自転車ときどき世界1周

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 マラウイ2日目 民家〜リロングウェから北に約400km チルンバの町

 激しい雨も深夜2時頃には落ち着き始めており「大体夜の間に降り止むよ」という彼らの話は経験に基づいた信頼できる情報だ。

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 いやはや危なかった

 住民のじぃちゃんにお礼言って出発したのだが、マラウイ入国した時点で時差が1時間発生していたことにこの時点で気付いておらず、朝7時での走行開始だったりする。

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 これはマラウイ湖・・・ではないな

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 マラウイ初食堂にて

 タンザニアより英語が通じやすいという理由があるのかもしれんが、昨日から出会うマラウイの人は総じて親切で人懐っこい印象だ。メニューの料金が壁に書かれており「見える化」されているのも好印象。

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 あと子供がすごい寄ってくる

 アフリカの人々って実はすごく臆病で、例えば子供の多くは外国人を見つけても一定以上の距離を置いて、それ以上近づいてこないのが普通。(エチオピアは色々と例外)

 植民地時代における被支配の恐怖が根底に刻まれてるとかあるのだろうか?と思ったりもするが、基本的に田舎の子供は外国人に対し何処か怯えながら相対している風がある。

 だから基本的に単独で近づいてくるとかことはせず、こうして多人数で一定の距離を保ちながら囲んでくるのがアフリカのあり方。東南アジアや南米の子供たちなんかは自転車で走っているとハイタッチを求めてくるのが良くあるが、アフリカではそういうコミュニケーションを受けることは極端に少ない。

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 そういう中でマラウイは比較的距離が近い気がする

 走り始めこそまだ雲が空一面を覆っており、いつ雨が降ってもおかしくない天気だったが南下するに連れて徐々に青空も見え始め、ようやくマラウイでスッキリとした天気の下に自転車旅行ができそうだ。

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 すごいバランス感だな

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 牛車がバリバリ現役で使われてる

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 昨日の雨でか村内のほとんどが水没してるのだけど・・・

 季節としては一応雨季の最終盤で、聞いたところでは20日を境にして乾季へ突入するらしい。ということはマラウイ走行中の大部分は雨季の中を走る計算になるな、慎重に行かなくては。

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 と、早速昨日やらかした奴が言ってますよ

 50km弱走ってカロンガという大きめの町に到着し、昨日処理できなかったスマホのアクティベート処理をやってもらう。改めて確認したら約1300円分の支払いで10Gも使えるようになっており、絶対1週間じゃ使いきれないやつじゃん。

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 マラウイでも米食が食べられそうで嬉しい

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 多分キリスト教系のデモ

 しかし異国の(実質)初日というのは発見が色々あって実に面白い。タンザニアよりマラウイの方が経済的に厳しい国だと聞いてたが、何故かタンザニアでは州都クラスの大都市にしかなかったスーパーがチラホラ出てきたりするマラウイ。流石に品揃えはひどいレベルだったけどさ。

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 どの国が資本のスーパーなんだろ?

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 完全に晴れ渡った素晴らしいコンディションに

 マラウイ湖の湖畔に程近い場所を走っているためかほとんど平坦路の道。車両の数はガクッと減って、その割に道路がしっかりしてるためノンストレスで快適に自転車が走ることができる。

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 というかマラウイの乗り物は自転車が主役だな

 日本からタンザニアへ輸出された中古自転車がマラウイに流れてきているらしく、タンザニアと同様にステッカー等に日本の注意書きが残されたママチャリが目立つ。そのほとんどがボロボロで後ろから見ててもタイヤがガタガタに歪んでいたりと酷い有様だが、大勢のマラウイ人がそれを上手に乗りこなして走っている。

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 久々のバオバブ

 100km超を走ったのは昨日のやりきれなさを発散したかったからでもあるし、途中で時差1時間発生してることに気づき、ボーナス1時間分を余計に走ったからでもある。

 何にしてもイリンガから今日で丸1週間、途中休みを入れずに来た割によく走ったなとは思いつつ。

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 日が沈み始めると天気悪くなるのは本当よくあるパターンなんだな

 ようやく出てきた宿にチェックインして今日がマラウイ初ビール!クチェクチェという名前のビールは軽過ぎて水っぽくイマイチだったが、カステルビールはガツンとしてるお味で「男らしいビールだろ!」というのは隣のオッちゃんの弁。

