「カップ、レンバ、リュディグ:管弦楽作品集」
①ミヒケル・リュディグ(1880-1958):幻想序曲第2番ロ短調(1945)
②アルトゥール・レンバ(1885-1963):ピアノ協奏曲第1番ト長調(1905、1910)
③リュディグ:交響的情景「夏の夜」(1910)
④リュディグ:幻想序曲第1番ロ短調(1906)
⑤アルトゥール・カップ(1878-1952):ピアノとオルガンのための「最後の告解」(1905)(ヴァイオリンと弦楽版)
⑥アルトゥール・カップ:交響曲第4番「青年交響曲」(1948)
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
エストニア国立交響楽団
②ミヒケル・ポル(ピアノ)
⑤トゥリーン・ルーベル(ヴァイオリン)
録音:①③④⑥2018年6月4-7日、②2018年10月15-16日、⑤2017年9月11日、エストニア・コンサート・ホール
(CHANDOS CHAN20150)
ヤルヴィのエストニアの音楽、久しぶりの新譜です。
①初期ロマン派を思わせる作品。切ない第1主題と明るいけどどこか陰のある第2主題は魅力的。展開部では3拍子になったりヴァイオリンの独奏があったりします。メンデルスゾーンとかぽくてマーラーまで行きそうで行かない感じです。(8:47)
②レンバはヤルヴィがSNO時代のエストニアの音楽で交響曲を録音してました。相変わらず覚えてないですけど。
第1楽章(10:26)
ロマンティックな序奏が始まります。続いてロマンティックな第1主題がピアノで奏されます。ショパンとかマクダウェル風。第2主題はちょっとテンポが落ちて甘い雰囲気。華やかに提示部が終わるとちょっとドラマティックな展開部になります。
第2楽章(4:40)
5分もない短い緩徐楽章。やはり切なくロマンティック。
第3楽章(6:51)
元気で愉しげな第1主題、ちょっと物憂げな第2主題。
全曲通して完全なロマン派ピアノ協奏曲です。よく出来ているけど個人的にはわざわざもう一度聴かないと思います。
③ゆったりとした雰囲気のある序奏からフルートが旋律を歌います。続いて不安な繋ぎからチェロが綺麗な旋律を奏します。いったんファリャっぽい舞曲になりますが、すぐにゆったりした雰囲気に戻ります。なかなか楽しい小品です。(6:27)
④スタートはメンデルスゾーン風だけど紆余曲折するうちにリスト風な濃い感じになり、打楽器なんかも劇的な雰囲気を盛り上げます。(6:48)
⑤前に聴いたカップ・ファミリー作品集の中では一番古い世代で地味に感じたアルトゥール・カップの作品が続きます。
瞑想的な作品。ヴァイオリンが美しい。(6:08)
⑥4楽章で23分の小さ目の交響曲です。「コムソモール(全連邦レーニン共産主義青年同盟)創立30周年記念に献呈」ということで社会主義リアリズム路線ぽいですね。
第1楽章(6:02)
スネアのロールからファンファーレ風にトランペットで主題が始まります。しばらく展開したあと落ち着いて民族的で朗らかな感じの主題が出てきます。ラプソディックに展開していきます。ちょっと取りとめがない。
第2楽章(7:01)
第2楽章もトランペットが朗々と歌ってスタート。その後変奏していきます。途中から元気のない「ラ・ヴァルス」みたいなワルツにもなります。
第3楽章(2:47)
短い緩徐楽章。チャイコフスキーのバレエの場面かリャードフみたい。
第4楽章(6:55)
弦楽のジャカジャカした序奏から金管が盛り上げます。その後アレグロになって愉しげな雰囲気に。最後はヤンヤの盛り上がりです。
社会主義路線というよりはプロコフィエフの7番に近い感じもしますが、やはりロシアの方たちのような濃さはなくてあっさりした印象です。
①★★★☆☆
②★★★☆☆(ロマン派ピアノ協奏曲)
③④★★★☆☆
⑤★★☆☆☆
⑥★★★☆☆(社会主義路線にしてはあっさり)
全体的に印象が薄めの作品でした。聴いてる間は楽しめるけど後から思い出せなそうなものばかりという微妙なアルバムでした。
