クラシック・マイナー曲推進委員会

マイナーな作品を中心にクラシックのCDを聴きまくる私の備忘録的感想文です。
さんざん聴いてるのに忘れちゃうもので。もし読んでくれる同好の方がおりましたら参考になれば嬉しいです。
このブログは全く個人の感想ですので、一般の評価などとは異なることが多いかと思いますが、あしからず。
また、ほぼ耳で聴いただけでの作文ですので、間違ったこと書いてあったらごめんなさい。もしお気付きの誤りがありましたらご指摘ください。

タグ:バーンスタイン(レナード)

smk47530バーンスタイン(1918‐90):
①「オン・ザ・タウン」より3つのダンス・エピソード
②バレエ「ファンシー・フリー」
③映画「波止場」から交響的組曲

レナード・バーンスタイン(指揮)
ニューヨーク・フィルハーモニック
録音:①1963年6月18日、②1963年6月11日、①②フィルハーモニック・ホール、③1960年5月16日マンハッタン・センター
(SONY CLASSICAL SMK47530)
もう1枚バーンスタインのロイヤル・エディションでちゃんと聴いてなかった1枚の自作自演盤です。この間やっと即位したチャールズ国王が裏ジャケに載っていますが、若いですねえ。
この3曲はDGに再録音していて、何れも持っていましたが、「オン・ザ・タウン」以外はよく覚えていませんでした。

①「オン・ザ・タウン」はミュージカル版が映画化(踊る大紐育)された時だいぶバーンスタインではない音楽に変更されたんですってね。知らなかったです。
お話は短い休暇の水兵さんがナンパに勤しむ、みたいなんだったかな。でも休暇が終わると戦争に戻らなくちゃいけない、というなんとも切ない話。
1曲目「グレート・ラヴァー」(1:43)
DGの新録音のほうがキレがある気がしますが、これも良いです。
2曲目「ロンリー・タウン」(3:22)
しんみり始まり盛り上がりも良いです。久しぶりに聴くとコープランドっぽいですね。
3曲目「タイムズ・スクエア」(4:38)
冒頭のクラリネットはとても良い。速い場面は前のめり感が気持ち良い。遅くなるところはシャレてますねえ!

②「ファンシー・フリー」って「オン・ザ・タウン」の元となったストーリーなんですってね。知らなかったです。曲は切れ目なく続いています。
1.「3人の水夫の登場」(2:50)
明るく快活で、ちょっとジャズ入っててお洒落。ふと小さくなるとピアノが上手い具合に出てきます。
2.「バーの場面」(1:40)
静かになってちょっと不安げ。
3.「2人の娘の登場」(2:08)
ガールズがやってくるとワクワクしますね(笑)。だけどちょっと闘争的。どんな場面なんだろ。
4.「パ・ド・ドゥ」(3:22)
曲目はゆったりした踊りですが、ガーシュイン的な気だるい感じです。
5.「争いの場面」(3:04)
激しい3拍子でスタート。不安になったり色んな場面がありますが、拍子がトリッキーになりつつお洒落なピアノが出てきて、やがて再び激しくなります。
6.3つのダンス・ヴァリエーション
「ギャロップ」(1:22)
テンポが上がりスネアが攻撃的で盛り上がります。
「ワルツ」(2:24)
怪しげであんまりワルツっぽくない。やがて金管が激しく出てきますが、再び落ち着きます。
「ダンソン」(2:36)
怪しげに始まるけど、とぼけた感じのラテン系な踊りです。
7.「フィナーレ」(4:35)
緊張してきたかと思ったらお洒落なピアノが戻ってきたり。一旦落ち着いてから、ピアノとスネアのブラシでジャジーな雰囲気になり、最後はちょっと取ってつけたようなフォルテで終わります。

