クラシック・マイナー曲推進委員会

マイナーな作品を中心にクラシックのCDを聴きまくる私の備忘録的感想文です。
さんざん聴いてるのに忘れちゃうもので。もし読んでくれる同好の方がおりましたら参考になれば嬉しいです。
このブログは全く個人の感想ですので、一般の評価などとは異なることが多いかと思いますが、あしからず。
また、ほぼ耳で聴いただけでの作文ですので、間違ったこと書いてあったらごめんなさい。もしお気付きの誤りがありましたらご指摘ください。

タグ:ダウスゴー(トーマス)

chan9601ツェムリンスキー(1871-1942):
①幻想曲「人魚姫」(1902-03)
②シンフォニエッタOp.23(1934)
③歌劇「ザレマ」序曲(1897)

トーマス・ダウスゴー(指揮)
デンマーク国立放送交響楽団
録音:①1997年2月21-22日、②1997年4月28-30日、③1997年5月1日、デンマーク放送コンサート・ホール
(CHANDOS CHAN9601)
①第1楽章
新録音とは対称的に楽章全体がゆっくりのテンポで陰影が濃く、じっくりと描いています。フォルテではバス・トロンボーンやチューバも効いていて素晴らしい。
第2楽章の冒頭もわくわく感があります。続くロマンティックな場面もシャイーの濃厚なのに比べるとスッキリしてますが、これはこれで清楚な美しさです。バックで複雑なことをやってるのが聞こえるのも面白い。再び盛り上がって終わりに向かうところは結構感動的です。
第3楽章
冒頭は悲しい気分になります。テンポがあがってからもゆったり気味で細かいところまでよく表現されています。希望より悲しみが増えていき切なくなってきます。
シャイー盤ほどではないけど再録音よりかなりイケてました。
でタイミング比較です。
ダウスゴー旧 15:37/13:42/13:33
タウスゴー新 14:26/12:32/13:08
シャイー   15:18/12:20/12:31
ダウスゴーの新録音はやっぱりだいぶ速くなってました。

②シンフォニエッタは3楽章で20分のコンパクトな作品です。他にベルンハルト・クレー盤(KOCH SCHWANN)も持ってますが例によって全然覚えてません。ということで初めて聴く気分です。
第1楽章(7:01)
ちょっとひねた感じのアレグロ楽章。冒頭の木管の音形モチーフとなって展開されます。結構賑やかでスネアやシンバルが出てきたり第2主題の鉄琴のチーンなんかもヒンデミットぽい。だんだん落ち着いていって静かに終わるかと思いきや賑やかに終わります。
第2楽章「バラード」(7:47)
冒頭はトランペットが冷たいメロディを吹きます。冷たい緩徐楽章だけど激しく盛り上がります。
第3楽章「ロンド」(5:29)
チャカチャカした第1主題とゆったりした第2主題からなっています。第2主題はロマンティックだけどちょっとわかりにくい。最後は結構ド派手。
サイズはコンパクトだけど結構派手な作品でした。1934年の作ということですが、いかにもドイツの調性のあるとがった20世紀作品という感じです。

③「ザレマ」はツェムリンスキーの最初のオペラです。序曲はたったの5:46です。
結構悲劇的に派手に始まります。前の曲に比べだいぶロマン派的。続いて落ち着いた濃厚な音楽になります。もう一度激しさなった後は落ち着いてヴァイオリン独奏やトランペットが美しく出てきたりして終わります。

①★★★★☆(新録音に比べ格段に良かった)
②★★★☆☆(いかにも20世紀ドイツ音楽)
③★★★☆☆(ロマン派の短い序曲)
という訳でツェムリンスキーの作品集としては結構優秀な1枚のように感じました。

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8.226048①アウゴスト・エナ(1859-1939):歌劇「マッチ売りの少女」
②ツェムリンスキー(1871-1942):幻想曲「人魚姫」

