クラシック・マイナー曲推進委員会

マイナーな作品を中心にクラシックのCDを聴きまくる私の備忘録的感想文です。
さんざん聴いてるのに忘れちゃうもので。もし読んでくれる同好の方がおりましたら参考になれば嬉しいです。
このブログは全く個人の感想ですので、一般の評価などとは異なることが多いかと思いますが、あしからず。
また、ほぼ耳で聴いただけでの作文ですので、間違ったこと書いてあったらごめんなさい。もしお気付きの誤りがありましたらご指摘ください。

タグ:ラハバリ(アレクサンドル)

8.574208アレクサンドル・ラハバリ(b.1948):
わが母なるペルシャ~交響詩集第3集
①交響詩第9番「ノヘ・カーン」(2018/ヴァイオリン協奏曲「ノヘ・カーン」 (1972)からの改作)
②交響詩第10番「モルシェド」 (2019)

アレクサンダー・ラハバリ(指揮)
ラディスラフ・ファンチョヴィッチ(①バリトン・サクソフォン、②Cメロディ・サクソフォン)
①プラハ・メトロポリタン管弦楽団
②レザ・フェクリ(テノール)
 ユリア・クロイター(ハープ)
 キリル・ストヤノフ(マリンバ、ヴィブラフォン、パーカッション)
 パルヴィツ・ヤハヤヴィ(ズルハネ・トンバク、ダフ)
録音:①2019年4月27日チェコTVミュージック・スタジオ、プラハ、②2019年8月24日トンスタジオ・ルーム、ウィーン
(NAXOS 8.574208)
ちょっと飽きてきたけどせっかくなのでラハバリのわが母なるペルシャの残り1枚も聴いてみました。

①ヴァイオリン協奏曲「ノヘ・カーン」の改作だそうです。交響詩第1番「ノヘ・カーン」もヴァイオリン協奏曲の改作なので、改作同士の両作品は聴いてみると一聴違う曲です。構成は似てますが。トラックは3つに分かれていますが切れ目なく続きます。
冒頭からサックスがしばらく一人語りです。暗く民族的。だんだんリズミカルになってきてオケが登場。下品な伊福部みたいな土俗的で楽しい音楽になります。その後は山あり谷ありでドラマティック。面白い場面が続いていきますが、形式感はなく、モチーフもあるようなないようなでちょっと飽きてきます。何かストーリーとか分かるといいんだけどなあ。

②Cメロディ・サックスとはテナーとアルトの間くらいのサイズでC管とのことですが、今ではほとんど使われていないものだそうです。
この作品は交響詩と言いながら室内楽編成。サックスと打楽器アンサンブルでジャズっぽくスタート。やがてハープも入ります。歌が始まると歌が主役で結構長い。これも何を歌ってるのか分かれば楽しそう。

①②★★☆☆☆(どちらも長い)
どちらの作品も民族的で楽しいサウンドなのですが、無駄に長い気がします。また、ワン・パターンと言わないまでもソロか違う以外は前にも聴いたことがあるような気がしてしまいます。

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8.574065アレクサンドル・ラハバリ(b.1948):
わが母なるペルシャ~交響詩集第2集
①交響詩第4番「戦争のない世界」(2017)
②交響詩第5番「世界に恋して」(2017)
③交響詩第6番「わが母なるペルシャへの讃歌」(2013-17)
④交響詩第7番「アンタリ」(2017)
⑤交響詩第8番「アラビアの言葉」(2017)

アレクサンドル・ラハバリ(指揮)
アンタルヤ国立交響楽団
①-④モハンマド・モタメディ(テノール)
録音:2018年4月27日AKMアスペンドス・サロヌ、トルコ、アンタルヤ(ライヴ)
(NAXOS 8.574065)
ラハバリの交響詩の第2集です。第1集に収められた第2番、第3番と同じ日のライヴです。
作曲年が第1集の第1番~第3番が2018年なのにここに収められた第4番~第8番のほうが何故か前年の2017年になっています。番号は後からつけたのでしょうか?謎です。