③軟派な「オン・ザ・タウン」や「ファンシー・フリー」に比べるとちょっと社会派なお話の「波止場」です。そんなわけで音楽もちょっと深刻です。
組曲といっても切れ目なしに演奏され、各トラックにも具体的なタイトルはついていません。
1曲目(2:58)
この作品の主題となるひなびたホルンのソロから他の管楽器に移っていきます。次にワイルドな打楽器が出てきて不穏に盛りあがっていきます。
2曲目(2:18)
冒頭はゆったりだけど荒々しい雰囲気のままです。次に猛スピードの激しい音楽になります。鐘が鳴りホルンが吠え興奮していきます。
3曲目(4:53)
前の曲がブレークしてサックスのソロが登場。次に弦楽が出てきますが、すぐ金管打楽器も盛り上げます。しかしサックスやホルンのソロが再登場の後はフルートとハープによる落ちついたしんみりした音楽になります。終盤ちょっと不穏になってきます。
4曲目(4:25)
良い感じのちょっと希望が見えるようなメロディが出てきて、これが感動的に盛り上がります。落ち着いてきて冒頭のホルン・ソロが戻ってきて、これでまた盛り上がってきて次に進みます。
5曲目(2:50)
荒々しくて激しい闘争的に始まりますが、やがて落ち着いて侘しい音楽になります。
6曲目(2:07)
冒頭主題がゆったり悲しげに始まりますが、だんだん希望が出てくる感じで盛り上がっていきます。
というわけでライト・モチーフ的な主題も使われ、交響詩的な作品に仕上がっています。立派な作品ですが、ちょっととっつきにくいかな。

①★★★★☆(めちゃ楽しい)
②③★★★☆☆(とても良くできています)

バーンスタインの自作自演いいですね!DGの再録音も聴きなおしてみようかな。

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srcr9455①シャブリエ:狂詩曲「スペイン」
ファリャ:
②バレエ「恋は魔術師」
③祭りのためのファンファーレ
④「はかなき人生」~間奏曲と舞曲
⑤「三角帽子」第1組曲
⑥「三角帽子」第2組曲

レナード・バーンスタイン(指揮)
ニューヨーク・フィルハーモニック
②マリリン・ホーン(メゾ・ソプラノ)
録音:①1963年1月21日、②③1976年11月29日、④1965年1月16日、⑤1964年11月23日、⑥1961年11月6日
(SONY CLASSICAL SRCR9455)
これまた中古で見つけたバーンスタインのファリャ(+シャブリエ)です。最近あまりに暑くて難しい曲や地味な曲を聴く気がおきなくて、昔のジャズや子門真人ばかり聴いてたのですが、クラシックでもこれならば聴けそうということで聴きました。

①まずはオマケのシャブリエです。
速めのイン・テンポで爽快です。最後は煽ります。楽しい曲ですね。

②洗練されたサウンドで推進力があり、これまた気持ち良く進行します。歌手はバティス盤ほどじゃないけど地声も駆使した歌い方です。速い舞曲はグイグイ進み、「魔法の輪」のようなゆったりの場面では思い切りテンポを落としてしっとり美しい。「火祭りの踊り」は伴奏の抑揚が大げさについていて、めちゃカッコいいです。もちろん歌は入ってません。チェロのソロも上手くて最後まで聴かせます。
オケは洗練されていて管楽器のソリスト達も達者です。フレージングも素晴らしくて鳴りもよく気持ち良い演奏です。

③三角帽子が始まったと思ったら違うファンファーレでビックリ。

④間奏曲の部分は結構もったいぶっていてクドいですね。でもスペイン舞曲が始まった時はゾクゾクします。素晴らしい。これまたいい曲です。

⑤「三角帽子」は全曲じゃなくて組曲です。
冒頭のティンパニやトランペットがもっさりしていて元気がないので心配になります。組曲なのでオレ!やカスタネットや歌がなくてちょっと寂しい。しかし本編はちゃんと充実したサウンドでホッとします。というか、ここからは快調で聴き入ってしまいます。

⑥第2組曲の最初はかなりの快速テンポでちょっとせかせかした印象。ハープがよく聞こえていて面白い。粉屋の踊りも中盤以降は速くなったり遅くなったり、結構自由です。最後の加速はカッコいい。組曲なのですぐ終曲になっちゃうのが残念。序奏はちょっと速めだけど踊りになるとゆったりテンポです。そこからの場面転換では速くなったり遅くなったりと、やはり自由自在。流石バーンスタインは役者だなあ、と思わせます。これはなかなか素晴らしい名演です!