トーマス・ダウスゴー(指揮)
デンマーク国立交響楽団
①インガー・ダム=イェンセン(ソプラノ)
 イルヴァ・シールベリ(ソプラノ)
 デンマーク国立合唱団&児童合唱団
録音:①2005年4月8-9日、②2005年11月4日(ライヴ)デンマーク放送コンサート・ホール
(DACAPO 8.226048)
中古でアンデルセンを題材にした2作品をカップリングしたCDを見つけました。指揮も注目のダウスゴーということで買ってみました。
①エナはデンマークの作曲家で交響曲なども書いているようですが知らない作曲家でした。ニールセン(1865-1931)よりちょっと年上です。このオペラは1幕35分で二人のソプラノと合唱によって進められます。どちらかのソプラノがマッチ売りの少女のマリーです。
前奏曲はとても穏やかで優しい音楽です。途中希望に満ちた場面になりますが、お話の内容からするとそういうことなのでしょう。ロマンティックなバレエのようにキラキラと終わります。前奏曲だけで独立しても演奏できそうです。
本編に入ると合唱と二人のソプラノによってお話が進んでいきます。やはりロマンティックで親しみやすい音楽ですが結構切ない雰囲気ですが、合唱が出てくると結構劇的です。ドタバタと足音がして児童合唱が出てくるのにはびっくり。ハープが大活躍しますが、最後にはオルガンまで登場し祈りの音楽になります。
しかし年のせいか可哀想な子供の話など思い出すだけで涙が出そうです。この音楽もロマンティックな音楽で素敵でした。

②ダウスゴーはCHANDOSにも97年に同じオケで「人魚姫」を録音していました。昔はこの作品は交響詩と記載されていましたが、最近は幻想曲(アンデルセンによる)と記載されるようになってますね。
第1楽章のヴァイオリンの独奏が出てくるまでは海の底って感じですね。しかし、とてもロマンティックな音楽です。盛り上がるとマーラーぽいですね。ティンパニはバリバリ言ってますがバランス重視のちょっと地味なサウンドです。第2楽章以降も精度は高いし大音量も出てるけど無機質的で淡泊に進みメロディなんかもあっさり。ちょっとこんなに何とも感じない曲だったのか不安になりシャイー盤を聴きなおしてみたら結構濃厚でグッときたのでホッとしました。しかしこの演奏は何なんでしょう。彼らなら知らない曲でもないだろうし、ライヴなのに冷めてる感が...。
CHANDOS盤も持っているので聴きなおしてみようと思います。

①★★★☆☆(なかなかの佳作)
②★☆☆☆☆(妙にあっさりしてる)

明らかにエナ作品のほうが目が行き届いた良い演奏です。

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ssm1017ニールセン:
①交響曲第3番ニ短調 Op.27, FS60
②交響曲第4番 Op.29 FS76「不滅」

トーマス・ダウスゴー(指揮)
シアトル交響楽団
①エステーリ・ゴメス(ソプラノ)
②ジョン・テイラー・ウォード(バリトン)
録音:①2017年6月8-10日、②2015年11月12,14日、ベナロヤ・ホール,シアトル(ライヴ)
(SEATTLE SYMPHONY MEDIA SSM1017)
ダウスゴーとストゥールゴールズのニールセン聴き比べ第2回です。
まずはダウスゴーから。このCDのほうが前回聴いた1,2番より先に録音・発売されていたものです。
①まずは2017年録音の第3番から。
第1楽章
速めのテンポでスピード感があります。ティンパニがもう少し硬い音だとカッコいいんですが。第2主題が展開すると急なフォルテなどちゃんとやっててカッコいい。主題の歌わせ方も素晴らしくてグッときます。展開部も強弱の交替など見事で聞き惚れます。クライマックスは激烈ではないですが、対旋律なんかも聞こえてきます。細かいところの再現がよくされているのですが、人工的にならないのが素晴らしい。最後はあまり伸ばしません。
第2楽章
冒頭はゆったりしていて幻想的。霧のようなイメージがわいてきます。フォルテになると少し速くなります。ちょっとした押したり緩んだりが絶妙で素晴らしい。ヴォーカルのソリストは前面に出ずオケの1パートのような扱い。
第3楽章
イントロのホルンがプリっとしていて気持ちいい。オーボエのメロディが収まるときの緩み方が良い。この主題の時は細かい強弱をつけたりバランスも低い音を大きめにしたりすごいです。第2主題は速い。展開部も速くて良いです。時折強調されるコントラバスも良い。
第4楽章
こちらも速めのテンポで主題の独特なところ短くき切っていて特徴的。展開すると速くなります。静かになったところで「だいじょぶだー」音型とメロディずれてように聞こえますがいいのかな?

