◇ 美人だと思わせる作戦 = ヨーロッパの銀行に対するストレステスト(資産査定)の結果が発表された。CEBS(欧州銀行監督委員会)が実施したこのテストの対象は、EU(ヨーロッパ連合)域内20か国の91銀行。結果として不合格だったのはドイツ、ギリシャの各1行とスペインの5行だけ。合計7銀行の資本不足額も35億ユーロ(約3900億円)と、きわめて少なかった。
ギリシャの財政破綻をきっかけに、ヨーロッパの銀行の経営内容に対する不信感が高まっていた。それを解消するために行なわれたのが、このストレステスト。景気がマイナス成長に陥ったり、国債価格が一段と下落した場合にも、それに耐えられるだけの自己資本を持っているかどうか。CEBSが各行の経営資料を審査した。
落第したのはすでに経営危機に陥り、公的な支援を受けている7行だけ。これら7行は、公的支援を追加されることになる。その他の民間銀行はすべて合格。めでたしめでたしというわけだが、査定が甘かったのではないかという疑問も出ている。たとえば満期まで保有するつもりの債券については、審査の対象外になった。
だから、今後にいろいろ問題が生じる可能性は捨て切れない。しかし当面は、結果オーライと受け止める方が賢明だというのが市場の反応だ。かなりの厚化粧で美人に仕立て上げたEU当局の作戦かもしれないが、その作戦に乗ってしまえというわけ。日本にとって注目すべき点は、これでユーロ相場が強含みに転じるかどうかだろう。
≪26日の日経平均 = 上げ +72.70円≫
≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
☆Please click here ⇒
ギリシャの財政破綻をきっかけに、ヨーロッパの銀行の経営内容に対する不信感が高まっていた。それを解消するために行なわれたのが、このストレステスト。景気がマイナス成長に陥ったり、国債価格が一段と下落した場合にも、それに耐えられるだけの自己資本を持っているかどうか。CEBSが各行の経営資料を審査した。
落第したのはすでに経営危機に陥り、公的な支援を受けている7行だけ。これら7行は、公的支援を追加されることになる。その他の民間銀行はすべて合格。めでたしめでたしというわけだが、査定が甘かったのではないかという疑問も出ている。たとえば満期まで保有するつもりの債券については、審査の対象外になった。
だから、今後にいろいろ問題が生じる可能性は捨て切れない。しかし当面は、結果オーライと受け止める方が賢明だというのが市場の反応だ。かなりの厚化粧で美人に仕立て上げたEU当局の作戦かもしれないが、その作戦に乗ってしまえというわけ。日本にとって注目すべき点は、これでユーロ相場が強含みに転じるかどうかだろう。
≪26日の日経平均 = 上げ +72.70円≫
≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
☆Please click here ⇒
| ホーム |