①③★★★☆☆(なかなか良いです)
②④⑤⑥★★★★☆(素晴らしい)

こういった親しみやすい作品でのバーンスタインの雄弁な語り口は流石ですね。素晴らしいです。

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ハイドンのロンドン・セット聴き比べもようやく最後になりました。
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ハイドン:交響曲第93番ニ長調
第1楽章 アダージョ~アレグロ・アッサイ
ちょっとモーツァルトチックに始まる重めの序奏があります。アレグロは3拍子の優雅な第1主題で始まります。第2主題は更に優雅な感じです。
第2楽章 ラルゴ・カンタービレは弦楽四重奏で優雅に始まります。変奏曲らしいけど激しい場面もあります。終わり際のファゴットのブー!は面白い。
第3楽章 メヌエット 
普通のメヌエット。トリオでのトランペットとティンパニの連射は面白い。
第4楽章 フィナーレ:プレスト・マ・ノン・トロッポ
明るく楽しいフィナーレ。展開部のないソナタ形式だそうですが、第2主題が出てくる前にだいぶ展開しています。

cdd7642852①ジェフリー・テイト(指揮)イギリス室内管弦楽団
録音:1991年5月アビーロード・スタジオ
(EMI CDD7642852)
第1楽章はアレグロに入った時フッと柔らかくなる感じが素晴らしい。トランペットも軽やかできれい。テンポは速めだけど優雅です。第2楽章は今回聴いた中では速めだけど速すぎには感じません。第3楽章は快速で気持ち良い。第4楽章もバランスよくて素晴らしい。
★★★★☆

②アンタル・ドラティ(指揮)フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1972年11月、12月聖ボニファティウス教会、マール
(LONDON K25Y1056/90)
第1楽章アレグロはゆったりしていますが優雅ではない。第2楽章はゆったりしてるけどクリアです。ファゴットのブー!が強い。第3楽章もやはりゆったり。第4楽章もテイトとはタイミング差はあまりないけどゆったりに聴こえます。
テイトの後に聴くと全部ゆったりだけどクリアです。
★★★★☆

③レナード・バーンスタイン(指揮)ニューヨーク・フィル
録音:1971年12月7日ニューヨーク・フィルハーモニック・ホール
(SONY CLASSICAL SMM5023152)
第1楽章序奏は遅いけど鋭さもあってなかなか良い。アレグロは巨匠テンポでアレグロ感はないけど悪くない。第2楽章も激遅!子守唄のように始まる。ファゴットはおとなしい。第3楽章は遅い上に一発目を重くしてスタートするので重々しいことこの上ない。第4楽章でやっと普通のテンポになってホッとします。
★★★☆☆

タイミングです。
テイト  7:12/4:56/3:59/5:22
ドラティ 7:49/5:23/4:43/5:37
バンスタ 8:52/5:51/4:56/5:18

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ハイドン:交響曲第94番ト長調「驚愕」
最後に超有名作品「びっくり交響曲」です。第1楽章は美しい序奏があります。これだけで名曲なことを感じさせます。アレグロも素晴らしい。第2主題前の短調になるところはゾクゾクしますね。第2楽章は言うまでもない名旋律。意外に早くびっくりさせられます。第3楽章快活なメヌエット。第4楽章も快活で気持ち良い。とにかく有名作品なのが納得の名曲です。

cdd7642862①ジェフリー・テイト(指揮)イギリス室内管弦楽団
録音:1991年2月アビーロード・スタジオ
(EMI CDD7642862)
第1楽章の序奏は本当に美しい。アレグロも刻みとか分離良く聴こえてきて素晴らしい。短調になるところはこの演奏が一番ゾクゾクきました。第2楽章も程よいテンポでフレージングも素晴らしい。第3楽章は快速。第4楽章も分離よく明快。
名曲の良さをさらに引き出すような名演です。
★★★★★