②「不滅」です。この録音が2015年とちょっと古めですが、このニールセンの代表作からチクルスが始まったようです。
第1部
冒頭は速いテンポでアグレッシヴです。チェロの独奏はカラッとしていてやたら良い音です。第2主題はゆったりと良く歌っています。展開部の例のヴィオラは強力。押したり引いたりが素晴らしく盛り上がっての加速が凄くてカッコいい。繋ぎのところのノン・ヴィブラートが良い。
第2部
ちょっと速め。やはり細かいところまで目が行き届いています。
第3部
やはりちょっと速め。第2主題はゆったり。室内楽になるところは大きめです。低弦になると更に遅くソット・ヴォーチェになり、静寂を破る木管と対照的。フーガになると激しい。とにかく起伏が凄い。第4部への橋渡しの弦は結構速い。
第4部
始めは普通なテンポですが、進むと速い。ティンパニの掛け合いは若干よたってます。充分音は出てますが、もうちょっと固い音が好き。しずまってからの弦のソット・ヴォーチェは素晴らしい。後のティンパニの掛け合いは素晴らしく、その後の畳み掛ける感じも凄い。最後までの盛り上がりも素晴らしい。

①②★★★★☆(素晴らしい!)
ライヴなのでアンサンブルは微妙な時がありますが、オケの抑揚やテンポ設定での緊張感をキープさせるところなど、ダウスゴーがただ者ではない感はすごい。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

chan10859ニールセン:
①交響曲第3番ニ短調 Op.27, FS60
②交響曲第4番 Op.29 FS76「不滅」

ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
BBCフィルハーモニック
録音:①2013年9月7日、②2014年12月11日、メディア・シティUK,サルフォード
(CHANDOS CHAN10859の2枚目)
①第1楽章
ダウスゴーよりだいぶ遅いけどキレはあります。ティンパニも鋭い。第2主題も特に細工なく真面目です。遅めなのに何かあるとさらに遅くなります。重心が低く金管はバリバリ言ってます。
第2楽章
冒頭はやはりゆったりしていますが、何かを想起させるような感じはありません。その後も生真面目な感じです。
第3楽章
ゆったりテンポで始まります。第2主題でテンポは普通になります。
第4楽章
至って普通です。
全体通して鳴りはよいしサウンドも引き締まっていますが、表情が平板でどうも夢中にさせてくれません。
②第1部
第1主題はパリっとしています。第2主題は普通。例のヴィオラはおとなしめ。
第2部
ちょっと速め。木管のソリストたちも淡々と進めます。
第3部
最初のヴァイオリンはびっくりするけど後は平板。
第4部
鳴りは良いけど平板。ティンパニの掛け合いもやや重い。
真面目だけど抑揚が少なくて平板な印象です。
①②★★☆☆☆(聴いていてあんまり面白くない)

という訳で随分イメージが違ったのでタイミング比較です。
第3番
ダウスゴー 11:31/9:37/6:13/9:22
ストルゴー 12:31/9:05/6:31/9:34
第4番
ダウスゴー 11:02/4:43/9:41/8:41
ストルゴー 11:31/4:27/10:27/8:42
ダウスゴーの方がキビキビしてる印象でしたが、それぞれ第1楽章が速いくらいで、あとはタイミング的には差がないみたいです。「不滅の」緩徐楽章はだいぶ違いますが。
ダウスゴーには残りの第5、6番もCD出してほしいですね。

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ssm1024ニールセン:
①交響曲第1番ト短調Op.7
②交響曲第2番「4つの気質」Op.16

