クラシック・マイナー曲推進委員会

マイナーな作品を中心にクラシックのCDを聴きまくる私の備忘録的感想文です。
さんざん聴いてるのに忘れちゃうもので。もし読んでくれる同好の方がおりましたら参考になれば嬉しいです。
このブログは全く個人の感想ですので、一般の評価などとは異なることが多いかと思いますが、あしからず。
また、ほぼ耳で聴いただけでの作文ですので、間違ったこと書いてあったらごめんなさい。もしお気付きの誤りがありましたらご指摘ください。

カテゴリ:作曲家S > Strauss, Johann

uccg5240①R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
②ホルスト:組曲「惑星」

ウィリアム・スタインバーグ(指揮)
ボストン交響楽団
②ニュー・イングランド音楽院合唱団
録音:①1971年3月、②1970年9月、10月、ボストン・シンフォニー・ホール
(DEUTSCHE GRAMMOPHON UCCG-5240)
スタインバーグはヒンデミットが良かったので、この1枚も中古で見かけた時に買ってみました。
スタインバーグとボストン響はDGではヒンデミットとこのツァラ、惑星の3枚のLPを作ったそうです。

①冒頭のオルガンはまずまず聞こえます。トランペットのあとの「ぱぱーん」が「ぱっぱーん」と間があいて聞こえる。ティンパニも小さめに始まってクレッシェンドいっぱいです。
本編に入るととても意味ありげで良いです。室内楽的なところもゆったりしていて美しい。冒頭の音型が出てくるとにわかに推進力が増してドラマティックになります。「科学について」の箇所に入るとかなり遅く静かな印象。軽やかになるところも歌い方が良い。前半最後の部分に入るとまた推進力が高まってエキサイティング。
後半もスタートからドラマティック。グイグイ進んでいきます。ヴァイオリンのソロが出てワルツ風になっても優雅じゃなくてグイグイ進みます。せっかちな感じでオケがヴァイオリンを飲み込んじゃっていく感じが怖い。最後は美しい終わっていきます。

②スタイバーグはこの作品を指揮したことがなかったのに録音の依頼があって驚いたそうです。
「火星」(6:37)
速めのテンポでグイグイ進みます。最初の5拍子のリズムが頭が強くて煽り方がもの凄い。中間部のフレージングも大げさ。再び5拍子のリズムが出てくるとさらに頭の音が強烈になりドキドキしてきます。
「金星」(7:25)
冒頭のホルンは若干不安定。しばらくは落ち着いてますが、ヴァイオリンのソロが出てくるとテンポがあがりまた推進力がアップしていきます。
「水星」(3:59)
やっぱり速いテンポで、こんなに攻めてるこの曲も珍しいのでは?。ヴァイオリンがリズムうちする音がやたら立ってます。
「木星」(8:01)
冒頭のチャカチャカからやけに突進気味でホルンのメロディが微妙にズレちゃうほどで何やらスゴイ。第2主題は意外と遅いけど進むとやはり速くなりすごい焦燥感です。トランペットがヴィブラートかかってたりもします。中間部の有名なメロディも速めで緊張感があり独特。
「土星」(7:45)
落ち着いて始まりますがクレッシェンドの伸びが素晴らしい。動き出すとテンポも速めになりトロンボーンもヴィブラート気味で良い。フォルテの迫力はもの凄い。
「天王星」(5:24)
冒頭の金管やティンパニは決然としていて素晴らしい。テンポがあがるとちょっと恐ろし気で、クライマックスでのオルガンがこれまたすごい。
「海王星」(6:47)
こちらもちょっと速めのテンポですが、流石に幻想的で美しい。合唱はオフ気味でそれほど美しくないのですが、不思議な生々しさがあって訴えかける力があります。
ということで全曲通してスゴイスゴイばっかり書いてますが、もの凄い説得力の惑星になっています。

①★★★★☆(進みだすと推進力が凄い)
②★★★★★(これはとにかく凄い!火星でいきなりノックアウトされます)