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①ミヒケル・リュディグ(1880-1958):幻想序曲第2番ロ短調(1945)
②アルトゥール・レンバ(1885-1963):ピアノ協奏曲第1番ト長調(1905、1910)
③リュディグ:交響的情景「夏の夜」(1910)
④リュディグ:幻想序曲第1番ロ短調(1906)
⑤アルトゥール・カップ(1878-1952):ピアノとオルガンのための「最後の告解」(1905)(ヴァイオリンと弦楽版)
⑥アルトゥール・カップ:交響曲第4番「青年交響曲」(1948)
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)
エストニア国立交響楽団
②ミヒケル・ポル(ピアノ)
⑤トゥリーン・ルーベル(ヴァイオリン)
録音:①③④⑥2018年6月4-7日、②2018年10月15-16日、⑤2017年9月11日、エストニア・コンサート・ホール
(CHANDOS CHAN20150)
ヤルヴィのエストニアの音楽、久しぶりの新譜です。
①初期ロマン派を思わせる作品。切ない第1主題と明るいけどどこか陰のある第2主題は魅力的。展開部では3拍子になったりヴァイオリンの独奏があったりします。メンデルスゾーンとかぽくてマーラーまで行きそうで行かない感じです。(8:47)
②レンバはヤルヴィがSNO時代のエストニアの音楽で交響曲を録音してました。相変わらず覚えてないですけど。
第1楽章(10:26)
ロマンティックな序奏が始まります。続いてロマンティックな第1主題がピアノで奏されます。ショパンとかマクダウェル風。第2主題はちょっとテンポが落ちて甘い雰囲気。華やかに提示部が終わるとちょっとドラマティックな展開部になります。
第2楽章(4:40)
5分もない短い緩徐楽章。やはり切なくロマンティック。
第3楽章(6:51)
元気で愉しげな第1主題、ちょっと物憂げな第2主題。
全曲通して完全なロマン派ピアノ協奏曲です。よく出来ているけど個人的にはわざわざもう一度聴かないと思います。
③ゆったりとした雰囲気のある序奏からフルートが旋律を歌います。続いて不安な繋ぎからチェロが綺麗な旋律を奏します。いったんファリャっぽい舞曲になりますが、すぐにゆったりした雰囲気に戻ります。なかなか楽しい小品です。(6:27)
④スタートはメンデルスゾーン風だけど紆余曲折するうちにリスト風な濃い感じになり、打楽器なんかも劇的な雰囲気を盛り上げます。(6:48)
⑤前に聴いたカップ・ファミリー作品集の中では一番古い世代で地味に感じたアルトゥール・カップの作品が続きます。
瞑想的な作品。ヴァイオリンが美しい。(6:08)
⑥4楽章で23分の小さ目の交響曲です。「コムソモール(全連邦レーニン共産主義青年同盟)創立30周年記念に献呈」ということで社会主義リアリズム路線ぽいですね。
第1楽章(6:02)
スネアのロールからファンファーレ風にトランペットで主題が始まります。しばらく展開したあと落ち着いて民族的で朗らかな感じの主題が出てきます。ラプソディックに展開していきます。ちょっと取りとめがない。
第2楽章(7:01)
第2楽章もトランペットが朗々と歌ってスタート。その後変奏していきます。途中から元気のない「ラ・ヴァルス」みたいなワルツにもなります。
第3楽章(2:47)
短い緩徐楽章。チャイコフスキーのバレエの場面かリャードフみたい。
第4楽章(6:55)
弦楽のジャカジャカした序奏から金管が盛り上げます。その後アレグロになって愉しげな雰囲気に。最後はヤンヤの盛り上がりです。
社会主義路線というよりはプロコフィエフの7番に近い感じもしますが、やはりロシアの方たちのような濃さはなくてあっさりした印象です。
①★★★☆☆
②★★★☆☆(ロマン派ピアノ協奏曲)
③④★★★☆☆
⑤★★☆☆☆
⑥★★★☆☆(社会主義路線にしてはあっさり)
全体的に印象が薄めの作品でした。聴いてる間は楽しめるけど後から思い出せなそうなものばかりという微妙なアルバムでした。
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