30052bc①ムソルグスキー:禿山の一夜(リムスキー=コルサコフ編)
②ムソルグスキー:展覧会の絵(ラヴェル編)
③ボロディン:だったん人の踊り

①オハン・ドゥリアン(指揮)ベルリン放送交響楽団
②③ヘルベルト・ケーゲル(指揮)
②ライプツィヒ放送交響楽団
③ドレスデン・フィル、ライプツィヒ放送合唱団
録音:未記載(だけど①1968年、②1960年、③1969年らしい)
(BERLIN CLASSICS 30052BC)
ケーゲルの展覧会ですが、中古で見つけてうっかり買いそうになったのですが、持っているような気もして確認したら持ってました(笑)。よく覚えてないから買いそうになるのだと思い聴いてみました。

①まずはドゥリアンの「禿山の一夜」です。ドゥリアンといえば当時は情報があまりない謎の指揮者でしたが、エルサレム生まれでアルメニアに移住した指揮者くらいは分かってきました。
最初のほうは弦楽は派手だけどトロンボーンはいるのか分からないくらい地味。第2主題の前はぐっとテンポを落とします。以降はテーマごとにテンポを上げたり落としたり結構忙しい。クライマックスは激しくて流石にトロンボーンも聞こえます。エンディングはちょっとぶっきらぼうな感じです。しかしながらなかなか聴かせる演奏。

②続いてメインのケーゲルの「展覧会の絵」です。
冒頭のトランペットは野太くてとても速い!さらに加速気味とプロムナードのイメージを壊します。
「小人」も何だか焦り気味。
「古城」ちょっと速いけどだいぶ普通です。弦にポルタメントかかったり、変なところでアクセントがあったりします。
早足のプロムナードに続き「テュイリーの庭」ですが、遅めのテンポで副主題では止まりそうになったりします。
「ビドロ」は苦しそう。
「卵の殻をつけた雛の踊り」は何故かコワい。
「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」は当然コワい。速めのテンポで煽られます。
「リモージュの市場」も速めで厳しく追い立てられます。
「カタコンベ」も金管が厳しく迫ってきます。
「バーバ・ヤガー」これまた厳しくて胸がドキドキします。中間部も緊張感が凄い。
「キエフの大門」は暗く厳しいサウンドで圧倒されっぱなしです。
まあ厳しくて圧倒されっぱなしの、とにかくケーゲルらしい「展覧会の絵」でした。
イヤホンで聴くと録音が弱音でちょっと変なもやもやっとした感じになりますが、演奏の凄みにそんなことは気にならなくなります。

③展覧会に比べたらだいぶ穏やかな音楽作り。合唱が入っています。とはいえドコドンドンのところからの固くてコワい感じや最後の速くなるところからの追い立てられる感じはただ者ではない。

①★★★☆☆(なかなか良い)
②★★★★★(凄い!)
③★★★★☆(これも凄い)

ということでやっぱりケーゲルは只者ではないことを再確認いたしました。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ
にほんブログ村※ランキングです。良かったらクリックしてください!