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 これは女性用ビールだ!とのこと

 落ち着いたところでそのオッちゃんと一緒に夕食へ向かうことに。マラウイではアフリカ名物「ウガリ」のことを「シマ」と呼ぶらしく、米よりもシマを主食にするのが一般的なのだとのこと。

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 熱々だしスプーンないので食べるの大変

 疲労感が強かったのか、はたまたビールの飲み過ぎか。部屋に戻ってシャワー浴びたらまともに動けずそのまま倒れるようにして寝てしまった。明日のポイントで休息日に入る予定です。

 2023年4月7日(金) 走行距離117km  累計129172km
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 マラウイ3日目 チルンバの町〜リロングウェから北に約380km チティンバの町

 久々に記憶も曖昧なまま寝てしまったのだが、かといって疲れが取れるとは限らない。というか変な格好で寝てしまったせいか身体中の節々が痛いしどうしたものか。

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 マラウイ入って宿の質は1段落ちたな

 どうせ今日は僅かな距離走って終了なのだし楽に行こう!・・・と昨日書ききれなかったブログ記事も済ませて出発する余裕の朝。昨日より3時間も遅いスタートである。

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 結構面白い宿だった

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 これが本当の水牛だ

 昨夜も遅くに雨が降った様子。このマラウイ湖畔には外国人をターゲットにしたちょっとお高めの(だけどWi-Fi等良い設備がある)キャンプ場が点在しており、昨日もやや短い距離で終了する選択肢もあったのだが、宿泊施設のある町まで走ってきた。

 選択肢が無いならまだしも、雨季のシーズンにわざわざお値段高いキャンプ場でテント張って水没危険に晒される夜は極力避けたいというのが私の考えだ。マラウイでネットは触れるときに触れれば良いくらいの意識で行きたい。

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 一休みしてると集まってくることこの上ない

 完全にお疲れモードで小さな丘を超えただけで一休止しながらの走行。この先にある「マッシュルームファーム」というキャンプ場はケニアの日本人キャンプ場オーナーから教えてもらった「自分と近いコンセプトで運営されてるキャンプ場」だと聞いており、是非とも行ってみたいと思ってたのだ。

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 すごい臭いするので脱脂粉乳かな?

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 完全にマラウイ湖畔を走る道になった

 ということでチティンバの町でお昼休憩を済ませ、隣に聳え立つ山を登って山頂付近にあるのが真っシュルームファームだ。相当きつい斜度の坂道だけど、10kmない距離を午後いっぱい使って進めば良い。頑張りましょう。

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 ここのちょい先から右折

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 ちょっと待ておいおいおい

 なんじゃこのえっぐい未舗装路は!?フルパッキンの自転車では乗って走るというレベルではなく最初の1歩から押して進む羽目に。

 ゴロゴロとでかい石が散乱しており、ほとんど自転車を持ち上げて前に進むような路面状況。それに加えて10%近くの斜度とあって正直こんな道だと思ってなかった。

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 2時間くらい頑張ったけど2〜3kmしか進めない

 流石にしんどすぎて引き返すことにした。マラウイはこのマッシュルームファームが入国前から行きたいと思っていた唯一の場所なんだけどなー。かといってこのままじゃ全身ガタガタで私がぶっ壊れてしまう。

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 もうちょっと軽い荷物で訪れる場所だったか・・・

 帰りは下り坂なので主要道路に戻るのは難しくなかったけれど、疲労困憊でマトモに動けずそのままチティンバの町に投宿することに。やっぱりこの町にもちょいお高めのキャンプ場があったのだけど、そんなのよりゆっくり休ませてほしいし。

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 近くに食堂無かったので路上肉焼きにて夕食をば

 予定ではマッシュルームキャンプでゆっくり休むはずだったけど、チティンバ何にもない町だしもうちょい先に進むのが正解か?ともかく今日は早く寝ようと思う。

 2023年4月8日(土) 走行距離26km  累計129198km
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 マラウイ4日目 チティンバの町〜リロングウェから北に約330km ルンピの町

 何故か私の泊まった部屋だけ扇風機が付いてたのでかなり快適に過ごせた夜。個人的にアフリカ大陸でファンが無くても平気な標高は1000mを超えてからのイメージで、標高500m程のマラウイ湖畔でファン無しに寝るのはやや暑い。

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 あくまで「宿」の話だけど

 昨夜も屋根がぶっ壊れるんじゃないかと思うほどの大雨が降っていた。別に出発のタイミングで降り止んでるので問題ないとも言えるのだけど、そろそろマラウイの道路が本性見せ始めたというかアフリカ最貧国といわれる貧相な路面状況が隠しきれなくなってきたようで。