トーマス・ダウスゴー(指揮)
シアトル交響楽団
録音:①2020年1月30日、2月1日、②2019年4月4、6、7日、ベナロヤ・ホール,シアトル(ライヴ)
(SEATTLE SYMPHONY MEDIA SSM1024)
ダウスゴー(1963生まれ)がシアトル響とニールセンの交響曲を二枚ほど出しましたので買ってみました。ついでにあんまりよく聴いてなかったダウスゴーと同い年のストゥルゴールズの全集も合わせて聴いてみます。
デンマークの指揮者でニールセンの交響曲というとオーレ・シュミットやシェーンヴァントくらいしかないのでダウスゴーにはぜひ全集を完成してほしいです。
そう言えばデンマークのレーベルは何故かニールセンの全集にデンマークの指揮者使わないですね。KONTRAPUNKTのセーロフとかCLASSICOのボストックとかDACAPOのギルバートとか。そう言えばシェーンヴァント盤は元はDACAPOでした。
①第1楽章
ちょうど良いテンポです。ピアノは繊細だし小さなクレッシェンドとかもおろそかにしてない感じが良いです。展開部の始めのほうはテンポをゆっくりにして耳を引きます。盛り上がるところもちょっとゆっくりにしてからスピードを上げていき、ちょっと興奮をあおります。最後はグッとテンポを落とします。
第2楽章
冒頭は小さすぎることなく始まり、盛り上がったときの充実したサウンドは素晴らしい。歌い方もとても良いです。
第3楽章
第1主題も中庸なテンポですが、第2主題は遅めにして細かいクレッシェンドなどつけてよく歌ってますが嫌みな感じにならないのが素晴らしい。オラモとかパーヴォ・ヤルヴィとかね。
第4楽章
ここでも自然な抑揚が素晴らしい。主題が一瞬音量落とすのにヴィオラの刻みがフォルテのままなのが面白い。展開部のファゴットのフォルテからピアノまでの幅がすごい。再現部のトランペットの合いの手的な音形も出過ぎずでも充分に聞こえます。コーダも厚いサウンドで素晴らしい。
拍手がおきてライヴであることにちょっとビックリ。
②第1楽章
速めのテンポでしっかりしたサウンドでグイグイ進みます。第2主題の入りは遅くしますが、進むと速くなります。展開部も進んだり緩んだり、急なフォルテもガンガン出てきて素晴らしい。なかなか上手くてネーメ・ヤルヴィを彷彿させます。
第2楽章
ちょっと速めのテンポですが、落ち着いた印象。リラックスして一休みといった感じです。
第3楽章。
旋律についた抑揚が素晴らしくて聞き入ってしまいます。後半の悲劇的なところも充実したサウンドで真に迫っています。
第4楽章
冒頭はやはり充実したサウンドでちゃかちゃかやってます。第2主題はちょっと速めかな。中間部は結構テンポが遅い。しかしコーダは終わりに向けてテンポがあがり、最後はちょっと落ち着きます。
しかしなかなか素晴らしい「4つの気質」でした。

①★★★★☆(なかなか良い)
②★★★★★(これは素晴らしい!)

アメリカのオケということでちょっと心配してたのですが何のその。ダウスゴーの才能に聴き惚れました。

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chan10859ニールセン:
①交響曲第1番ト短調Op.7
②交響曲第2番「4つの気質」Op.16

ヨン・ストゥールゴールズ(指揮)
BBCフィルハーモニック
録音:①2015年2月24日、②2012年10月28日、メディア・シティUK,サルフォード
(CHANDOS CHAN10859の1枚目)
ストゥールゴールズ(1963-)はスペルからするとデンマークの人かと思っていたのですがフィンランドの人でした。CHANDOSのニールセン:交響曲全集はトムソン、ロジェストヴェンスキーに続いて3セット目です。
①第1楽章
ちょっと遅めのテンポです。細かいところはオケ任せの感じで自然ですが、ダウスゴーに比べると平板に聞こえてしまいます。展開部で盛り上がると遅くなります。金管の鳴りは素晴らしい。ティンパニはボワボワしています。
第2楽章
良いですが、やっぱりちょっと平板かな。
第3楽章
悪くないけど、もっと深く突っ込んだり細かいところ面倒見れるような気がします。
第4楽章
勢いはあります。ティンパニも凄い。でも何でしょう。いまいちこちらにこないです。
②第1楽章
テンポは遅め。やはり金管の鳴りっぷりは凄い。ティンパニもどどーっとしてます。展開部初めの低弦も凄い。まあでもそれだけのような気もしますが、コーダはオケの威力だけでも結構聞かせます。
第2楽章
ちょっと速め。小細工無しは良いけど特に何もない。
第3楽章
いたって真面目。GPを長くとっています。
第4楽章
迫力は素晴らしい。

