クラシック・マイナー曲推進委員会

マイナーな作品を中心にクラシックのCDを聴きまくる私の備忘録的感想文です。
さんざん聴いてるのに忘れちゃうもので。もし読んでくれる同好の方がおりましたら参考になれば嬉しいです。
このブログは全く個人の感想ですので、一般の評価などとは異なることが多いかと思いますが、あしからず。
また、ほぼ耳で聴いただけでの作文ですので、間違ったこと書いてあったらごめんなさい。もしお気付きの誤りがありましたらご指摘ください。

タグ:ヴィラ=ロボス(エイトル)

0282022「ヴィラ=ロボス・コンダクツ・ヴィラ=ロボス6」
ヴィラ=ロボス:
①幻想曲「モモプリコシ」(1929)
②ピアノ協奏曲第5番(1954)
③交響曲第4番「勝利」(1919)

エイトル・ヴィラ=ロボス(指揮)フランス国立放送管弦楽団
①マグダ・タリアフェッロ(ピアノ)
②フェリシア・ブルーメンタール(ピアノ)
録音:①1954年6月9-10日、②1955年6月8日、③1955年6月10、13日
(EMI 0282032の6枚目)
ヴィラ=ロボス自作自演のセットもようやく最後まできました。
ブックレットの作曲年が間違ってまして、②と③なんか1957年の作品を1955年に録音したことになってます(笑)

①この作品はARTE NOVAでも出てました。ミンチュクが都響で演奏したこともあったんですね。
モダンで次々楽想が変化していき、にぎにぎしい雑多な感じの曲です。ピアノが大活躍。音質は比較的良い感じです。民族的だけど静かなところではロマンティックといういつものヴィラ=ロボス節です。22分44秒の大作で聴いてる間はそれなりに面白いけど長ったるい。

②ヴィラ=ロボスのピアノ協奏曲はオルティスの全曲持ってますが、あまりピンと来ずちっとも聴いてませんでした。
4楽章構成の協奏曲。演奏時間が5:54/6:04/5:07/2:06と単一楽章の「モモプレコーチェ」よりだいぶ短いです。
第1楽章は激しいイントロがありますが、ピアノが出てくるとラフマニノフばりにロマンティックです。
第2楽章。結構激しめで始まりますが緩徐楽章で、結構ロマンティックです。
第3楽章。暗めのスケルツォ楽章です。
アタッカで第4楽章に入ります。テンポがグッとあがって盛り上がります。

③この交響曲は結構好きです。各楽章に循環主題が登場し、分かりやすくなっています。
第1楽章は結構気合いが入って充実したサウンドです。最後のほうの鐘もこれでもか、と叩きます。
第2楽章のスケルツォも循環主題とマルセイエーズの引用でキャッチーです。演奏も凄い気合いで激しい。
第3楽章。落ち着いた緩徐楽章。冒頭のファゴットからイングリッシュホルンの陰気な歌が印象的。こちらにも鐘がたくさんでてきますが優しいです。
第4楽章。前半の賑やかなところは意外なことにシベリウスっぽく感じました。ポリリズム的なところは良い音で聴きたくなりましたが、勢いがあって素晴らしい演奏でした。
曲も分かりやすい構成のせいか演奏も充実していました。
せっかくなのでタイミング比較です。
自作自演  6:26/5:37/5:54/10:38
ディエメッケ 7:05/5:39/6:11/11:31
カラブチェフスキー 6:20/6:00/7:13/10:52
セントクレア 6:46/5:51/6:18/11:26
タイミング的にはどれがどうという差はなかったですね。

①②★★☆☆☆(あんまり楽しめない)
③★★★★☆(これは凄い!)
このセット音質や技術的な問題、ブラジル風バッハ以外の選曲の問題などあって、意外と楽しめなかったんですが、最後の最後に交響曲の名演で何とかスッキリできました(笑)

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0282022「ヴィラ=ロボス・コンダクツ・ヴィラ=ロボス5」
①ヴィラ=ロボス:ショーロ第11番(ピアノと管弦楽のための)
⑥ショーロとは何か?(ヴィラ=ロボスによるレクチャー)

エイトル・ヴィラ=ロボス(指揮)フランス国立放送管弦楽団
アリーヌ・ヴァン・バレンツェン(ピアノ)
録音:①1958年5月6,8,9日、②1958年5月29日
(EMI 0282032の5枚目)
ヴィラ=ロボスの自作自演5枚目はショーロの大作です。

第1楽章。ピアノが結構激しく弾きまくっています。ヴィラ=ロボスらしい濃厚な音楽ですが、起伏が激しくてかなりロマンティックです。でもあまり形式感はなくてラプソディックな感じです。しかし21分半とかなりの長さでちょっと聴いててしんどい。
第2楽章。ゆったりと始まりますが、やはり色々と盛り上がり民族的だったりしますが、とてもロマンティック。しかし、これまた23分半と凄い長さです。
第3楽章は激しい調子でスタート。18分弱と比較的短いですが、どうも論点がはっきりせず意味不明なことを大声で語り続けられて辛い思いをしてる感じがしてきます。