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 こんなぐっちゃぐちゃな道だけど国道1号線

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 もう湖畔のすぐ脇に山が出てくるように

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 無数に滝が見えるけど、多分雨季ならではの光景なのでしょう

 山が迫ったことで湖畔の道が造れなくなったのか、15kmほどで突然道路は向きを変え山中に向かう上り坂へと切り替わる。

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 遡る前にエネルギー補給しとかねば

 流石に昨日みたいな未舗装路ではないのでギア最軽にすればゆっくりゆっくり登っていける。というか特定のタイミングで斜度がキツくなるけど全体的には5〜6%程度の困窮する坂ではない。

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 ただ路面が悪いのと暑さが激しい

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 あっという間に見下ろす形になるマラウイ湖

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 あんなに黄土色した河川が流入しても青色なんだな

 約600mの登りに2時間かかってしまうのは、やっぱり疲労の色が濃いのだと思う。途中で停車していたトラックの運ちゃんからペットボトルの水貰ったから何とかなったけど、それが無ければ最悪乗り続けられずに押しが入ったかもしれない。

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 なかなか大変な坂だった 

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 山頂から100mほど下った後は川沿いの道に

 山間部を抜ける道の割にアップダウンが少なく快適な走行だ。路面状況は変わらずボコボコ穴だらけだが、マラウイにそういうの期待する方が間違ってるんだな。

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 中央線もないけど国道1号線

 単純に絶対的な交通量が少ないのでこうした道路でも危険を感じることはほぼ無いし、何ならタンザニアの方がよっぽど怖い思いをした。自転車の走りやすさってのは割と色んな要素が絡み合って構成されると思ってる。

 80km弱走ったポイントの三叉路で寄り道する形でルンピの町に向かう。この辺に宿泊施設を備えた町が出てこないため、無駄足になるけど仕方ない。

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 昨日リタイアしたマッシュルールファームへの道はここに繋がっています

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 というか川の流れが激しいな

 適当に安宿探して町中をウロウロしてたら親切なニイちゃんのオススメ宿を紹介してもらう。マラウイ入ってこういう親切を受けることが増えて、この国の印象はすこぶる良い。

 値段安い、部屋広い、敷地内に食堂もバーも備えているという完璧な宿。明日到着予定の大都市ムズズでゆっくりしようと思ってたけど、もう1日くらいここでのんびりするのも悪く無いと思い始めている。

 2023年4月9日(日) 走行距離87km  累計129285km
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 マラウイ5日目 ルンピの町

 宿が安くて居心地も良いため延泊して1日休息日とすることにした。というかケニア以降やたら休息日少ないままに走り続けることが増えており、私も良い歳したオッさんなので休みマシマシの安寧スタイルじゃないと身体に支障を来すし。

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 しっかり休むのも大切よ

 昨日もちょっと書いたがこのやどは敷地内に食堂やバーも併設されており、外に出ずとも完結できる作りとなっている。お高いホテルとかならまだしも、マラウイの地方都市にある安宿でこの設備は素直にすごい。

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 しかもここのビールが1番キンキンに冷えてる

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 でもまぁ私は外に出るタイプ

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 広島県で活躍していた車両らしいですよ?

 町中をブラブラ歩き回ってみるのだが、何故か銀行みたいな施設は全て閉鎖されており、調べてみたら今日はイースターにおける祝日なのだそう。

 どころか今日は先週の金曜日から続く大型4連休の最終日だったみたいで、なるほどだから昨夜も街中のバーがあんなに大盛況でごった返していたのか。

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 割としっかりした自転車ショップ

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 軽トラの乗車人数って何人だっけ?

 昨日ルンピに到着した際、宿を探して彷徨ってるタイミングでアイスクリームを取り扱ってる施設を見つけており、タンザニアから続く超単調な食事に飽き飽きしている身としては是非とも堪能しておきたい。アイスなんて首都にでも行かないと食べれないと思っていたので。

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 これは期待が高まる

 バーの裏側にひっそりと隠れるようにしてアイスの製造機械が置いてあり、注文してから電源入れて動かし始める程度には流行っていない様子。まぁ1食1500クワチャ(約200円)で食べれる国でアイス1300クワチャだからね。富豪の食べ物なんでしょう。

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 そもそもこの施設がお金持ちに向けた場所っぽい

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 川を眺めつつアイス堪能する至福のひととき

 2カップほど食べて満足したので宿に戻り、後はビール飲んだり昼寝して過ごす。睡眠時間だけは毎日しっかり取ってる筈なのに、あっという間に眠りに落ちてしまったのはアフリカにおける睡眠の質が低いとかだろうか?