②アンタル・ドラティ(指揮)フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1972年11月、12月聖ボニファティウス教会、マール
(LONDON K25Y1056/90)
序奏はうっとりさせる感じではなく現実的で何が起こるんだろうと思わせる感じです。アレグロはやや転んでいる感じです。第2楽章はイメージよりかなり速いテンポ。第3楽章も快速なんですが、前打音を長く取るのはあまり好きではない。最後は納めるように遅くなります。第4楽章も快速。
名曲だからって甘やかさず、快速だけど硬派に演奏している感じです。
★★★★☆

③レナード・バーンスタイン(指揮)ニューヨーク・フィル
録音:1971年12月14,16日ニューヨーク・フィルハーモニック・ホール
(SONY CLASSICAL SMM5023152)
第1楽章はゆったりの序奏にアレグロは思ったほど遅くないけどもたついた感じがするところも。第2楽章はどっしり重いけど遅すぎる感じはしない。第3楽章は遅い。やっぱり前打音が長くてしまりがない。第4楽章は突然快速になりますが、体重が重いのに爆走してる感じです。
音質もササクレていて美しくない。
★★★☆☆

テイト  8:43/6:54/4:21/4:06
ドラティ 8:26/5:49/4:04/3:46
バンスタ 9:46/7:23/5:28/3:48

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ロンドン・セット聴き比べてきましたが、概ねテイトがフレージングも豊かでテンポも良い感じ、さらには録音も新しくて良かったです。ドラティは速めのテンポだけど鋭さと重みもあって独特のクセがあります。バーンスタインは若い時の録音にもかかわらず若々しさが全く感じられない重厚なものが多かったです。

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ハイドンのロンドン・セット聴き比べも残り少なくなってきました。
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ハイドン:交響曲第96番ニ長調「奇蹟」

「奇蹟」というタイトルは内容に関係なく、初演時にシャンデリアが落ちたのに誰も怪我しなかったという逸話に依頼してるそうな。でも実はこのエピソードは第102番の時のものだったというオチ。
第1楽章は穏やかだけどちょっと不安げな序奏があります。第1主題は爽快。ちょっと落ち着いてからの第2主題もやはり爽快。第2楽章はいかにもハイドンらしいチャーミングな楽章。中間部は短調で激しい。終盤にはヴァイオリンの二重奏もあります。第3楽章もハイドンらしい軽やかなメヌエット。トリオはのどかです。第4楽章は速くてやっぱり爽やか。一気に駆け抜ける感じです。

cdd7642852①ジェフリー・テイト(指揮)イギリス室内管弦楽団
録音:1991年5月アビーロード・スタジオ
(EMI CDD7642852)
第1楽章の序奏はゆったりしています。アレグロに入ると霧が晴れたように爽快になります。やはりフレージングが気持ち良い。展開していくとモーツァルトの様に感じるところがあります。第2楽章は優しいけど中間部は暗い。第3楽章は気品がありますね。第4楽章は軽やかさが際立っています。
★★★★☆

②アンタル・ドラティ(指揮)フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1972年11月、12月聖ボニファティウス教会、マール
(LONDON K25Y1056/90)
第1楽章は穏やかで不安げ。アレグロに入ると強弱が良い感じです。第2楽章も強弱の差が激しい。第3楽章は快調。第4楽章も一気に駆け抜けますが、ちょっと重みがあって鋭い。
★★★☆☆

