ミッシャ・スポリャンスキー(1898‐1985):
①「わが夫と私」序曲(1967)
②ブギー(1958)
③5楽章の交響曲(c.1941-69)
ポール・マン(指揮)
リエパーヤ交響楽団
録音:2021年11月22‐26日グレート・アンバー・コンサート・ホール、リエパーヤ
(TOCCATA TOCC0626)
スポリャンスキーはポーランド生まれのユダヤ系。ドイツでキャバレー・ソングなどで人気だったのですが、ナチス以降はイギリスに逃れたそうです。
ヒッチコックと組んだりして映画音楽ではちょっと知れた作曲家だそうです。残念ながら私の知っている映画はないみたいですが。他にもピアニストとして名歌手タウバーの伴奏の録音も残っているとか。
①吹奏楽みたいに賑やかな序奏があります。本編はまるでウィンナ・ワルツ。終わりのほうはチャイコフスキーも入ってます。宣伝文句にあるようなモーツァルトを思わせる、ということは全くありません。
②仰々しい宗教曲のような序奏があります。本編は確かにブギでスウィングしています。ちょっと悲しげな曲です。
③この作品は1時間弱の大作。宣伝文句だとホローコーストへの思いが込められた作品のように書かれていますが、第4楽章の「哀歌」がこれにあたるようです。全体的には人間賛歌みたいな雰囲気です。
第1楽章 「こうして人間は創造された」モニュメンターレ
大作映画が始まりそうな序奏があります。本編が始まるとまるで「中央アジアの草原にて」みたいになります。その後ちょっと序奏に戻ったあとは楽しかったり踊ったり悲しかったり色んな場面になります。
第2楽章 「愛への頌歌」アニマート
木琴が楽しい感じでスタートしますが、その後は良い感じの音楽になります。盛りあがると「ウェストサイド・ストーリー」ぽい。
第3楽章 「ユーモレスク:笑いの」ルバート
打楽器群がどかどか鳴って始まりますが、ギクシャクしたワルツっぽくなります。「チャラー」とグリッサンドする音型がしつこく出てきます。
第4楽章 「嘆きの(哀歌)」ペザンテ
葬送行進曲のように始まりますが、ちょっとユダヤのメロディみたいな感じもします。切迫した場面になったりもしますが、基本悲しいメロディの繰り返しで盛り上がっていきます。最後はちょっと希望が見えます。
第5楽章 「そして廃墟から新しい生命が花開く(エピローグ)」アンダンテ・コン・パッシオーネ
とある大作映画の名場面メドレーといった趣きで、恋人との行き違いや、楽しい場面、悲しい場面など親しみやすい音楽がどんどん連なっていきます。前の楽章を思い出したりもします。
全楽章通して形式的な雰囲気はなく、分かりやすい音楽がメドレー風に連なっています。悪くはないけど作りがポピュラー音楽風でどうも1時間に迫る規模ではちょっとつらい。
①②★★☆☆☆(何だか気恥ずかしい)
③★★☆☆☆(映画音楽のメドレー風)
ちょっと思っていたものとは違っていて、呆気にとられました。ナチから逃れたユダヤ人の映画音楽の大家が作った深刻な交響曲だと勝手に思い込んだのも悪いですが・・・。
まあ、はっきりした分かりやすい音楽なので好む方もいると思います。
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①「わが夫と私」序曲(1967)
②ブギー(1958)
③5楽章の交響曲(c.1941-69)
ポール・マン(指揮)
リエパーヤ交響楽団
録音:2021年11月22‐26日グレート・アンバー・コンサート・ホール、リエパーヤ
(TOCCATA TOCC0626)
スポリャンスキーはポーランド生まれのユダヤ系。ドイツでキャバレー・ソングなどで人気だったのですが、ナチス以降はイギリスに逃れたそうです。
ヒッチコックと組んだりして映画音楽ではちょっと知れた作曲家だそうです。残念ながら私の知っている映画はないみたいですが。他にもピアニストとして名歌手タウバーの伴奏の録音も残っているとか。
①吹奏楽みたいに賑やかな序奏があります。本編はまるでウィンナ・ワルツ。終わりのほうはチャイコフスキーも入ってます。宣伝文句にあるようなモーツァルトを思わせる、ということは全くありません。
②仰々しい宗教曲のような序奏があります。本編は確かにブギでスウィングしています。ちょっと悲しげな曲です。
③この作品は1時間弱の大作。宣伝文句だとホローコーストへの思いが込められた作品のように書かれていますが、第4楽章の「哀歌」がこれにあたるようです。全体的には人間賛歌みたいな雰囲気です。
第1楽章 「こうして人間は創造された」モニュメンターレ
大作映画が始まりそうな序奏があります。本編が始まるとまるで「中央アジアの草原にて」みたいになります。その後ちょっと序奏に戻ったあとは楽しかったり踊ったり悲しかったり色んな場面になります。
第2楽章 「愛への頌歌」アニマート
木琴が楽しい感じでスタートしますが、その後は良い感じの音楽になります。盛りあがると「ウェストサイド・ストーリー」ぽい。
第3楽章 「ユーモレスク:笑いの」ルバート
打楽器群がどかどか鳴って始まりますが、ギクシャクしたワルツっぽくなります。「チャラー」とグリッサンドする音型がしつこく出てきます。
第4楽章 「嘆きの(哀歌)」ペザンテ
葬送行進曲のように始まりますが、ちょっとユダヤのメロディみたいな感じもします。切迫した場面になったりもしますが、基本悲しいメロディの繰り返しで盛り上がっていきます。最後はちょっと希望が見えます。
第5楽章 「そして廃墟から新しい生命が花開く(エピローグ)」アンダンテ・コン・パッシオーネ
とある大作映画の名場面メドレーといった趣きで、恋人との行き違いや、楽しい場面、悲しい場面など親しみやすい音楽がどんどん連なっていきます。前の楽章を思い出したりもします。
全楽章通して形式的な雰囲気はなく、分かりやすい音楽がメドレー風に連なっています。悪くはないけど作りがポピュラー音楽風でどうも1時間に迫る規模ではちょっとつらい。
①②★★☆☆☆(何だか気恥ずかしい)
③★★☆☆☆(映画音楽のメドレー風)
ちょっと思っていたものとは違っていて、呆気にとられました。ナチから逃れたユダヤ人の映画音楽の大家が作った深刻な交響曲だと勝手に思い込んだのも悪いですが・・・。
まあ、はっきりした分かりやすい音楽なので好む方もいると思います。
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