スタインバーグってかなりアグレッシヴで強烈な音楽作りする人だったのですね。それからボストン響のサウンドはミュンシュの名残りなのかフランス系の音がするのが面白い。この後に小澤時代がくるのですね。

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chan10937「シュトラウス・イン・サンクト・ペテルブルク」
ヨハン・シュトラウス2世:
①ネヴァ川ポルカ Op.288
②ペルシャ行進曲 Op.289
③ロシア行進曲 Op.426
④アレクサンドラ大公妃のワルツ Op.181
⑤オルガ・ポルカ Op.196
⑥アレクサンドリーネのポルカ Op.198
⑦ワルツ「サンクトペテルブルクとの別れ」 Op.210
⑧田舎のポルカ Op.276

⑨ヨハン2世&ヨーゼフ・シュトラウス:ピツィカート・ポルカ
⑩ヨハン・シュトラウス2世:大公行進曲 Op.107
⑪オルガ・スミルニツカヤ:初恋 Op.14

ヨハン・シュトラウス2世:
⑫ポルカ・シュネル「観光列車」Op.281
⑬ワルツ「酒、女、歌」Op.333
⑭戴冠行進曲 Op.183
⑮宮廷舞踏会カドリーユ Op.116
⑯ポルカ・マズルカ「ヴォルガのほとり」Op.425
⑰ロシアの主題によるカドリーユ「サンクト・ペテルブルク」Op.255
⑱シュネル・ポルカ「さあ踊ろう!」Op.436
⑲ロシア風行進幻想曲 Op.353
⑳アレクサンダー・カドリーユ Op.33

ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
エストニア国立交響楽団
⑪オルガ・ザイツェヴァ(ソプラノ)
⑧エストニア国立男声合唱団
録音:2012年5月1日、2015年6月29日~7月2日タリン、エストニア・コンサート・ホール
(CHANDOS CHAN10937)
初めてヨハン・シュトラウスのCD買いました。ヤルヴィ先生も色んなライトな管弦楽曲をいれてたのですが、シュトラウスが来るとは思いませんでした。さすがに一ひねりの「ペテルブルグのシュトラウス」でしたが。シュトラウスでも「電光と雷鳴」とか「こうもり」序曲あたりは好きですが、聴いてみたらやっぱりちょっと苦手だったので曲によって気が付いたこと書きます。

②これはアンコールで弾いたことあります。エセ・オリエンタルな感じが好きです。
③ペルシャ行進曲第2番か?という感じ。
⑧合唱が登場してちょっとびっくり。
⑨知らないワルツやポルカが続くなか知ってる曲が出てくるとホッとします。アウフタクトを大げさにしたりそっけなくしたりしていて面白い。
⑪スミルニツカヤはロシアの貴族でヨハン・シュトラウスと恋仲だったとか。ワルツやポルカなど続くなか美しい歌曲が出てくるとこれまたホッとします。
⑫これはショスタコ版が有名です(よね?)。ホイッスルなど入って楽しい。
⑬タイトルが好き(笑)。間違って「酒、女、ギャンブル」と言った人がいたとか!
ワルツではない序奏が結構長くて曲名が間違ってるのではと不安になってきます。3分半頃からワルツになります。
⑮短い曲がたくさんあっていちいち終わる不思議な作り。
⑲もう一発ロシア行進曲だけど中間部が優雅。

②⑫★★★★☆(楽しい曲の爽快な演奏)
③⑨⑪⑮⑲★★★☆☆(いいですね)
その他★☆☆☆☆(ちょっとお腹いっぱい)

やはりシュトラウスのワルツは苦手です。このアルバムに入ってるワルツはそんなに長くないのが救い。マーチやポルカは楽しいのも多いけどこれだけ並べられるとお腹いっぱいです。
ということであとはスヴェトラーノフのライヴでも出てこない限りヨハン・シュトラウスのCDは買うことはないでしょう。

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