③レナード・バーンスタイン(指揮)ニューヨーク・フィル
録音:1973年3月5、8日ニューヨーク30番街スタジオ
(SONY CLASSICAL SMM5023152)
第1楽章序奏は重苦しい。アレグロに入るとテンポは速いけど響きが厚ぼったくて暑苦しい。展開部なんてド迫力。第2楽章もヘヴィ!第3楽章もヘヴィ!トリオのオーボエも遅すぎでかなり田舎くさい。第4楽章も厚ぼったくて一本調子。
★★☆☆☆

テイト  7:22/6:13/5:26/3:36
ドラティ 7:10/5:50/5:22/3:39
バンスタ 7:09/6:16/6:22/3:33
タイミング以上にそれぞれの個性の違いが感じられました。

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ハイドン:交響曲第95番ハ短調

第1楽章は珍しく序奏なしでいきなりアレグロです。短調で激しく始まりますがモーツァルトの短調交響曲のような強烈なものではなく上品。第2主題は長調で優しく始まります。第2楽章は優しいアンダンテ・カンタービレ。チェロのソロが大活躍。第3楽章は短調のメヌエットです。トリオは長調になり、ここでもチェロのソロが大活躍。第4楽章は優しく心に沁みる感じでスタート。ようやく明るくなります。ちょっとしたフーガもありますが、そう言えばハイドンってフーガはあまりないですよね?ちょっと『ジュピター」ぽいです。

cdd7642862①ジェフリー・テイト(指揮)イギリス室内管弦楽団
録音:1991年2月アビーロード・スタジオ
(EMI CDD7642862)
第1楽章は速めのテンポです。短調のフォルテでも下品に騒ぐようなことはありません。フレージングはちゃんとつけてるけど自然でとても良いです。第2楽章も速めのテンポでフレージングの押し引きがとても気持ち良い。第3楽章も良いテンポ。このテンポだと「チュルッ!」ていう音型がチャーミングです。第4楽章もチャーミング!
★★★★★

②アンタル・ドラティ(指揮)フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1972年11月、12月聖ボニファティウス教会、マール
(LONDON K25Y1056/90)
第1楽章冒頭はキツめ。テイトより遅めで第1主題と第2主題を対比を強く出している感じです。何故か展開部以降は脱力気味。珍しくこの中で1番遅いテンポ。第2楽章は速め。第3楽章は厳しいサウンド。「チュルッ!」の音型の前打音の「チュ」が長くてチャーミングじゃありません。第4楽章も良い感じでスタートするけどフーガの始まりとか力が抜けています。
★★★☆☆

③レナード・バーンスタイン(指揮)ニューヨーク・フィル
録音:1973年2月12日ニューヨーク30番街スタジオ
(SONY CLASSICAL SMM5023152)
第1楽章冒頭から重々しく激しい。短調だと意外と合っています。第2楽章は結構遅く感じます。第3楽章も重々しい。「チュルッ!」の音型が不気味(笑)。第4楽章は速いけど最初の良い感じがない。フーガは普通。
★★☆☆☆

ドラティ 7:03/5:04/5:06/3:57
テイト  6:25/5:25/5:06/3:50
バンスタ 6:54/5:10/6:11/3:47(第2楽章がブックレットでは誤って4:26と記載されてます)

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ハイドンのロンドン・セットも半分過ぎまして、今回から2曲ずつ書こうと思います。
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ハイドン:交響曲第98番変ロ長調

第1楽章は重厚で悲劇的な雰囲気の序奏です。アレグロに入ると序奏を長調にしたような第1主題になります。第2主題はちょっと地味というかかなりシンプル。
第2楽章は穏やかなアダージョ。展開部は短調で結構激しい。モーツァルト追悼の意味があるとか。
第3楽章はテイト以外はゆったり目のメヌエット。
第4楽章は6拍子が特徴的で愉しげに進みます。展開部は不安げ。ヴァイオリン独奏が活躍します。コーダはテンポが落ちてチェンバロが登場してびっくり。

