とにかく出費を抑えるためのチャチな事前対策しとかねば。
さて北上してるはずの私は現在国道15線で西へ西へと進んでいる。というのもノルウェーを走行するにおいてフィヨルドの海岸地帯へ行ってみたいから。もちろん普通に北上しても海岸線にたどり着けるけれど、聞いたところではノルウェーのフィヨルドは南部の方がダイナミックで面白いとかなんとか。
それに合わせこの国屈指の面白ルートらしい国道63号線を走るコースを選択した結果、西へと進む現在の走行に繋がっている。道を間違えたわけじゃない。
この時点で既に標高1000mを超えており、天気良くて暖かいからとTシャツ&ハーフパンツという完全夏スタイルにしていたので少々肌寒い。これ以上登るようだったら上着1枚きた方がいいかな?
ここからの下り坂が圧巻で、狭い道路にも関わらず180度ヘアピンカーブが連続する斜度キツい坂をひたすら駆け下りてく道だった。自転車的には面白いし路面もしっかりしてるから問題ないけれど、観光地ということもあってか大型バスの交通量が多くバスが1つカーブを曲がる度に対向車が通過待ちしておりこれは危ない道だ。
写真のポイントまで下っていったのだがこれが海から通じている入江であり、つまりは標高40mに満たない低地帯。フィヨルドって海沿いに切り立った崖がある、まぁそれだけの地形だと思ってたけどこんな凄まじいスケールだったとは。
この入江から定期便のフェリーが出てたりして、できるなら私もそれに乗ってしまいたい。というのもこの町に陸路で辿り着くには南北どちらの道から来ても切り立った崖みたいな山を下って来なくてはならないからだ。
必然的に出ていくにはそうしたつづら折れの坂道を登り続けるワケでして。招き入れる時に天国みたいな顔した景色と道は、出ようとすると悪魔に変わる。どっかの詐欺会社みたいなもんか。
僅か6kmの間に500mを登らせる坂道よ。余裕がなくて登ってる最中1枚も写真は撮れなかったけど、1度も足つかないで登れたので良しとしたい。この上り坂で完全に一時帰国する前の体力が戻ったと思ったよ私は。
とりあえず見晴台から500mくらいのポイントに車両から見えない野営スペースがあったのでそこで終了。まぁ半分程度は登ったのだと信じたい。
この夕食途中から雨が降り始めてしまい、ちょっと待ってよ今日から4日間は良い天気が続くんじゃなかったのん?と絶望的な気持ち。ノルウェーを走るには絶望と上手く付き合ってく必要がありそうだ。
2019年7月22日(月) 走行距離96km 累計95728km