★☆☆☆☆(これはちょっとキツい)

もしストーリーとかあるなら、追いかけていけば聴けるのかも知れません。音質の悪い音だけだと盛り上がったり盛り下がったりに意味が感じられず聴いてて酷しいです。
あと、オマケでヴィラ=ロボスのトークが入っています。お客さんの爆笑とか入っててなかなか面白そうでした。フランス語っぽくて、勿論意味は分かりません(笑)

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0282022「ヴィラ=ロボス・コンダクツ・ヴィラ=ロボス4」
ヴィラ=ロボス:
①ブラジル風バッハ第8番
②ブラジル風バッハ第9番
③ショーロ第2番(フルートとクラリネットのための)
④ショーロ第5番「ブラジルの魂」(ピアノのための)
⑤ショーロ第10番「愛情の破れ」(合唱と管弦楽のための)
⑥ヴァイオリンとチェロのための2つショーロ

①②⑤エイトル・ヴィラ=ロボス(指揮)フランス国立放送管弦楽団
③フェルナン・デュフレーヌ(フルート)、モーリス・クリケノワ(クラリネット)
④アリーヌ・ヴァン・バレンツェン(ピアノ)
⑤フランス・ジュネス・ミュジカル合唱団
⑥アンリ・ヴァン・ブロンシュワク(ヴァイオリン)、ジャック・ネルズ(チェロ)
録音:①1954年6月10日、②1956年5月16日、③④1958年5月15日、⑤⑥1957年5月24日
(EMI 0282032の4枚目)
ヴィラ=ロボスの自作自演4枚目です。

①第8番はあまり印象の強くない作品です。
第1楽章。曲は中庸なテンポで結構盛り上がりますが、今までの作品と比べて特徴があまりないです。
第2楽章。ゆったりとしていて綺麗です。やっぱり結構盛り上がりますし、後半はテンポ・アップして活気がでますが、こうなると音質の古さが聴きづらい。
第3楽章。激しい感じですが、どことなく楽しいですね。演奏は気合い入ってます。
第4楽章。最後はバッハ風フーガです。

②第1楽章。フラジオレットが印象的な序奏から弦楽のしみじみとした音楽が続きます。続くフーガは気合いが入っていて、低弦なんてゴリゴリいってます。

③フルートとクラリネットのための2分半の小品です。楽しい雰囲気の作品。

④ピアノ独奏のための4分半の作品。しっとりとしたロマンティックな雰囲気で始まり、中間部は速いテンポの激しい調子になります。

⑤こちらは合唱と管弦楽という大きい編成。13分弱。暗く激しく荒々しく始まります。しばらくすると落ち着いた場面になります。ハープや色んな楽器が効果音的に使われ印象的的ですが、暗く不安な感じが続きます。盛り上がってきてブレークすると再び速いテンポになりワイルドな音楽になり、合唱が登場します。

⑥ヴァイオリンとチェロの二重奏。CDの演奏者欄が二人ともチェロになっていますが、ボルンシュワクはヴァイオリンのようですね。
一曲目は4分半。急に音質が良くなり驚きます。短調だけど快活に始まります。テンポが遅くなるBパートがあります。不思議な雰囲気があります。
二曲目。ゆったりとしたテンポで始まりますが、緊張感があります。やがて速いテンポになり暗く不安な雰囲気に。最後は幻想的になります。4分程度。

①★★☆☆☆(まあまあ)
②★★★☆☆(いい曲です)
③-⑥★★★☆☆(独奏から合唱&オケの作品までそれぞれ楽しいです)

まあ、相変わらず言ってもしょうがないのですが音質が残念。でも技術的には落ち着いてました。

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0282022「ヴィラ=ロボス・コンダクツ・ヴィラ=ロボス3」
ヴィラ=ロボス:
①ブラジル風バッハ第4番
②ブラジル風バッハ第5番
③ブラジル風バッハ第6番
④ブラジル風バッハ第7番

エイトル・ヴィラ=ロボス(指揮)
フランス国立放送管弦楽団
②ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(ソプラノ)、フェルナンド・ベネデッティ(チェロ)
③フェルナン・デュフレーヌ(フルート)、ルネ・プレシエ(バスーン)
録音:①1957年5月14日、②1957年6月7-13日、③1956年5月31日、④1957年5月14、21日
(EMI 0282032の3枚目)
ヴィラ=ロボスの自作自演3枚目です。

