①ファビアン・トゥシャール(1985-):ロイ(2021)
②フローラン・シュミット(1870-1958):劇付随音楽「サロメの悲劇」Op.50 (1907)
ジュリアン・マスモンデ(指揮)
レザパッシュ!(アンサンブル)
①マリー・ラフォルジュ(フルート)
②サンドリーヌ・ブエンディア(ソプラノ)
録音:2021年12月10,11日パリ、アテネ・ルイ・ジューヴェ劇場(ライヴ)
(B‐RECORDS LBM049)
フローラン・シュミットの「サロメの悲劇」のオリジナル劇付随音楽は以前MARCO POLOのダヴァン盤を聴きましたが、正直面白いものではありませんでした。ということでこのオリジナル版の新録音は期待半分不安半分で買ってみました。そういえば新録音の新譜は久しぶりに買った気がします(笑)
このCDは変な体裁で、デジパックなのですがジャケが開かないように赤いレーベルのロゴがでっかく印刷されたシールで留めてありました。これを切って開けろというような雰囲気でしたが、なんとなくイヤでキレイに剥がして開けました。白黒の地味なジャケにフランス語の小さい文字ばかりな上に作曲者の表記もトラック・リストのところにしか記載がなく、一見何のCDだかよく分かりません。
①「サロメの悲劇」の前にこの公演のための新作が収録されています。「サロメの悲劇」主演のロイ・フラーをイメージした作品だそうです。
1.フルートとエレクトロニクスのためのプロローグ(1:51)
フルートが尺八みたいで吹いてるような吹いてないような。
2.ロイ(8:57)
リズムが出てきて弦楽や他の楽器も登場し、3拍子の舞曲風になります。コル・レーニョとかフラジオレット、スピッカートが多様されていて面白いサウンドです。だんだん盛り上がって金管打楽器も登場して荒々しくなります。その後は落ち着いたり3拍子に戻ったりいろいろ。
現代音楽的なサウンドですが面白いです。
②「サロメの悲劇」は当初劇付随音楽として小編成のオーケストラの作品でしたが、のちにディアギレフの提案で大編成オケのバレエに改作され、さらに組曲になったもので有名になったそうです。この録音は小編成全曲版です。
1.前奏曲(9:25)
小編成でフレージングも良い感じで感興豊か。終盤のコントラバスが良い音です。
2.第2場(5:44)
組曲にない部分です。ちょっと不安で色々動きがありますが、場面のBGMぽいところも多い。
3.第3場(1:09)
チェロのソロとハープがキレイな短い場面。
4.真珠の踊り(3:28)
組曲にも入っている曲です。速いテンポでカッコいい。シンバルが入ってないのがちょっとさびしい。
5.第4場への前奏曲(2:16)
前奏曲が戻ってきます。
6.孔雀の踊り(4:33)
組曲にない踊り。低弦で重々しく始まりますが、ハープが出てきて優雅な踊りになり、やがて輝かしくなります。
7.第5場への前奏曲(3:09)
優しい音楽ですが、ワーグナー風で官能的に盛り上がります。
8.蛇の踊り(4:18)
低弦で不気味に始まりうねるような弦楽のトリルが特徴的にのって金管の荒々しいテーマが出てきます。次にゆったりとした踊りになりますが、急に速くなったりします。2度目の荒々しい金管のあとは優雅な踊りになり、最後は不気味に盛り上がります。
9.第6場への前奏曲(0:55)
チェロのソロが主役の短いつなぎ。
10.海上の魔法(4:38)
また組曲に戻ります。静けさが美しくも不気味なところから激しく盛り上がります。
11.鋼の踊り(7:03)
この曲も不気味な低弦で始まり、だんだん力強くなり、重厚な踊りになります。速くなったり遅くなったり変容していきます。終盤に真珠の踊りが戻ってきたりします。
12.アイエアの歌(2:17)
ここで歌が登場します。美しいけど激しくなります。
13.稲妻の踊り(3:28)
組曲版よりだいぶ長い。カッコよく始まり、最後は落ち着きます。
14.恐怖の踊り(1:55)
こちらは組曲に比べだいぶ地味。
ということで、全曲通して演奏はMARCO POLO盤に比べ段違いで良かったです。これならオリジナル全曲版もだいぶ面白く聴けました。また細かくトラック割りされているのも聴きやすくて良かったです。
①★★★☆☆(何だか面白く印象に残った)
②★★★★☆(この版も実は良くてびっくり)
にほんブログ村※ランキングです。良かったらクリックしてください!