 暗くなる前に目を覚まし、夕涼みのついでに夕食済ませてしまう。タンザニアのチップス(フライドポテト)は揚げたのを数時間は放置してるためかクソ不味かったけど、マラウイのそれは揚げたてで非常に美味しかった。

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 ここもメニューと値段が表記されてるしマラウイは色々やりやすい

 経済的な困窮度合いはアフリカでもかなり厳しい状況と聞くが、それとは別に私はマラウイという国自体が結構好きである。だって食事済ませた私に対してオバちゃんが「どうもありがとね」みたいなこと言ってくれるんだぜ!?タンザニアには無かったあったかハートの国である。

 2023年4月10日(月) 走行距離0km  累計129285km
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 マラウイ6日目 ルンピの町〜リロングウェから北に約280km ムズズの町

 途上国は程度の差こそあれ「騒音」という概念が非常に薄く「周囲の人間が煩くて迷惑である」ということを理解できていないとしか思えない爆音を夜通し流していることが多い。

 マラウイは特にこの傾向が強く、しかも宿とバーが併設されているパターンも多いため、運が悪いといつまで経っても爆音で眠れない可能性があるのが恐ろしい。

 この宿の良いところは広い敷地を活かしてなのか、盛り場との距離が離れているため騒音が部屋までほとんど聞こえてこないところにある。おかげで気持ちよく快眠できた。

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 サクッと出発

 2日前に曲がった三叉路まで戻らなくてはならないのだが、自分でも「こんなに距離あったっけ?」と訝しんでしまうほどには距離があった。むしろ2日前の往路で疲れてた時は「ちょっと寄り道」のテンションで向かっていたため、いつまで経っても町に到着せず不安に駆られたりもした。

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 大雨降ったら如何にも水没しそうな区画の道

 キッチリ10km走って交差点に戻り、ここでようやく朝食タイム。このポイントに結構な数の商店や食堂あるのだし、安宿1件あれば往復20kmも余計に走らずに済んだのにな・・・とはちょっと思う。

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 椅子のすぐ前に吊るされた山羊

 改めてマラウイの南下走行再開であり、1日休みを入れたことで実にペダルが軽い。休息ってモロにパフォーマンスに影響するんだな・・・ということを実感するのはこんなとき。

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 山間部というより高原地帯みたいな景色になった

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 こういう岩大好き 

 若干のアップダウンを交えつつ進む道は、これまでのマラウイと違って少々交通量が多い。もう路面がガタガタなのは仕方ないとして、それでも平気だったのは車両の数が圧倒的に少ないからだったのだが。

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 いやまぁそんなに多くはないけど

 こうも大型車両が何度も近くを通り抜けていくのは勘弁願いたい。流石に国内第3の都市であるムズズが近づいてるだけのことはある。

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 都市部になんて近づくもんじゃねぇ

 でも北部国境からここまでの道路は実質1本しか存在しないし、他に選ぶとしたらマラウイ湖をフェリーで渡る海上ルートくらいのものだ。未舗装路をガンガン攻める選択肢も無いではないが、3日前死にそうになったばかりでそんな無茶を繰り返したくはない。

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 すげえなムズズの町中にある飛行場なのにフェンスもない

 とりあえず下調べしといたバックパッカー宿に向かったのだが情報より2000クワチャ(約260円)も値上げされてたし。コロナを挟んで以後の旅行関連施設というのは大きく様変わりしており、特に宿泊施設なんかは潰れていたりすることも多い。

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 マラウイでよく飲まれてる地酒 

 ムズズの町においても有名な安宿のJoy’s Placeは潰れていたし、WiFiが利用できるカフェのCoffee Denも閉店していた。というか後者においては今日になってその事実を知ったワケで、私は明日何処でネットをすれば良いのでしょう?