①第1楽章。バッハ演歌ですねえ。いいんですけど曲も演奏もしつこいです。
第2楽章。こちらもバッハ演歌だけど木琴なんかがちょっとブラジル風かな。
第3楽章。これまたバッハ演歌で始まるけど、中間部のノリが良いところはエライ速く演奏してます。
第4楽章。やっと元気になりました。トロンボーンのソロなんかヴィブラートつけて演歌調ですが(笑)。
自作自演で思い入れ大きいんでしょうけど、ちょっとクドい演奏でした。

②第1楽章。残念ながら冒頭の音がちょっとかけてます。前半チェロのトップが歌い崩しまくるものだからアンサンブルがメロメロで笑っちゃいます。後半のヴォカリーズは「ンー」でした。作曲家が指揮してるかは分かりませんが、一連の自作自演のセットなので「ンー」は作曲家認定なんですね。個人的には「アー」が好きなんだけど。
第2楽章。遅めのテンポでレガート気味で始まるので緩いかんじです。第2主題になるとエライ早くなります。 アンサンブルはだいぶ落ち着いてきましたが、やはりイマイチ。しかし、ソプラノの最後の一声は素晴らしい!

③この曲は演奏の良し悪しわかんないです。曲も難しいときのジョリヴェぽいし。二重奏なので音質はとても聴きやすいです。

④第1楽章。第6番から続けて聴くとホッとしますね。第1主題はソロ楽器が歌い崩そうとするのは作曲者の指示なんでしょうか。第2主題はテンポが結構早くなります。
第2楽章。楽しげで良いですが盛り上がると音質がさびしい。
第3楽章。これまたゆったりしたテンポで始まります。盛り上がるとテンポがあがります。
第4楽章。ゆったりとした弦楽のうちは音質もあまり気にならないです。しかし盛り上がるとやっぱり、といった感じです。
ヴィラ=ロボスは結構テンポいじってきて結構面白そうなんですが、やっぱり音質が残念で心から楽しめなかったです。モノラルでももっと良い音のいっぱいあります。

①★★☆☆☆(クドい)
②★☆☆☆☆(色々よろしくない)
③★☆☆☆☆(曲が好かないなあ)
④★★★☆☆(音がよろしくない)

作曲者がどういう風にやりたかったのか参考にはなりますが、音質や解釈・技術的な面でもあまり聴きたくない演奏かも。

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0282022「ヴィラ=ロボス・コンダクツ・ヴィラ=ロボス2」
ヴィラ=ロボス:
①ブラジル風バッハ第1番
②ブラジル風バッハ第2番
③ブラジル風バッハ第3番

エイトル・ヴィラ=ロボス(指揮)
フランス国立放送管弦楽団
③マノエル・ブラウネ(ピアノ)
録音:①1958年4月8-9日、②1956年5月10-11日、③1957年5月21日
(EMI 0282032の2枚目)
ヴィラ=ロボスの自作自演2枚目です。

①チェロ・アンサンブルなのでヴィラ=ロボスが指揮してるかよくわかりませんね。
第1楽章。結構ゆったり目のテンポで重厚で劇的です。
第2楽章も出だしはせっかちかと思わせて、主題になるとゆったりと歌います。
第3楽章は普通のテンポ。でも重厚でゴリゴリしています。
チェロ・アンサンブルなので、そんなことはないと思いますが、結構大編成のアンサンブルに聞こえます。ヴィブラートが大きかったりポルタメントついたりで、結構時代を感じさせる演奏です。これも良いけど、もうちょっと今時のスッキリした演奏のほうが好きです。

②第1楽章。気だるい部分はサックスの音が結構地味ですね。アレグロは結構やかましい。
第2楽章も重厚。速い中間部はごっつくてなかなか良い。
第3楽章。テンポが速い曲です。ノリというよりは押して押してゴツゴツした印象です。
第4楽章。こちらも小さな列車の自作自演なのにゴッツイです。ボロいけど大きめの列車というイメージです。

③第1楽章。曲はロマンティックなピアノ協奏曲風で劇的。
第2楽章。暗く激しい調子です。
第3楽章は緩徐楽章だけど激しく盛り上がります。冒頭のクラリネットで奏される主題は第2番の終楽章に似てますね。
第4楽章。木琴で始まるヴィラ=ロボスらしい、楽しい感じのフィナーレ。
曲も演奏も劇的で充実してる感じはするんですが、ちょっと録音が古くさくて雑然とした感じで、ピアノも綺麗に聞こえないのが残念。

①★★☆☆☆(音質がしんどい)
②③★★★☆☆(やはり音質古くさいけど演奏はユニーク)

自作自演は意外に重厚で激しい演奏でした。音質が古くさくて、ちょっと聴いててしんどい。それでも第2番や第3番は他の演奏とイメージが違ってて面白かったです。特に第3番は結構見直しました。

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