②フローラン・シュミット(1870-1958):劇付随音楽「サロメの悲劇」Op.50 (1907)
ジュリアン・マスモンデ(指揮)
レザパッシュ!(アンサンブル)
①マリー・ラフォルジュ(フルート)
②サンドリーヌ・ブエンディア(ソプラノ)
録音:2021年12月10,11日パリ、アテネ・ルイ・ジューヴェ劇場(ライヴ)
(B‐RECORDS LBM049)
フローラン・シュミットの「サロメの悲劇」のオリジナル劇付随音楽は以前MARCO POLOのダヴァン盤を聴きましたが、正直面白いものではありませんでした。ということでこのオリジナル版の新録音は期待半分不安半分で買ってみました。そういえば新録音の新譜は久しぶりに買った気がします(笑)
このCDは変な体裁で、デジパックなのですがジャケが開かないように赤いレーベルのロゴがでっかく印刷されたシールで留めてありました。これを切って開けろというような雰囲気でしたが、なんとなくイヤでキレイに剥がして開けました。白黒の地味なジャケにフランス語の小さい文字ばかりな上に作曲者の表記もトラック・リストのところにしか記載がなく、一見何のCDだかよく分かりません。
①「サロメの悲劇」の前にこの公演のための新作が収録されています。「サロメの悲劇」主演のロイ・フラーをイメージした作品だそうです。
1.フルートとエレクトロニクスのためのプロローグ(1:51)
フルートが尺八みたいで吹いてるような吹いてないような。
2.ロイ(8:57)
リズムが出てきて弦楽や他の楽器も登場し、3拍子の舞曲風になります。コル・レーニョとかフラジオレット、スピッカートが多様されていて面白いサウンドです。だんだん盛り上がって金管打楽器も登場して荒々しくなります。その後は落ち着いたり3拍子に戻ったりいろいろ。
現代音楽的なサウンドですが面白いです。
②「サロメの悲劇」は当初劇付随音楽として小編成のオーケストラの作品でしたが、のちにディアギレフの提案で大編成オケのバレエに改作され、さらに組曲になったもので有名になったそうです。この録音は小編成全曲版です。
1.前奏曲(9:25)
小編成でフレージングも良い感じで感興豊か。終盤のコントラバスが良い音です。
2.第2場(5:44)
組曲にない部分です。ちょっと不安で色々動きがありますが、場面のBGMぽいところも多い。
3.第3場(1:09)
チェロのソロとハープがキレイな短い場面。
4.真珠の踊り(3:28)
組曲にも入っている曲です。速いテンポでカッコいい。シンバルが入ってないのがちょっとさびしい。
5.第4場への前奏曲(2:16)
前奏曲が戻ってきます。
6.孔雀の踊り(4:33)
組曲にない踊り。低弦で重々しく始まりますが、ハープが出てきて優雅な踊りになり、やがて輝かしくなります。
7.第5場への前奏曲(3:09)
優しい音楽ですが、ワーグナー風で官能的に盛り上がります。
8.蛇の踊り(4:18)
低弦で不気味に始まりうねるような弦楽のトリルが特徴的にのって金管の荒々しいテーマが出てきます。次にゆったりとした踊りになりますが、急に速くなったりします。2度目の荒々しい金管のあとは優雅な踊りになり、最後は不気味に盛り上がります。
9.第6場への前奏曲(0:55)
チェロのソロが主役の短いつなぎ。
10.海上の魔法(4:38)
また組曲に戻ります。静けさが美しくも不気味なところから激しく盛り上がります。
11.鋼の踊り(7:03)
この曲も不気味な低弦で始まり、だんだん力強くなり、重厚な踊りになります。速くなったり遅くなったり変容していきます。終盤に真珠の踊りが戻ってきたりします。
12.アイエアの歌(2:17)
ここで歌が登場します。美しいけど激しくなります。
13.稲妻の踊り(3:28)
組曲版よりだいぶ長い。カッコよく始まり、最後は落ち着きます。
14.恐怖の踊り(1:55)
こちらは組曲に比べだいぶ地味。
ということで、全曲通して演奏はMARCO POLO盤に比べ段違いで良かったです。これならオリジナル全曲版もだいぶ面白く聴けました。また細かくトラック割りされているのも聴きやすくて良かったです。
①★★★☆☆(何だか面白く印象に残った)
②★★★★☆(この版も実は良くてびっくり)
にほんブログ村※ランキングです。良かったらクリックしてください!