 2023年4月11日(火) 走行距離71km  累計129356km
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 マラウイ7日目 ムズズの町

 マラウイかなり好きな国なんだけど、やっぱりインフラ等の脆弱っぷりが旅行の難易度を上げてる面が確実にあり、気軽にオススメはしない。

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 停電もしょっちゅう起こるし

 でもまぁ国土がそれほど大きくない国なので、水や電気は都市を繋げば手に入るためそこまで困窮しないのだ。ガスに関しちゃ諦めるより他にないが、そんなのアフリカで望む方が間違っている。

 ということで旅行者的にはマラウイのWi-Fi普及率が低いことの方が難しいかと思う。というか私がそれで絶賛お悩み中。

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 ここもバックパッカー宿を歌っているけどWi-Fiは無い

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 いまだにルール把握してないけど東アフリカ諸国で人気のゲーム

 地方都市のレベルだとそもそも需要がないのかWi-Fiが設置されてるような施設自体が存在せず、かといってマラウイ湖畔に点在する外国人を相手にしたお高めのキャンプ場は、雨季の時期である今はテント泊で利用しづらいのが現実。コテージ泊は高すぎて無理だし。

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 アフリカ南部の地図 コレ欲しいな

 ということで大都市ムズズでの休息日はWi-Fiを探す日でもある。そういう訳で朝食を作った後は早速衣類の洗濯だ。

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 いやそれ違う

 頑張るフリしてるけど、宿のスタッフに教えてもらいムズズ市内における高級ホテルのレストランでWi-Fiが使えることは確認済み。色々言ってはいるが、今日はそもそも勝ち戦なので。

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 そのホテルに行ってみたのだが

 なんとルーターの調子が悪くてネットに接続できなかった事実。こういうのは途上国でよくあることなんだけどさ、4つ星レベルのホテルでそういうの勘弁して欲しいんだが。

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 下調べしといたカフェも潰れてるワケだし

 この周辺にもう1件ネットが使えるカフェあるよ!と教えてもらい、ウキウキで赴くが「今日は調子が悪くて使えないんだ」とのことで。うん、調子悪いんじゃ仕方ないよね・・・

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 どうすっかな

 とりあえず町中にショッピングモールがあるようなのでそこへ向かう。こういう施設は大抵その手の設備が備わってるのが相場なんだけど、想像した通りWi-Fi自体は飛んでいた。ただしバウチャー購入して使うタイプな上に最低期間が1ヶ月からのタイプ。

 全くどうにも上手く行かないなぁ・・・と思っていたが、ここのピクニックエリアにはPCで作業しているオッサンが2人もいる。町の中心部だしネットの環境が良いのでないか?・・・と思いスマホのテザリング機能使ってPCネットに接続してみた。

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 バリバリ動くじゃん!

 いやね、タンザニアでもネット環境に苦労して何度もテザリング接続を試みたのです茶壺さん。でもマトモに接続すら出来ないのを繰り返してたので「アフリカのSIMカードじゃテザリング無理!」と思い込んでたのです。

 そんなことない、悪いのはタンザニアだった!マラウイはちゃんとリンクも出来るし作業もできる!というかテザリング出来るなら今日1日私は無駄に動き回ったのではないか?という疑惑が消えないが、こういう経験を経て気付いたのだからむしろ必要な行為だったのだ。

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 ということにしておこう

 作業を終えてそのまま巨大スーパーにてお買い物。生鮮食品の種類が極端に少なく悲しくなってくるラインナップだが、それでもマラウイで始めてナスを見つけたので今日はナス味噌炒めだな。

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 ケニアで買った味噌の消費期限が怖いので

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 途中で1度スコールあったのだがスタッフが洗濯物を軒下に移してくれてた

 この宿のスタッフはこういう気遣いが素晴らしくて本当に気持ちがいい。いい宿に当たったなぁと感じる宿の名前はMZOOZOOZOO(ムズーズーズー)。地図眺めてて名前が気になり訪れました。

 2023年4月12日(水) 走行距離10km  累計129366km
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 マラウイ8日目 ムズズの町〜リロングウェから北に約240km チンテチェの町

 およそ標高1300mほどに位置するムズズは割と涼しく快適な気候。マラウイ湖に近づかなければある程度この標高を維持して移動できるのだが、性懲りも無く坂を下って湖畔を走るつもりの茶壺さん。

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 どうもお世話になりました

 昨夜も激しい雨が降り、スタートのタイミングではまだ路面が乾ききってない。そんな状況でマラウイ湖までのダウンヒルを駆け下りるの嫌だな怖いな・・・とか思っていたが、そもそもなかなか下り坂が出てこない。