k25y1056①アンタル・ドラティ(指揮)フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1972年11月、12月聖ボニファティウス教会、マール
(LONDON K25Y1056/90)
ドラティは推進力が素晴らしい。第2楽章のアダージョは結構速いテンポ。第4楽章は結構速い。コーダはテンポが遅くなると最後まで遅いテンポです。チェンバロは遅くなった時に出てきた後は最後のオブリガート的なところにだけ登場します。
★★★★☆

cdd7642852②ジェフリー・テイト(指揮)イギリス室内管弦楽団
録音:1991年5月アビーロード・スタジオ
(EMI CDD7642852)
テイトは相変わらずゆったり目でとても品が良い。フレージングも細かいところまで行き届いて素晴らしいけど第2楽章は遅すぎるような気もします。逆にメヌエットは快速で気持ち良い。第4楽章は遅めでプレストっぽくない。コーダは一旦テンポが落ちた後速いテンポに回復します。チェンバロは一旦遅くなったところから通奏低音的に出ずっぱり。
★★★★☆

smm5023152③レナード・バーンスタイン(指揮)ニューヨーク・フィル
録音:1975年4月10日ニューヨーク30番街スタジオ
(SONY CLASSICAL SMM5023152)
バーンスタインは相変わらず重々しい。第1楽章は激遅。第2楽章はテイトよりは速い。メヌエットもヘヴィ。第4楽章ものっぺりしていて愉しくない。録音も何となく冴えない。コーダは遅くなってからテンポが回復します。遅くなったときチェンバロが登場せず最後のオブリガートだけです。記譜通りだとこれみたいですね。
★★☆☆☆

ドラティ 7:38/5:27/5:54/8:38
テイト  8:49/7:36/5:09/8:38
バンスタ 10:26/7:04/6:22/8:34
第4楽章はドラティとテイトはテンポ設定が全然違うのにトータルタイムが一緒なのが面白い。チェンバロの扱いが三者三様なのも面白い。
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ハイドン:交響曲第97番ハ長調

第1楽章序奏は悠然としています。まだ序奏が続くのかと思ってると3拍子のアレグロになっています。第2主題前の半音階的な動きはカッコいい。第2楽章はアダージョだけど優しい行進といった雰囲気の変奏曲。後半ではスル・ポンティチェロ奏法が出てきて驚きます。第3楽章は一瞬何拍子かわからない始まり方。メヌエットなので3拍子ですよね。トリオではまたスルポン?と思ったらヴァイオリン独奏がオクターブ上弾いてました。第4楽章は快速で愉快な雰囲気です。

①アンタル・ドラティ(指揮)フィルハーモニア・フンガリカ
録音:1972年11月、12月聖ボニファティウス教会、マール
(LONDON K25Y1056/90)
両端楽章は快速でドライブ感あって気持ち良い。第2楽章のスルポンはちゃんとやってて異様です。
★★★★☆

cdd7642862②ジェフリー・テイト(指揮)イギリス室内管弦楽団
録音:1991年2月アビーロード・スタジオ
(EMI CDD7642862)
相変わらずフレージングが良くて聴いてるこちらがブロムシュテットみたいに手や首を動かしたくなります。第2楽章はドラティに比べ結構遅く、スルポンはやってるようには聞こえません。第3楽章は速くてキビキビしています。
★★★☆☆

③レナード・バーンスタイン(指揮)ニューヨーク・フィル
録音:1975年4月9日ニューヨーク30番街スタジオ
(SONY CLASSICAL SMM5023152)
序奏から第1主題になる時「ガツン」とくるので変わり目わかります。しかし全体的にやっぱり重い。第2楽章ではやはりスルポンやってないかわりにヴァイオリンがソロになってたりします。第3楽章もヘヴィ。
★★☆☆☆

ドラティ 7:50/6:50/4:21/5:16
テイト  8:08/7:43/4:01/5:23
バンスタ 9:08/7:56/4:30/5:26
第2楽章はせっかく異様なスルポン指定があるんだからハッキリやってほしいですね。

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ということで今回の2曲はドラティがきびきびしていて素晴らしかったです。

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