①エキゾチックで激しいけど明るい雰囲気で冒頭からしばらくチャカチャカしています。しばらくすると落ち着いてポルタメントかけまくりのゆったりとした音楽になります。4分半くらいからテンポがあがり民族音楽の歌手が登場します。歌手はすぐ退場します。その後ラプソディックにエキゾチックな音楽がどんどん入れ替わっていきます。歌手は3度登場し、2回目は1回目と同じメロディをしつこく繰り返し歌います。3回目はちょっと緊張感のある違う歌でしたが、ちょっと休んで得意の歌に戻ります。暗い場面もあるけど全体的に何となく明るい雰囲気。
結構長くてしつこいくて27分もあるので、どんな場面かいくつかトラック割りしてくれれば良いのに、と思いました。(27:14)

②ちょっとカッコよくて吹奏楽にありそうな雰囲気。でこちらでも民族歌手が登場し歌いまくります。何か前と同じ旋律も出てきて、何だかしつこくてちょっと嫌になってきます。(10:37)

③木管がヒラヒラと始まり、速いテンポでカッコよくなります。落ち着いてから民族歌手登場で歌いまくります。(5:18)

④高速でチャカチャカしてます。やはりエキゾチックでミニマルっぽかったりコープランドぽかったりと楽しいですが、終盤にやっばり民族歌手が登場して最後は「やー!」っと美味しいところ持っていきます。(6:20)

⑤小走りのマーチといった雰囲気。コル・レーニョが鳴るなかトランペットがカッコよくスタート。スネアがたんたかリズムをとるなかアラビア風のメロディが出てきます。弦楽器が「ひゃっひゃっ」と小さいグリッサンドであいの手を入れてるのですがサウンドが面白い。ずっと走ってて色んな楽器が「ひゃっひゃっ」言っててこれまた面白い。最後のほうにやっとピアノと木琴で違う要素出てきますが、そのまま走りきります。(8:19)

①★★★☆☆(悪くないですが、ちと長い)
②③★★☆☆☆(短いけど歌がしつこい)
④★★★☆☆(何だかはじけてます)
⑤★★★★☆(結構カッコいい)
CDのパッケージには歌手はテノールと表記されていますが民謡歌手にしか聞こえせん。経歴見てもクラシックの声楽家の感じはしないです。テノール歌手として活動してるのかも知れませんが。
どちらにせよ第4番から第6番までは歌手がかなり重要でちょっと聞き疲れします。第7番と第8番は文句なしに楽しいです。
第3集も出てるようですが、買うか悩みますねえ。

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8.574064アレクサンドル・ラハバリ(b.1948):
わが母なるペルシャ~交響詩集第1集
①交響詩第1番「ノヘ・カーン」~ヴァイオリン協奏曲 (1972/2018)
②交響詩第2番「母の涙」(2018)
③交響詩第3番「子供たちの祈り」(2018)

アレクサンドル・ラハバリ(指揮)
①プラハ・メトロポリタン管弦楽団
②③アンタルヤ国立交響楽団
①パウラ・ラハバリ(ヴァイオリン)
録音:①2018年6月23日チェコTVミュージック・スタジオ、プラハ、②③2018年4月27日AKMアスペンドス・サロヌ、トルコ、アンタルヤ(ライヴ)
(NAXOS 8.574064)
初期NAXOSや今はなきDISCOVERレーベルにそれなりに録音していた指揮者のラハバリですが、ご自身も作曲家だったとは知りませんでした。イラン出身のラハバリによる民族的な交響詩集が発売になり興味深々で購入しました。