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 ちょっと下がるとすぐ登り返しが

 結局5km以上もダラダラ走り続け、路面がどうとかすっかり気にならなくなった頃になってさがり始める始末。マラウイという国はスカしかたをよく心得ている。

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 そろそろ神様

 肝心の道路もここに来て完璧な舗装状況を見せており微塵の心配も要らないレベル。このレベルの道路がずっと続くなんて私も思っていないけど、とりあえず交通の要所となるべき峠道をしっかり整備してるのはマラウイ良いチョイスしてると思う。

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 なかなか爽快な下り坂だ

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 湖は見えないけど坂は下りきったっぽい

 実はマラウイ南下ルートでちょっと迷ったのが、ムズズ以降の道でこのマラウイ湖畔を進むか、このマラウイ湖を南北に航行するフェリーに乗船し、湖の南端から首都を目指すべきかという点。(他に山の中を進む道もあるけどそれには興味が出なかった)

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 後者の場合はこのカタベイの町からフェリーが出ている

 ただ調べた限りだとこのフェリーは週1の運行らしく、カタベイから南下する便は日曜日まで待たねばならないみたいでさ。単純に4日も待つのが嫌というのもあるのだが、それだけなら前々からタイミング調整して走れば良い話でもあって。

 大きな理由が一昨日走行中にドライバーから声かけてもらって「リロングウェに来るなら家に寄ってくれな!」とお誘い受けた際に「じゃあ1週間後くらいにいくよ!」って返しちゃったこと。言ったからには辿り着かねばなるまい。

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 こういう店をムズズに置いといて欲しかった

 カタベイをスルーして進むと左右を植林された林の道へと切り替わる。私は植物の生態も種類にも疎い人だが、この木々がゴムの木であることにはほぼ確信を持って答えることができる。 

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 何故ならゴムボールを持った人が営業に来るから

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 こういう場所から何処からともなく出てくる 

 そんな目の前でゴム球バウンドさせても「素晴らしい!それ買おう!」なんて人はいないでしょうに。商売のやり方がヘタクソだと思う。

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 このバケツにゴムの樹液を入れる模様

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 見た目は牛乳みたいだ

 マラウイでは他のアフリカ諸国であまり見た記憶の無い産業をちょいちょい見れることがあって面白いな。ゴム以外にもタバコが主要産業になってるそうで、タバコの草が栽培されてる光景なんかもちょくちょく見かける。

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 左右全部ゴムの木

 ゴムエリアを抜けて暫く走るとようやくマラウイ湖が見えてくるように。綺麗な湖だしマラウイ国民の胃袋を支える重要な場所であるならば、1度くらいじっくり近場で見学というか泳いでみたくある。

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 でもマラウイ湖って

 名前からしてヤバそうな吸血住虫が生息してるらしく、コイツが皮膚を突き破って体内に侵入するとか書かれているのですよ。その割に現地民泳ぎまくっているけれど。

 まぁスイムはともかく湖畔に位置するチンテチェの町にて本日終了。標高下がってムシムシとした暑さが戻ってきたけどそれなりに我慢できる程度かな。

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 やっぱり湖沿いの方が魚の量や種類が豊富

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 日本語表記消さずに使うのがトレンドとか?  

 爆音鳴らしてるバーにてトランスフォーマーの映画観ながらビール飲み、やっぱりビールは暑い中走った後に飲むのが最高だな!と独りごちる。別にそのためココ来たワケじゃ無いのだけれど。

 2023年4月13日(木) 走行距離83km  累計129449km
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 マラウイ9日目 チンテチェの町〜リロングウェから北に約170km ドワンガの町

 マラウイでこの時期深夜に雨が降るのは珍しいことじゃないけれど、朝になって目を覚ましても降り止んでなかったことは初めてだ。さてどうすっかな。

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 とりあえず出発の準備だけ済ませ

 普段ならチェックアウト済ませて自転車と一緒に朝食摂るのがアフリカでのパターンだけど、徒歩にてチンテチェの町をぶらつき食堂を探す。

 何か面白いモノ見つかるかな?とか思ったけれど、そもそも昨夜も歩き回った町だし営業している食堂自体がほぼ無かった。結局屋台のチップス(フライドポテト)食べて宿に戻り出発である。

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 まだ僅かに雨降ってるけど

 ものの30分もかからず雨は止み、天気は快方へと向かう。あんまり晴れ渡ってしまうと強烈な直射日光で暑くてヘバってしまうので程々で買わないんだけどなー

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 定期的に草刈りしないと

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 とんでもなく道路に迫り出してくるもんね

 湖畔のすぐ脇という訳ではないが、マラウイ湖沿いに沿って進む道なので湖畔リゾート施設がチラホラ散見される。テント泊であれば料金も控えめで施設利用もできるようで、泊まってみようかな・・・と心が動くこともあるけど「でも夜に雨降るしなぁ・・・」という思いから避けてる感じ。早く乾季にならないかな。

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 もう10日もかからず乾季始まると思うけど

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 そしたらこの手の川はほとんど干上がってしまうのか?