①②★★★☆☆
イヤな感じはしませんが、呼吸が浅いといいますか。オケの迫力はすごいです。小細工はないのは良いけど大きくもなくていまいちでした。

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200001ランゴー:
①ドラパ(グリーグの死に)(1907/1909-13)
②音画「スフィンクス」(1909-10/1913)
③ヴィズビェア頌歌(1948)
④デンマーク放送(管弦楽のためのファンファーレ)(1948)
⑤常軌を逸したこと!(1948)
⑥交響曲第15番「海の嵐」(1937/49)
⑦交響曲第16番「太陽の氾濫」(1950-51)

トーマス・ダウスゴー(指揮)デンマーク国立交響楽団
③⑤⑥デンマーク国立合唱団
⑥ヨハン・ロイター(バリトン)
録音:1998~2008年のどこか
(DA CAPO 6.200001の7枚目)
チンタラ聴き続けてきたルーズ・ランゴー(1893-1952)の交響曲全集もようやく最後の1枚になりました。この1枚は最後の2曲の交響曲に加え5曲の小品が収録されています。

①副題が示すように追悼の音楽です。厳かに始まりますが、悲しくなりすぎず途中輝かしく盛り上がります。5分半。
②神秘的な感じです。フランス風な感じだけどエジプト的な感じはありません。6分46秒。
③激しいオーケストラのあとオルガンがジャーンときて合唱が高らかに歌い、あっと言う間に終わります。何だか圧倒されっぱなしの3分間。
④前の続きかと思うようなド派手な激しい作品。デンマークの壊れたラジオ?1分18秒。
⑤またも続きかと思うような「常軌を逸した」ようなハイテンション。今度は初っぱなから合唱が炸裂。同じことを繰り返しながら繰り返すごとにテンポが速くなってきます。コワいです。5分半。

⑥交響曲第15番は短いながらもアタッカで続く4つの楽章に別れています。(5:43/1:10/5:15/5:32)
第1楽章は「moving」。「引越し」という意味ではないとおもうけどなんでしょう?「動き」?「悲哀」?
曲は「パンっ!」と一発打撃があったあと、海の嵐でしょう、うねるような感じです。テンポ的にはあまり早くないです。徐々に静けさが勝っていき第2楽章にアタッカで入ります。
第2楽章「スケルツォ」は優しいワルツのようですが、すぐに終わります。
アタッカで続く第3楽章は「葬送のアダージョ」。
第4楽章「フィナーレ」はアレグロになり、ヒロイックなカッコ良い音楽になります。合唱が登場して盛り上がります。途中テンポが遅くなりバリトン独唱が歌いまくります。最後合唱が戻りますが、ランゴーらしく呆気なく終わります。

⑦交響曲第16番も短い5つの楽章に別れています(4:15/1:27/6:46/6:30/2:54)
第1楽章は始めからオルガンが入りますがちょっと落ち着いてフランス風のようなリヒャルト・シュトラウス風なまったりした音楽になりますが相変わらず半端な感じで終わります。
第2楽章は短い「スケルツォ」。厚ぼったいメンデルスゾーンといった感じ。
第3楽章は「処罰の踊り」。変わったタイトルです。どんどん表情やテンポが代わっていきます。最後は感動的に終わります。
第4楽章「エレジー」は美しい牧歌的な緩徐楽章。ヴァイオリンの独奏も美しい。
第5楽章「フィナーレ」はゆったりとしたR.シュトラウス風濃厚なだけど短いフィナーレ。

①~⑤★★★☆☆(短くてテンション高くて面白い作品ぞろい)
⑥⑦★★☆☆☆(なんか、もうお腹いっぱい)
ランゴーの交響曲はいっぱいあったけど、最後の2曲はもういいかな、という感じです。4~6番や10、11番の強烈さのあとでは、リヒャルト風でだいぶまともになっちゃった感じです。

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