①「ノヘ・カーン(Nohe Khan)」とはイランの民族儀式で活躍する歌手のことだそうです。それがヴァイオリンで現わされているのでしょうか?
第1楽章 アレグロ(21:40)
22分弱の巨大な楽章。速いテンポで冒頭からテンションが高く、「サムソンとデリラ」のバッカナールもタジタジのエキゾチックで激しい音楽です。色々やった後ヴァイオリン独奏が激しく登場します。しばらくするとティンパニを伴って長いソロのパートになります。その後は結構劇的で場面がどんどん変わっていきますがソロは最後まで弾きっぱなし。最後は力がなくなっていきます。取りとめのない感じなんですがひたすら中東的で激しいので最後まで耳を惹き付けられます。
第2楽章 アンダンテ(4:19)
短い楽章でテンポはちょっと落ちますが結構激しい。ヴァイオリンはちょっと叙情的だけど相変わらず超絶技巧。アタッカで第3楽章に突入します。
第3楽章 アレグロ・モルト(9:21)
相変わらずヴァイオリンは超絶技巧で激しい中東風音楽が最後まで続きます。最後は加速してからの盛り上がり!

②第1番とはうってかわって静かな8分半ほどの作品。咳が聞こえてライヴ録音だとわかります。
静かに始まりフルートの低音がエキゾチックな旋律を吹きはじめ他の楽器に移っていきます。独特なシンバルが聞こえてきて不穏な雰囲気に。どこか映画音楽風です。やがて「赤とんぼ」が始まったかと思うようなチェロにポルタメントかけまくりの臭いメロディが出てきます。不穏と臭いが交代していき、最後は元の静けさに戻って終わります。(8:24)

③ホルンのモチーフでゆったり悲しげに始まりイングリッシュ・ホルンやオーボエに移ります。徐々にもりあがり、しばらくするとちょっとお祭りっぽくもなりますが元の悲しげな感じに戻ります。トロンボーンのポルタメントがいいですね。最後はお祭りぽいのが恐ろしげに盛り上がって終わります。子供達の祈りにしてはダークな雰囲気が怖い。全体的に何となく伊福部さんを思い起こさせます。(12:39)

①★★★★☆(何やら強烈な大作)
②③★★★☆☆(①にくらべると印象が薄い)

なかなか面白かったです。「母なるペルシャ」第2集も出たみたいなので買ってみようかな!

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という訳でノンビリ聴いてきましたショスタコの10番の聴き比べもようやく最後まで到達しました。

39.サイモン・ラトル(指揮)フィルハーモニア管弦楽団
録音:1985年4月アビーロード・スタジオ
(EMI CDM7648702)
第1楽章はじっとり遅いテンポで始まります。第1主題のクラリネットもあまりテンポを上げず、じっとりと歌います。盛り上がってきてもテンポを上げず、かえってこちらが緊張してきます。第2主題になってようやく動き出しますが、それでも遅めです。展開部に入る前のカンマ的な間の取り方も絶妙です。展開部でもテンポはほとんど上げず、えらい緊張感です。トランペットの刻みはタカタカ。展開部の終わりのチェロバスがうねうねしてるところで何故かテンポがあがります。再現部では若干速くなったり遅くなったりします。しかし、こんなに遅いテンポをキープする第1楽章はなかなかありません。
第2楽章はテンポは普通ですが、よく鳴ってるしクレッシェンドが最後にもう一伸びするのがカッコいい。ティンパニの打ち込みも凄い。第3楽章は普通か、ちょっと遅めのテンポ。加速はちょうど良い感じです。第4楽章の序奏はゆったり。アレグロははっきりクッキリした物言いが素晴らしい。終盤のグイグイ感も良いです!
ティンパニの思いきりの良さを始めオケの鳴りっぷりが気持ち良い。またアクセントや小さなクレッシェンドなど細かいところを疎かにせず素晴らしい。昔のラトルは素晴らしいの多いです。
★★★★☆

40.アレクサンドル・ラハバリ(指揮)ブリュッセルBRTフィル
録音:1989年9月6、8日ベルギー放送コンサート・ホール(ブリュッセル)
(NAXOS 8.550326)
第1楽章。残響過多で雰囲気が豊か。第1主題に入ってもほとんどテンポをあげませんが盛り上がってくるとテンポあげてきます。第2主題のヴァイオリンの短いクレッシェンドも音程など気にせず頑張ってます。展開部は盛り上がってくるとジワジワとテンポを上げる感じです。トランペットの刻みはタカタカだけどあまり聞こえない。クライマックスは遅めで真に迫っています。
第2楽章は前半ちょっと迫力不足ですが、終わりに向けて白熱してきます。第3楽章も落ち着いたテンポ設定で良い。ホルンのソロも頑張ってます。加速するところもちょうど良い感じ。第4楽章の序奏はえらい遅いテンポで始まります。アレグロもきっちりやっています。最後のクレッシェンドも素晴らしい。
全体通して変な事はしておりません。弦がちょっと薄いとかちょっと迫力不足かな、というのはありますが立派な演奏です。
★★★☆☆