 こうしたマラウイ湖への流入河川は無数にあるが、今日の川を渡る橋は1車線しか幅がない狭隘の造りとなっている。このため橋の手前には対向車との衝突を避けるために速度落とすためのバンプが設置されていてウザいことこの上ない。

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 ニュージーランドのウエストコーストもこんな橋だった

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 岩を砕いて採石の仕事かな?

 道路は蛇行して延びており、湖のすぐ脇まで迫ったりする一方でかなり陸地側奥まった部分まで入り込むこともしばしば。多分、大きな川を渡る場合は河口(じゃないけど)側より上流側の方が川幅が狭くて橋の建設が容易だったからなのだろう。橋が狭隘なのもそうだがインフラに割くべき予算が無いんだな。

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 近くまで来ると波が大きいことに驚く

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 手漕ぎ船で漁をしてるっぽい

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 米が無いのでシマを食べる昼食

 私はどうにもこのシマが好きになれず、ケニアやタンザニアでも名前こそウガリと呼ばれていたが、このシマ(ウガリ)を極力避けるようにして食事をしていた人である。

 ところがここに来てシマの食感が変わったというか、水分を含んだもっちりとした咬みごたえとなり主食としての美味しさが格段に上がったように思う。これならシマがメインでも食事が楽しめるぞ万歳!

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 しかし午後になってからお腹が膨れて大変だった

 シマってこんな副作用もあったとは・・・。腹の中で膨れるというのはある意味「腹持ちが良い」ことに繋がるのかもしれないが、それなら最初から米食わせて欲しいと思ってしまうぞ。

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 このメイズを練ってシマになるようで

 飛行場を抱える程の規模であるドワンガの町にて本日終了するのは良いのだが、何でかこの町全てにおいて物価が高い。宿もビールも食事も高くついてしまい茶壺さんの財布は散々ですよ。

 ただし、どれも料金お高いのに見合うだけの「ちょっと良いクオリティ」を誇ってたので、実はそんなに文句はない。高かったビールに関しても、ここまでガチガチに冷やしてくれたならば「分かってんじゃん、まぁ良いか!」なのである。

 2023年4月14日(金) 走行距離99km  累計129548km
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 マラウイ10日目 ドワンガの町〜リロングウェから北北東に約130km コタコタの町

 宿泊料金安い土地では基本宿を繋ぐようにして走行続けており、つまり1日の走行計画は宿のある町の間隔によって左右される。今日なんかは60km先の大都市コタコタ以後、暫く宿泊施設を抱える町が出てこないため、距離的には短くともそこで終了となる予定。

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 半日ほど休めると考えるべきか

 今朝も天気が悪くてどうなることかと思ったが、なんとか出発時には雨も降り止みことなきを得た。間も無く乾季へと切り替わる故の、雨季における最後っぺなのかもしれない。

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 しっかしマラウイ道路はさぁ

 雨に降られると泥グチャになるポイントを定期的に出してくるの辞めようぜ。自転車ってこういう小さな砂利とか泥が隙間に入り込むと、驚くほど消耗が早くなる乗り物なので。

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 なお未舗装路でも乾いてればそれほどじゃない

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 素直にアスファルト走ってるのが1番気楽ではある

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 特徴的な姿した鳥だったけど撮影難しくてコレが精一杯

 マラウイ湖畔にぴったり隣接してればアップダウンも少ない道になるのだろうが、現実的には湖と1〜2km程の距離を保った位置に道路が延びている形。なので小規模なアップダウンがちょいちょい出てくるし、割と斜度がキツくて大変なのが困りもの。

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 オマケにやや向かい風

 それでも太陽がバチバチに顔を出さなければまぁ許容範囲。東アフリカを縦断するルートの場合、基本的に平坦路が続くのはスーダンまでと考えておいた方が良い。マラウイ抜けたら以後どうなるのかは分からないけど。

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 ケニア北部もまぁ平坦だったな

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 森林よりも草地と畑の多い土地だ

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 こんなマラウイまで出場するとは厚木市消防凄いな

 よく道端でコーンを干してる光景を見かけるけれど、場合によってはモロコシ本体がそのまま山と積まれた状態だったりする。恐らくこれは乾燥させてるんじゃなくて道路脇にかき集めているだけなのだろう。

