ボリビア84日目 ラパスの町
あっさり通り過ぎたウユニと違い、ラパスの町ではやりたいこととやるべきことが沢山ある。とりあえずやるべきことの筆頭なのがボリビアにおける滞在延長なのであり、つい先日ポトシで延長の手続きしたばかりだというのにまた同じ作業するのかと思うと気が重い。
それはともかく移民局へ向かう準備していたところ、側の個室入口から旅行用自転車がチラと見えたので気になって立ち止まっていたら、何とびっくり日本人の自転車旅行者であった。
そのまま部屋に招かれてコーヒー頂きながらルートや旅行のことについて話が弾む。面白かった点の1つに、この清水さんたちが使用してるバーナーが「アルコールストーブ」と「ウッドストーブ」の2本を併用していたこと。
実際の使用状況なども見せてもらったのだが、私が思っていたより火力は強いし、思っていた通りコンパクトに収まるので携帯性に優れているというのは間違いない。しかし人様のギアを見せてもらうのは本当面白いな。
あと自分のブログも見てくれていたとのことだが、初対面の人にそうしてブログについて言及されるのはひたすら恥ずかしい。個人的に何かを表現するということは、必ず恥ずかしさを内包するものだと思ってるので良いのだけど。
この後、宝石の道を超えてアウストラル街道方面へ向かうとのこと
話が楽しくて気付いた時には13時過ぎ。私は良いとして何時までも付き合わせ続けさせるわけにもいくまいと話を切り上げ、それでは移民局へ行きますか。思う存分自転車旅行の話ができて町を歩くのも気分が良い。
人に道を聞きまくり、何とか無事移民局に到着する。ここまで来れば後はもう簡単な手続きを済まして30日分の延長スタンプ押してもらうだけだ!・・・と思っていたのだが。
係員のオッちゃんが「いや、これ2018年に入国してるから滞在延長は認められない」とか言い始める。いやいや待て待て、私はポトシで普通に滞在延長してるし。ポトシで出来てラパスで無理ってのは道理が通らないだろう。
しかし悲しいかな私のスペイン語力。どれだけ説明しても、向こうは「1度ペルーに出国して、もう1度ボリビアに入国し直せ」の1点張り。
そうじゃなくて私はスタンプ押してくれない理由を説明願いたいのだが「再入国しなさい、それに何の問題があるのだ?」とか言われてしまい「問題と言うなれば、先ずオマエの態度が大問題じゃいこのオタンコナス!」とか罵倒したかったけど意味ないので諦めた。というかそんな流暢にスペイン語で罵倒の言葉が出てこない。
肩を落としながら移民局を出て向かうは日本文化会館。以前もラパスに来た際、ここの図書館へと寄っていた私は今回も読み終えた本を交換させてもらおうと、浅ましい考えの元にニコニコ顔で来訪した次第。
嬉しかったのが受付の方が私の顔を覚えてくれていたことで、ラパスを出た後にどういうルートで舞い戻ってきたかを話しつつ、先の滞在延長不可の理由を聞いてみる。
結局ハッキリしたことは分からないからと大使館へ連絡してもらった結果、ボリビアの滞在延長申請は1年ごとに区切りが存在するらしく、前年に入国した私のケースでは手続きすることができないのだそうだ。じゃあポトシで延長手続き出来たの何なのさ?ということだが、要するに「運が良かった」ということらしい。
適当なボリビアに翻弄されつつも本を交換させてもらい、ついでに(図書館なので)2冊ほど本借りて文化会館を後にする。あんまりのんびりしてないのはアウトドアショップでテントの下見をしたいから。
ラパスに戻ってきた最大の理由がこの新しいテント購入のためであり、というのもこのアウトドア通りにあるTHE WALLというショップはどうやらMSRの正規代理店。ガソリンバーナーを始めとしたMSRの製品が多数取り揃えているのであり、前回私が来た時も2階にハバハバというMSRテントが販売されていたのを覚えてたのだ。
あれ?そこに置かれてたテントはブラックダイヤモンドじゃなくてMSRでしたよね?一体どうなってるのと店員に聞いてみると「そのテントの販売は終了しちゃったんだ。残念だね」とか思いもしない回答が返ってきた。
まーじーかーよー、とか嘆いても仕方がない。むしろちゃんとした理由があるだけ精神的にはダメージ少ないくらいだ。ダメージ少なくても問題は全く解決してないが。
ということでニュージーランドに引き続き、今回も日本で取り扱いがあるのだろうか?と不安になるメーカー製品ばかりの情報が一切ない状況で、見た目と感覚のみで新テントを探すことに。
しかし20時となる前に、お店を引き上げ大急ぎで中央広場に向かう私。というのも先ほど通りを歩いていたら年末・正月バジェグランデの町でお世話になったエリックと偶然再会したからだ。そこで「折角また会えたのだし、一緒に食事でもしよう!20時に広場の教会前で待っててくれ!」と約束したため。
いくらボリビアが田舎国家とはいえ、こんな人口の多いラパスでバッティング出来たなんてすごい偶然じゃないか。私とエリックには縁があったんだな。・・・とか思いながら30分、全然姿を見せないエリック。
あれ~?とか思いつつも、そういえばバジェグランデでも一緒に買い物行って「ちょっと待っててくれ」と言ったきり、その約束忘れて家で酒盛りしていた過去があったなエリックには。
結局更に30分待ってもエリックは姿を見せず、仕方ないので宿に戻ったのである。何というか、如何にも南米らしいエピソードだと思ってしまうのは私だけだろうか?
2019年1月21日(月) 走行距離0km 累計88021km