41.ロジェストヴェンスキー(指揮)ソビエト文化省交響楽団
録音:1986年モスクワ
(MELODIYA VDC-1281)
聴く装置が代わったらせいか、思ってたより嫌な音質ではなかったです。風呂場のようなもの凄い残響は相変わらずで、キタエンコ&モスクワ・フィルのプロコフィエフと同じような変態的録音です。
第1楽章は凄い残響のなか結構音量の幅を取っています。第1主題では特にテンポあげてません。フルートの第2主題はちょっと速めのテンポ。展開部盛り上がる時の金管のパワーは強烈!テンポもあまり上げません。トランペットのタンギングはフラッターで凄いクレッシェンドします。クライマックスの爆発力はなんでしょう!そして落ち着くと再びどっぷり残響の世界にはまります。再現部から終わりまでは冒頭よりテンポ速めの印象。
第2楽章は重厚にスタート。金管打楽器の打ち込みは凄まじい。弦楽器が近づいてきたり離れたり、金管が目の前で吠えたりやっぱり変な録音ですが、それも面白く感じてしまった。
第3楽章もピアノとフォルテの幅が凄いけど、人工的な感じもします。やたらオンになるフルート・ソロなど面白いです。ホルンのソロはヴィブラートがかかってるけど魅惑的というほどでもないです。加速は少なめです。
第4楽章。序奏の木管のソリスト達は結構自由に吹いてるのが面白い。アレグロは落ち着いたテンポで大人しく始まりますが、最後はもの凄い。
ヘンテコな録音と粗っぽいけどカッチリしてる演奏が今聴くとエライ面白かった!テンポ設定はこんな感じが好きです。
★★★★★

42.ロジェストヴェンスキー(指揮)ソビエト文化省交響楽団
録音:1982年4月10日(ライヴ)
(BRILLIANT 9019の8枚目)
文化省交響楽団発足から1年ほどのライヴで、MELODIYA盤と基本似たような感じです。
第1楽章は弦や木管の抑揚をつけてよく歌う感じが素晴らしい。第2楽章はスネアが落ちたりするなど、ちょっとアタフタしています。第3楽章は木管のソロはやっぱり大きい。ホルンのソロはこちらのほうが魅力的。第4楽章の勢いは凄い。
録音自体は不自然ではないけど、ちょっと丸い音であまり良くない。また録音レベルが高すぎてティンパニが出るたび音が歪みます。というかティンパニの強打が続くと嫌になってきます。ヴォリュームはだいぶ絞って聴いたほうが良いです。
★★★☆☆

43.ロストロポーヴィチ(指揮)ロンドン交響楽団
録音:1989年7月アビーロード・スタジオ
(TELDEC WPCC-4761〔9031-74529〕)
第1楽章は丁寧に進められます。序奏のテンポはやや速めですが、第1主題でテンポは上がりません。第2主題はフルートのソロがエライ遅く始まりますが、弦楽になるとテンポは戻ります。展開部のファゴットは超遅い。盛り上がってくると結構な音量ですが、何故かぐっとこないです。トランペットの刻みはタカタカ。丁寧に歌い込んでる割には何となく無機質な印象。落ち着くと唐突に遅いテンポに戻るのも変な気がします。クラリネットの再現部の二重奏はとても丁寧。
第2楽章は遅めで重厚だけど何となくゆるい。第3楽章はクラリネットやコントラバスなどしっかり出してほしいところが出てこないのが不満。加速は若干。第4楽章も最後は盛り上がるけど何となく元気がない。
丁寧でルバートかけたりもするけど、抑揚は案外なくて、淡白であんまり歌っている印象がないです。大音量も出ているけど、心に響かないです。
★★☆☆☆