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 そんで何処かに運んで処理をする・・・と

 距離短いだけあって14時前にはコタコタの町に到着する。町の名前とひっかけて「コタコタで疲れてクタクタ・・・」とか言葉遊びしたいところだが、生憎そんなに疲れてない。

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 アイスを食べて手がベタベタ

 この町は主要道の交差点となっており、もうちょい湖沿いを南下するルートと再び山中へ入り込むルートがある。どちらを走っても構わないのだが「山ルートの未舗装区間がすごく綺麗でオススメだよ」と教えてもらったので、明日は再びヒルクライムかな。

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 ビール飲みつつビリヤード見学してた

 そういう意味では上り坂で体力的に大変な日の前日に、ちゃんと楽できる日を作って全体的な調整ができてる気がする茶壺さん。

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 抜群に美味かった魚の煮付け

 そんなの偶然じゃん!と言われるかもしれないが、長期的な旅行してるとこうした要素を汲み取って、無理のないプランニングを考えられるようになるのです。いや本当に。

 2023年4月15日(土) 走行距離60km  累計129608km
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 マラウイ11日目 コタコタの町〜動物保護区ゲート〜コタコタの町

 深夜2時半に停電となり扇風機が動かなくなったものの、このくらいの時間帯なら動き回らなければ何とか暑さを感じず眠れるレベル。その後もちょいちょい目を覚ましたけど、それは大した問題ではない。

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 蚊の羽音とかで

 今にも雨が降り出しそうな天気で少々テンション下がるけど、やっぱり今日は走らず1日寝て過ごそう!・・・というほど雨が続く雰囲気でもない。中途半端なのが1番良くないですよ。

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 部屋の前で空と睨めっこしつつ

 悩んでても仕方ないので9時前に出発する。雨に降られたらちょいちょい軒下にでも逃げ込みつつやっていこう!・・・という考えのもと。

 コタコタの町からマラウイ湖を離れるように西へと延びる道へ入る。このまま50kmも進めばムズズの町から直接南下してきた道路と合流する予定。

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 そしてこのンチシという町に行こうかなと思います

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 当然のように路上で故障しその場で修理

 それだけアフリカ途上国における車両の質が悪いということも言えるけど、その一方で彼らドライバーは大概のトラブルを自力で何とか自走可能なレベルまで修理したり、仲間のドライバー呼んで有り合わせの道具で工場まで牽引してもらったりしている。

 果たして日本人でどれだけの人が車両トラブル起きた際に自己対応できるだろう?タイヤの交換どころかスペアタイヤが車の何処に収納されてるか知らない人のが多い気もするし、下手すりゃボンネットすら開け方知らない人だっていそうな気がする。

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 アフリカの人々はたくましいと思う

 そんなことを思いつつ、16kmほど走っていよいよ本格的な上り坂が始まるというところで謎のゲートが出てきた。軍隊や警察の検問的なゲートは何度も通過したけど、今回のは明らかにそれと異なる頑丈な作りだ。

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 何なのかと思いきや

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 動物保護区の入場口フェンスだった

 そして問題なのはこの区域には所謂大型肉食動物も生息してるため自転車やバイクといった乗り物での通行は禁止されているとのこと。おいおい、それは仕方ないにしてもそういう情報は交差点に記載しとこうよ・・・

 オマケにこのタイミングで雨が本降りとなってしまい踏んだり蹴ったり。とりあえず詰所の脇にある軒下で休ませてもらい、1時間半ほど経ち雨が止んだタイミングで逆走することに。途中に1本も横道なかったのでコタコタの町まで戻るしかない。

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 なんだかなー

 町に戻ってきたのはお昼過ぎ。迷うことなく昨日利用した宿へと引き返してチェックイン。こういう「何らかの要因で道路が走れない」ということは稀にある。ボリビアで進路上に崖崩れが起きた時に比べりゃ別ルートがあるだけ大分マシ。

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 時間もあるので自転車整備したりとか

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 このチャンボと呼ばれる魚がマラウイ名物

 まさかこうして昨日と同じ部屋で過ごすことになろうとは思わなんだ。とりあえずもう1日だけマラウイ湖に沿って進み、そこから今度こそ山越えルートで首都目指します。

 2023年4月16日(日) 走行距離32km  累計129640km
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