pocl1628アンドルー・ロイド=ウェッバー:レクイエム

ロリン・マゼール(指揮)イギリス室内管弦楽団
プラシド・ドミンゴ(テノール)
サラ・ブライトマン(ソプラノ)
ポール・マイルズ=キングストン(ボーイ・ソプラノ)
ウィンチェスター大聖堂聖歌隊
ジェームズ・ランスロット(オルガン)
録音:1984年12月20-22日アビー・ロード・スタジオ,ロンドン
(LONDON POCL1628)
ショルティのティペットに続いて懐かしのLONDONレーベルで、気になっていて買ってなかったものです。ロイド=ウェッバーといえばミュージカル作曲家として超一流。真面目にレクイエムを作ってイギリスでバカ売れしたCDということで、曲は気になったものの、たくさん売れたと聞くと手を出したくなくなるマイナー好きの悲しい性で聴いてませんでした。逆に今時聴く人はいないだろうと、中古で見つけたので買ってきました。

ロイド=ウェッバー夫人で、今や世界の歌姫サラ・ブライトマンがソプラノ。まだ元気だったドミンゴがテノール。指揮が巨匠マゼールとまあ凄い出演者です。

Ⅰ「入祭文とキリエ」
ボーイ・ソプラノから児童合唱への流れは良い感じですが、オルガンがジャーンと出てくるところなんかはオペラ座の怪人ですね。
Ⅱ「怒りの日―御稜威の大王」
怒りの日も深刻に始まり、ドラム・セットとシンセが出てきて面白いサウンドが聴けます。途中テンポが落ちたあと次々と曲調が移っていきます。最後にⅠ冒頭のボーイ・ソプラノが再現されます。
Ⅲ「レコルダーレ(思いたまえ)」
オルガンのソロで始まり、サラ・ブライトマンのクラシックとはちょっと違うソプラノのソロが聴けます。綺麗な曲だけど盛り上がるとサラさんもヒステリックで怖いです。
Ⅳ「私は嘆く―涙の日」
テノールのソロで始まります。児童合唱に引き継いだ後、急に3分40秒あたりから軍隊の行進のようになりますが、すぐ落ち着いて綺麗な合唱になります。
Ⅴ「奉献文」
落ち着いた綺麗な感じで始まりますが、ドカーンときます。3分過ぎから一瞬ポップ調になりますが、また落ち着いた美しい合唱に戻ります。
Ⅵ「ホザンナ」
テノールが真剣に歌い始めますが、繰り返すうちにミュージカル調というかゴスペル調というのかちょっと分かりませんが、盛り上がります。最後は不気味な静けさに。
Ⅶ「ピエ・イエス」
この曲は何かのオムニバスに入ってまして、お店時代に良く聴いてて知ってました。ほんと綺麗な旋律です。
Ⅷ「聖体拝領唱と赦禱文」
綺麗に1曲目を思い出して締めるかと思ったらジャーンでホラー映画の余韻のように終わります。

という訳で曲はなかなか素晴らしい。手拍子入れたらいかにもミュージカルになるような曲も若干ありますが、ミュージカルに偏り過ぎないところが好感が持てました。ホザンナのメロディなんか耳に残ってしまい鼻歌で「ベネディクトゥス!」なんて歌ってしまいました。
あと最初音作りがクラシックぽくないとか、サラ・ブライトマンがカナきり声とか気になりましたが、すぐに慣れました。
★★★☆☆(意外と良かったです)