というわけでアンチェル、キタエンコ、ザンデルリング、ハイティンク、ビシュコフ、ロジェストヴェンスキーあたりは以前と印象が変わって素晴らしかったです。ラトルやヤルヴィは相変わらず好き。ロストロさんは5番は見直しましたが、10番はそうでもありませんでした。そういえば5番が良かった指揮者でも10番が良かったとは限らないし、逆もありました。不思議ですね。

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ショスタコ5番の聴き比べも佳境に入ってきました。

45.ネーメ・ヤルヴィ(指揮)スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
録音:1988年4月22日グラスゴー・シティ・ホール
(CHANDOS CHAN8650)
あちらこちら突っ込み気味だっちり、ちょっと粗いけど、そんなライヴ的な感じもまた魅力。金管打楽器の思い切りの良さは素晴らしい。1楽章終わりはちょっとだけリタルダンド。2楽章冒頭の荒々しさは快感。第4楽章は遅めに始まります。終わりは遅めで、最後の最後極端にテンポ落としますが不自然なところは全くないです。
テンション高くて素晴らしい!
★★★★★

46.アルヴィド・ヤンソンス(指揮)レニングラード・フィル
録音:1970年7月1日大阪フェスティヴァル・ホール(ライヴ)
(ALTUS ALT094)
第1楽章冒頭はただならぬ遅さです。インテンポ基調でがっちり聴かせます。最後はちょっとリット。第2楽章もやや速めのテンポでカッチリ。ヴァイオリン独奏もテンポはそのままです。もちろん終わりも完全にインテンポ!。第4楽章は遅めに始まります。ムラヴィンスキー時代のレニングラード・フィルだけど、例のムラヴィンスキーだけ音型が違うところは普通でした。違う譜面使ってるんですね。最後は遅いテンポで終わりはちょっとテンポ落とします。
基本インテンポでカッチリした職人気質な演奏です。
★★★★☆

47.マリス・ヤンソンス(指揮)ウィーン・フィル
録音:1997年1月
(EMI 3653002)
ウィーン・フィルのショスタコ5番というとシルヴェストリ以来?あ、ショルティがありましたね。
フレーズが変わると必ずテンポが変わるという父ヤンソンスとは正反対の演奏。ウィーン・フィルもやる気マンマンで感情豊かによく歌っていますし、低弦がガシガシ凄かったりしますが、なんか変な感じです。でもウィンナ・オーボエは味がありますね。第2楽章なんか能天気に楽しそうに聞こえます。また時折やるフォルテピアノ・クレッシェンドや意表を突いたスビト・ピアノはかえって安っぽく聞こえます。
第4楽章は結構遅く始まって「おおっ!」と思いましたが、続いての急加速にがっかりです。最後は速いテンポでキラキラしています。終わりはグッとテンポを落とします。
あちらこちら良いなと思わせながら、緊張感をブチブチ断ち切ります。
★★☆☆☆

48.アレクサンドル・ラハバリ(指揮)ブリュッセルBRTフィル
録音:1990年9月26-29日ベルギー放送コンサート・ホール
(NAXOS 8.550427)
NAXOSのショスタコ5番の最初の録音。このオケは何度も名前が変わって今はブリュッセル・フィルになったそうです。
第1楽章は丁寧に進めていきます。展開部に入ると急にテンポがあがって軽い感じになります。第2楽章はやけに遅い。最後のオーボエはインテンポだけど、オーボエが終わった途端に急加速します。第3楽章も遅いテンポでじっくり聴かせます。第4楽章は遅めに始まります。テンポ設定はいいのですが、テンポが上がりきるまで何故かテンション低い。最後は遅めです。
オケの弦は独特の音色で軽い。スネアが弱すぎるのが残念だけど、そんなに悪くない。
★★★☆☆

というわけで、あとはお楽しみの「ロ」で始まる指揮者編で最終回か?

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